ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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最後の闘い!!悟空VSブロリー

 銅鑼が鳴り響き、第七宇宙と第六宇宙、最後の試合が始まった。

 悟空とブロリーは銅鑼が鳴ると同時に駆け出しており、二人の距離が僅か数メートルまで詰ると、ブロリーは右腕を振りかざした。

 

「うおおおおおおおお!!!!」

 

 掛け声と共に、ブロリーは悟空の顔面目掛けて剛腕を振り下ろす。

 しかし、命中する寸前に突然ブロリーの視界から悟空の姿が消えてしまい、空振りに終わってしまった。

 

「なっ……ど、何処に行った!?」

 

「こっちだ!!」

 

「なっ、ぐおっ!?」

 

 背後から跳び蹴りを浴びせられ、ブロリーは前のめりに倒れ込んでしまう。

 だが、特にダメージにはなっていないのか、すぐに立ち上がり、悟空へ黄緑のエネルギー弾、ブラスターシェルを放った。

 しかしまたしても命中する寸前に悟空の姿が消えてしまった為外れてしまった。

 更にシュンッと風を切るような音が響いたかと思えば、いつの間にやら悟空がブロリーの懐へと現れ、そのままブロリーを背負い投げの要領で投げ飛ばし、リングへ叩きつけてしまった。

 

「ぐぅっ!!つ、強い……!!」

 

「オメェ、気はてぇしたもんだけど、動きが直線的で分かり易過ぎだぞ。それじゃオラに攻撃を当てる事は出来ねぇ。」

 

「むぅ……昔、同じ事をレンソウさんに言われた気がするな……」

 

「レンソウ?」

 

「俺の恩人だ……基本的な戦い方は、あの人と父さんに教えて貰ったんだ……」

 

「つまり、オメェの師匠みてぇなもんか。へぇ~……どんな奴なんだ、そいつ?」

 

「おい、カカロット!!何を呑気に敵と無駄話をしていやがる!?さっさと倒せ!!」

 

 呑気にブロリーと話し始めた悟空に、ベジータが額に青筋を浮かべながら怒鳴りつけた。

 しかし悟空はいつもと様子の異なるベジータにただ首を傾げるばかりだ。

 

「な、なんだよベジータ?まだ試合始まったばっかなのに、何そんな急いでんだ?」

 

「喧しい!!そいつに時間を掛けるのは危険だ!!成長が始まる前に終わらせろ!!」

 

「成長って、さっきのヒットみてぇにか?だったらオラ、寧ろブロリーに強くなって欲しいんだけど……」

 

「ば、馬鹿野郎!!貴様はブロリーの恐ろしさを知らんからそんな能天気な事が言えるんだ!!後悔したくなければ言う通りにしろ!!」

 

「ベジータ、なんか今日のオメェちょっとだけヘタレっぽくなってねぇか……?」

 

「……どうやら、俺はお前の仲間に嫌われているようだな……」

 

 ベジータが自分の事をやたらと警戒しているのを理解したのか、ブロリーは目に見えて落ち込んでしまった。

 

「わわっ!?げ、元気出せよブロリー!!おいベジータ、オラ達の宇宙のブロリーが悪だったからって、こっちのブロリーまでそんな邪見にするこたぁねぇだろ!!」

 

「そうですよベジータさん!流石にブロリーさんが可哀想です!」

 

「な、何ぃ!?」

 

 怒る悟空に悟飯が同意し、ベジータを批難する。レッドとクウラもベジータを呆れたように見つめていた。

 

「ベジータ、貴様少し神経質になり過ぎなのではないか?」

 

「全くだ。それもと、トラウマになるレベルで俺様達の宇宙の伝説の超サイヤ人にボコボコにされたのか?」

 

「と、トラウマだと!?」

 

 そう言われ、ベジータの脳裏には前の世界とこの世界でのブロリーとの思い出が蘇った!!

 

 

『サイヤ人の王子ベジータが相手だ!!』

 

『フン、お前だけは簡単には死なさんぞ。フフフ……!!』

 

『ふおおおっ!?』

 

『もう終わりか?』

 

『くっ……ぐぅ……かはっ……』

 

『終わったな……所詮、屑は屑なのだ。』

 

 

 前の世界ではあまりの恐ろしさに戦意を喪失し、戦い続ける悟空達を見てやる気を出したは良いが、数分の掛からず瞬殺されてしまった!!

 

 そして今回の世界では……

 

 

『良い様だなベジータ?貴様にはその情けない姿がよーく似合っているぞ!!フハハハハハハハ!!!!』

 

『俺が化け物……?違う、俺は悪魔だ!!』

 

『フン、屑の名に相応しいつまらん技だったな……どれ、見本を見せてやろう!!』

 

 前の世界より遥かにパワーアップした事で、ブロリー程度あっさり倒せると思っていたら、逆にあっさり形勢逆転されてしまい、またも殺されかけてしまった。

 と言うか超サイヤ人4になれなければ確実に殺されていた。あの時程尻尾の存在に感謝した事はなかっただろう。

 

 とにかく、ベジータは前の世界でもこの世界でもブロリーにボコボコにされまくって来たのである。そりゃトラウマにもなる。

 

 

「ななななな、何がトラウマだ!?ば、馬鹿も休み休み言えっ!!」

 

「声が凄まじく震えているじゃないか……どうやら本当にボコボコにされたらしいな。」

 

「ふむ、十年以上前とは言えベジータにそこまでの恐怖を刻み込むとは、俺達の世界のブロリーは死んでいるそうだが、一度会ってみたかったな。」

 

「とにかく、オラはオラのやりてぇようにやらせて貰うぞ!!流石のベジータでもこればっかは譲らねぇかんな!!」

 

「クッ、馬鹿者が……!!」

 

「さっ、はええとこ続き始めようぜ、ブロリー!!」

 

「ああ……行くぞ、カカロット!!」

 

 二人とも、再び構えを取ると、先程の再現のように飛び出して行く。

 そしてまたもブロリーの拳は回避され、悟空は背後から跳び蹴りを仕掛けるが……

 

「そこだ!!」

 

「何!?」

 

 跳び蹴りが命中する寸前、ブロリーは身体を捻る事で回避に成功。

 そのまま蹴りを放っている最中の悟空の背中に手を宛て、ゼロ距離でブラスターシェルを直撃させた。

 

「くっ……流石に見抜かれちまったか……おっ!?」

 

「でああああっ!!!!」

 

 悟空が体制を立て直した時、既にブロリーは眼前へと迫っており、そのまま悟空に猛攻撃を仕掛けた。

 それも攻撃を続ける内の動きがより素早く洗練されて行き、最初は悟空も軽く回避する事が出来ていたが、途中からは殆ど避けきれなくなり、ガードこそ成功しているものの、防戦一方となってしまった。

 

「やるな……!!確かにヒットにも負けてねぇ成長速度だ……ベジータのしんぺぇも、あながち間違っちゃいねぇかもな!!」

 

「はぁぁぁああああああ!!!!」

 

「ぐぅっ!?」

 

 ダブルナックルハンマーを両腕を交差させて防ぐが、威力のあまり悟空のガードは崩されてしまう。

 その隙を突く形でブロリーのケンカキックが悟空の腹部に直撃し、溜まらず悟空は腹部を押さえて蹲ってしまう。

 

「うっ……げほっ、げほっ……!!」

 

「これで……終わりだ!!」

 

「……そいつはどうかな?はぁぁあああああああああ!!!!」

 

「うっ!?」

 

 悟空の身体から放出される気の嵐の前に、ブロリーは思わず攻撃を中断してしまった。

 そして悟空が一際大きな叫び声を上げると、髪が逆立ち、黒髪が金髪へ、黒い瞳は碧色へと変わり、白いオーラは黄金のものへと変わった。

 

「そ、その姿は……超サイヤ人……!!」

 

「さぁ、第二ラウンド始めっか!!」

 

「クッ……うおおおおおおっ!!」

 

 ブロリーの姿が悟空の視界から消えると、先程自分がやったように一瞬で背後に現れ、飛び蹴りを放つ。

 しかし超サイヤ人に変身した悟空は軽くそれを避けると、逆にブロリーの足を掴み、ハンマー投げの要領で空中まで投げ飛ばした。

 

「おおおおおおっ!?」

 

「か・め・は・め……!!」

 

 どうにかブロリーが空中で姿勢を整えたその時、地上でかめはめ波を放つべく気を収束していた悟空の姿が消え、ブロリーの頭上に現れた。

 

「しまっ……!?」

 

「波ぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!!!」

 

 悟空が両腕を前に突き出すと、収束されていた気が一斉に解放され、ブロリーへと襲い掛かった。

 どうにかガードする事には成功したブロリーだが、ここで超サイヤ人に変身した悟空との明確な力の差が出て来たのか、どんなに力を込めても押し返す事ができず、逆に場外まで後ほんの数メートルと言う所まで追い込まれてしまった。

 

「うっ……!?ぐ、ぐぎぎぎ……!!」

 

(お、押し切る事が出来ねえ……!?超サイヤ人でもねぇってのにすっげぇパワーだ……もうフリーザどころかセルすら超えてら。これで超サイヤ人に目覚めたら、すぐにオラ達を超えちまうんじゃねぇか?へへっ、ワクワクが止まらねぇな!!だが、試合に負けるつもりはねぇぞ?)

 

 ブロリーの圧倒的な潜在能力の高さと秘めた可能性に、悟空は無意識の内に笑みを浮かべていた。

 だが、すぐに気持ちを切り替えると、悟空は更に気を高めて行き、それに合わせて前髪が更に逆立ち、オーラに無数の紫電が走るように変化する。超サイヤ人2へと変身を遂げたのだ。

 

 それによってかめはめ波の出力も大きく上昇し、遂にブロリーを場外ギリギリまで追い詰め、ベジータ以外の誰もが悟空の勝利を確信した。

 だがその時、ブロリーの身体に変化が訪れた。身体中の筋肉が隆起し、髪が超サイヤ人のように逆立ち、瞳の色が黒から金色に変わり、心無しか身長も普段より大きくなったように見える。

 そして気が大きく上昇するのに合わせ緑色のオーラの放出量も跳ね上がっていた。

 

「っ!!なんだ、あれは……?」

 

「おおぉぉぉぉぉ……!!うがぁぁぁああああああああああ!!!!」

 

 雄叫びを上げるのに合わせ、ブロリーは押さえ込んでいたかめはめ波を上空へ軽々と弾き飛ばしまい、数秒後、弾かれたかめはめ波が爆発を起こして周囲を照らした。

 

「か、かめはめ波を弾き飛ばしやがった……っ!?」

 

「うおおおおおおおおおーーーーっ!!!!」

 

「ぐぅああああーーー!?」

 

 超スピードで接近して来たブロリーに足を掴まれ、その勢いを保ったまま地面に悟空は叩きつけられて、その衝撃でリングの中央に大きなクレーターが出来てしまった。

 

「な、なんだ、あの変化は……超サイヤ人とは明らかに違うが、何処か超サイヤ人4に似たものを感じるぞ……!!」

 

 ブロリーの変化に、ベジータは冷や汗を流していた。一方第六宇宙側のパラガスは目を見開き、椅子から立ち上がってブロリーに向かって叫び始めた。

 

「い、いかんっ!!やめろブロリー!!それ以上気を高めるんじゃない!!」

 

「ど、どうしたんですかパラガスさん?」

 

「あ、あのままではブロリーが暴走してしまうかもしれないんだ!!」

 

「ぼ、暴走!?」

 

「そう言えば、キャベ君は昔のブロリーを知らなかったな……」

 

 

 第六宇宙のブロリーは生まれつき桁外れの戦闘能力を持っていた為、キャベ達よりずっと早くから戦闘員として仕事に参加していた。

 

 だが、どんなに強くともまだ幼い故、感情の制御が下手だったブロリーは度々戦闘中に暴走してしまい、敵どころか仲間にも甚大な被害を及ぼす事が少なくなかった。

 特に大猿になった時は誰も手がつけられない程に激しく暴走し、防衛する筈の惑星を危うく更地に変えかけてしまった事も度々あった。

 

 その為ブロリーは一度戦闘員から外され、レンソウとの修行によりメンタルを鍛え、これが功を成したのか、戦闘中に暴走する事はなくなった。

 更に続けて大猿の力を制御出来るよう修行をし、人間の姿のまま大猿の力を発揮出来るようになったのだが、この状態ではどうしても理性を保つ事が出来なかったようで、結局パラガスが二度と尻尾を生えて来ないように処理をしたらしい。

 

「てっきり尻尾を生えて来ないようにすれば、あの力は使う事が出来なくなると思っていたのだが、まさか尻尾の有無に関係なく、あの姿になる事が出来たとは……まさか、あの孫悟空とやらの強さに影響を受け、ブロリーのサイヤ人としての本能が目覚めつつあるのか……!?」

 

「んなもん何だって良い!!やっちまえブロリー!!そいつを叩きのめせぇ!!!!」

 

 さっきまで死人のようなオーラを漂わせていた筈のシャンパが、血走った目をしながら突然ブロリーの応援(?)を始め、キャベ達は困惑した。

 

「と、突然どうなされたのですか、シャンパ様?」

 

「あ?どうせ地球が手に入らないにしても、せめて一回くらい勝たねぇと面白くないだろーが!!何よりあいつにはビルスん家でひでぇ目に遭わされたからな!!そんな野郎がボコボコにされてたらスカッとするに決まってんだろ!?」

 

「は、はぁ……」

 

(こんなのが俺達の宇宙の破壊神とはな……)

 

 自分達の宇宙の破壊神のあまりにも情けない姿に、ヒットは密かに溜息を漏らすのだった。

 

 直後、リングの中央に出来たクレーターから眩い黄金の光が解き放たれ、瓦礫の山を吹き飛ばすと、超サイヤ人3に変身した悟空が飛び出して来た。

 

「いちち……やるなぁオメェ!!だが、このくらいでオラは……い゛っ!?」

 

「うがあああああぁぁぁぁーーーーーっ!!!!」

 

「わわわわっ!?は、波ぁぁぁぁっーーー!!!!」

 

 飛び出して来た悟空に向けて、ブロリーは口から黄緑色の破壊光線を発射した。

 見るからにとんでもない破壊力だし、感じられる気からしても直撃したらヤバいのは明らかで、悟空も咄嗟にかめはめ波を放って迎撃した。

 しかし……

 

「ぐっ……!!ぐぐぐ……だ、駄目だ、押され……うわぁぁぁぁーーーーーーーっ!!!!」

 

 なんと超サイヤ人3のかめはめ波を持ってしても僅かな間しか拮抗する事が出来ず、すぐに押し返されて悟空の全身が飲み込まれ、直後空中で大規模な爆発が発生する。

 

 とは言え、当然これくらいでやられる悟空ではない。

 すぐに眩い光が放たれ、爆風がかき消されると、超サイヤ人4に変身した悟空が腕を組みながら不敵な笑みを浮かべ、ブロリーを見下ろしていた。

 

「やるじゃねぇか……あっという間に超サイヤ人2どころか3まで追い抜くとはよ。だが、次はそう簡単にはいかねぇ。今度の俺は、ちょっとつええぞ?」

 

「ぐっ……う、うおおおおおおおおっ!!!!」

 

「フッ……!!」

 

 悟空とブロリーの姿が同時に消えると、空中でまるで爆発でも起きているのかと錯覚するような打撃音が何度も響き渡る。

 

「し、信じられん。超サイヤ人にもならずに超サイヤ人4と互角に渡り合っているぞ……!?」

 

「な、なるほど、ベジータが危険視するのも納得だ。流石は大将戦に選ばれるだけの事はある……」

 

 レッドとクウラも、ブロリーの凄まじい戦いっぷりに冷や汗を流していた。何せこの短期間で超サイヤ人4の悟空と対等に戦えるまでに成長したのだから。

 超スピードなんて言葉では再現出来ない程、異次元の成長速度だ。はっきり言ってあのヒットさえも超えているだろう。

 

(な、なんて野郎だ……超サイヤ人にすらならずにあそこまで強くなるとは、成長スピードだけなら俺達の宇宙のブロリーを超えていやがる!!お、俺達の宇宙のブロリーがあそこまで出鱈目な進化をする前に倒せて、本当に良かった…….)

 

 一人冷や汗をダラダラ流し、かつてブロリーが成長し切る前に倒す事が出来た事に安堵しているベジータ。

 

「はぁぁぁあああーーーーっ!!!!」

 

「ぐぅっ!?」

 

 ブロリーの渾身のパンチを、悟空は両腕を交差させて防ぐが、威力のあまり数メートル程後退ってしまう。

 そのままブロリーは空中で緑色のオーラを球状に展開し、全方位にエネルギー弾をばら撒いた。

 

「へっ、そんなの効くかよ!!うおおおおおおおおおおっ!!!!」

 

 黄金のオーラを激しく放出し、ブロリー目掛けて一直線に飛んで行き、跳び蹴りを浴びせる悟空。

 堪らずブロリーが怯んだところへ、オーバーヘッドを顔面に食らわせ、そのまま地面に叩き落とす。

 すぐにブロリーは復帰し、悟空に殴り掛かって来たが、今度はパンチをあっさり受け止められてしまった。

 

「なぁっ!?」

 

「言ったろ?今度の俺はちょっとつええ……ってな!!」

 

「がぁぁぁぁーーーー!?」

 

 腹部に蹴りを入れられ、その威力のあまりブロリーは絶叫を上げながら吹っ飛ばされた。

 だが、それだけでは悟空の攻撃は止まらない。瞬間移動で一瞬にして追いつくと、掌を翳し、ブロリーに何発も気合砲を直撃させ、リングへと叩き落とした。

 

「うごぉっ!?」

 

 更にブロリーが立ち上がったところに、アッパーを顎に叩き込み、追い打ちをかけるように回し蹴りを横腹に叩きつける。

 どうやらブロリーの力を持ってしても、超サイヤ人4には簡単に追いつけないようだ。

 

「おい、どうすんだ!?このままじゃ本当に我が宇宙の全敗じゃないか!!」

 

「そ、そう言われましても……」

 

(見苦しい破壊神だ……)

 

「……ん?待てよ、ブロリーも確かサイヤ人なんだよな……それなら……おいヴァドス!!今すぐ超サイヤ人へのなり方を調べろっ!!」

 

「……はぁ……承知しました。」

 

 再教育行きが確定し、明らかに気落ちしていた様子のヴァドスだが、一応付き人としての仕事を果たすつもりはあるようだ。

 そして杖を操作すると、あっさり変身方法を見つけてみせた。

 

「超サイヤ人は、高い戦闘力と穏やかな心を持つサイヤ人が、激しい怒りをきっかけとして変身するようですね。」

 

「激しい怒りか……よし、パラガス!!お前、あいつと仲良いみたいだなぁ?」

 

「そ、それはまぁ親子ですから。自慢ではないですが今でもよく親子で買い物に……」

 

「なら丁度良い。お前、今から死ね。」

 

「えっ」

 

 

 

「10べぇかめはめ波ぁぁぁぁぁーーーーー!!!!」

 

「うぐぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!??」

 

 ブロリーの放った破壊光線を打ち破り、10倍かめはめ波が直撃する。

 どうにかブロリーは耐え切ったようだが、それでも大きなダメージを負い、肩で息をしていた。

 

「うがぁ……くっ……!!」

 

「10べぇかめはめ波をまともに受けてのにまだ戦えんのか……やっぱすげぇぜ、お前はよ……!!さぁ、もっとやろうぜ!!」

 

「ぶ、ブロリー、大変だぁ!!」

 

 悟空が更なる激闘を期待して構えを取った時、いきなりシャンパがブロリーへと声をかけて来た。

 何事かと思いブロリーが振り返ると、そこには明らかに作り物感満載な感じの遺体……と言うより、ぶっちゃけるとヴァドスの魔法で死体のように見せかけたパラガスが倒れたふりをしていた。

 

「お前達の戦いの流れ弾で、お父さんが死んでしまったぞぉ!!」

 

「! ! ! !」

 

「……あの男、突然何を言い出すんだ?」

 

「お父さん達の攻撃、あっちに届いてなかったですよね?」

 

「ああ。そもそもリング以外にはバリアーが展開しているから、仮に流れ弾が来ても弾かれるだろう。」

 

「はぁ……破壊神どころか身内の恥だね、あの馬鹿は。」

 

「いえ、案外悪い手ではないようですよ。ブロリーさんの様子をご覧下さい。」

 

 ウイスに言われ、ブロリーへと目を向けるビルス達。するとブロリーはショックのあまり大きく目を見開き、身体を震えさせていた。

 

「と、父さんが……死んだ……?」

 

「そうだ!!お前達……いいや、孫悟空の攻撃のせいでパラガスは死んだ!!さぁ怒れ、ブロリー!!」

 

「う……うぐぐっ……うがぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!!!!」

 

 ショックのあまり、頭を両手で抑え、発狂するように叫び声を上げると、これまでとは比較にならない程、ブロリーの身体から気が放出され、嵐のように吹き荒れる。

 

「ぁぁぁああああーーーーっ!!!!うわぁぁぁぁぁああああああーーーーーーっ!!!!!!」

 

「こ、これは……!?」

 

 やがて気の嵐が、点を貫く緑色の柱のように膨れ上がり、完全に理性も消失してしまったのか瞳が失われて白目となり、髪も黒髪から金髪へと変化を遂げた。遂に第六宇宙のブロリーが超サイヤ人に目覚めたのである。

 

「よっしゃー!!良いぞブロリー!!そのまま孫悟空を叩き潰せぇっ!!」

 

「で、伝説の……超サイヤ人……!!」

 

 超サイヤ人へと変身したブロリーに、あらゆる意味でトラウマを刺激されたベジータは無意識のうちに身体を震えさせていた。

 

 そしてブロリーは悟空を睨みつけると、雄叫びを上げながら先程とは比べ物にならない程の気弾を悟空へ向けてばら撒いた。

 

「くっ!!でりゃりゃりゃりゃりゃりゃっ!!!!」

 

 どうにか気弾を弾き続ける悟空だが、一発一発が先程までとは桁違いだ。すぐに劣勢になってしまう。

 そして悟空が気弾を弾いている隙を突き、急接近して来たブロリーが悟空の腹部にパンチを叩き込む。

 

「ぐはっ!?」

 

「ぬおおおおおおおおおおっ!!!!」

 

 そのまま流れるようにラリアットを叩きつけ、悟空を吹っ飛ばし、追撃にブラスターシェルを連発して全弾直撃させるブロリー。

 これには流石の悟空もダメージを受けたようで、冷や汗を流していた。

 

「へ、へへ……やべぇな、超サイヤ人4だってのに、このままじゃ全く勝てる気がしねぇ……はっ!?」

 

「わぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 すぐに距離を詰めて来たブロリーが、ゼロ距離で悟空に気弾を叩き込み、リングまで叩き落とす。

 そして地面に倒れ伏した悟空の足を掴んで持ち上げると、強引に振り回し、何度も左右の地面に叩きつけまくった。

 

「ぐあああああああああっ!?」

 

「うおおおおおおおっ!!!!でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 更に悟空を上空まで投げ飛ばすと、第七宇宙のブロリーも使っていた星破壊の技、ギガンティック・ミーティアを放ち、無防備な悟空の背中に直撃。

 直後、大規模な爆発を起こした。

 

「はーはっはっはっはー!!やったぞ、ブロリーの勝ちだ!!ざまぁみやがれ孫悟空、ビルスぅ!!全勝なんて所詮無理だったんだ!!」

 

「……いいえ、そうとも限りませんよ、シャンパ様。」

 

「へ?」

 

 シャンパが間抜けそうな表情を浮かべたその時、爆風の内側から炎のように赤い気が吹き荒れ、煙を吹き飛ばした。

 

「はぁあああああああ……!!!!」

 

 赤い気の中心で、悟空が気を急上昇させていた。やがて悟空から放出される気が繭のような形状となって悟空を包み込み、周囲を照らし出す。

 

「うぅぅぅぉぉぉおおおおおおおおおおおーーーーーっ!!!!!!!」

 

 気の繭から悟空の雄叫びが響き渡った直後、気の繭が弾け飛び、悟空が姿を現した。

 その姿は超サイヤ人4の時と殆ど同じだが、誰もが超サイヤ人4とは別物だと理解していた。

 オーラは太陽を思わせる程に熱く、そして真紅に燃え上がり、髪も同じように黒髪から紅色へと変化を遂げていた。

 

「カカロットめ……とうとうこの俺に追いつきやがったか……!!」

 

「待たせて悪かったな、ブロリー……まだこの変身には慣れてねぇんだ。」

 

「うっ、うあぁ……!?」

 

「さぁ、お前にも見せてやる……超サイヤ人4ゴッドの力をな……!!」

 

 一年の時を経て、遂に悟空はベジータと同じ領域にまで辿り着いた。

 超サイヤ人4ゴッドと伝説の超サイヤ人、はたして勝利するのはどちらになるのだろうか……?

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