ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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ボージャック一味襲来!!

 ベジータがカリフラと出会ったその翌日、カリフラとその一味は訓練場に顔を出していた。

 そして……

 

「行くぜ、師匠!!はぁあああーっ!!」

 

 一気に超サイヤ人に変身したカリフラが、ベジータに向かって駆け出し、飛び蹴りを放つ。

 対するベジータは超サイヤ人にも変身しないまま片手で蹴りを受け止めると、そのまま強引にカリフラを振り払い、カウンターにパンチを食らわせて吹っ飛ばした。

 

「うぐっ!?まだまだぁ!!アタシの力はこんなもんじゃねーぞ!!だりゃあっ!!」

 

 即座に体制を立て直すと、すぐにまたベジータへ向かって行くカリフラ。

 この二人の間には現状ちょっとやそっとの事では埋めようの無い差が有り、カリフラもその事は理解しているのだが、それでも彼女はベジータとの戦いが楽しくて仕方がないようだった。

 

 また、ベジータもこうして戦いの中で脅威的な速度で成長を遂げているカリフラに内心では驚いていた。

 

(こいつ、トランクスや悟天達のように、こうもあっさりと超サイヤ人を身に付けるとは……しかもこうして拳を交わしている間にも、生意気な事に俺の動きを学習し始めてやがる。流石にブロリーには及ばんが、それでもかなりの成長速度だ……フッ、第六宇宙にも中々面白い奴がいるもんだぜ。)

 

 なんとカリフラは、ベジータから簡単な手解きを受けただけですぐ超サイヤ人を身に付けてしまっていた。

 

 息子達を思わせるその成長速度の速さに、ベジータはカリフラが何処まで伸びるか少し楽しみに感じていた。

 

「なぁに笑ってんだよ師匠!!」

 

「フッ、貴様には関係ない。聞きたいならせめて超サイヤ人にくらいは変身させてみせるんだな。」

 

「へっ、ならすぐにその余裕を消してやるよ!!うおおおおおおっ!!!!」

 

 更にパワーを高め、ベジータに殴り掛かるカリフラ。そんな二人の攻防を見て、キャベ達防衛隊員は唖然としていた。

 

「す、凄い……レンソウさんが高く実力を評価するだけの事はある。まさか、カリフラさんが一番最初に超サイヤ人に目覚めるとは……」

 

 一番弟子の自分を差し置いてあっさり「超サイヤ人に目覚めたのは少しばかり嫉妬を覚えるが、それでも簡単な手解きだけであっさり超サイヤ人を習得したのは素直に賞賛に値する。

 

 他の面々も同じような気持ちなのか、カリフラとベジータの戦いを目を輝かせて観戦している。

 

 しかし、どうやら二人だけは周りとは違うようだ。

 

(姐さん……)

 

(ケールちゃん……)

 

 物陰に隠れてこっそりと二人の戦いを覗いているケール……を更に死角になる位置に隠れて覗いているナッパ。

 

 この二人は現在、同じ事を考えていた。それは、「ベジータ許すまじ!!」である。

 

「私の姐さんをよくも……!!」

 

 彼女、ケールはカリフラをとても慕っている。いや、もはや依存していると言って良い程だ。

 そんなカリフラの前に突然現れ、師匠として慕われ、今も楽しそうに組み手をするなど、ケールからしてみれば面白い筈もない。

 その感情は嫉妬を超え、もはや殺意と言って良い程にまで膨れ上がっていた。

 

「べ、ベジータの野郎、ケールちゃんからあんな熱い視線を向けられて……!!ゆ、許せねぇ!!妻子持ちの癖しやがってよぉ!!帰ったらブルマの姐さんに言いつけてやるっ!!」

 

 …………こっちは恋愛初心者の哀れな70代のおっさんがおかしな勘違いをしているだけなので、放置で問題ないだろう。

 そもそも熱い視線も何もどちらかと言うと殺意100%の冷たい視線なのだが……

 

「……おい。」

 

「オラオラオラ!!って、なんだよ師匠?」

 

「あの小娘はなんなんだ。さっきからあんな所に隠れてジロジロと……しかも随分と殺気立っているようだが?」

 

「ケールか?そういやあいつ、あんな所で何やってんだ……って言うかそれを言うなら師匠の連れのおっさんこそ何やってんだよ。まさかあの図体で隠れてるつもりなのか?」

 

「連れ?俺にはそんな奴居ないが。」

 

「何言ってんだよ。あそこだよ、あそこ!!あれだけデケェ図体なんだから見えてる筈だろ?」

 

「知らんな、俺には何も見えん。」

 

「いや、だから……」

 

「知 ら ん ! ! ! !」

 

 あまりのベジータの剣幕に、少し気圧されてしまったのか若干引いているカリフラ。

 どうやらベジータはナッパを完全に無視するつもりのようだ。

 

「お、おう……ま、まぁ何でも良いや!!早い所続きをやろうぜ!!吹っ飛べぇぇぇぇーーーっ!!」

 

 掌から凄まじいエネルギーの赤い気功波を放つカリフラ。

 そのあまりのパワーにキャベ達は顔を青くしていたが、ベジータは特に怯む事もなく気功波を真正面から受け止めてしまった。当然無傷である、

 

「これ食らっても無傷かよ〜!?」

 

「この俺にダメージを与えようなど10年早い。……だが、この分ならすぐにでも超サイヤ人2にはなれそうだな。いや、下手をすれば3まで行ける可能性もあるか……?」

 

「超サイヤ人2に3?なんだそりゃ!!ひょっとして超サイヤ人にはまだ上があんのか!?」

 

「それはだな……」

 

 目を輝かせながら顔を近づけてくるケールに超サイヤ人の進化についてベジータは説明を始める……のだが、その時遂にケールの嫉妬心が限界を迎えようとしていた!!

 

「うっ……!!うぅぅぅぅぅっ……!!ぅぁあああああああああーーーーーーーっ!!!!」

 

「っ!!こ、この気の高まりは!?」

 

「け、ケール!?どうしたんだいったい!!」

 

 荒々しい黄金のオーラを放出し、気を高めて行くケール。そしてベジータはこのケールの異様なまでの気の高まりを見て、非常に嫌な予感がしていた。

 

 直後、ケールのオーラが爆発を起こし、それから少しして煙が消えると、ケールの姿はそれまでとは大きく変化していた。

 と言うか、女ブロリーとしか言いようのない姿へ変身していた。

 

「お、おおぉぉぉぉ〜!?す、すげぇぞケール!!あんたも超サイヤ人になったんだな!!」

 

(おおおお、女版ブロリーだと!?パラガスの奴、何がケールにはブロリー程の才能は無いだ!!しっかり同じ才能持ちの化け物じゃないか!!)

 

 妹分が超サイヤ人に覚醒した事を自分の事のように喜ぶカリフラに対し、ベジータは嫌でもブロリーを思い起こさせるケールの風貌に冷や汗をダラダラ流していた。

 そしてケールはニヤリと悪魔のような笑みを浮かべると、スッと人差し指をベジータへと向けた。

 

「ベジータ。」

 

「ん?」

 

「まず、お前から血祭りにあげてやる……」

 

「」

 

 第七宇宙の誰かさんが乗り移ったとしか思えないその台詞に、ベジータは色々なトラウマが刺激されたのか、思わず硬直してしまった。

 

 そしてケールは高笑いしながら突っ込んで行き、その剛腕を駆使したラリアットがベジータの顔面に炸裂……する事はなく、命中寸前で突然ベジータの姿が消えてしまい、空振りに終わってしまった。

 

「へぇあっ!?」

 

 しかも物凄い勢いで突っ込んでいたからか、急停止する事も出来ず、ケールはそのまま岩盤へと自分から突っ込んで行き、派手に激突してしまった。

 

「ふぅ……驚かせやがって。確かにブロリーを思わせる才能は感じるが、その程度の動きじゃ今の俺を捉える事は出来ん。残念だったな!!」

 

 流石に今のケールが簡単に追いつける程柔ではないのか、ベジータは超サイヤ人になるまでもなく、あっさりと回避する事が出来たようだ。

 それにしても腕を組んでなんか偉そうな事を言ってるが、顔中冷や汗塗れな為色々と台無しである。

 

「け、ケール!!大丈夫か!?」

 

「ぐ、ぐぅっ……!!屑の分際で生意気な!!おおぉぉぉぉぉぉぉーーーーっ!!!!」

 

 ポーピーと言う効果音と共に星も消し飛ばせそうな黄緑色のエネルギー弾をぶっ放すケール。

 ベジータは片手で弾き飛ばしたが、その時には既にケールが目の前まで迫ってきていた。

 

「むっ……!?」

 

「でぇぇぇぇぇっ!!!!」

 

 ケールの剛腕がベジータの顔面を貫く……寸前にベジータは両腕を交差させ、その拳をガードするが流石にかなり後退りしてしまった。

 

「ちっ……流石のパワーだな。だが!!」

 

「おおぉぉっ!?」

 

 迫り来るケールを前に、ベジータは超サイヤ人へと変身し、その時に生じた衝撃波にケールは思わず足を止めてしまう。

 そして次の瞬間二人の姿が同時に消え、激しい肉弾戦を開始した。

 

「す、すげぇ……すげぇぞケール!!師匠から超サイヤ人まで引き出しちまうとはよ!!」

 

(べ、ベジータの野郎、ケールちゃんとあんな楽しそうにしやがって!!やっぱり許せねぇ!!それはそれとして……ムキムキになったケールちゃんも可愛いなぁ……!!)

 

 女版ブロリーとしか言いようのない姿になったケールにもメロメロになっているナッパ。多分筋肉フェチとかそう言う特殊性壁にでも目覚めたんだろう。

 まぁこいつの事はどうでも良いから放置するとしよう。

 

「気が高まる……溢れる……うおおおおおっ!!!!うあああああああああっ!!!!」

 

 全身を黄金のオーラで包み込み、無差別に気弾の雨を降り注がせるケール。その結果、周りに甚大な被害を及ぼし……

 

「「「うわぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!」」」

 

 どっかで見た事のある気がするモヒカンみたいな髪を生やした小柄な奴隷……もとい、宇宙人達が気弾の爆発に巻き込まれて情けない悲鳴をあげていた。

 

「あ、あれは商売に来ていた異星人の!?」

 

 どうやら彼等はこの惑星サダラに商売に来ていた異星人らしい。ちなみに奇跡的に犠牲者はゼロだったらしい。

 

「ま、まずいですよ!!このままじゃ星間問題に発展しかねません!!」

 

「カリフラさん、彼女を止めて下さい!!」

 

「ああ?なんでアタシが。ケールも楽しそうだし良いじゃねーか。それにパラガスのおっさんの方が効果有りそう……」

 

「ケール、それ以上気を高めるなぁ!!やめろケール!!落ち着けぇ!!」

 

「邪魔っ!!」

 

「どぉぉぉぉぉっ!?」

 

 ケールの前に立ち塞がるが、首根っこを掴まれるとそのまま投げ捨てられ、流れ星となって飛んで行くパラガス。

 

「……駄目みたいなんでカリフラさん、お願いします!!」

 

「ったく、仕方ねぇなぁ……このまま妹分がボコられんのを見てるのもアレだし……」

 

 溜息を漏らしながらカリフラは舞空術では浮かび上がる。

 一方ケールはベジータのパンチをもろに食らった事で屈辱に表情を歪ませ、更に黄金のオーラを激しく上昇させ、雄叫びを上げながら殴り掛かろうとしていたが……

 

「やめろ、ケール!!」

 

「!!!!あ、姐さ……ん……」

 

 視界にカリフラが入ってきた瞬間、ケールの動きがピタリと止まった。

 

「超サイヤ人になれて嬉しい気持ちはよくわかるが、無関係な奴等を巻き込むのは関心しねーな!!わかったら一旦落ち着け、なっ?」

 

「う、あぁぁぁ………」

 

 カリフラの言葉で漸く我に返ったのか、超サイヤ人を解除し、カリフラに支えられながら地上へと戻って行くケール。

 そんな彼女を見てベジータは安堵したように溜息を漏らすのだった。

 

 

※※※

 

 

「つまりあんたはアタシと師匠が仲良くしてるのを見てムカついて超サイヤ人になったって事か?」

 

「は、はい……あんまりよく覚えてませんけど……」

 

「はぁ……あのなぁ、アタシと師匠があんたが考えてるような関係な訳ねぇだろ!!そもそも誰がこんなおっさんに靡くか!!」

 

「こっちだってこんな小便臭い小娘なんぞお断りだ。そもそも俺は妻子持ちだぞ。」

 

「けっ、どの口が言いやがる……この女垂らしめ……」

 

 ぼそっと悪態をつくナッパだが、しっかり聞かれていたようで顔面に気功波を叩き込まれるのだった。

 

「で、でも姐さん、あんなに楽しそうに……」

 

「そりゃアタシもサイヤ人だからな。つええ奴と闘り合うのは楽しいさ。けどそれだけだ。他に特別な感情なんざねーよ。」

 

「そ、そうだったんですか……よ、良かった……」

 

「それよりケール、あんたのさっきの超サイヤ人、マジで凄かったぜ!!アタシや師匠の変身する超サイヤ人とは明らかに違ってたし、ありゃどうやったんだ!?アタシにもなり方教えろよ!!」

 

 身を乗り出して顔を近づけるカリフラに、ケールは顔を真っ赤にして視線を横に逸らした。

 

「そっ、そんな事言われても、私もよく覚えてないし……」

 

「あれはブロリーやそいつのように極一部のサイヤ人以外変身出来ん。諦めるんだな。」

 

「ええ〜!?んだよそれ、つまんねぇの!!じゃあ師匠、さっき言ってた超サイヤ人2だか3だかを教えてくれよ!!ケール、あんたもやろうぜ!?」

 

「あ、あたしも!?」

 

「そいつの場合はまず超サイヤ人になっても理性を保てるようになる事からだな……」

 

「だったら俺が手ェ貸すぜ!!」

 

「うおっ!?びっくりした!!な、なんだあんた!?」

 

 さっきまで伸びていた筈なのに急に復活したナッパに驚いているカリフラ。しかしナッパはそんな事知るかとばかりに鼻息を荒くして顔を近づけて来た。

 

「へっへっへ、ベジータだけじゃあ大変だろうからな!!このナッパ様がケールちゃ……もとい、テメェ等を鍛えるのを手伝ってやるぜ!!」

 

「ええ……いらねぇよ別に。あんた、あんま強くなさそうだし。」

 

「なっ!?ば、馬鹿にすんな!!確かにベジータに比べりゃ見劣りするが、それでも今のテメェ如きには絶対負けねえくらいつええってんだ!!」

 

「……へぇ?」

 

 好戦的な笑みを浮かべながら、チラリとベジータに視線を移すカリフラ。するとベジータはナッパの先程の言葉を肯定するように頷いた。

 

「残念ながらそいつの言っている事は事実だ。たとえ貴様とそこのケールとやらが束になって挑もうと、本気になったナッパには擦り傷一つ負わせられん。」

 

「師匠のお墨付きか。良いねぇ……ただの変質者かと思ってたが、こりゃ楽しめそうじゃないか。」

 

「だだだ、誰が変質者だ!!こんな美男子に向かって失礼な事言うんじゃねぇ!!なぁベジータ!?」

 

「知らん。そんな事より修行だ。キャベ、準備は出来ているんだろうな?」

 

「はい、師匠!!」

 

 こうしてケールとナッパも修行に参加することになるのだった……

 

 

※※※

 

 

「わっかんねー奴だなぁ!!背中をゾワゾワーってさせてから後はぎゅーってやってドーンってやりゃあ良いんだよ!!防衛隊のエリートの癖してんな事もわからねぇのかよ!?」

 

「そ、そんな適当な説明で変身出来るようになるのはカリフラさんだけですよ!!」

 

「んだとテメェこの野郎!!」

 

「いだだだだ!?」

 

「よしっ、良い調子だぞケールちゃん!!後は俺の必殺技、クンッを覚えれば君は最強になれる!!」

 

「は、はぁ……(なんだろうクンって……)」

 

 翌日もベジータはキャベ達の訓練をしていた。

 どうやらキャベはカリフラに超サイヤ人に変身するコツを聞こうとしたがいまいち理解出来ず、怒らせてしまったようだ。

 

 ナッパはデレデレしながらケールに付きっきりになっているようだ。

 

(キャベは未だに超サイヤ人になれず、か……こうなると以前の代表戦で無理矢理にでも覚醒させておくべきだったと思えてくるな。さて、どうしたものか……ん?)

 

 その時、ベジータは宇宙からこの星に迫る五つの気を感じ取った。キャベ達も同じようで、皆一斉に空を見上げ、冷や汗を流していた。

 

 それから程なくして一隻の宇宙船がベジータ達の前に着陸し、五人の異星人達が姿を現した。

 

「ククク、ここが惑星サダラか。思ったよりも良い星だな……」

 

「お、お前は……そ、そんなまさか!?」

 

「あん?なんだキャベ、あいつ等知ってんのか?」

 

「や、奴等はボージャック一味……かつてこの第六宇宙を荒らし回っていた宇宙海賊で、ブロリーさんによって全員逮捕された者達です!!」

 

「兄さんに……?」

 

「その通り……小僧、貴様の事は覚えているぞ?確かあのブロリーの隣でビビっていた弱虫だな。だが、俺は貴様なんぞに用は無い……今すぐブロリーの奴を出せ!!この傷が疼くんだよ、あの野郎を殺せってなぁ!!」

 

 顔の傷を指差しながら、怒りを露わにしているボージャック。

 

 そんな彼等を見てナッパはこう思った。

 

「なんだ?この雑魚どもは」と……

 

 そしてベジータはこう思った。

 

「なんか知らんが使えそうな奴等が降って来た」と……




やめて!!ベジータが少しでもやる気になったらボージャック一味程度じゃ塵も残らず消えてなくなっちゃう!!

お願い、死なないでボージャック!!あんたが今ここで倒れたらザンギャやゴクアとの約束はどうなっちゃうの?ベジータは舐めプしてる、ここを耐えても別にベジータに勝てる訳じゃないんだから!!

次回、「ナッパ(の初恋)死す」!!デュエルスタンバイ!!
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