ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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超サイヤ人4 VS 破壊神

「行くぞ、ビルス様っ!!」

 

 気を荒ぶらせると、悟空はビルスへ弾丸のように突っ込んで行った。すかさずビルスは悟空の顔面に肘打ちを入れようとしたが、肘が顔に触れる寸前、突如悟空の姿が消えてしまう。

 

「そこだぁっ!!」

 

「ぐっ!?」

 

 目にも留まらぬ速度で真横から回し蹴りがビルスへと放たれた。咄嗟に左腕を構えてガードしたものの、蹴りの威力が想定以上だったのか、そのままガードが破られ、吹っ飛ばされてしまった。

 ビルスもすぐに体勢を立て直したが、その時には既に無数の気弾が目の前に迫っていた為、悟空への反撃を中断して気弾を全て弾き飛ばした。

 しかし気弾を防いでいる最中、背後から悟空が急接近すると、ゼロ距離で気合砲をビルスの背中に叩き込む事に成功。背後から凄まじい衝撃波を受けたビルスは再度姿勢を崩してしまい、更に真正面から捌き切れなかった気弾が全て直撃し、爆炎に包まれた。

 

「おや、これは正直驚きました。本気ではないとは言え、まさかビルス様を相手にここまで戦えるとは。孫悟空さんですか、彼なら次代の破壊神も務まるかもしれませんね。」

 

「いや、あの……悟空にそんな大役を任せるのはやめておいた方が良いかと……」

 

「ふふ、冗談ですよ。」

 

 ウイスと界王が呑気に会話している傍ら、悟空は少しでも動きを見せれば即座に追撃出来るよう、油断無く爆炎を睨んでいた。だが、突如背後からとてつもない悪寒を感じ、慌てて振り向くと、そこにはいつの間にやら接近していたビルスが立っており、 悟空と目が合うとにっこりと微笑み、悟空の鳩尾に膝蹴りを叩き込んだ。

 

「ごふぅっ!?」

 

「さっきのお返しだよ。そらっ!!」

 

 掌を翳すと、先程悟空がやったように気合砲を放ち、空中まで悟空を吹き飛ぼした。更にいつの間にか放たれていた無数の気弾が悟空の背中へと降り注ぎ、全弾直撃してしまう。

 

「ぐはぁっ!?ってぇ……へへ、流石にやるな、ビルス様。だが、こんなもん俺にとっちゃ蚊に刺された程度だぜ?」

 

「へぇ?じゃあそうだね……そんな強い君に対して、特別にプレゼントを恵んであげるよ。」

 

「プレゼント……?」

 

「うん。喜んでくれると嬉しいなぁ。」

 

 掌に飴玉ほどの大きさの気弾を作り上げると、それを悟空へと放り捨てた。しかしビルスの手元から離れた瞬間、気弾は界王星を一回り……いや、二回り程上回るサイズに巨大化し、その圧倒的な質量で悟空を押し潰さんと急接近して来た。

 

「いぃっ!?う、うおおおおおおおお!!!!」

 

 飴玉サイズの球体が一瞬で界王生以上に巨大化した事に流石の悟空も目を剥いて驚愕するも、すぐに両腕に気を収束させ、気弾を受け止めた。

 っが、気弾の質量が大き過ぎるのか、すぐに界王星の地表まで押し込まれ、両足が硬い岩の地面を貫通し、食い込んでしまった。

 

「ぎっ、ぎぎぎぎ……こ、この野郎、何がプレゼントだ……!?」

 

「おや、これだけじゃ足りないかい?仕方ない。おかわりがご所望のようだし、もう一つおまけしておいてあげよう。」

 

 呑気にそんなことを呟くと、ビルスは人差し指の先端に先程の気弾の10倍はあろうサイズの気弾を作り出してしまった。それを見て界王は一瞬で顔が真っ青になってしまう。

 

「あば、あばばばばば!?す、ストォォォォォォップ!!!!ストップですぞビルス様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??どうか気をお沈めくださぁぁぁぁぁぁぁい!!!!か、界王星がぁぁぁぁぁぁ!!!!ワシの界王星そのものがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!って言うかワシも死んじゃうぅぅぅぅぅ!!!!」

 

 このままでは間違いなく悟空諸共界王星……と言うより自分自身が木っ端微塵になってしまうので、北の界王は人生で初めてと言うくらい、心の底から叫んでいた。

 するとビルスがチラリと界王へ視線を向け、破壊神とは思えない程穏やかな笑顔でにっこりと微笑んだ。その笑顔に界王はビルスが思い留まってくれたのかと思い、安堵の息を漏らしたのだが、そこは破壊神。

 すぐに恐ろしい笑みを浮かべると、くいっと指を動かし、巨大な気弾を悟空へ向けてぶっ放してしまった。

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!????」

 

 無慈悲なビルスの攻撃に、界王は絶叫する。

 

 思えば長いようで短い人生だった……バブルスとグレゴリーには悪い事をした。まぁ恨むなら悟空とビルス様を恨んでくれ。

 あっ、そう言えばワシが死んだらボージャック一味が復活しちゃうじゃん。まぁベジータどころかちびっ子達でも余裕で勝てるだろうし大丈夫か。

 あーあ、西の界王とか死んだワシ見たら絶対腹抱えて笑うんだろうなぁ……いや、他の二人も同じか。ビルス様も何でワシん所に来るんだ……どうせなら西の界王の所に行けば良かったのに……

 

 なんて事を北の界王が考えていたその時、悟空の体内からとてつもない量の気が一斉に放出される。その直後、二つの気弾が激突し、界王星全体を包み込む程の大爆発を起こすのだった……

 

 

「……ああ、ワシ、遂に死んだか……閻魔の所に行くのやだなぁ……」

 

「何を言ってるんですか。貴方は死んでいませんよ。」

 

「へっ……う、ウイス様?」

 

「いやはや、あの孫悟空と言う男、実に見事です。まさかあの攻撃の被害をこれだけに収めてしまうとは。冗談抜きで破壊神候補としてスカウトしたい所ですよ。」

 

「な、何を言って……あ、あぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 界王の視線の先に映ったのは、丸々半分が消し飛んでしまった界王星と、その上で両腕を組み、不敵な笑みを浮かべてビルスを見上げている悟空の姿だった。

 

「ご、悟空……!?」

 

「ビルス様の気弾が爆発する寸前、孫悟空は高密度の気のバリアーを展開し、自分とこの星の表面を包み込んだのですよ。もっとも、完全に威力を殺し切る事は出来ず、星の半分は消し飛んでしまったようですが、彼がバリアーを張らなければ木っ端微塵に吹き飛んでいたでしょうし、彼に感謝しておくと良いですよ。」

 

「は、はぁ……」

 

 なるほど、悟空がバリアーを張ってくれたおかげ助かったのか。それは感謝するしか……

 

「って悟空が今日修行に来てなかったらそもそもこんな事にはなっとらぁん!!」

 

「おや。まぁ確かにそう言う考え方も出来ますね。おほほほほ!!」

 

 呑気に笑っているウイスに、もうツッコむのも面倒だとばかりに界王は溜息を漏らしていた。

 

「やってくれるじゃねぇかビルス様。なら、今度は俺からプレゼントしてやるよ!!」

 

 まず両手に赤い気を球状に発生させると、両手を腰に引くタイミングで二つの気を一つに合わせ、より巨大な気の塊とした。

 

「受けてみろっ!!10べぇ!!かめはめ波ぁぁぁあああああああーーーーー!!!!!!」

 

「!!!!」

 

 悟空が両手を突き出した瞬間、収束されていた気が極大の赤い一筋の光となって解き放たれた。ビルスは両腕を交差させ、ガードの構えを取るが、一瞬にして全身が赤い気功波に飲み込まれてしまった。

 

 やがて10倍かめはめ波の放出が終わると、服が少しだけ汚れたビルスがじっと悟空を見下ろしながら先程と変わらずそこに立っていた。

 

「痛いじゃないか。」

 

「こいつぁおどれぇたな……渾身のかめはめ波をまともに食らったのに、ちょっと服が汚れただけなんてよ。だけどよ……こんなすげぇ相手と戦えるなんて、ゾクゾクして来たぜ……!!」

 

「フッ、ゾクゾクするか……僕を前にした時、フリーザ一族もサイヤ人達もみんなビビりっぱなしだったが、君は中々の大物のようだね。でも、その気持ちは少しだけわかるよ。君程の実力者と戦える機会何で滅多にないからねぇ……さぁ、続きをやろうか?」

 

「おう!!」

 

 互いに不敵な笑みを浮かべると、次の瞬間、二人の姿が同時に消え、界王星の周辺で何度も激しい激突音が響き渡る。悟空とビルスが目にも留まらぬスピードで激しい攻防を繰り広げているのだ。

 そして衝撃音が響く度に界王星の大地がひび割れ、砕け散り、段々と原型を留めぬ程に破壊されて行く。

 

「あー、こりゃ夢じゃ。ワシは夢を見とるんじゃ。あははー、白昼夢なんて初めて見るわい。」

 

 現実を受け止め切れない界王は、虚な目をしながらおかしそうに笑っていた。まぁ自分の星が粉々にされそうになっているのだから無理もない。

 

「取った!!」

 

 その時、ビルスは悟空の隙を突き、尻尾を掴む事に成功していた。

 

「へぇ、尻尾掴まれても力が抜けてないのを見るに、鍛えてはいるようだね。でも、その変身は大猿由来の物と見たよ。なら、この尻尾を千切ればその変身も維持出来なくなる。違うかな?」

 

「よく見抜いたな……その通りだ。だが、そう簡単に千切れるかな?」

 

「言うねぇ……じゃあ試してみようか。」

 

 右手に力を込め、尻尾を引きちぎろうとするビルス。だが、どれだけ力を込めても尻尾は微動だにしなかった。

 

「何……!?」

 

「超サイヤ人4の一番の弱点をそのままにしとく訳ねぇだろ?俺の尻尾は簡単に切れやしねぇよ!!でありゃぁっ!!」

 

「ガハッ!!」

 

 ビルスの脇腹に肘打ちを食らわせ、相手が怯んだ所に尻尾による強打を顔面に叩き込む悟空。その隙に距離を取り、かめはめ波の構えを取った。

 

「波ぁぁぁーーーーっ!!!!」

 

「ぐっ!?」

 

 そのまま流れるように放たれたかめはめ波がビルスに直撃し、そのまま界王星へ直撃。この時の衝撃で半分になっていた界王星が更に半分消し飛んでしまった。

 

「貰ったぁぁぁぁ!!!!龍拳、ばぁく発ぅぅぅぅ!!!!」

 

 相手が体勢を整える前に、一気に決着をつけるべく、悟空は渾身の龍拳を発動。黄金の龍と化した悟空がビルスを飲み込むべく突撃して行く。

 だが、それに対しビルスは右手に紫の気を集めると、そのまま正面に掌を翳した。直後、黄金の龍とビルスの右手が激突。周囲にとてつもない衝撃波が発生し、界王星はもはや宇宙を漂うスペースデブリと変わらぬサイズにまで砕け散ってしまった。

 

「な、何……!?」

 

 自らの拳を受け止めているビルスに、悟空は驚愕していた。何とビルスは悟空の切り札である龍拳を小細工無しで完全に防ぎ切ってしまったのだ。

 

「良い技だ……戦ってるのがシャンパだったら十分勝てただけの威力はあるね。けど、僕には通じない。」

 

「ぐはっ!?」

 

 超スピードで悟空に無数のパンチを浴びせた後、尻尾を顎に叩き込み、空中まで吹き飛ばすビルス。そのまま一瞬で悟空に追いつき、掌を翳した。

 

「僕の勝ちだ、孫悟空。」

 

 直後、ビルスの掌から気功波が放たれる。その威力は圧倒的であり、悟空の10倍かめはめ波は勿論龍拳さえも上回る程で、一撃の名の下に超サイヤ人4の変身を解除させ、戦闘不能状態まで持って行った。

 

 そのまま意識を失った悟空は地獄へと落下して行くかと思われたが、その直前にビルスが悟空を拾い上げると、そのままウイス達の所まで戻って行った。

 

「想像してたよりずっと楽しめたよ。目を覚ましたら僕が褒めていたと伝えておいてくれ。」

 

「は、はぁ……ところでビルス様、ワシの星なんですが……」

 

「それじゃ、ベジータ王子の所まで行こうかウイス?」

 

「かしこまりました。」

 

 界王が何か言いたそうにしていたが、ビルスはそんな事知るかとばかりにウイスと共に地球へと出発してしまうのだった。

 

「あっ、ちょ……い、行っちゃった……わ、ワシこれからどうすれば良いんだろ……」

 

 もはや原型を留めていない界王星と気絶した悟空、そして背後で大慌てしているバブルスとグレゴリーに囲まれ、界王は頭を抱えるのであった……

 

 

※※※

 

 

「くぅ〜、美味い!!ベジータの作るお好み焼きは最高だな!!」

 

「フン、もっと味わって食いやがれ!!ほら悟飯、お前とビーデルの分の焼きそばだ!!とっとと持って来やがれ!!」

 

「ありがとうございます、ベジータさん!!」

 

 一方その頃地球では、ブルマの誕生日パーティが開かれており、久々に仲間達が集まっていた。そしてベジータの作る料理は大好評であり、行列が出来る程だった。

 

「いやぁ、本当に驚いただなぁ。噂には聞いてたが、ベジータさの作る料理がこんなに美味しいとは。」

 

「本当に美味しい!今度レシピ教えて貰えないかしら?」

 

「あの顔で料理なんて冗談だろと思ってたが、こんな美味いのを食わされた後じゃ何も言えないね。」

 

 主婦顔負けの料理を作るベジータに、チチとビーデル、18号は素直にベジータの料理の腕を賞賛しているようだ。

 

「おいベジータ。俺の超豪華苺たっぷりケーキはまだか?」

 

「ベジータ、俺もクウラと同じのが食いたい!!」

 

「クウラにブウか!?ええい、貴様等はスイーツばかり食うな!!ギニュー特戦隊じゃあるまいし!!……厨房から取ってくるからそこで待ってやがれ!!」

 

「大至急でな。それからホールで頼むぞ。」

 

「俺、十個食べる!!」

 

「何?ならば俺は十五個だ!!」

 

 変な所で張り合うスイーツ大好きな二人をとりあえず放置し、ベジータはキッチンへと向かった。しかしその時、いきなり界王からテレパシーが飛ばされて来た。

 

『ベジータ!!ベジータ、聞こえておるか!?ワシだ、界王だ!!』

 

「界王だと?何の用だ。俺は今忙しいんだが……」

 

『よく聞いてくれ。今地球に、破壊神ビルス様が向かわれた!!』

 

「破壊神だと?そう言えば界王神やクウラが時々口にしていたな。何者だ?」

 

『界王神と対をなす、破壊の神様じゃ!!どうやらビルス様はベジータ、お主に用があるらしい!!』

 

「破壊神が俺に?いったい何の……」

 

「やぁ、今僕を呼んだかな?ベジータ王子。」

 

「っ!?」

 

 とてつもなく大きな気を感じ取り、慌てて振り返るベジータ。するとそこには、ビルスとウイスが立っていた。

 

「へぇ……君、僕の気を……神の気をうっすらとだが感じ取れているようだね?ククク、やっぱりそうか。君は既に神の領域に足を踏み入れているんだね。」

 

(こ、こいつ……こいつが破壊神ビルスなのか!?し、信じられん……前の世界で感じた一星龍を上回る程の圧力を感じる!!こ、これが破壊神なのか……!?)

 

 ビルスの強大なパワーを感じ取り、無意識の内に冷や汗を流しているベジータ。しかしビルスは特に気にした素振りも見せずに会話を続けた。

 

「まさかあのちびっ子が、神の領域に足を踏み入れるなんてねぇ。あの時は想像も出来なかったよ。」

 

「……?貴様は俺の事を知っているのか?」

 

「おや、覚えていないのかい?子供の頃会った事がある筈だけど。」

 

「ビルス様、先程も仰ったでしょう?このベジータさんは、ビルス様が知るベジータさんではないのですよ。」

 

「何?」

 

「ベジータさん。貴方、こことは違う歴史……いいえ、正確には違う世界からやって来ましたね?」

 

「なっ!?」

 

 自分が別の世界から来た事を見抜いている様子のウイスに、ベジータは目を見開いていた。界王神達はこの事は他言しないと言っていたので、話したとは考えられない。ブルマ達も同様だ。と言う事は、この男は自力で自分の正体に辿り着いたと言うのだろうか?

 

「……それはどう言う意味だウイス?まさかこのベジータは歴史改変のような事を行ったのか?もしそうなら、僕はこいつを破壊しなくちゃならない。」

 

「それは……」

 

「お待ちください、ビルス様!!」

 

 ビルス達の会話に割り込むように、新たな声が響いた。全員が視線を向けると、慌てた様子の界王神とキビトが立っていた。

 

「おや、界王神じゃないか。君も来てたの?」

 

「ええ、まぁ……それよりビルス様、どうかベジータさんの話を聞いてあげてください。ベジータさんにも事情があるのです。」

 

「事情、ねぇ……どうやら界王神達は知ってるようだけど……ベジータ王子、僕にもその事情とやらを話して貰おうか?拒むつもりなら……わかるね?」

 

「あ、ああ……」

 

 言われるがまま、ベジータは自分に何が起きたのか説明を始める。本能でわかるのだ、この男に逆らえばとんでもない事になる、と……

 

 はたしてベジータは許して貰えるのだろうか?そしてビルスの言う超サイヤ人ゴッドとはいったい……




と言う事で大方の予想通りビルス様の勝利で終わりました。
ちなみに本作では多分悟空とベジータがブルーに変身する事はありません。設定上はなれてもなる必要がないと言うか、何と言うか……
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