ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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ベジータ、弟子を取る

「「ぜ、全王様ぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!?!?!?」」

 

 シャンパを見下ろす小人のような姿をした人物に、ビルスとシャンパが揃って絶叫し、界王神達も顎が外れるんじゃないかと言うくらい大きく口を開けていた。

 

「んん?全王様って、前ウイスさんが言ってた奴だよな?」

 

「そう言えば、悟空さん達にはまだ全王様については説明していませんでしたね。全王様とは第1から第12までの全ての宇宙を統べる神々の王であり、この世界の創造主です。私達や皆さんを含め、ありとあらゆる生命は全王様が居なければ誕生する事はなかったのですよ。」

 

「……いきなりそんな事を言われても、実感が湧かんな。」

 

「え、ええ。凄く偉い御方だと言うのは伝わりましたが……」

 

 いまいち全王がどのような存在か理解し切れていない様子のベジータ達。とは言えあのビルスがあそこまでビビっているのだから、相当ヤバい神なのだろうと言う事だけは理解出来たようだ。

 

 そしてビルスは大慌てでシャンパの隣に移動すると、二人揃って全王へと頭を下げた。

 

「「ようこそ、全王様っ!!」」

 

「んん?さっきまでの威勢の良さはどうしたのシャンパ?僕を破壊するんじゃなかったっけ?やってご覧よ。今なら特別に10日間好きに攻撃させてあげちゃうのね。その後は反撃するけど。」

 

「ガッ……!?おおおお、お許し下さい全王様!!ささささ、先程は全王様がいらしているとは気付かずにとんだご無礼を……!!」

 

「冗談なのね。」

 

 完全に怯え切っているシャンパ。まぁ無理もない。もうこの時点でシャンパは消されてもおかしくないくらいの失態を犯しているのだから。

 その直後、二人の後ろにウイスとヴァドス、そしてそれぞれの宇宙の界王神達がやって来た。

 

「ご無沙汰しております、全王様。」

 

「お変わりありませんか?」

 

「今の気分はあんまり良くないかな。」

 

「そそそ、それで全王様、今日はどう言ったご用件で……?」

 

「それなんだけどね。シャンパ、君僕に何か隠し事してないかな?」

 

「か、隠し事!?は、ははは!!な、何を仰います全王様!!この私めが全王様に隠し事をするなどとあり得る筈がございません!!」

 

「ふーん……」

 

 冷や汗をダラダラ流しながら苦笑いし、後頭部をかいているシャンパを、全王は感情を感じさせない目で見つめていた。

 そして突然右腕を上げて指を鳴らしたかと思えば、シャンパの頭上に数字の3が浮かび上がり、その直後2に減ってしまった。

 

「へっ?あ、あの、全王様、この数字は……?」

 

「シャンパ、本当に僕に隠し事してないのね?」

 

「も、勿論です!!我が命に懸けて……」

 

 言葉の途中、シャンパの頭上の数字が今度は2から1へと減ってしまった。

 

「!?」

 

「シャンパ。もう一回だけ聞くよ?君、僕に何か隠し事してない?」

 

(こっ……殺される……!?)

 

 その時、シャンパは漸く理解した。頭上のこの数字は全王様から与えられた警告なのだと。

 おそらく、嘘をつく毎にこの数字は減って行くのだ。そしてこの数字が0になった時、自分は間違いなくこの世から消滅させられてしまうだろう。

 

(や、やっべぇぇぇぇ!!!!って言うか最初から全王様言ってたじゃん!?神のルールを破った君を消してもって!!つ、つまり、俺が勝手に第七宇宙の星や生物を消してたのがバレてるって事じゃねぇか!!び、ビルスの野郎、チクリやがったな!?)

 

 何やらビルスを逆恨みし、頭を下げたままの姿勢で睨みつけるシャンパ。とは言え今はそんな事を気にしている場合ではない。

 

(び、ビルスのチクりについては後だ!!とにかくこの状況はヤバ過ぎる!!どうにか……)

 

「何がヤバ過ぎるの?ああ、それからビルスからは何も聞いてないから、筋違いな逆恨みはやめてあげてね?」

 

(当然のように心を読まれたっ!?や、やべぇ……しょ、正直に言わねえと、この場で消されちまう!!)

 

 全身から脂汗がどっと噴き出し、足元の周りに汗で水溜りが出来ているシャンパ。多分これだけで体重が多少減った事だろう。

 

「ぜ、全王様、その、誠に申し訳ございません……じ、実は隠し事をしておりました……」

 

「やっぱりね。それで、何をしたのかな?君の口から直接聞いておきたいのね。ああ、勿論嘘は駄目なのね。みんなの前で恥ずかしい思いしたくないでしょ?」

 

「は、はいっ!!じ、実は第七宇宙で……」

 

 それからシャンパは洗いざらい全王に己の所業を告白した。

 第六宇宙と第七宇宙宇宙に散らばっている願い玉を集める為、定期的に第七宇宙に乗り込んでいた事。その際幾つもの星々やそこに住まう生命体を消し飛ばしていた事を。

 

「へぇ、君そんな事やってたんだ?まぁ全部知ってたけど。ところで、何でわざわざ願い玉を集めようと思ったの?」

 

「そ、それはですね、ビルスとの勝負の景品に使えるんじゃないかな、と……」

 

「そんな"下らない"理由で、何の罪もない沢山の生命を破壊したんだ?しかもそんな事しておいて、少しも反省した様子を見せずにこんなイベントを開いてるの?酷いね君。いくら破壊神だからって、調子に乗り過ぎなんじゃない?」

 

 呆れているのかそれとも怒っているのか、どちらにせよ下らないの部分を強調し、蔑んだ目でシャンパを見下ろす全王。

 シャンパの方も全王の機嫌がみるみる悪くなっているのを察したのか、先程まで以上に脂汗が噴き出し、まるで生まれたての子鹿のように足がガクガクと震え出してしまった。

 

「馬鹿な恥知らずには、罰を与えないとね。」

 

「ぜぜぜ、全王様!?お、お許しくださ」

 

「バン。」

 

「うぎゃぁぁぁぁぁぁああああああああああーーーーーーーーーーー!!!!!!!??????」

 

 全王が指で銃を打つ真似をした瞬間、シャンパの全身をこれまで感じた事のないような地獄の苦痛が襲った。

 全身の皮を削がれ、内臓をナイフでグシャグシャに掻き回され、目玉をスプーンで繰り抜かれ、剥き出しになった神経をヤスリで削られたような、とにかくこの世のありとあらゆる苦痛を凝縮したような地獄の苦しみ、その全てをシャンパはほんの一瞬にして味わう事となったのだ。

 こんな苦痛を味わされては、如何に破壊神……それも破壊神達の中でも下から数えたら方が早い程度の力しかないシャンパでは耐えられる筈もなく、尿を漏らしながら泡を吹いて気絶してしまった。

 

「汚いなぁ。ヴァドス?」

 

「はい。」

 

 ヴァドスが杖を振るうと、シャンパが漏らした尿は一瞬で消滅し、衣装も綺麗になったばかりか、シャンパもすぐに目を覚ました。

 しかし先程の苦痛を思い出したのか、口元を押さえ、吐くのを必死に堪えていた。

 

「どうかな?自分がどんなに酷い事したのか、少しは理解出来た?それとも、まだ足りないかな?」

 

「うっ、うぐぇぇ……ぜ、全王様、申し訳ございませんっ……も、もう二度としないと誓います……だ、だからどうか、命だけは……!!」

 

 先程の苦痛を受けた事で、どうやらシャンパの心は完全にへし折られてしまったようだ。もはやビルスの前であろうと関係ない。シャンパは涙で顔をグシャグシャにしながら、全王に土下座をしていた。

 

「……本当に反省してるのね?」

 

「は、はい、本当です!!もう二度と、絶対にあのような事は致しません!!」

 

「そっか……じゃあ特別に……」

 

「ぜ、全王様……!!」

 

「半年間の折檻と、半年間の再教育で勘弁してあげるのね。」

 

 許して貰えると思い、満面の笑顔を浮かべた瞬間、シャンパは地獄に叩き落とされた。

 半年間の折檻と言う事は、先程のあれを半年も食らうと言う事なのだろうか……?

 

「ぜ、全王様、何故っ!?お、お許しになってくれたのでは!?」

 

「うん、許したよ?だから本当なら問答無用で消滅させてる所を、これだけで勘弁してあげてるのね。」

 

「そ、それは……し、しかし、折檻を半年と言うのは、あまりにも……!!」

 

「君が無意味に消した子達はそんな風に抗議する事も出来なかったんだよ?それを考えれば君は恵まれ過ぎてるんじゃないかな。」

 

「うっ!!」

 

「シャンパ様、もう諦めて素直に罰をお受けになったら如何ですか?これ以上全王様の不興を買うのは危険かと……」

 

「何他人事のように言ってるのかなヴァドス。君も同罪だよ?」

 

「はい?」

 

 何と自分まで言われるとは思っていなかったのか、ヴァドスは珍しく素っ頓狂な声を上げていた。その様子を見た全王は失望したとばかりに溜息を漏らし、呆れたような視線をヴァドスに向けた。

 

「君、シャンパと一緒になって第七宇宙の星を消して、沢山の生物を殺したよね。なのに何で自分だけ無関係でいられると思ったの?そもそも君は気づいてた筈なのね。シャンパが指示した星に願い玉が無いって事に。」

 

「それは……わ、私はあくまでシャンパ様のご命令に従っただけで……そもそもシャンパ様は私が何を言っても聞いてくれは……」

 

 まずい……ヴァドスがそう察した時には、全てが手遅れだった。

 そう、全王はシャンパがやらかした事を全て知っていたのだ。それなのに、ヴァドスがシャンパに命じられたとは言え、星を破壊した事について知らない訳がない。

 むしろ、本来なら真っ先にシャンパを止めなければならない立場にありながらそれをしなかった分、ある意味シャンパ以上に立場が悪いかもしれないと、ヴァドスは珍しく冷や汗を流していた。

 

「あのさ、僕が何で君達天使を界王神じゃなくて破壊神の付き人にしたと思ってるの?破壊神が間違った事をしたり暴走したりした時に、力尽くで止める事が出来るようにだよ。なのに破壊神が自分の意見を聞いてくれないから一緒になってルールを破るなんて、笑い話にもならないのね。」

 

「っ……」

 

「主人が間違った事をしていると理解しているなら、力尽くで止めれば良いのね。少なからず僕はそれを君達天使に期待してたんだけど……残念なのね、ヴァドス。君は女性だから折檻は無しにしてあげるけど、半年間の再教育行きは確定なのね。」

 

「ぜ、全王様、お待ち下さい!!」

 

「待たない。もう大神官に話は通してあるから、この試合が全部終わったらたっぷり絞られて来るのね。」

 

 無慈悲に全王がそう言い放つと、ヴァドスはガックリと膝を着いてしまった。どうやらよほどショックが大きかったようだ。

 すると全王はビルスへと視線を移し、その視線に気付いたビルスはピクリと大きく肩を震えさせた。

 

「ビルス。」

 

「は、はいっ!!」

 

「第七宇宙の人間レベルが第三位まで上がった件について、僕も嬉しく思っているのね。おめでとう。」

 

「は、はっ!!お褒めに預かり恐悦至極にございます!!」

 

「うん。でもさ、その件について頑張ってるのは殆どそこのレッドって子で、君はいつも食っちゃ寝してばかりだったよね?人間レベルが上がっても肝心の神々が駄目じゃ何の意味もないんだけど、その辺ちゃんと理解出来てるかな?」

 

「うぐぅっ!?そ、それはその……たたた、大変申し訳ございませんでしたぁっ!!」

 

 痛い所を突かれ、先程のシャンパと同じように脂汗をダラダラと流し始めるビルス。

 

「ん。まぁ最近は自分を鍛え直したり、弟弟子達を鍛えたりしてあげてるみたいだから、それに免じて許してあげるのね。でも、あんまり破壊神の仕事サボっちゃ駄目なのね。酷いようなら直ぐにでもレッドと破壊神交代させちゃうよ?」

 

「は、ははーっ!!肝に銘じますっ!!」

 

「うん。ああ、それと今度からはいくら身内だからって神々のルールを破った子を庇っちゃ駄目なのね。でないと君の評価も下がっちゃうから。ウイスも、あんまりビルスがサボるようなら力尽くにでも仕事をさせるようにね。君まで再教育行きにならない事を祈ってるのね。」

 

「畏まりました。では今後はそのようにさせて頂きます。」

 

「ああ、そうだ。ビルス、超ドラゴンボールについてだけど、勝敗関係なく君が使って良いのね。ただ、何を願えば良いかはわかるよね?」

 

「は、はい!!シャンパ達に消された星と生命、その全てを再生させます!!」

 

 ビルスの返答を聞き、全王は満足そうに頷いた。どうやら正解だったようで、ビルスも露骨にホッとしていた。

 そして残念ながらこの世界では第六宇宙の地球が再生する日は来ないようだ。もっとも、ウィローの身に起きた悲劇やそれまでの歴史を考えれば、そうした方が良いのは誰の目にも明らかだが。

 

「さてと……ウイス、僕の分の席も用意して欲しいのね。」

 

「全王様の分も……つまり、全王様もこの格闘試合を観戦して行かれると?」

 

「うん、なんか面白そうだったから。神Tubeにも配信しようと思ってるのね。」

 

「畏まりました。では直ちに……ほいほいのほい!!」

 

 これまた変な掛け声と共にウイスが杖を振るうと、とてつもなく豪華な観客席が出現。全王は満足そうにそれを見上げると、観客席まで登って行った……のだが、その直前にベジータと悟空に目を向けた。

 

「ベジータと孫悟空だっけ。」

 

「へ……?は、はい……」

 

「君達には期待してるのね。この戦いが終わった後も、ビルスやウイスに鍛えて貰うと良いのね。」

 

「お、おお……じゃなくて、はい!!頑張ります!!」

 

(……?何故奴が俺達の名を……心でも読んだのか?)

 

 笑顔で悟空とベジータに手を振りながら、全王は側近達と共に自分に用意された席へと座った。

 何はともあれ、全王の希望もある為このまま試合は全て行われる事になったようだ。まぁ、第六宇宙側……と言うかシャンパとヴァドスは完全にお通夜状態になっているが。

 

「……で、次の中堅戦で向こうはあのサイヤ人のチビが出て来るようだが、こちらはどうするんだ?」

 

 リングの前で準備運動しているキャベを見下ろしつつ、ベジータ、悟空、悟飯に振り返るクウラ。

 すると悟飯が自分が出ると言おうとしたが、それよりも先にベジータが前に出た。

 

「俺が行こう。」

 

「えっ、ベジータさんがですか!?」

 

「ああ。」

 

「何でだよ?言っちゃ悪りぃが、残りの二人の方が明らかにつええと思うぜ?」

 

「だからこそだ。残りの二人と貴様等がやり合った方が、どれだけ強くなったかよくわかるだろうからな。」

 

 ニヤリと笑いながら、ベジータは悟空と悟飯に目を向けた。実際、ベジータはこの二人がどれ程強くなったのか楽しみにしていたのだ。特に悟空の方はひょっとしたら、自分と同じ領域にまで足を踏み入れているかもしれない。

 それを考えれば、残念ながらあの少年では二人の本気を引き出すには役不足だろう。

 

 それから程なく中堅戦の時間を迎え、ベジータとキャベがそれぞれリングに上がった。

 

「さぁ、第六宇宙のサイヤ人の力を見せて貰おうか?遠慮はいらんぞ、全力で来い!!」

 

「勿論です。本気で行かせて貰いますよ!!」

 

 完全に意気消沈しているシャンパに代わり、ビルスが大きな銅鑼に気功波を当てると、それが試合開始の合図となった。

 そして先手必勝とばかりにキャベはベジータの懐まで飛び込み、近接戦を仕掛けて行く。

 

「ほう、中々の威力と速さだ。基本的な強さのレベルではこちらの宇宙のサイヤ人より上かもしれんな?」

 

(っ!!僕の攻撃が、当たらない!?)

 

 涼しい顔をしながら全ての攻撃を捌いて行くベジータに、キャベは内心驚きを隠せなかった。

 更にベジータはキャベの放った回し蹴りを片手で受け止めると、逆にキャベの足を掴み、そのまま振り回して空中に放り投げ、無防備な背中に気功波を叩き込む。

 

「ぐぅぅぅっ!?」

 

「キャベ、後ろだ!!」

 

「はっ!?」

 

 ブロリーの声が聞こえた事で、咄嗟に体制を立て直すキャベ。だがその頃には既にベジータが目の前まで迫って来ており、キャベの脳天にダブルスレッジハンマーを叩き込み、リングに叩き落としてしまった。

 

「かはっ……つ、強い……!?」

 

「今のを受けて無事とは、流石に代表選手に選ばれるだけの事はあるか。さぁ、準備運動はこの辺りで良いだろう。貴様もとっとと変身するんだな。」

 

「へ、変身?何にですか?」

 

「フン、惚けやがって……超サイヤ人に決まっているだろう!?はぁぁぁぁぁぁぁ……でやぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 気を解放し、超サイヤ人へと変身するベジータ。一方キャベは突然ベジータの髪が金髪になり、気も大きく上昇した事に目を見開いていた。

 

「なっ……!?」

 

「さぁ、とっとと貴様も超サイヤ人に変身しろ。それともそのままで戦うつもりか?」

 

「ま、待って下さい!!す、超サイヤ人と言うのですか、それは?」

 

「……?当然だろう。何を驚いている?代表選手に選ばれるくらいだから、貴様も当然変身……」

 

「出来ません。」

 

「は?」

 

「僕もブロリーさんも、その超サイヤ人と言う姿になる事は出来ません。」

 

「………ふおおおおおっ!?」

 

 なんと、キャベどころかブロリーでさえ超サイヤ人に変身できない事に、ベジータは情けない声をあげてしまう。

 

「ほ、本当なのか!?き、貴様はともかく、ブロリーでさえ超サイヤ人になれないと言うのは!?」

 

「は、はい、本当です……」

 

「俺も、そんな姿になった事はないな……」

 

(ど、どう言う事だ!?第六宇宙のブロリーは伝説の超サイヤ人じゃないと言うのか!?だ、だとしたらこいつとやり合ってもカカロットと悟飯が苦戦する可能性はゼロじゃないか……!!)

 

 ブロリーでさえ変身出来ないとは計算外だとばかりにベジータは頭を抱えていた。まぁ、ベジータのそんな予想は大将戦にて呆気なく裏切られる事となるのだが……

 

「……ベジータさん、お願いがあります!!僕に超サイヤ人のなり方を教えて下さい!!」

 

「な、何っ……貴様、敵にそんな事を頼むとは正気か!?」

 

「ベジータさんの言いたい事はわかっています。恥知らずと言われても仕方ありません。でも、僕は惑星サダラで待っている家族の為にも、もっと強くなって宇宙に平和を齎したいんです!!だから、お願いしますベジータさん!!」

 

(む、むぅ……こいつ、何となくだが未来のトランクスと似ている気がするな……別にそれくらい教えてやるのは構わんが、かと言って試合の最中に教えると言うのも……)

 

「あ、あの、ベジータさん?どうしたんですか?突然そんな変な……じゃなくて、不思議な表情をして?」

 

 突然黙り込んだかと思えば、変な表情を浮かべているベジータにキャベは困惑していた。一方第七宇宙側のベンチや客席では久々に見せたベジータの変顔で大盛り上がりしていた。

 

「おお、ベジータが久々に変な顔してっぞ!!」

 

「あの顔、懐かしいですね〜!!」

 

「俺はあの顔には苦い思い出しかないがな……主にカウンターのせいで……」

 

「そう言えば最近あの変顔しなくなったわね、ベジータの奴。なんでかしら?」

 

「さぁ?」

 

 好き放題に盛り上がってる第七宇宙の面々。ヤムチャとナッパなんかベジータが無反応なのを良い事に、勝手に写真まで撮っているではないか。

 

「(ちっ、何やら外野が喧しいが、とにかく今は試合中だ。とっとと終わらせてやる……!!)おい、キャベとか言ったな!?」

 

「は、はい!!」

 

「良いだろう、超サイヤ人のなり方について教えてやる。」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「ああ。だが試合が終わってからだ。それでも構わんと言うのなら教えてやろう。」

 

「も、勿論です!!是非お願いします!!」

 

「良い度胸だ……言っておくが俺の教えは厳しいぞ。覚悟しておけ!!」

 

 次の瞬間、視界からベジータの姿が一瞬で消えると、気付いた時にはキャベの背後にベジータが現れており、背中に右手を当てられていた。

 

「は、速……」

 

「ビッグバン・アタック!!!!」

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 ゼロ距離でビッグバンアタックが直撃した事により、場外まで吹っ飛ばされてしまうキャベ。そのまま試合終了である。

 

「きゃ、キャベ選手場外!!中堅戦はベジータ選手の圧勝で幕を閉じましたぁ!!!!」

 

「い、いててて……な、なんて威力だ……こ、これが超サイヤ人の力……!!」

 

「こんな物まだまだ序の口だ。それより、残りの二試合をよく見ておけ。残りの二人も、俺様に匹敵する程の強さの持ち主だからな。少しは参考になるだろう。」

 

「そうなんですか!?べ、勉強させて貰います、師匠!!」

 

「し、師匠だと!?き、気が早い奴め……だが、悪くない響きだ。フンッ!!」

 

 こうして、ベジータは何故かキャベの師匠となってしまうのだった。

 そしてベジータはこの試合の後、キャベを鍛える為に第六宇宙の惑星サダラに行き、そこで新たな出会いをする事になるのだが、それはまた別のお話である。

 

「さてと、じゃあ副将戦は僕が行かせて貰いますね。」

 

「くっそー、チョキじゃなくてパーを出しとけばなぁ……」

 

 どうやら悟空は悟飯とのジャンケンに負けてしまったようで悔しそうな顔をしている。それもその筈、第六宇宙の副将戦参加選手は、見るからに強そうなヒットだからだ。

 

 悟飯の力は第六宇宙最強の殺し屋に通用するのだろうか?

 

 次回、副将戦スタート!!




キャベ戦はあっさり終了です。ぶっちゃけどう頑張っても苦戦する姿が思い浮かばなかったので仕方ないね、うん……

惑星サダラでの修行はその内短編集で描く予定ですので気長にお待ちください。
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