ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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ラディッツVSバーダック、再び

 ジャネンバを倒してから二年、この日ラディッツは悟空に頼み、界王星まで連れて来て貰っていた。

 

「全く、本来死者と……それも地獄の住人を生きた者に会わせるのはあまり良くない事なんじゃがな……」

 

「すまんな、界王様。だが、どうしても奴にだけは勝ちたかったのだ。」

 

「困った弟子じゃ……こんな事はこれっきりじゃからな?ワシにも立場という物があって……おっ、ちょうど来たようじゃぞ。」

 

「っ!!遂に来たか……」

 

 直後、ラディッツ達の前に一人の男が現れた。その男は悟空とそっくりな顔をしているが、目付きは正反対と言える程に険しく、赤いバンダナを頭に巻き、左頬に十字傷があり、旧式にフリーザ軍の戦闘服を着ていた。

 

「ったく、閻魔の使いにいきなり呼び出されたかと思えば、テメェ等かよ……何の用だ、クソガキども。」

 

 その男、バーダックは不機嫌さを隠そうともせず、実子である悟空とラディッツを睨みつけていた。

 

「おっす!久しぶりだな、父ちゃん!母ちゃんは元気してっか?」

 

「馬鹿かテメェは?死んでるのに元気もクソもあるかよ。毎日ぎゃーぎゃーとうるせぇがよ。」

 

「そっか、元気そうで安心したぞ!」

 

「……相変わらず調子の狂うヤローだ……で?わざわざ地獄からこんな所まで呼び寄せて、何の用だ。下らねぇ要件だったらただじゃおかねぇぞ。」

 

 自分の星をこんな所呼ばわりされた界王が「無礼なのは親子一緒か」とぶつぶつ文句を言っている中、ラディッツが不敵な笑みを浮かべながらバーダックの前に出た。

 

「何の用だと?腑抜けたか親父よ。サイヤ人同士の用事と言えば、決まっているだろう?」

 

「……はっ、そういう事かよ。確かに二年前よりマシにはなってるみてぇだな。」

 

「マシになってるだと?ククク……いつまでもそうやって上から目線で物を言えるなよ。俺はこの二年で最強の力を手に入れたのだ!!」

 

「最強の力、ねぇ……まぁなんだって良いさ。そんなに構って欲しいなら望み通りにしてやるよ、クソガキ!!」

 

「ほざけ、クソ親父!!」

 

 互いに超サイヤ人に変身すると、急加速して殴り合いを始めるバーダックとラディッツ。久々に再会した親子とは思えないやり取りだが、彼等はサイヤ人なので問題ないだろう。

 

「ひゃー、相変わらず父ちゃんやるなぁ!!兄ちゃんの後はオラとも勝負してもらおっと!!」

 

「やれやれ、久しぶりに会ったというのに殺伐としとる奴等じゃのぅ。サイヤ人らしいと言えばそうなんじゃが……しかしラディッツの奴、なんで最初から本気を出さないんじゃ?」

 

「多分小手調べのつもりなんじゃねぇか?」

 

「はぁ……最初から本気を出さんのは兄弟……いや、親子一緒か……」

 

 激しくぶつかり合うラディッツとバーダックを見ながら、界王は二人が全力を出していないのを察して溜息を漏らした。

 

「ダブルサンデー!!」

 

「効かねぇよ!!」

 

 両手から放たれた気功波を右腕の一振りだけで弾き飛ばすと、そのままの勢いでバーダックはラディッツの腹部に飛び蹴りを食らわせ、更にラディッツが蹲った所へエルボーを後頭部に叩き込み、地面まで叩き落としてしまう。

 

 しかしラディッツは全く効いていないようで、すぐに起き上がって衣服についた埃を軽く払っていた。

 

「フン、相変わらずの強さで安心したぞ親父。」

 

「下らねえ世辞はやめろ。そんな事よりとっとと本気出したらどうだ?それとも……その尻尾は飾りかよ?」

 

 ジロリとバーダックがラディッツの腰の方を睨むと、サイヤ人である事の何よりの証、尻尾がその存在を主張するように伸びていた。

 

「……流石に気付いていたか。」

 

「これ見よがしにぶら下げといて何言ってやがる。露骨過ぎて引きちぎってやろうかと思ったぜ。」

 

「ば、馬鹿を言うな!!これを切られたら一年は生えて来ないんだぞ!?」

 

「知らねえよ、そんな事は……そういや、テメェとあの腰巾着が尻尾を失った経緯についちゃ、話を聞いてなかったな。どうして尻尾を無くしやがった?」

 

 ふと気になったとばかりにバーダックが尋ねる。しかしラディッツはビクリと肩を振るわせた後、顔を赤くしてそっぽ向いてしまった。

 

「……い、言いたくない。」

 

「あぁ?何恥ずかしがってやがんだ、テメェは?」

 

「父ちゃん!兄ちゃんとナッパはな、満月の日だって事を忘れて滅茶苦茶酔っ払って、そのまま大猿に……」

 

「サタデークラッシュ!!」

 

「あ、あぶねっ!?何すんだよ兄ちゃん!!」

 

 尻尾を無くした経緯を暴露しようとした悟空に、ラディッツは大慌てでサタデークラッシュを投げつけた。幸い弾き飛ばす事が出来たが、かなり本気で打っていたのだろう、悟空は冷や汗を流していた。

 

「喧しい!!親父達には尻尾を失った経緯は黙ってろと言っただろう!?」

 

「別に良いじゃねーか、もうみんな知ってんだし。」

 

「良くない!!」

 

「テメェ等、その辺にしとけ!!詳しくは聞かねえでおいてやるよ。情けなさ過ぎてぶち殺したくなるかもしれねぇからな……」

 

「グッ……ま、まぁ良い。よく見ておけ、俺の究極の変身を!!ぬぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

 

 構えを取ると、ラディッツは気を急激に上昇させて行く。そしてラディッツの気の高まりと共に界王星が激しく振動する。

 

「でぇやぁぁぁああああああああああ!!!!!!」

 

 そしてラディッツの咆哮が大猿の咆哮が変化した瞬間、ラディッツの目が赤く染まり、纏っていた気が大爆発を起こし、周囲が閃光に包まれた。

 

「……やっと変身を終えやがったか。」

 

「待たせたな、親父……これが超サイヤ人4の境地に到達したこの俺の姿だ!!」

 

 上半身が紅赤の体毛に覆われ、金色の目の周りざ赤く染まり、紫電を纏った黄金のオーラに身体を包まれたラディッツが、不敵な笑みを浮かべながら腕組みをし、じっとバーダックを見据えていた。

 

「あわわわわ……ら、ラディッツの奴、本当に超サイヤ人4になっておった……い、いったいどうやって理性を保てるようにしたんじゃ?」

 

「ああ、それなら……」

 

※※※

 

 約一ヶ月前、ラディッツやナッパ達はドラゴンボールを使って尻尾を再生させ、ラディッツはナッパにパワーボールを作って貰い、黄金大猿へと変身した。

 しかし残念ながらラディッツは悟空と同じく大猿化すると理性が保てなくなってしまい、悟空達の呼びかけを無視し、大暴れし始めてしまったのだが……

 

「ここは俺に任せてくれ。」

 

「ヤムチャ、何か考えがあるんか?」

 

「ああ。ブルマに造って貰ったこの蝶ネクタイ型変声機を使って……ミントの声は……これだな!!」

 

 何故か何処からの次元の彼方から「バーロー」と言う叫び声が聞こえてきそうな蝶ネクタイ型変声機を使い、ミントの声が出るように調整すると、ヤムチャはニヤリと笑い、黄金大猿と化したラディッツを見上げた。

 

『パパ嫌い!!』

 

「!?」

 

「な、なんだ!?突然ラディッツの動きが止まりやがったぞ!!」

 

『パパ臭い!!あっち行って!!」

 

『グ、グオオオオオ……!?』

 

 ミントの声……正確には変声機を使ったヤムチャの声に反応し、オロオロと狼狽始める黄金大猿ラディッツ。その反応を見て自らの読みが当たったと確信したヤムチャは、一気に畳み掛けに行った。

 

『パパの服と一緒に洗濯しないで!!パパと一緒にご飯食べたくない!!パパの加齢臭酷過ぎ!!パパ話しかけないで!!』

 

「ガ、ガァァァァァァァァァ!!??」

 

『(よし、これでトドメだ!!)パパ、あたしヤムチャさんと結婚するね!!』

 

「! ! ! !」

 

 その言葉が決定打となったのか、黄金大猿はハッと目を見開き、ヤムチャを睨みつけ、その身体が黄金の光に包まれる。そして光が晴れた時、そこには黄金大猿の姿は無く、代わりに超サイヤ人4となったラディッツが立っていた。

 

「お、おお!!やった、成功したぞ!!」

 

「兄ちゃんも超サイヤ人4になれたな!!」

 

 ラディッツが超サイヤ人4になれた事を、悟空とナッパは純粋に喜んでいるようだ。そしてヤムチャがニコニコしながらラディッツへと近付いていく。……とてつもない殺気が籠った目で睨まれている事に気付かずに。

 

「……ヤムチャ。」

 

「ん?なんだラディッツ。あっ、礼なんてする必要はないぞ。けど、どうしてもって言うなら今度の飲みはお前が……」

 

「我が娘を惑わす薄汚い野良犬めっ!!死ぬ覚悟は出来ているんだろうな!?」

 

「えっ?」

 

「一欠片も残さずこの世から消え失せろっ!!!!10倍かめはめ波ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

 

「ちょっ、おま……ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!」

 

「や、ヤムチャーーーーーー!?」

 

 至近距離からヤムチャに10倍かめはめ波を叩き込むと、核爆発でも起きたかと錯覚する程の大爆発が起きた。そして爆風が晴れると、ヤムチャは爆心地で別世界でサイバイマンに自爆された時のポーズで横たわっていた……

 

 

※※※

 

 

「って事があったんだ。」

 

「ど、何処からツッコメば良いのかわからんがヤムチャは死んでしまったのか?」

 

「いや?今も普通に元気だぞ。確か今日はナッパとしゃんそーってとこにまーじゃんっちゅーんをやりに行くとか言ってたな。」

 

「ええ……本当に地球人なのあいつ?」

 

 10倍かめはめ波を叩き込まれたのに何故か無事であった、とても地球人とは思えない耐久性を誇るヤムチャに、界王は割とマジでドン引きしていた。

 

 一方ラディッツは超サイヤ人4に変身したと言うのに、一向にバーダックに攻撃を仕掛けようとはしなかった。

 

「どうした、変身も終わったんだから掛かって来いよ。それともまだ何か言いたい事があるのか?」

 

「……こっちは本気を出したんだ。そっちも本気を出して超サイヤ人4になったらどうだ、親父?」

 

「な、なんじゃと!?」

 

「そう驚く事ねぇだろ界王様。父ちゃんは超サイヤ人になれて尻尾もあるんだぜ?」

 

「い、言われてみれば……」

 

 そう、超サイヤ人4になる為の条件は、二年前の時点でバーダックも満たしていたのだ。加えてサイヤ人の中でも戦闘好きのこの男が、超サイヤ人4の存在を知っていて目指さない理由もない。

 故にラディッツも悟空も、バーダックはとっくに超サイヤ人4に変身する事が出来ると確信していた。

 

「二年前変身しなかった理由は……カカロットを強くしたかったと言ったところか?何故か知らんがあんたはやたらカカロットを強くしようとしていたからな。自分が必要以上に出しゃばれば成長の妨げになるとでも考えていたんだろう?」

 

「………」

 

「だが、今はそんな事は関係ない筈だ。さぁ親父、本気を出せ!!全力のあんたに勝利し、俺は更なる高みへと進む!!」

 

「……ちっ、黙ってれば好き放題言いやがって。まぁ良い。確かに今のテメェ相手になら、マジでやっても問題無さそうだからな……!!」

 

 好戦的な笑みを浮かべると、バーダックも構えを取り、更なる気を解放しようと……

 

「ちょっ、おまっ……すと、ストーップ!!!!」

 

 ……した所で北の界王が大慌てで待ったをかけるのだった。当然これから始まる戦いを楽しみにしていた三人は不満そうな顔で界王に目を向けた。

 

「んだよ、これからって時に……」

 

「そうだぞ界王様。もしかして腹でもいてぇんか?」

 

「ばっかもん!!超サイヤ人4同士の全力バトルなんてやられたら、この界王星が木っ端微塵になってしまうわっ!!やるなら別ん所でやれぇ!!」

 

「ちっ、柔な星だ……」

 

「まぁ仕方あるまい。界王星は小さいからな。」

 

「ああ、確かにすげぇせめぇもんなぁ……」

 

「こ、こいつ等……!!」

 

 勝手に押しかけてきて好き放題言うバーダック達に、界王は怒りで肩をプルプル振るわせるのだった……

 

 

※※※

 

 

「……で、この界王神界に来たと。」

 

「そうなんだ。わりぃな界王神のじっちゃん!!」

 

「いや、まぁ確かにこの界王神界ならちょっとやそっとの事ではビクともせんが……北の界王め、厄介事を押し付けおって……!!」

 

「ま、まぁまぁ、悟空さん達には魔人ブウの件で色々とお世話になったんですし……」

 

 ワナワナと震える老界王神を、東の界王神がどうにか宥めようとしていた。ちなみにキビトは「この界王神界に人間が三人も……しかも一人は地獄の住人って……」とぶつぶつ文句を言っていた。

 

「まっ、何はともあれここなら大丈夫だろ。父ちゃん!!」

 

「っせぇな、言われなくてもわかってるよ。……フンッ!!うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!」

 

 バーダックの体内から放出される黄金の気が嵐のように吹き荒れ、やがて纏っていた気が大爆発を起こし、周囲が閃光に包まれる。そして光が晴れると、服装と左頬に十字傷がある事以外、悟空の超サイヤ人4と瓜二つな姿をした、超サイヤ人4のバーダックが立っていた。

 

「それが親父の超サイヤ人4か……やはりカカロットとよく似ているな。」

 

「あいつの方が俺に似てるんだよ……さぁ、とっとと始めようぜ。テメェの全力を見せてみろ!!」

 

「ああ、嫌と言う程見せてやるさ!!行くぞぉっ!!」

 

 互いに気を全開にし、遂に超サイヤ人4同士の戦闘が始まった。

 

 二人のパワーは圧倒的で、ただパンチと蹴りの応酬をしているだけだと言うのにとてつもない衝撃が発生し、界王神界全体が怯えているかのように激しく揺れていた。

 

「あわわわわ、と、とんでもないパワーじゃわい……あいたっ!?」

 

 揺れが激し過ぎるのか、立っていられなくなり尻を地面に強打してしまった老界王神。東の界王神とキビトもバーダックとラディッツの激闘を冷や汗を流しながら眺めていた。

 

「こ、これが超サイヤ人4同士の戦いなのですか……い、今のお二人に比べれば、魔人ブウでさえ赤子同然ですね……」

 

「お、恐るべし、サイヤ人……」

 

「でりゃぁっ!!」

 

「させん!!スーパーサタデークラッシュ!!」

 

「ぐぅっ!?」

 

 殴り掛かって来たバーダックに強化されたサタデークラッシュを叩き込むと、ラディッツはそのまま距離を取り、連続エネルギー弾を放った。

 

「でりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!!!」

 

「バカガキが!!そんな豆鉄砲が効くと思ってんのか!?でやぁぁぁぁっ!!!!」

 

 気を解放し、周囲に衝撃波を放つ事で、バーダックは迫り来るエネルギー弾を全てかき消す事に成功する。そのまま間髪入れずにラディッツへと突撃して、横っ面に右ストレートを食らわせ、続けて回し蹴りを横腹に叩き込んだ。

 

「ぐぅっ!?お、お返しだ!!ふんっ!!」

 

 歯を食いしばって痛みに耐えたラディッツが、バーダックの顎に肘打ちを入れ、続けて頭頂部にハンマーパンチを食らわせ、地面へ叩き落とす。

 更にラディッツは落下中のバーダックに両手を向けると、気を収束させて行く。

 

「スーパーダブルサンデー!!」

 

 叫びと共に、ラディッツの両手から気功波が放たれ、猛スピードでバーダックへ迫った。

 落下中だったバーダックは空中で一回転して体制を整えると、両手に軽く気を集め、地面にぶつける事で落下の勢いを相殺して安全に着地し、そのまますぐに空中へと逃れ、気功波を回避した。

 

「良い気になってんじゃねぇぞ、ラディッツ!!」

 

 先程のお返しと言わんばかりにバーダックは右手に炎のような輝きを放つ気を収束すると、ラディッツに向けて解き放つと、ラディッツを焼き払わんと一直線に進んで行く。

 

「クッ!?うぉおおおおおおおっ!!!!」

 

 これは避けきれないと判断したのか、ラディッツは叫び声を上げると気でバリアーを展開し、直後赤い気功波がラディッツの全身を飲み込み、大爆発を起こした。

 

「くっ、なんて威力だ……!?」

 

 爆発の衝撃波に、流石の悟空も冷や汗を流しているようだ。そしてバーダックはいつでも攻撃出来るよう油断無く爆風を睨んでいたのだが、その時背後に悪寒を感じ、慌てて振り向こうとしたのだが……

 

「遅いわっ!!」

 

「何っ!?ぐはっ!!」

 

 バーダックが反応するよりも早く、猛スピードで接近して来たラディッツがラリアットを首に叩き込み、そのままバーダックを岩盤に叩きつけると、激突した時の衝撃が強すぎた為か、岩盤は崩れ去り、バーダックは破壊された岩に埋もれてしまった。

 

「これで終わりだぁ!!!!ハイパーウィークエンドォッ!!!!!!」

 

 瓦礫の中でバーダックの気が動くのを確認したラディッツは、反撃の隙を与えない為に、両手を前に突き出すと、超極太の赤い気功波を放った。

 

「クッ……な、何!?」

 

 瓦礫をは吹き飛ばし、岩の山から出て来たバーダックだが、目の前に迫り来る巨大な気功波を前に流石に目を剥いて驚いた。だが、すぐに気合を入れ直すと、気功波を受け止めるべく両腕を前面に突き出した。

 

「舐めんじゃねぇぇぇぇぇっ!!!!!!」

 

 叫びと共に、バーダックはラディッツの放った赤い気功波をかなり後退ったものの、何とか両手で受け止めた。

 しかし、まだ気功波の放出は止まっておらず、バーダックはじりじりと押されて行く。

 

「タフな奴だ……しかし、この俺の最大の技を受け止め切れると思うなよっ!?はぁああああ……スーパー界王拳っ!!!!!!」

 

 ラディッツは一気に勝負を決めるべく、超サイヤ人4に更に界王拳を重ね掛けして発動した。すると界王拳の発動に合わせて超極太の気功波が更に巨大化し、威力も一気に跳ね上がり、バーダックは押され、両足が地面にめり込んでしまう。

 

「ぐっ……ぐぎぎぎ……お、抑え切れねぇっ……!?」

 

「終わりだ、親父ぃぃぃーーー!!!!」

 

「う、うわぁああああああーーーー!!!!」

 

 絶叫と共に、バーダックは赤い気功波に全身が飲み込まれてしまう。そのまま地平線の彼方へと気功波は直進して行き、やがてとてつもない轟音と共に大爆発し、水爆でも起きたかと錯覚する程の超巨大なキノコ雲が発生する。

 

「す、すげぇ……兄ちゃん、ほんの一瞬とは言え、超サイヤ人4に界王拳を重ね掛けするなんて……」

 

「む、無茶する奴じゃわい……ありゃあこの後暫くはまともに動けんじゃろうよ。」

 

 超サイヤ人4に界王拳を重ね掛けすると言う荒技をやって退けたラディッツに、悟空は素直に感服し、老界王神は感心するがそれ以上に呆れているようだった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……や、やった……お、俺は遂に……遂に親父を超えた!!親父に勝ったんだ!!うおおおおおおおおお!!!!」

 

 肩で息をしつつも、勝利を確信し、ラディッツは右腕を空に突き出すと、勝鬨を勝鬨を上げる。そんな兄の姿を悟空は誇らしそうに見つめていたが……

 

「っ!?兄ちゃん、後ろだ!!」

 

「えっ?」

 

「油断大敵だぜ、クソガキ……!!」

 

 一瞬にして背後に現れたバーダックがニヤリと笑うと、そのまラディッツの尻尾を掴み上げた。するとラディッツは全身から力が抜けて行き、超サイヤ人4の変身も解除され、膝を着いてしまう。

 

「あ、あが……ば、馬鹿な……ど、どうし、て……」

 

「どうして無事なのかって?テメェがさっき俺の技を防いだ時と同じさ。全身が飲み込まれる前に、俺の体の周りに高密度のバリアーを展開したんだ。もっとも、時間がなかったから完全とは言い難いし、かなりダメージを受けちまったがな……」

 

 実際、バーダックはラディッツ以上に深いダメージを受けていた。しかし、それでも行動不能となる程ではなく、こうしてラディッツの隙を突く事が出来たのだ。

 

「しかし……テメェ、相変わらず尻尾の方はちっとも鍛えてねぇみたいだな?馬鹿が。超サイヤ人4は確かにとんでもねぇ力を得られるが、他の形態と違って明確な弱点が丸裸になってんだぞ。なのに鍛えもしないとは、呆れて物も言えねえぜ。」

 

「う、うぐぐ……」

 

「あちゃー……そういや兄ちゃん、昔地球に来た時も尻尾は鍛えてなかったっけ……」

 

「俺にリベンジを挑む前にそっちを鍛えとくべきだったな、バカガキ。これで終わりだ。」

 

「ち、ちくしょう……」

 

 呆れながら首に手刀を叩き込むと、そのままラディッツの意識を刈り取るバーダック。後一歩の所まで追い込んだが、残念ながらリベンジは失敗してしまったようだ……

 

 この日以降、ラディッツは尻尾の強化に躍起になったのは言うまでもないだろう。




次回はバイオ◯◯◯◯が出てくる予定です。はたして誰かな……まぁやっぱやめていきなりビルス編入るかもしれへんけど。
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