ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
到着!!惑星サダラ
ここは平和な第七宇宙……ではない。ここは第七宇宙とは双子の関係にある第六宇宙。
そして現在、真っ暗な宇宙空間を小型の宇宙船がある目的に向かって真っ直ぐ飛行していた。
「……おっ、入った入った。この辺りの宙域って宇宙ラジオの電波が届き難いんスよねぇ。お客さん達、惑星サダラまででしたっけ?」
典型的なエイリアンと言った感じの風貌の男が操縦席に座り、小型の宇宙船を操縦している。
そして後部座席に座る二人組にちらりと視線を向けた。一人はやたらと筋肉質で禿頭な大男であり、もう一人は変な髪型をしたチビのMハg……少しだけ背の低い男だった。
「ああ。どんな星なんだ?」
「おや、知らないのに向かってたんですかい?惑星サダラと言えばあの有名なサイヤ人達の住む星ですよ。専ら傭兵稼業で食ってる種族なんですが、だからって悪党に雇われたりする事はなくて、他の星の防衛軍とか自警団に雇われたりして、悪党や侵略者と戦ってるんです。あっ、それからあそこの野菜は美味くて有名ですよ!!」
「……そうか。」
「へっへっへ……別の宇宙とは言え、まさか惑星サダラに行けるとは夢にも思わなかったぜ。人生何があるかわからねぇもんだな、ベジータ?」
「えっ、別の宇宙?」
「気にするな。(なんで着いてきたんだ、こいつ?)」
彼等は第七宇宙のサイヤ人、ベジータとナッパ。何故別の宇宙のサイヤ人である彼等が第六宇宙に居るのかと言うと、かつてキャベと交わした彼を鍛えると言う約束を果たす為である!!
……何故ナッパがついてきているのかは知らないが。
未来での事件が終結して早半年、特別懲罰房からシャンパが釈放され、ヴァドスも再教育を終えた為、ブロリーは彼等の下で次期破壊神としての修行を受けるべく第六宇宙に帰る事となった。
……ちなみに特別懲罰房から出て来たシャンパはビルス以上にガリガリに痩せ細っており、これまでの傲慢さもすっかり鳴りを顰め、ビルスと再会した時はにっこり微笑みながら「お久しぶりです、ビルス兄さん」と丁寧に挨拶してビルスに滅茶苦茶気味悪がられたらしい。
そしてブロリーを迎えに来たついでにヴァドスがベジータに「キャベさんが会いたがっていましたよ」と伝えた事でベジータが約束の事を思い出し、今は特に用事もないし、そろそろ約束を果たしに行こうと考えたようで、ウイスに第六宇宙まで送って貰ったのである。
ちなみに悟空とラディッツは仕事の為に同行を断念し、ナッパは溜まった有給を消化すると言う名目で押しかけて来たそうな……
※※※
「お久しぶりです、師匠!!」
「お待ちしておりましたぞ、ベジータ殿!!」
第六宇宙の惑星サダラに到着したベジータとナッパを盛大に出迎えるキャベとパラガス。
わかっているとは思うが、このパラガスは第六宇宙のパラガスなのであって第七宇宙のダンディでプリティなイケオジではない事を忘れてはいけない。
「よう、あんた達が第七宇宙のサイヤ人かい?話はキャベとパラガスさんから聞いてるよ。ゆっくりして行ってくれよな!!」
「ああ……貴様は?」
「紹介します、師匠!!こちらはレンソウさんと言って、僕とブロリーさんを鍛えてくれた人です!!」
「彼はこの惑星サダラの防衛隊の隊長を務めておられるのですよ。」
「ほう……ベジータだ。短い間だが、よろしく頼む。おいナッパ、貴様も挨拶しろ。……ナッパ?」
何故か宇宙タクシーを降りてから一言も喋ろうとしないナッパに首を傾げるベジータ。
するとナッパは頬を朱に染め、パラガスの背中に隠れるようにこちらを伺っている少女を見つめていた。
「……そいつは?」
「おお、紹介がまだでしたな!!ほらケール、ご挨拶なさい!!以前話しただろう?この方達が私と兄さんの恩人のベジータさん達だ!!」
「……け、ケールです……」
「兄さんだと?ま、まさか……」
「はい、ブロリーの双子の妹です。」
「な、なにぃっ!!ブロリーの妹だとぉ!?」
まさかブロリーに妹が居たとは夢にも思わなかったのか、情けない声を出しながら驚くベジータ。
やはりまだ色々とブロリーにはトラウマがあるようだ。
「パ……父さん、私姐さんの所に行ってくるから……」
「あっ、こらケール!!待ちなさい!!……い、行ってしまった……申し訳ございません、落ち着きのない娘で……」
「気にするな。それより……あのケールとやらもブロリー並みに強いのか?」
「ケールですか?あの子はいかんせん性格が戦闘員向きではありませんからなぁ……これまでに戦場に出た事もないし、ブロリー程の才能はないかと思われますぞ?」
「そうか、なら良いんだが……おいナッパ、貴様いつまで固まっているつもりだ。さっさと宿まで行くぞ。」
「……か……」
「か?」
「可憐だ……」
「……は?」
ナッパ、75歳……この夏、彼は初恋を知った。
※※※
ナッパが初恋を知ってから……もとい、ベジータ達が惑星サダラにやって来てから早くも一週間が経った。現在彼等は……
「はぁっ!!」
「遅い!!もっと相手の動きをよく見ろ!!」
「ぐっ!?す、すいません、師匠……」
「謝る暇があったらさっさと打ち込んで来い、このバカタレが!!生っちょろい攻撃ばかり繰り返すようなら昼飯は抜きになると思えっ!!」
「は、はいっ!!」
「ベジータ先生、次は俺と手合わせお願いします!!」
「俺もお願いします!!」
「フン、まとめて相手をしてやる!!とっとと掛かって来い!!」
「「「おおーーーーっ!!!!」」」
当初はキャベだけを鍛えていたベジータだが、何故か今では多くの若手隊員を鍛える事になってしまっていた……
まぁ本人も若い同胞達に慕われるのは嫌な気分ではないのか乗り気になっているのだが。
「どうですかな、彼等の調子は?」
「パラガスか……フン、全員まだまだ全然だ。」
昼休憩中様子を見に来たパラガスにぶっきらぼうに答えるベジータ。そんなベジータにパラガスは苦笑していた。
「これは手厳しい……やはり、流石にブロリーのようには行きませんか?」
「当たり前だ、早々奴レベルの戦士が居てたまるか!!とは言え、全体的にそこまで悪くない……超サイヤ人になる為の土台は充分整っているだろう。後はきっかけさえあれば……ナッパ、貴様はどう思う?」
「好き、嫌い、好き、嫌い、好き……で、でへへ……」
ベジータ達に背を向けて気色悪い顔をしながら花占いをしているナッパ。
そのあまりにも悍ましい光景に暫し唖然としていたベジータだが、やがて顔に大量の青筋を浮かべ……
「ビッグバンアタァァァァァァック!!!!」
「ぎゃああああああーーーーっ!!??」
遂に我慢し切れなくなり、ビッグバンアタックをぶっ放してしまった!!
「ななな、何しやがんだベジータ!?」
「喧しい!!いい歳したジジイがなんて気色の悪い事をやってやがる!?」
「だ、誰がジジイだ!?ジ◯ンプを読んでる限り心は永遠に少年のままなんだぞこの野郎っ!!」
「意味のわからん事を言うなっ!!ここ一週間ずっと花占いなんぞしやがって……何度吐きそうになったか貴様にわかるかぁっ!?」
「しっ、仕方ねぇだろ、恋はいつでもハリケーンなんだからよ!!」
「黙れぇっ!!」
「うごぁっ!?」
その後、暫くナッパはベジータにボコボコにされるのであった……
※※※
「では師匠、また明日もよろしくお願いします!!」
「フンッ、挨拶なんぞ良いから今日はとっとと休め!!」
宿への帰り道の途中でベジータはキャベと別れた。そして気絶しているナッパを引き摺りながら宿へ戻ろうとしたのだが……突然ベジータの姿が消えてしまった。
「なっ、消え……」
「何の用だ、貴様等。」
「!!!!」
物陰からこっそりベジータの様子を窺っていた女の背後に、音も立てずにベジータが姿を現した。
咄嗟に女は飛び退き、仲間と思われる者達も警戒しながらベジータを睨みつけるが、リーダー格の少女は冷や汗を流しながらも不適な笑みを浮かべてベジータを見上げた。
「あんたが第七宇宙ってとこから来たサイヤ人かい?噂は聞いてるぜ、あのブロリーに勝ったんだって?」
「……勝ったと言えば勝ったが、それはお前達の知るブロリーではないと思うぞ。」
「あん?なんだそりゃ。ブロリーに勝ったのは間違いねえんだろ?」
「……それがどうした?そもそも、ここ二日程やけにジロジロ人の事を見ていて、いい加減鬱陶しいんだがな。俺に何の用だ。」
「へぇ、最初っから気づいてた訳か。やるねぇ、教官殿は……実はあんたに頼があってね。超サイヤ人だっけ?あれのなり方、私にも教えろよ……」
その少女、カリフラはとても人に物を頼むとは思えない……しかし、ある意味ではサイヤ人らしい態度で、ベジータに超サイヤ人への変身方法を尋ねてきたのだった。
※※※
その頃、惑星サダラに大型の宇宙船が接近しつつあった。
「……惑星サダラには後どのくらいで着く予定だ?」
「はい、問題が無ければ後二日程で到着すると思われます。」
「二日か……思ったより時間がかかるな。ちっ、このオンボロ宇宙船が。まぁ良い……これで奴に復讐する事が出来る。待っていろよ、ブロリー……!!必ずこのボージャック様の手で、貴様の息の根を止めてやるっ!!」
顔に無数の傷跡がある巨漢の男、ボージャックがモニターを睨みつけていた。
はたしてこの男とブロリーの間に何があったのだろうか……?
続く……
遂にボージャックさんが登場です。まぁあくまで第六宇宙の存在であって本人ではないけど……
ついでに強さ的には原典とそこまで変わらんから超4になるまでもなくワンパンで沈むぞ!!
あっ、ちなみにナッパの年齢は私が勝手に決めました。オフィシャルではございませんぞ!!