ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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ifルート もしもベジータが無印開始の数年前まで逆行していたら編

「……い………ータ、………るのか!?」

 

 遠くから誰かの声が聞こえる。聞き覚えがあるような気もするが、思い出せない。いったい誰の声だったか……?

 

「……ジータ!!……い!!……じをしろ!!」

 

「う、うぅん……」

 

 本当に誰の声だ?ブルマの声ではない……それに、トランクスでもなければブラでもない。しかし、遠い何処かで聞いた事があるような、ないような……?

 

 確か、弱虫なんとかって呼んで馬鹿にしていた覚えが……

 

「おい、ベジータ!!いい加減にしろ!!返事くらいしたらどうなんだ!?」

 

「はっはっは!!ベジータは弱虫ラディッツの話なんざ聞く気はねぇってよ!!」

 

「お、俺をその名で呼ぶなっ!!」

 

 そうだ、思い出した!!弱虫ラディッツだ!!まだフリーザ軍にいた頃、ラディッツをそう呼んでいたな。そして、ラディッツは確かこんな顔と声をしていたな。こいつは弟であるカカロットとは天と地どころか地獄と界王神界程の開きがある情けない奴で……

 

「………ふおおおっ!?」

 

 そこまで考えた所で、ベジータは驚愕し過ぎて座っていた異星人の遺体の上から転げ落ちてしまった!!

 それもその筈、なんとベジータの前に何年も前にくたばった筈のラディッツとナッパが立っていたからだ!!

 

「ど、どうしたんだよベジータ、そんな情けねぇ声出して?」

 

「ば、馬鹿な、ラディッツ……それにナッパだと!?何故貴様等が蘇っている!!まさかまたあの世でドクターゲロとドクターミューが何かしでかしやがったのか!?」

 

「げ、ゲロにミューだぁ?何言ってんだ、お前?」

 

「ベジータ、まさか頭でも打ったのか……?」

 

 心配そうにラディッツとナッパがベジータの顔を覗き込む。しかしベジータはそれどころではなかった。

 

(な、何がどうなっていやがる……お、俺は自分の部屋で眠りについた筈だ……だと言うのに気がついたら見知らぬ星に居て、とっくにくたばった筈のラディッツとナッパが何故か生き返って……んん?いや待て、こいつ等……何かおかしくはないか?特にナッパだ。こいつ……)

 

「な、何だよベジータ?俺の顔に何か付いてるか?」

 

「……ナッパ、貴様……何故髪が生えているんだ?」

 

「は?」

 

「貴様はずっと昔から禿頭だった筈だが……」

 

「……は、はぁぁぁぁぁぁぁ!?べ、ベジータてめぇ、いきなり何を言い出しやがる!?言うに事欠いてこの俺様が禿頭だとぉ!?よく見ろ、このふっさふさの髪を!!何処が禿げてんだ!?」

 

 顔を真っ赤にして自分の頭を指差しながら怒鳴り続けるナッパ。その直ぐ隣でラディッツが必死に笑いを堪えている。

 

「はて……そうだった、か……?遠い昔の事過ぎて思い出せん……それにラディッツ、貴様もやけに縮んでいるような気が……」

 

「縮んでいるって……別に小さくなった覚えはないぞ……?それにベジータ、お前もそんなに俺と変わらん身長だろうに。」

 

「何だと……?」

 

 妙だな。むかつくがこいつの身長は俺よりもだいぶ上だった筈だ。いや待て、そういえばさっきからやけにナッパがデカく見えると言うか、自分の声に少しだけ違和感を感じる……風邪でも引いたか?

 

 自分の身体の異変に漸く気がついたベジータは、近くの川の近くまで移動し、水面に映った自分の姿を確認したのだが……

 

「……ふおおおっ!?」

 

 驚きのあまり、またも情けない声を上げてしまった。それも無理はない。何故なら自分の身体が幼少期の頃に戻っていたからだ!!

 

(お、俺の身体が、ガキの頃に戻っているだと!?ば、馬鹿な!!カカロットの野郎と同じように俺もガキの身体にされてしまったと言うのか!?いや、ドラゴンボールがない今、そんな事は不可能な筈!!い、いったい全体どうなっていやがる!?ま、まさかブラが見ていた名探偵何とかって言うアニメのように、変な薬でも飲まされたのか!?)

 

「べ、ベジータの奴は一体どうしちまったんだ……急に人の事をハゲ呼ばわりしたかと思えば、今度は自分の姿を見て頭抱えてるぞ……」

 

「知らん……そんな事より、早くこの星の制圧が済んだとフリーザ様に報告しに行きたいんだが……遅れでもしたらザーボンやドドリア辺りに何を言われるかわかったもんじゃないぞ……」

 

 背後でラディッツとナッパが何か言っているが、ベジータにとってはそれどころではなかった。

 そしてその後、状況が飲み込めないまま二人に連れられてベジータは惑星フリーザへと帰還し、そこでとっくの昔にくたばったフリーザ達と再会して3度目の情けない声を出してしまったそうな。

 

 ここまで来れば流石のベジータも状況が飲み込めたようで、自分が何故か過去に戻ってしまった事を悟り、そこである可能性に辿り着いた。

 ひょっとしたらカカロットの野郎も戻って来ているのでは……いや、それを抜きにしても、またカカロットに会えるのではないか?と。

 

 それからのベジータの行動は早かった。早速一人用のポッドを強奪して惑星フリーザを脱走した。

 とは言えこのポッドを使えばフリーザ軍の追跡は避けられないと判断したのか適当な星に降り立ち別の宇宙船を調達しようとしたのだが、そこで何故か伝説の超サイヤ人ブロリーと再会。向こうはまだ制御装置がつけられていないようで、ベジータを見るなり殺しにかかって来た。

 半ばトラウマと化していたブロリーだが、流石にまだ子供であった為ワンパンで戦闘不能まで持って行く事に成功。ちなみにベジータはこの時自分の強さが逆行前と変わらないばかりか、尻尾もあるので超サイヤ人4にまでなれる事に漸く気がついたらしい。

 

 その後、ブロリーは目を覚ますのだが、ベジータに殴られた時強く頭を打ったようで、記憶を無くしたばかりか別人のように穏やかになっていたそうで、このままパラガスの元に置いておいても悪い事にしかならなさそうなのでブロリーと一緒に地球まで行く事にしたらしい。パラガスは他のポッドを破壊した上でその星に放置したそうな。

 

 

※※※

 

 

「漸く地球に戻って来れたな……いや、初めて来た事になるんだったか?ええい、ややこしい……」

 

 ぶつくさ言いながらポッドから出て来るベジータ。どうやら既に夜らしく、空を見上げると美しい満月が浮かんでいた。

 ちなみにブロリーの尻尾は後々の安全を考慮して切除済みである。決してこいつが超サイヤ人4になって暴走したら確実にぶっ殺されるからなんて言う情けない理由ではない。本当である。

 

(カカロット……貴様もここにいるのか……?そして、この頃のブルマは今何をしているのか……)

 

「……ん?ベジータ、遠くで少しだけ大きな気を感じる。しかもこの気、サイヤ人のものだ。」

 

「何だと?……言われてみれば、確かに。しかもこの気……まさか、カカロットか!?」

 

 早速目当ての気を見つけ出し、ベジータは驚愕する。だが同時に落胆もした。自分の知るカカロットの気にしては小さ過ぎるのだ。つまり……

 

(やはり、貴様は戻って来ていないのか、カカロット……)

 

 ひょっとしたら……とは思っていたが、やはり現実はそう都合よく行かないようだ。だが、たとえ別人であってもカカロットが生きている事には変わりはない。

 ベジータはブロリーを引き連れ、その場を離れるのだった。

 

 

 

※※※

 

 

 

「ううぅ……ご、悟空よ、やめるんじゃ……」

 

 満身創痍の状態で巨大な大猿に呼びかける老人。彼こそはカカロットこと孫悟空の育ての親である孫悟飯だ。彼は現在うっかり満月を見て大猿化した悟空を止めようとしていたのだが、逆に攻撃され大怪我を負ってしまったのだ。

 そんな彼トドメを刺すべく、大猿と化した悟空が右足を踏み下そうとし、孫悟飯は思わず目を固く閉じた。だが、どれだけ待っても足が踏み下ろされる事はなかった。

 そして孫悟飯が不審に思い、片目を開いた時視界に映ったのは、素っ裸の状態で気絶している悟空と、上空からこちらを見下ろしている二人の子供の姿だった。

 

 

※※※

 

 

「なるほど、お主達と悟空は惑星ベジータと言う星からやって来た宇宙人じゃったのか。」

 

 あの後悟空と孫悟飯を救助したベジータ達は、孫悟飯の手当てをする傍ら、自分達や悟空についても軽く説明を行っていた。

 ちなみにブロリーは悟空を見ても特に反応を示さなかったので、本当に綺麗さっぱり過去の事を忘れてしまったようである。

 

(なるほど、このジジイがカカロットの育ての親か。そして悟飯の名前はこいつから取った訳だ。)

 

「ふーむ、しかし悟空の本名はカカロットと言うのか。ならばこれからはそう呼んでやるべきかのう?」

 

「……今更呼び名を変えられても困惑するだけだろうし、悟空と呼べばいいだろう。俺はサイヤ人の名の方で呼ばせて貰うがな。」

 

「そうか?しかしベジータとやら。お主達これからどうするつもりじゃ?」

 

「むぅ……」

 

 どうやらベジータは、消えてしまったライバルに会えるかもと言う一心でここまで来た訳だが、会った後の事は全く考えていなかったようだ。

 正直、今ならフリーザ一族程度軽く滅ぼせるし、レッドリボン軍とやらに攻め入ってドクターゲロを抹殺し、人造人間達やセルの誕生を阻止する事も簡単に出来るし、魔人ブウもベジータが洗脳される気がないので復活する事はないだろう。

 ベビーに関しても神龍辺りに頼んで居場所を割り出せば簡単に始末出来る筈だし、17号がそもそも生まれなければ超17号は誕生すらしない筈で、後はドラゴンボールの使用にさえ気をつければ未来で起きた悲劇は殆ど未然に防ぐ事が出来るだろう。

 

 とは言えそこまで歴史を大幅に変えて良いものかどうか……何か得体のしれないイレギュラーでも起きる可能性も否定は出来ない以上、やはりある程度は歴史通りに……

 

(……いや、そんな事は俺がここに居る時点で今更か。何だったらブロリーまでいるしな。)

 

 ぶっちゃけた話、ベジータとブロリーがここに居る時点で元通りに話を進めるのは無理だろう。それに今更歴史通りにフリーザ軍に戻ってあんなカスみたいな奴にへーこら頭を下げるのなんて真っ平だ。と言うか5分でぶちギレてフリーザを汚い花火にする自信がある。

 となると何処かで大人しくしているのが一番か……とは言えこの時代のブルマに会いに行っても確実に不審者として扱われるだけだろうし……

 

「……よし、決めたぞ。爺さん、あんたに頼みがある。」

 

「頼み?なんじゃ?」

 

 このベジータの決断により、歴史はとてつもないくらいに狂って行く事になるのだった……

 

 

 

〜数年後〜

 

 

 

 ベジータとブロリーが地球にやって来てから数年、現在ベジータ達は孫悟飯の家に居候させて貰っていた。

 歴史を元通りにするとかはとりあえず置いておいて、ベジータ的には弱くて情けない悟空の姿なんて見たくなかったようで、彼を鍛える事にしたようだ。

 結果、どのような修行をしたのか知らないが、悟空は大猿になっても理性を保てるようになったらしい。

 ちなみにブロリーもいつの間にか尻尾が再生していて悟空と同じ修行をした結果大猿の状態でも理性が保てるようになったようだ。

 伝説の超サイヤ人であるブロリーが大猿状態でも理性を保てるようになった……それはつまり、そう言う事である。ベジータ的には涙目だが。

 

 そしてそんなある日、ベジータが孫悟飯に頼まれて街に買い出しに行っていた帰り、悟空の近くに懐かしい気を感じ取った。この気は未来の妻であるブルマの物である。

 

 そしてベジータは内心大喜びしながら超サイヤ人に変身して急いで孫悟飯の家まで戻ったのだが……そこでは大破した乗り物の近くで腰を抜かしているブルマと、そんな彼女を妖怪呼ばわりする、超サイヤ人に変身してギャリック砲をぶっ放そうとしている悟空の姿だった。

 

 

 直後、悟空がベジータに殴り飛ばされたのは言うまでもないだろう……

 

 

 この後ベジータと悟空、ブロリーはブルマの旅に同行し、ウーロンを仲間に加え、ヤムチャをうっかりブロリーがデデーンし、ブルマを人参にした兎人参化はブチギレたベジータにボコボコにされ、ブルマを元に戻した後に汚い花火にされ、フライパン山で亀仙人がかめはめ波をぶっ放した時悟空が「オラのギャリック砲にそっくりだ!!」とか勝手にギャリック砲を自分の技扱いしてベジータにぶん殴られたりしたそうな。

 で最終的にあっさりピラフからドラゴンボールを奪い取るもブルマが素敵な彼氏を呼び出して貰おうとしているのを知ったベジータは大慌てでウーロンに適当な願いを叶えさせるのだった。願いは当然ギャルのパンティおくれである。

 

 そして悟空とブロリーはこの後亀仙人に弟子入りしに行き、ベジータはブルマの家に居候する事になるのだった。(余談だが亀仙人は「こいつ等ワシより遥かに強いのに鍛える意味あるんじゃろうか」と首を捻っていたそうな。)




何となく思いついたんで書いた。ちなみに悟空もベジータもブロリーも既に超サイヤ人1〜4になれる。当然続かない……と思う。

最近仕事のストレスでヤバいんで本編の更新はもう少し待ってちょ。3月までには更新したいが……
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