ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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破壊神選抜格闘試合編
シャンパ襲来


 ベジータと破壊神ビルスの戦いから早一年……

 

 悟空、クウラ、そしてレッドの三名は、今日も破壊神ビルスの暮らす星でウイスから指導を受けていた。

 

「……はいそこまで!!腕立て伏せ100万回、お疲れ様でした。」

 

「ふぅー……流石にこのおもてぇ服着て腕立てすっと、ちょっとくたびれたなぁ!!」

 

「フン、だらしのない奴め。俺は後もうワンセットは余裕で出来るぞ?」

 

「その割には顔中汗塗れだな、クウラ?」

 

「喧しい!!貴様は黙っていろ、レッド!!」

 

「おいおい、二人ともあんまし喧嘩すんなって。この前もオメェ等の喧嘩のせいでビルス様が目ぇ覚ましててぇへんな事になっちまったの、忘れちまったんか?」

 

「クッ……わ、忘れる訳なかろう。」

 

「あの時のビルス様は鬼のように怖かったな……」

 

「誰が鬼のようだって?」

 

「げぇっ!?」

 

 修行を終え、休憩していた一行の前に、突然寝巻き姿のビルスが現れた。さっきの会話はバッチリ聞こえていたようで、何処か機嫌が悪そうだ。

 

「おや、ビルス様。随分とお早いお目覚めですね?」

 

「フン、まぁね……所で僕の朝ご飯は?」

 

「これから用意する所ですよ。」

 

「そうか……それじゃ君達、ちょっと僕の相手をして貰おうか?」

 

「うっひょー!!良いんか、ビルス様!?」

 

「構わないよ。君達でも寝起きの軽い運動くらいにはなるからね。」

 

「へへっ、言ってくれるじゃねーか……後悔すんなよ!!」

 

「覚悟して貰おう、ビルス様!!」

 

「俺様達をいつまでも格下扱い出来ると思うなよ!?」

 

 

 三人がそれぞれ気を開放し、ビルスへと攻撃を加える。そしてビルスも少しだけ笑みを浮かべながら全ての攻撃を捌き、悟空達に反撃を加えて行く。

 その光景を見ながら、ウイスは満足そうに微笑んでいた。

 

 ベジータとの戦い以降、ビルスは以前と違い、起きている事が多くなった。本人は眠たくないだけだと言っていたが、ウイスにはわかっていた。ビルスはベジータに負けたくないのだ。

 以前の勝負は、はっきり言ってベジータの完敗だ。しかしベジータはあの戦いの最中、ビルスの腕の骨を折る程にまで急成長を遂げた。このまま成長を続ければ、いつかビルスを追い抜くのも不可能ではないだろう。

 また、この一年でめきめき腕を上げてきた悟空とクウラ、レッドの存在もビルスに良い刺激を与えているようだ。

 

 だが、そう簡単に追い抜かれては破壊神の名が廃ると言うもの。だからこそビルスは珍しく昼寝をせず、真面目に修行しているのだ。まぁ本人はあくまで仕方なく悟空達の世話をしてやってるだけだと言い張っているのだが。

 

(しかし、修行をするのは結構ですが、破壊神としての仕事もちゃんとして欲しい物ですねぇ……)

 

 どうやら破壊神としての仕事の方は相変わらずのようである。

 

「はぁ、はぁ……相変わらずつええな、ビルス様は。てか前より強くなってねえか?」

 

「君達の方もやるじゃない。前よりだいぶマシになってるよ。」

 

「そいつは光栄だな……では第二ラウンドを始めるとしよう!!」

 

「行くぜ、ビルス様!!」

 

 悟空達が更なる力を発現させようと、気合を入れたその時……突然ビルス星の端の方に何かが飛来して激突した。

 

「ん?な、なんだありゃ?隕石か?」

 

「あれは……ちっ、あいつか……」

 

「あいつ?ビルス様、何か心当たりがあるのですか?」

 

「気にする事ないよ。単にどっかの豚が紛れ込んで来ただけさ。」

 

「ぶ、豚?豚が破壊神の星にやってきただと?」

 

 ビルスの返答に、クウラが首を傾げる。悟空もレッドも同様だ。

 

「ま、気にするまでもない奴だって事。そんな事より、さっさと続きをやるぞ。僕をその気にさせたんだから、簡単にへばってくれるなよ?」

 

「あっ……お、おう、行くぜ!!はぁあああ!!!!」

 

 悟空は超サイヤ人4に、クウラはゴールデンクウラに、レッドは界王拳を発動し、再度ビルスへと向かって行き、彼等は更に激しい戦闘を繰り広げるのだった。

 

 一方ウイスは先程何かが飛来した方角を見ながら溜息を漏らしていた。

 

「はぁ、やれやれ……いつも突然いらっしゃるんですから……」

 

 

※※※

 

 

「へっくし!!うぅ、今誰か俺の噂をしたなぁ?へっ、これだから人気者は困るぜ。」

 

「ビルス様がシャンパ様の悪口を言ったのかもしれませんよ?」

 

「な、何ぃ!?ビルスの野郎、許せん!!」

 

 ビルス星の端の方に飛来した謎の光の正体は、ビルスを肥満体型にしたかのような外見をした男と、ウイスに似た外見をしている女性だった。

 

「あくまで可能性の話ですよ。まぁシャンパ様の場合悪口を言われている可能性の方が高いのは間違いありませんが……それより、何故もっと近い場所に、そしてもっと優雅に着陸出来たのに、わざわざこんな乱暴なやり方を選んだのですか?」

 

「主役はド派手に……そして勿体つけて登場する物なのだ。ふふふ、ビルスの野郎慌てていやがるな?俺様の登場を震えて」

 

『10べぇかめはめ波ぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!!』

 

「えっ……ぎゃあああああああーーーーーっ!?」

 

「あら。」

 

 ビルスそっくりなシャンパと呼ばれる肥満体型の男が不敵な笑みを浮かべて何かを喋っていた途中、ビルスと戦闘中だった悟空の放った10倍かめはめ波が飛来し、そのままシャンパに直撃。ビルス星の外まで流れ星のように吹っ飛ばされてしまうのだった……

 

 

※※※

 

 

「ちっ、これだけやってんのに汗ひとつかいちゃいねぇ……やっぱビルス様はつええな。」

 

「舐めるなよ。そう簡単にこの僕に追いつけるとでも思っていたのかい?」

 

「へっ。だが、俺達だってまだ本気を出した訳じゃないんだぜ?」

 

「じゃあ早く本気を出しなよ。僕はあまり気の長い方じゃ……むっ?」

 

 ビルスが喋っている途中、突然悟空に紫の巨大なエネルギー弾が放たれた。

 

 

「な、何だ!?くっ……だりゃぁああああ!!!!」

 

 突然の攻撃に困惑する悟空だが、右腕に気を纏ってエネルギー弾に叩きつけると、そのまま反対方向へと弾き飛ばしてしまった。

 

「なっ!?うわぁああああーーーー!!!!」

 

 そのまま攻撃してきた張本人と思われる相手にエネルギー弾が直撃し、爆発を起こす。悟空とクウラ、レッドは頭の上に?マークを浮かべており、ビルスは呆れ返っているようだ。

 

「やれやれ、情けない奴だ。自分の打った攻撃に当たるだなんてね。」

 

「ビルス様、やはり何かご存じで……」

 

「て、てめぇーーー!!何反撃してやがるんだ!?」

 

 爆風の中から、黒焦げになったシャンパが青筋を浮かべながら飛び出し、悟空へと殴り掛かって来た。しかし悟空は難なくその全てを回避し、逆にシャンパの拳を抑えて組み伏せみせてしまう。

 

「いっ、いででででっ!?て、てめぇ、離せぇ!!俺様を誰だと思ってやがる!?」

 

「いきなり攻撃して来て何言ってんだ。まずは落ち着けよ……ってか誰だオメェ?」

 

「なぁクウラ、あの男……少しビルス様に似ていないか?」

 

「確かに、ビルス様が太ったらあんな感じになりそうではあるが……」

 

「おい、あんなデブと僕を似てるとか言うんじゃないよ。破壊するぞ?」

 

「なっ!!ビルスてめぇ、誰がデブだ!!」

 

「だから落ち着けって。」

 

「いっでぇ〜!?」

 

「おや、これは驚きました。不摂政な生活ばかりしているとは言え、まさかシャンパ様を取り押さえられる人間がいるとは。面白い人間に出会ったものですね、ウイス?」

 

「姉上。」

 

「う、ウイス殿の姉上!?と言う事はその女……いや、女性も天使なのか!?」

 

 いつの間にやらやって来ていた女性をウイスが姉上と呼んだ事で、クウラとレッドも目を見開いて驚いている。

 とりあえずウイスの知り合いよのようなので、悟空もシャンパを開放したようだ。

 

「いててて……こ、この野郎、思いっきり人の腕を……!!」

 

「悪かったな、ああでもしねぇと暴れ出しそうだったんで、つい……」

 

「こんなのに頭を下げる必要はないぞ、悟空。破壊神の癖して簡単に組み伏せられるこいつが悪いんだからな。相変わらず情けない奴だよ、本当に。」

 

「ぐ、ぐぬぬぬ!!ちょ、調子に乗るんじゃねぇぞ!?今のは油断してたんであって、この破壊神シャンパ様が本気でやれば、こんな半獣人野郎なんざ一瞬で消し飛ばせるんだからな!!」

 

「は、破壊神だと!?ほ、本当なのか!?」

 

「非常に遺憾ながらね。」

 

「紹介しておきましょう。この御方は第六宇宙の破壊神であり、ビルス様の双子の兄弟、シャンパ様のです。そしてこちらはシャンパ様の側近であり、私の姉でもあるヴァドスです。」

 

「へぇー……ビルス様の兄弟。じゃあどっちが強……いや、やっぱ良いや。」

 

 ビルスとどっちが強いか聞こうと思ったが、先程までやり取りとシャンパの体型を見て、どちらが強いかをすぐに察したようで、悟空は質問を取り止めたようだ。

 

 

※※※

 

 

「つまり、この世界には宇宙が全部で十二個存在しているのですよ。我々は暮らすこの宇宙は第七宇宙と呼ばれ、シャンパ様の管理する第六宇宙とは殆ど同じ、いわば双子のような関係なのです。」

 

「へー、全部で十二個も!!」

 

 ビルスの城に移動した後、悟空達はウイスとヴァドスから十二の宇宙や第七宇宙と第六宇宙の関係について説明を受けていた。

 

「殆ど同じと言う事は、第六宇宙にもサイヤ人やフリーザ一族が存在していてもおかしくはないのか。」

 

「可能性は高いでしょうね。」

 

「で、今日は一体何をしに来たんだ?人間レベルが下から二番目のみっともない第六宇宙の破壊神様?」

 

 用意されたジュースを飲みながら幸せそうな顔をしていたシャンパに対し、ビルス嫌味な表情を浮かべながら問いかけた。もう何と言うか、明らかにシャンパと第六宇宙を見下している。

 当然そんな事を言われてシャンパが黙っていられる筈もなく、ビルスをキッと睨みつけると、テーブルに拳を叩きつけた。

 

「うるせぇ!!ビルス貴様、いったいどんな魔法を使いやがった!?つい十数年前まで常に最下位争いをしてた第七宇宙が、この短期間でじわじわと人間レベルを上げたかと思えば、遂には第三位だと!?認められるか、こんなもん!!」

 

「お前が認めようと認めなかろうと知った事じゃないよ。我が第七宇宙は人間レベルが第三位で、お前の第六宇宙は第十一位だ。その事実は変わらない。」

 

「だ、黙れぇ!!お前が30年近く眠りこけて破壊神の仕事なんて全くしてないのはとっくに調べがついてんだよ!!それなのにどうしてこんなに人間レベルを上げる事が出来たんだ!?教えろ!!」

 

「お前に教える義理は……」

 

「シャンパ様の言う通り、ビルス様は特に何もしていませんよ。全てはそこのレッドさんのおかげです。」

 

「おいウイス!?」

 

「そいつが……?」

 

 全員の視線がレッドに集まると、一瞬レッドはたじろいたが、すぐに姿勢を正した。そしてウイスが軽くレッドの経歴について話すと、シャンパもヴァドスも興味深そうにレッドを見つめている。

 

「なるほど、こいつのせいで第七宇宙の人間レベルが上がった訳か。」

 

「素晴らしいまでの手腕ですね。彼が第六宇宙にも居てくれたら、私も迷わず次期破壊神候補にスカウトしたのですが……」

 

「……おい、レッドとやら。」

 

「な、なんでしょう。」

 

「お前、第六宇宙に来る気はないか?」

 

「へ?」

 

「おい、何を言い出すんだシャンパ。」

 

 若干殺気の籠めてシャンパに睨むビルス。しかしシャンパは常人ならすくみ上がりそうなその視線を受けても平然としており、そのままビルスを無視して話を続けた。

 

「お前は第七宇宙なんかには勿体ない逸材だ。その能力はより優れた第六宇宙で生かすべきだ。なぁに、次期破壊神としての修行も心配するな。このヴァドスはウイスの姉で、その実力はウイス以上だ。」

 

「ほぉ、ウイス様以上……」

 

「お言葉ですがシャンパ様、私が姉上に劣っていたのはもう1000年も昔の話であって、今ではもう負けていませんよ。」

 

「お前は黙ってろ!!どうだレッド、悪い話じゃないだろう?」

 

「ふむ……確かに悪い話ではない。何より第六宇宙に行けば銀河連邦大統領の座から解放される訳だしな。」

 

「だったら……」

 

「だが断る。」

 

「な、何ぃっ!?」

 

「このレッドの最も好きな事は自分で……げふんげふん、まず第一に貴方が俺様をスカウトしたのは俺様の政治力だとか指導能力だとかその辺りを期待してだろう?つまり第六宇宙に行っても似たような事をやらされる可能性が高い訳だ。となると正直今の生活とそんなに違いがあるとも思えん。何より、成り行きで就任したとは言え、途中で放り出すのは俺様の主義に反するからな。」

 

「良いぞレッド!!よく言った!!」

 

(と言うか承諾したらその場でビルス様に破壊されそうだしな……)

 

 上機嫌にうんうんと頷いているビルスを、冷や汗を流しながら見つめるレッド。どうやらこの一年でビルスの理不尽っぷりは散々学んできたようだ。

 

「くっ、勝手にしろ!!後悔しても知らねぇからな!!」

 

「クックック、振られたからって負け惜しみはみっともないぞ、シャンパ。それより、結局何しに来たんだ?」

 

「あぁん?知りたいか?ククク……俺はな、お前に再起不能なまでの絶望を味わせに来たのだ。」

 

「何が再起不能な絶望だよ。どうせ変な星で見つけたしょぼい食材でも持って来たんだろ?」

 

「はぁぁぁぁぁ!?そそそそそ、そんな訳ああああああ、ある訳ねぇし!?」

 

「じゃあ何でそんなに吃ってるんだ?図星でも突かれたんだろう?」

 

「ち、ちげぇし!!変な星で見つけたのは否定しねぇけど、しょぼい食材なんかじゃねぇし!!おいヴァドス、こいつ等にあれを振る舞ってやれ!!」

 

「はい。」

 

 ヴァドスが杖を一振りすると変な箱が現れ、その中からこれまた変な卵が現れた。

 

「何だこりゃ?ただの卵じゃねーか。」

 

「ただの卵じゃないぞ?新発見したドンドン鳥の卵を茹でたものだ。特別にお前達にも振る舞ってやる。さぁ、全員食ってみろ!!」

 

全員の元に卵が運ばれ、殻を割って食べてみるのだが、特に美味しい訳でもなく、ごく普通のゆで卵だったようで、クウラとレッドは微妙そうな顔をし、ビルスとウイスは無表情のままで、悟空だけが美味しそうに食べていた。

 

(こ、これが再起不能なまでの絶望だと?どれだけ味わっても単なるゆで卵としか思えん。と言うか塩はないのか?俺様はゆで卵には塩をかける派なのだが……)

 

(味が……味が物足りん……蜂蜜はないのか?)

 

「うんめぇ!!シャンパ様、このゆで卵すんげぇうめぇぞ!!」

 

「はーはっはっは!!そうだろうそうだろう!!」

 

 心の底から嬉しそうにしている悟空に対し、クウラとレッドはマジかよこいつとでも言いたげな表情を浮かべ、二人で部屋の角でヒソヒソ話を始めた。

 

「おいクウラ、カカロットの奴本気でこんなゆで卵如きを美味いと言っているぞ。奴の嫁はひょっとしてあれか?恐ろしい程のメシマズで、普段からろくな物を食べれていないのか?」

 

「いや、俺が去年料理を習った時は実に見事な手際で、出された料理もかなり美味かった。ベジータにも引けを取らんレベルだ。」

 

「じゃあ何であいつはこんな物を美味いと感じるんだ……そりゃ不味くはないが、特別美味いと言う程でもなかろうに……」

 

「おそらく孫悟空はあまり食に拘りがない……と言うか、大抵の食い物は美味いと感じるんだろう。」

 

「な、なるほど……」

 

「二人ともどうした、そんな隅っこの方に集まって。腹でもいてぇんか?」

 

「別に……」

 

「さぁどうだ、参ったかビルス!!どれだけ人間レベルが上がろうと、第六宇宙の方が美味い物天国である事に変わりはないのだ!!」

 

「……はぁ、ウイス。例の物を。」

 

「かしこまりました。」

 

 ビルスに言われ、ウイスは人数分のカップ麺を用意した。見た事もない食べ物にシャンパは首を傾げ、単にお湯を注ぐだけの調理法にビルスが勝負を捨てたと思ったようだが、一口食べた瞬間夢中になって麺を啜り、気がついたらカップ麺を完食してしまっていた。

 

「っぷはぁ、美味かった!!……あっ。」

 

「お気に召したようで何より。どっかの誰かさんが持って来たご大層なゆで卵より断然美味かったろう?」

 

「そ、そんな事は……」

 

「そんな事は?」

 

「ぐぅ!!そ、そんな事よりビルス!!これを何処で手に入れた!?」

 

「地球と言う星だ。地球にはこのカップ麺以外にも美味い物が数え切れない程存在している。」

 

「ち、地球……ヴァドス!!我が第六宇宙にも地球が存在している筈だ!!探せぇっ!!」

 

 シャンパに言われるがまま、ヴァドスは第六宇宙の地球の捜索を開始した。そして程なくして地球は見つかったのだが、第六宇宙の地球は悟空達の知る青く美しい星ではなく、一眼でわかる程に荒廃した死の惑星だった。

 どうやら第六宇宙の地球人は過去に愚かな争いを繰り返した結果、地球全土が汚染され、人類は滅んでしまったようだ。

 

 それを聞いたシャンパは絶叫し、逆にビルスは高笑いしながらシャンパを嘲笑い、そしてクウラはカップ麺に大量の蜂蜜をかけてレッドをドン引きさせていた。

 

「こ、こうなったら……ビルス!!地球を賭けて俺と格闘試合で勝負だ!!」

 

「格闘試合?はっ、笑わせるな。100年前にも似たような事を言ってボコボコにされて泣きべそかいたのをもう忘れたのか?」

 

「は、話を最後まで聞け!!今度戦うのは俺とお前じゃねえ!!それぞれの宇宙の人間を五人選び、団体戦を行うんだ!!まず最初に一人の選手を出し、勝った方が次の選手と戦える!!そうやって最後に大将を倒したチームの勝ちって訳だ!!そして第六宇宙が勝った場合は、お互いの宇宙の地球を交換し、ついでにレッドも貰う!!」

 

「ふむふむ、地球と俺様が……えっ、俺様も!?」

 

「別に受けてやっても良いけど、そっちもそれ相応の物を賭けてくれるんだろうね?」

 

「ちょっ、ビルス様何を!?」

 

「ククク、勿論だ!!もし第七宇宙が勝ったら願い玉をくれてやる!!」

 

「あのー、俺様の意見は……?」

 

 自分の意思が完全スルーされている事についてレッドが不満そうな顔をしているが、残念ながら破壊神二人はまるで聞いてくれなかった。

 そしてシャンパはこの宇宙でのドラゴンボールの始祖に当たる存在、超ドラゴンボールこと願い玉を六つ揃えており、第七宇宙が勝った場合それを譲ると言って来た。

 七つ揃わねば意味がない為当然ビルスは却下したが、悟空が「ブルマなら見つけられるだろ。多分」と言った結果ビルスも承諾してしまい、ここに第六宇宙と第七宇宙の格闘試合が行われる事になってしまったのだった。

 

 ちなみこの時レッドが「そう言えば部下から最近宇宙各地で突然惑星が消滅する異常事態が頻発していると報告があったが、もしかして……」と呟いた結果、シャンパが超ドラゴンボールを探す為にビルスに無断で第七宇宙の星々を破壊していた事がバレてしまった。

 当然のこの事にビルスは怒り、シャンパの丸っこい顔が倍以上に膨れ上がるまでボコボコにぶん殴った後、「この件は全王様に報告するから」と宣言したのだが、その瞬間シャンパは一瞬でプライドをかなぐり捨て、光の速さで土下座したらしい。

 

「ああ、そうだシャンパ。ちょっとだけルールを変えて貰おうか。」

 

「あん?なんだビルス、怖気付いたのか!!」

 

「怖気付く?はっ、こっちの勝ちが確定しているのに何を怖がれって言うんだ?このままじゃあっさりこっちの勝ちで終わってお前達が可哀想だから、仕方なくハンデをやろうって言うのに。」

 

「は、ハンデだとぉ!?」

 

「そっ。まずはそうだな、お前の言う勝ち抜き戦じゃなくて、先鋒、次鋒と言った感じに代表選手一人一人に戦って貰う事にする。」

 

「じゃあ何だ?先に三勝した方が勝ちってか?」

 

「いや、そこでハンデをやる。勝利した数に関係なく、五試合全て行うが、お前の宇宙のメンバーが一人でも我が第七宇宙の選手を倒す事が出来たら、その瞬間お前達第六宇宙の勝ちにしてやるよ。」

 

「……は?」

 

「聞こえなかったか?五回試合を行って、その内一度でもお前達が勝つ事があれば、その瞬間第六宇宙の勝ちにしてやると言ってるんだ。」

 

「……ぷっ……うひひひ……ぶひゃひゃひゃひゃひゃ!!ビルスぅ、お前ばーっかなんじゃねーのぉ!?それって一回でも負けたら即終わりって事じゃん!!」

 

「だから言ったろ?これはハンデだって。このくらいのハンデがなきゃ、うちとお前等とじゃ勝負にもならん。あっ、何ならそっちのチームにはシャンパ、お前が参加しても良いぞ?」

 

「はぁ……?」

 

「安心しろ、勿論僕が第七宇宙チームに参加する事はない。破壊神同士の喧嘩は御法度だからね。100年前もそれで全王様に怒られたし。」

 

「……てめぇ、俺の事舐めてんのか?」

 

「舐めてないよ?ただ単純に、お前程度が出てきても僕の選んだメンバーには絶対勝てないってだけさ。」

 

「……ふっざけんなぁ!!!!」

 

 激怒したシャンパがテーブルを跡形も無く消し飛ばし、ビルスへと殴り掛かる……のだがあっさり避けられてしまった。

 

「おいおい、何をそんなに怒ってるんだ?そっちにとって悪くない話だろう?」

 

「てめぇが舐めた事言うからだろうが!!俺は破壊神シャンパ様だぞ!?人間如きに負ける訳がねぇだろうが!!」

 

「それが負けちゃうんだよね。僕は去年お前よりずっと強い人間と戦ったし、何だったらそこにいる三人もお前よりは上だと思うよ。」

 

「んだとぉ!?」

 

「で、どうすんの?お前も出るの?」

 

「誰が出るか、馬鹿が!!だが、そっちが一回でも負けたらこっちの勝ちってルールは採用させて貰う!!後で吠え面かくんじゃねぇぞっ!!行くぞヴァドス!!」

 

 完全に怒り狂いながら帰って行くシャンパ。そして彼等が帰った事で静まり返った部屋の中で、悟空が気まずそうに口を開いた。

 

「な、なぁビルス様、あんな挑発して大丈夫なんか?それに一回でも負けたら第七宇宙の負けって……」

 

「僕が何の考えも無しにあんな事言うと思うのか?今のお前達やベジータならシャンパ相手だろうとまず負けないと判断したからあそこまで言ったんだ。」

 

「ビルス様……」

 

「と言う訳で、早速ベジータを呼びに地球まで行くぞ。それから、最後の一人に相応しいメンバーはお前達が適当に見繕っておいてくれ。」

 

「あ、ああ……」

 

「最後に、僕の期待を裏切るんじゃないぞ?」

 

「っ!!へへっ、おう!!任せとけ!!」

 

 

 

※※※

 

 

「断る。」

 

「ええぇぇぇぇーーーーー!?」

 

 久々にカプセルコーポレーションにやってきた悟空は、早速選抜メンバーにベジータをスカウトした。だが何と帰って来た返事はNOであった。

 はたしてベジータに一体何があったのか?次回に続く!!




遂にシャンパ様襲来です。強敵感そんなに無いですが……とりあえず第六宇宙の追加メンバーは決定しました。
ついでにベジータはちゃんと出ます。

後本作ではビルスとシャンパではビルスの方が遥か格上となっており、100年前にシャンパをボコボコにした事があります。
シャンパは前章の4よりちょい上くらいかな……?

また、本作オリジナル設定としてよほどの緊急事態でも無い限り神々が自分の担当する宇宙以外に干渉するのが固く禁じられております。たとえば他の宇宙の星や生物を破壊したり助けたりですね。
もし私利私欲で干渉すれば全王様が直々に消しにくる可能性すらあります。なのでシャンパは迷わず光速土下座した訳です。
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