ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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ブラックの正体を探せ!!

「ぐわぁぁぁぁぁっ!?」

 

「うおぉぉぉぉ!?」

 

 悟空とベジータの悲鳴が響き渡った直後、凄まじい衝撃音が周囲に響き渡り、氷山が崩れ落ちる。

 二人とも超サイヤ人4ゴッドに変身しているが、かなりのダメージを受けており、疲労も隠せていなかった。

 そしてそんな彼等の前には、紫色のオーラを纏ったビルスが浮かんでいる。

 

「へ、へへ……やっぱビルス様はつええな……こっちの攻撃が全く通用しねぇ……」

 

「この半年で強くなったのが自分達だけだとでも思ったか?あまりこの僕を嘗めるなよ。」

 

(クッ……確かに以前戦った時よりずっと強くなっている……!!こうなったら、フュージョンをするしか……)

 

「フュージョンしようなんて考えてるなら、諦めた方がいい。確かにあのゴジータになれば僕にも勝てるかもしれんが、この僕がそんな事させる訳ないだろう?」

 

「くっ……!!」

 

 考えが見破られ、思わずベジータは舌打ちしてしまった。

 

(前の世界で一星龍相手に使った残像拳&フュージョン戦法もとてもではないが通用するとは思えん……どうする……!?)

 

「無駄なのはよく理解出来た筈だ。諦めて後ろの小僧を差し出せ。お前達まで破壊するつもりはない。」

 

「断る……!!」

 

「あのな、僕はこれでもかなり譲歩してやっているんだぞ?本来ならタイムマシンなんてのを開発した時点で、地球人は全員破壊されても文句は言えないんだ。それをその小僧の首一つで勘弁してやってるんだから、感謝して貰いたいくらいだよ。」

 

「っ……」

 

「今回ばかりはビルス様の言う通りですよ。どうやらお二人は歴史改変と言う物の恐ろしさをまるで理解していないようですね?」

 

「歴史改変の恐ろしさ?そりゃ、確かに過去にトランクスが来た事で歴史はでぇぶ変わっちまったみたいだけどよ、そのおかげで俺も助かったし、犠牲者も少なく……」

 

「それは貴方達地球の人間から見ての話です。歴史改変と言う物が齎す弊害は、それだけに留まらない……全宇宙規模で滅茶苦茶になってしまう可能性があるのです。」

 

「ど、どう言う意味だ?」

 

 意味がわからず首を傾げる悟空に対し、ウイスは杖を一振りすると、空中に五つの星が表示される。

 

「宇宙にそれぞれ異なる文明を持ったA、B、C、D、Eと言う五つの星があったとしましょう。そしてこれ等の星々は皆破滅の危機を迎えていましたが、惑星A以外は解決する手段を見つけ、滅びの危機を回避する事に成功。結果破滅を迎えたのは惑星Aだけとなりました。」

 

「お、おお……?」

 

「しかし惑星Aの文明は完全に滅びる前にタイムマシンを開発する事に成功。過去の歴史に干渉した結果、惑星Aは滅びを回避する事に成功しました。」

 

「良い話じゃねーか。」

 

「所がそうでもないんですよ。惑星Aの人間達が歴史改変を行なった事によって世界の歴史が狂ってしまい、本来なら助かった筈の四つの星が解決手段を見つける事が出来ず、滅んでしまったのです。」

 

「は、はぁ!?ちょ、ちょっと待ってくれ、なんでAの運命を変えたからって全く関係ない他の星の運命まで変わっちまうんだ!?」

 

「まぁ、今回示したのはかなり極端な例ではあります。しかし実際問題、歴史改変と言うのはそれだけの大惨事を生む可能性を持つ、危険な行いなのですよ。どんな小さな事であれ、世界の運命を変えてしまった時点で宇宙全体に多かれ少なかれ影響が出てしまうのです。」

 

「だからこそ、全王様は時の指輪を持つ界王神以外に時間移動を固く禁じているんだ。わかるか小僧?お前がどんな理由で過去に干渉したか知らんが、その結果この宇宙の何処かで、本来幸せになる筈だった誰かが不幸になっているのかもしれない。生まれてくる筈だった生命は、そもそも存在すらしなくなっているかもしれないんだ。」

 

「お、俺は……そんなつもりは……」

 

 確かに、歴史に干渉する事は非常に危険な行為だと言うのは理解していた……いや、していたつもりだった。だがそれが、地球とは全く関係ない宇宙の人々の運命さえも狂わせる可能性があったとは、流石に夢にも思っていなかった。

 もし彼等の言う通り、本来の歴史なら幸せな人生を送る筈だった者達が不幸のどん底に叩き落とされていたとしたら……?もし、死ぬ筈ではなかった者達が大勢犠牲になっていたとしたら……?

 

 確かに、トランクスは地球のみんなを救うべく、歴史改変を行なった。だが……だがそれは、無関係な宇宙の人々を危険に巻き込んでまでやらなければならない事だったのだろうか?

 自分達地球人に、そこまでして生き延びる資格があるのだろうか……?

 

「しっかりしろ、トランクス!!お前は未来の地球を救うんだろうが!!」

 

「と、父さん……しかし……」

 

「歴史改変の危険性と罪深さを知って、まだ抵抗するつもりか?」

 

「当然だ……!!俺の家族に危害を加えようとするのなら、何とだって戦ってやる!!」

 

「……そうか、なら仕方ない。残念だが、お前達にはこの星ごと消えて……」

 

「ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「!?」

 

 いきなり大声が響いたかと思えば、物凄いスピードで小型飛行機が突っ込んで来て、ベジータ達のすぐ近くに急ブレーキを掛けながら着陸した。

 そしてハッチが開くとやはりと言うか何と言うかブルマが飛び出して来た。

 

「か、母さん!?」

 

「ば、馬鹿!!いったいこんなところに何しに来た!?邪魔だからとっとと帰れ!!」

 

「ボコボコにやられてた癖して何言ってんのよ!?だいたい私にだって策の一つや二つあるんだからね!!」

 

「ベジータの嫁か……何しに来た?悪いがいつものように食い物で釣られてやる事は出来んぞ。そいつの犯した罪はそれだけ重いんだ。」

 

 軽く威圧感を放ちながらブルマを睨みつけるビルス。その様子からブルマも説得は無意味と察したようだが、すぐに冷や汗を流しつつも不敵な笑みを浮かべた。

 

「ふ、ふん!!だったらあんたより上の神様に助けて貰うまでよ!!」

 

「僕より上だと?一体何を考えている。」

 

「ブルマ、お前まさか……!!」

 

「そのまさかよ!!助けて全王様!!」

 

 かつて全王から渡された全王スイッチを天に掲げ、全員に見せつけるように押すブルマ。

 するとブルマの目の前に音も無く全王がその姿を現した。……作業着を着ていたが。

 

「なっ、全王様!?」

 

「呼んだ?」

 

「ま、待ってたわよ、全王様!!」

 

(な、なんで作業着着てるんだ、全王様……)

 

 全王の格好に心の中でツッコミを入れる悟空。まぁ何故も何もバイトの真っ最中だったからなのだが。

 

「……ん?」

 

 ふと、全王はトランクスの存在に気付き、目を細めながらじっと見つめ、やがてハッとしたような顔をすると「あっ、そう言う事か!」と何かに納得したように手をポンっと叩き、そのまま掌をトランクスに向け、尋常ではないエネルギーが収束されていき……

 

「ちょちょちょちょ、ストーップ!!いきなり何やってんのよ!?」

 

「えっ?その罪人を消させる為に僕を呼んだんじゃないの?」

 

「違うわよ!!この子を助けて貰う為に呼んだに決まってるでしょ!?」

 

「……つまり、どう言う事なのかな?」

 

「おほんっ……全王様、つまりですね……」

 

 その場にいるメンバーを代表し、ウイスが咳払いしながら全王に事情を説明する。

 ビルスとウイスは次元の歪みを感知し、現場に赴いたら別の時間軸の住人と思われるトランクスを発見。

 歴史改変の現行犯として破壊しようとしたところ、悟空とベジータが妨害し、更にブルマが現れて全王を呼び、おそろくブルマは全王にビルスを止めて貰うつもりなのだろう、と。

 

「……うん、何処からどう考えても今回ばかりはビルスが正しいよね。寧ろなんで僕なら助けてくれるって思ったのかわからないんだけど……歴史改変は重罪って決めたのは他ならぬ僕なんだよ?」

 

「あら、全王様は約束を破るの?」

 

「へ?」

 

「前言ってたじゃない?一回だけなんでも言う事聞いてあげるって!!今こそ約束を果たして貰うわ!!」

 

「……なるほど、そう来るか。」

 

「全王様、気にする必要はありません!!確かに約束を違える事は神にあるまじき行為ですが、今回は場合が場合です!!」

 

「いや、でも一番偉い神様が嘘つくのは……だからってプライベートの約束を仕事より優先するって言うのはなぁ……うーん……」

 

 うーん、うーんと頭を悩ませている全王。それから数分が経つと、全王は意を決したのか改めてトランクスに向き合い、掌を向けた。

 

「……悪いけど、トランクス。君を見過ごす訳にはいかない。君には罰を受けて貰うよ。」

 

「!!」

 

「ちょっ、全王様!?」

 

「くっ!!」

 

「させないよ。」

 

 ベジータと悟空が飛び出そうとした瞬間、ビルスが背後に周り、二人の後頭部を掴むとそのまま地面に叩きつけ、身動きを封じてしまった。

 

「ぐっ!?び、ビルス様……!!」

 

「これ以上手間をかけさせるな……そこでじっとしていろ。」

 

「クソッタレ……!!に、逃げろ、トランクス!!」

 

「歴史改変は本当に危険な事なんだ……悪く思わないでね。」

 

 トランクスを抹消すべく、掌を翳す全王。ブルマももう駄目かと思い、咄嗟にトランクスを庇うように抱き締める。

 しかし、いつまで経っても全王は気功波を放つ事はなかった。

 

「……あれ?」

 

「ぜ、全王様、どうかなされましたか?」

 

「いや、急にクロノアからテレパシーが飛んできたんだ。」

 

「クロノア……ああ、時の界王神からですか。彼女はなんと?」

 

「なんか、この子を消すと歴史の流れが無茶苦茶になって、この子のいた世界だけじゃなくてこの世界にも影響が出ちゃうんだって。」

 

「なっ……そんなにこいつは世界にとって重要な存在だと言うのですか!?」

 

 信じられないと言わんばかりに目を見開いてトランクスを凝視するビルス。一方トランクスは事態が全く飲み込めず、ただポカンとしていた。

 

「それで全王様、結局どうなさるのですか?」

 

「どうするも何も、歴史を守護する彼女が消すなって言う以上、消したら世界が大変な事になるのは明らかだよ。彼女が単なる時空犯罪者に助け舟を寄越すとも思えないしね。」

 

「で、ですが、よろしいのですか?こいつは重罪人ですが……」

 

「その辺についても、この子の身は自分に預からせて欲しいって言ってたし、彼女に考えがあるんじゃないかな?まぁ彼女の事だから彼を自分の部下にするんだと思うけど。万年人手不足らしいからね。」

 

 いつも手が足りないと嘆いていた少女のような神の姿を思い浮かべ、全王はクスリと笑った。そしてふとスマホを取り出して時間を確認すると改めてトランクスへと目を向けた。

 

「トランクス、君を消すのはやめておく事にするよ。そのゴクウブラックとやらの話が解決したら彼女が迎えを寄越すって言ってたから、その人について行くようにね。」

 

「は、はぁ……あの、時の界王神様とは一体……?」

 

「その辺はビルスとウイスにでも聞いておいて。僕はそろそろ休憩時間も終わるから帰るよ。またね、みんな。」

 

 それだけ言うと、全王はさっさと姿を消してしまった。一行は暫し唖然としていたが、やがてビルスが深い溜息を漏らすと悟空とベジータを開放し、トランクスを睨みつけた。

 

「小僧、全王様がああ仰っていた以上、お前を破壊する訳にはいかん。全王様と……ついでに時の界王神に感謝しておくんだな。」

 

「は、はぁ……」

 

(何処の誰か知らんが、確かに時の界王神とやらには感謝しなければな……しかし……まだ神々には遠く及ばんようだな……くっ、自分の情けなさに反吐が出るぜ……!!)

 

 今回ビルスには完敗し、全王にはそもそも歯牙にも掛けられていなかった事に、ベジータは静かに怒りを覚えていた。この程度の強さでは足りない……もっと上を目指さなければ。

 

「所でそのゴクウブラックとやらについてだが、何か写真とかはないのか?」

 

「写真?なんでだ?」

 

「そいつ、時空の歪みから出て来たとは言え、時間を超えて来たんだろう?なら、界王神かその関係者である可能性がある。」

 

「ほ、本当かビルス様!?」

 

「だったら家の監視カメラに映ってるかもしれないわ!!早速調べましょう!!」

 

「父さん、行きましょう!!」

 

「……ああ。」

 

 

※※※

 

 

 あの後監視カメラでゴクウブラックの姿を確認した一同は、ブラックが時の指輪を装着しているのを確認した。

 時の指輪は界王神のみが所持する事を認められている物であり、本来なら未来に行くのと使用した時間軸に戻る為にしか使えない筈だが、トランクスが時空間を移動する際に生じた時空の歪みに時の指輪の力が反応して、ブラックはこの時代まで引き寄せられたとの事だ。

 

 何にせよ時の指輪を持つ以上、益々ブラックが界王神の関係者である疑惑が深まり、更にウイスがブラックの気を解析した結果、同じ気を持つ者が第10宇宙にいる事が判明した為、ウイスとビルスは早速調査に赴き、悟空もそれについて行った。

 

 一方ベジータはと言うと、未来のトランクスを人気のない荒野まで連れて来ていた。

 

「父さん、ここでいったい何を……?」

 

「すぐにわかる……来たか。」

 

「パパ、来たよ!!」

 

 二人が到着してからそう時間を置かず、現代のトランクスがベジータ達の前までやって来た。

 そして現代のトランクスは未来のトランクスを見て不思議そうに首を傾げていた。

 

「んん?誰、その人?どっかで見た事があるような、ないような……?」

 

「こ、この子は……こっちの世界の俺……?と、父さん、いったい何を……」

 

「簡単な話だ。お前にはこいつと組み手をして貰う。」

 

「えっ!?」

 

「ん、何?このお兄さんと戦えば良いの?」

 

「ああ。お前が勝ったら今日のおやつはお前の好きなケーキを作ってやる。」

 

「ホント!?じゃあ遠慮無しでやっちゃうからね!!」

 

「と、父さん、何を考えているんです!?いくら何でもこんな小さな子供を……」

 

「心配するな。変身抜きなら流石に勝てんだろうが、変身有りならお前よりこいつの方が圧倒的に上だ。」

 

「なっ……!?くっ……ど、どうなっても知りませんからね!!」

 

 流石にカチンとと来たのか、ムッとした表情を浮かべながら子供のトランクスの前に移動する未来のトランクス。そんな彼の姿を見てベジータはニヤリと笑みを浮かべた。

 

「坊や、悪いけどすぐに終わらせて貰うよ。」

 

「へっへーん!!その余裕面がいつまで持つか楽しみだぜ!!」

 

(確かに子供とは思えないくらい大きな気を持っているが、それでも流石に勝てない程じゃない。多分、超サイヤ人2までは極めているんだろうが、今の俺なら簡単に……)

 

「はぁぁぁぁぁぁ……はぁっ!!!!」

 

「っ!!な、なぁっ!?」

 

 子供のトランクスが軽く気を高めると、一瞬にして超サイヤ人ブルーまで変身を遂げた。全く未知の変身を遂げた子供の自分に未来のトランクスは目を見開いて驚愕し、その力を無意識に感じ取っているのか、冷や汗を流していた。

 

「な、なんだ、この変身は……!?俺の知っているどの超サイヤ人とも違う……!!」

 

「どうした、怖気付いたのかトランクス?」

 

「うっ……!!」

 

「パパ、呼んだ?」

 

「お前じゃない。……これは後で詳しく説明する必要があるな。まぁ良い、そろそろ始めろ!!」

 

「オッケー!!」

 

「くっ……う、うぉぉおおおおおおおっ!!!!」

 

 負けじと未来のトランクスも超サイヤ人3へ変身を遂げる。一方子供のトランクスは特に脅威とも思っていないのか、おおー……と感心したような顔をしていた。

 

「あんた、超サイヤ人3になれるって事はサイヤ人なんだ?俺達以外にもいたんだな!!こりゃ少しは面白くなりそうだ。すぐやられたりしないでよね!!」

 

「っ……望む所だ!!」

 

 荒ぶるオーラを全開にし、超サイヤ人ブルーに変身した子供の自分へと突撃する未来のトランクス。はたして彼は子供の頃の自分に勝つ事が出来るのだろうか……?

 

 

※※※

 

 

 一方その頃、第10宇宙の界王神、ゴワスの元を訪れた悟空達は……

 

「」

 

「わ、わりぃわりぃ、ちょっと力加減間違えちまったみてぇだ。で、でぇじょうぶか?」

 

 心から申し訳無さそうな表情を浮かべ、悟空はゴワスの弟子であるザマスに謝罪していた。……何故かザマスの上半身はピクピクと身体を痙攣させながら岩盤に埋まっていたが。

 

 どうやら悟空とザマスが組み手をする事になった結果、ワンパンでザマスが遥か地平線の彼方まで吹っ飛ばされて岩盤に突き刺さってしまったらしい。

 

 これにはゴワスも唖然として、ビルスは何故か得意気な顔をしていたそうな。

 

 そしてこの出会いがザマスの運命を大きく変える事になるのだが、それはまた別のお話……




本編時空のザマス君は悟空と実力差があり過ぎるのでワンパンでやられました。

それと今回時の界王神の名前出たけど彼女及びゼノバースキャラが本編に絡んでくる事は一切無いんでそう言う展開は期待しないでね。もし出るにしても短編集とかでかな。

ちなみに全王様のやってるバイトはゴミ処理です。勿論普通のゴミ処理じゃなくて埋立地とかにあるゴミの山を全部消滅してくれてます。当然ブルマが用意してくれたバイトです。
それと偶に宇宙の希少金属をカプセルコーポレーションに売ったりもしてるらしいです。なんで毎月とてつもない額稼いでる模様。
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