ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
「さぁ、死にたくなければとっととブロリーを連れて来い!!さもないと全員皆殺してやるぞっ!!」
青筋を浮かべながら怒りのオーラを解放しているボージャック。
そのあまりの威圧感にキャベは冷や汗を流し、他の隊員達やカリフラの舎弟達は恐怖で表情を歪ませ、カリフラとケールは特にビビっていないのか、なんか変なのが来たとでも言いたげな顔をしていた。
(ボージャック……ああ、居たなそんな奴等。昔は一方的にやられてしまったが、今なら超サイヤ人になるまでもなく倒せるだろう。)
ベジータは最初、ボージャックの姿を見ても誰か思い出せなかったが、キャベから名前を聞いて思い出したようだ。
(俺の知っている奴等とそこまで強さも変わらんようだし、これはキャベの超サイヤ人化に使えるのではないか?カリフラとケールに任せたら間違いなく普通にストレート勝ちするだろうし、そうするか。第六宇宙のこいつ等も中々良いタイミングで来てくれたもんだな。)
「なぁベジータ、あの雑魚どもはなんだ?始末した方が良いか?あの程度の奴等超サイヤ人になるまでもなくクンすりゃ消し炭に出来るぜ?」
ボソボソと話しかけて来たナッパに、ベジータは首を横に振った。
「まぁ待てナッパ。あんな雑魚ども、わざわざ俺達が相手をしてやる必要はあるまい?そもそもこれは第六宇宙のサイヤ人達の問題だ。ならば奴等自身の手でケリをつけさせるべきだろう。」
「おい貴様等、今この俺様を雑魚と言ったか?」
どうやら耳が良いのか、ベジータ達に雑魚呼ばわりされたのがしっかりボージャックには聞こえていたようだ。
「雑魚だから雑魚と言ったんだ。何か文句でもあるか?」
「フン、暫くシャバを離れていた間に、随分とこのボージャック様の恐ろしさを知らん馬鹿どもが増えたようだな……自分の無知をあの世で後悔しろ、馬鹿がっ!!」
一瞬でベジータの目の前に現れたボージャックが右腕を振り翳し、その直後凄まじい轟音が周囲に響き渡った。
そして……
「うっ……が、がはぁっ……ば、馬鹿、な……!?」
紫の血を吐きながら膝を着くボージャック。その鳩尾にはベジータの拳がめり込んでいた。
「ぼ、ボージャック様!?」
「そ、そんな、ブロリー以外にボージャック様が!?」
「フン。」
「グハッ!?」
邪魔だとばかりにボージャックを軽く蹴飛ばすベジータ。一方ボージャックは口の端から血を流し、大量の冷や汗を流しながらもベジータを殺気立った目付きで睨みつけていた。
「勘違いするなよ。俺達はあくまで単なる客人だ。貴様等がここで何をしようと干渉するつもりはない。それこそ、この星の連中を皆殺しにしたとしてもな。」
「な、何……?」
「そ、そんな!!師匠、何故ですか!?」
「甘ったれるな!!俺はあくまで修行をつけに来てやっただけだ。そこまで面倒を見てやる義理はない!!自分達の母星くらい自分達の手で守ったらどうなんだ!?」
「っ……し、師匠……」
「別に良いじゃねぇか。あんな奴等、師匠の手を借りるまでもねぇさ。修行の成果を試す良い機会だし、ここはアタシが……」
「待て!!お前は駄目だ!!」
「はぁ!?何でだよ!!」
「ちょっとこっちに来い!!良いか貴様等、勝手に戦い始めたら全員汚え花火にしてやるからな!!俺の許可無く動くんじゃないぞ!!」
(さ、さっき干渉するつもりはないって言った癖に……)
自分勝手な事を言うベジータにザンギャは軽く引いていたが、逆らったら皆殺しにされかねないのでボージャックを含め全員大人しく従ったようだ。
そして不満そうなカリフラを物陰まで引っ張って行くとボージャック達を放置してヒソヒソ話を始めた。
「いいか、はっきり言って奴等はそんなに強くない。お前なら普通に勝てるレベルの相手だ。だが、キャベにとってはそうでもない。そしてサイヤ人は実戦の中でこそ輝くものだ。だから……」
「ははぁん……なるほど読めたぜ。師匠はあいつを上手い事使ってキャベを超サイヤ人にしようって考えた訳だ?」
「そう言う事だからお前はボージャックではなく周りの雑魚どもの相手をしろ。良いな?」
「ちぇっ、仕方ねえな……けどよ、もしキャベの奴が超サイヤ人に目覚めないまま負けそうになったらアタシが戦うからな!!流石にそこは文句ねぇよな?」
「構わん、好きにしろ。」
ヒソヒソ話を終えたベジータ達がボージャックの前に戻ると、これからどうなってしまうのかと内心冷や汗ダラダラだったボージャック達に声をかけた。
「おい、ボージャック。貴様は確かブロリーを探しているんだったな?」
「……ああ。」
本来ならサイヤ人なんぞの質問に答える義理はないが、逆らったらその瞬間爆殺されそうな気がしてならないのでボージャックは素直に答えた。
……屈辱と怒りのあまり握り拳から血が滴り落ちていたが。
「生憎だが、奴ならこの星には居ないぞ。」
「何……?それは本当なのか?」
「ああ。そこで、貴様があのキャベが試合を行い、勝つ事が出来たら、ブロリーの居場所を教えてやる。悪い話ではあるまい?」
「俺とそのカスが試合だと?」
「えっ、師匠!?」
「……一つ確認するが、試合をするのはそのチビであって、貴様ではないんだな?」
「くどい。俺は干渉するつもりはないと言っただろうが。」
「思いっ切りしてるじゃねーか……」
小声でツッコミを入れるナッパだが、こちらもバッチリ聞かれていたようで、脇腹に肘鉄を入れられて悶絶していた。
「さぁ、どうする?」
「………」
ボージャックは悩んでいた。あの男の言う事が真実である保証はない。そもそも約束を守るかどうかさえ怪しい。
だが、歯向かった所で今度こそ殺されるのがオチだろう。
となると最初からボージャックの選べる選択肢など一つしかないのである。
「……良いだろう。但しやるならルール無用のデスマッチだ。その小僧が死んでも文句は言うなよ?」
「フン、好きにしろ。」
(とか何と言って、本当にやばくなったらぜってぇに助けるんだろうな……)
「そう言う訳だ、小僧。覚悟は良いな?」
「っ……そ、そう簡単に負けるものか!!僕だって、師匠に鍛えて貰ったんだ!!」
ベジータが突然あんな事を言い出したのには驚いたキャベだが、すぐに何か考えがあるのだろうと思い直したキャベはいつでも迎え打てるように構えを取った。
「はっ、一丁前にやる気のようだな。だが、貴様のような小僧が、このボージャック様に敵うと思うな!!はぁぁああああっ!!!!」
「うおおおおおっ!!!!」
互いに気を解放し、まずは気弾の撃ち合いを始める二人。
しかし余裕で避け続けるボージャックに比べてキャベの方は全く余裕が無く、常に紙一重でかわしており、何発か直撃も受けていた。
「そらそら、そんなザマじゃすぐに終わってしまうぞ?この腰抜けめ!!」
「ま、まだまだぁ!!」
「遅いっ!!ぬおおおおおっ!!!!」
「くっ……う、うわぁぁぁ!?」
黄緑に輝くエネルギー波を放つボージャック。キャベは両腕を使って受け止めるも、完全に受け止め切る事が出来ずに吹っ飛ばされてしまった。
「つ、強い……!!僕だってあれからずっと強くなった筈なのに……!!」
「フン、貴様のような小僧にこの俺が負けるか。」
そう言いながらボージャックはチラリと視線をベジータに移した。
これだけキャベが追い詰められているのに、動く気配は全く無い。どうやら手出しをするつもりはないと言うのは本当らしい。
(ならば……!!)
ニヤリと口端を釣り上げると、今度はザンギャ達に視線を移す。
彼女達はそのボージャックの視線が何を意味するのか即座に察知したようで、邪悪な笑みを浮かべると、突然腕を広げ、無差別に気功波による攻撃を開始した。
その攻撃を、無防備な姿を晒していたサイヤ人達は避け切れずに直撃し、大きな被害を出してしまった。
「なっ、いきなり何をするんだ!?」
「別に騙し討ちなんぞしてはいないぞ?俺は確かにあの男の言う通り貴様と試合をしてやっている。しかしその間、部下達が大人しくしているなんて約束はしていない筈だが?」
「き、貴様ぁっ……!!」
(おおっ、何と言う見事な小物っぷりだ……!?キャベの性格ならこのような手段に出られたら怒りを抱かずにはいられない筈……現に怒りから気が高まりつつある!!フッ、花丸をくれてやりたいくらいだぜ……頑張れボージャック、お前が(小悪党)ナンバーワンだ……!!)
なんかどっちを応援してるかわからなくなるような事を考えているベジータ。
だがその間にも他のサイヤ人達はザンギャ達の攻撃を受け続けており、遂にゴクアがケールに狙いを定めていた!!
「ひっ!?」
目の前に現れたゴクアに掌を向けられ、頭を抱えて蹲るケール。だがその直後、ゴクアは赤色の気功波に飲み込まれ、悲鳴を上げる暇も無く消し飛ばされてしまった。
「なっ、ゴクア!?」
「テメェ等、何アタシの妹分を虐めてやがるんだ?」
「あ、姐さん!!」
ケールを庇うようにザンギャ達の前に立ち塞がっている超サイヤ人のカリフラ。一方仲間が一撃でやられた事で、ボージャック一味には少なくない動揺が広がっていた。
ついでにナッパは「出遅れたぁぁぁ!!」とか悔しがっていたらしい。
「馬鹿な、ゴクアがサイヤ人如きに!?」
「そ、それにサイヤ人は黒髪の筈……ブロリーでさえあんな変化はした事がないのに……!?」
「あんた達、あんなガキに何をビビってるんだい!!さっきのはマグレだ!!アタシ達がブロリー以外のサイヤ人なんかに……っ!?」
「おせぇんだよ、オバサン!!」
台詞の途中、一瞬で目の前まで急接近してしたカリフラがヤクザキックをザンギャの腹部に叩き込んだ。
「ガハッ!!ぐ、ぐぅぅぅ……!!だ、誰がオバサンだって!?」
「はっ、あんたに決まってんだろ?すっとろいオバサン。」
「こ、この雌猿がぁぁぁぁぁっ!!!!」
完全に怒り狂いながらカリフラへと突っ込んで行くザンギャ。ブージンとビドーもその後に続いた。
しかし今のカリフラにとってこの三人程度は相手にもならないようで、かなりあっさりと三人纏めて叩きのめしてしまった。
「へっ、歯応えのない奴等だ。師匠と闘り合ってた方が遥かに楽しかったぜ。」
「さ、流石姐さん!!」
「やっぱカリフラの奴の伸び代は半端ねぇなぁ……まぁケールちゃんには負けるんだが!!」
「ク、ククク……やるじゃないか、雌猿。だが……もう勝ったつもりかい?甘いねぇ……まだアタシ達には切り札があるんだよ!!」
「あん?切り札だぁ?」
「そうさ……この、神精樹の実がねぇっ!!」
「なっ、神精樹の実だと!?」
「そいつは確かターレスの野郎が持ってた……こっちにも存在してやがったのか!?」
まさかボージャック一味がかつてターレスが使用していた神精樹の実を取り出した事に驚くベジータとナッパ。
その直後ザンギャ達は神精樹の実を一口齧り、飲み込むと、急激に気が跳ね上がった。
「なっ……ど、どうなってやがる!?こいつ等、急に気が跳ね上がりやがった!!」
「お前はもう終わりだよ、雌猿!!はぁっ!!」
「ぐぅっ!?」
先程とは逆に、ザンギャの蹴りを受けて空中まで吹っ飛ばされてしまうケール。更にそこへブージンとビドーが追撃の気功波を叩き込んだ。
「こ、こいつ等!?」
「あっはっはっはっは!!所詮サイヤ人なんてこんなもんさ!!」
「このぉ……!!嘗めんじゃねぇぞおばさん!!」
怒りを露わにしながら反撃に移るカリフラだが、パワーアップした三人の連携には及ばず次第に追い詰められてしまい、ブージンとビドーの気の糸によって身体を拘束されてしまった。
「な、何だこりゃ!?か、身体が動けねぇっ……」
「お、おいやべーぞベジータ!!このままじゃカリフラがやられちまう!!」
「……いや、その心配は無さそうだぞナッパ。」
「何言って……っ!!こ、この気はケールちゃん!?」
急激にケールの気が高まり始めた事に目を見開くナッパ。
そしてケールの全身から荒々しい黄緑のオーラが吹き出した事で、ザンギャ達は驚いて動きを止めてしまった。
「な、なんだ、この力は!?」
「姐さんを……姐さんを……!!離せぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
ケールが怒りの咆哮を上げると黄緑のオーラが大爆発を起こし、ケールは伝説の超サイヤ人へと変身を遂げた。
そして理性を感じられない白い目でザンギャ達を睨むと極悪な笑みを浮かべ、一瞬でブージンの目の前まで現れ、その小さな身体に強烈な蹴りを叩き込んだ。
「がぁぁぁっ!?」
「ブージン!!」
「死ねぇい!!」
「ぐおおおっ!?」
立て続けにビドーにラリアットを叩き込み、岩盤にめり込ませるケール。
「な、なんだ、この化け物は……ま、まるでブロリーじゃないか……な、なんでサイヤ人なんかにこんな奴等が次々と生まれるんだ!?」
「私が化け物?違う、私は悪魔だ!!ふっ、ふはははははははは!!!!あははははははははは!!!!」
これまた第七宇宙のどっかの誰かさんが乗り移ったかのように高笑いを始めるケール。
そして大事な姐さんが傷つけられた事で暴走した彼女は、以前のように敵味方問わず暴れ始めてしまった!!
「気が、高まる……溢れるっ!!ああぁぁぁぁ……おおぉぉぉぉぉ!!うおおおおおおおおおっ!!!!」
またも無差別に気弾の雨を降り注がせるケール。気弾は次々と地面や建物に着弾して大爆発を起こした。そして……
「あっ、ラーメンシ◯モ……」
軍鶏肉を使ったでモヒカンヘアでどっかの宇宙では奴隷にされてそうな小柄な異星人達が切り盛りするラーメン屋の屋台にまで直撃してしまい、綺麗さっぱり消し飛んでしまった!!
「あぁぁぁ……!?うあぁぁぁぁぁ!!!!」
自分達の屋台が消し飛んでしまった事に、奴隷ども……もといラーメン屋の店主達は情けない悲鳴を上げていた!!
「ど、どうすんだベジータ!?このままじゃまたケールちゃんが暴走しちまう!!」
「その点も心配はいらん。奴は第七宇宙のブロリーと違って、暴走を止めてくれる者が居るからな……」
「ああーっ!!あ、アタシのお気に入りのラーメン屋がぁっ!?ケール、何やってんだよ!!」
「っ!!お、おおぉぉぉぉっ!!!!」
目の前に飛び出して来たカリフラに一瞬動揺するが、今度はそれでも暴走が止まらず、拳を振るってしまうケール。だが、カリフラはかなり後退りながらも、しっかりその拳を受け止めた。
「アタシの為に、限界超えて我を忘れるくらい力を搾り出してくれたんだな……ありがとよ、ケール!!すげぇ、マジですっげぇぜケール!!あんたが居てくれりゃ、いつか本当に師匠にだって勝てる気がして来たぜ!!流石アタシの妹分だ!!」
「はっ……!!」
「さぁ、さっさとあの糞野郎どもを片付けちまおうぜ?アタシ達にはもっともーっとでっけぇ標的が居るんだ。こんなドーピング頼りの弱虫なんかに躓いてる暇はねぇ!!そうだろ、ケール!?はぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
改めてザンギャ達と相対し、更に気を高めるカリフラ。するとカリフラの髪が更に逆立ち、黄金のオーラは更に激しく、そして紫電を纏うように変化を遂げた。
「ありゃあ……超サイヤ人2か!?まさかもう身につけやがるとは……!!」
「フッ……」
「さぁ、やろうぜケール……アタシの隣で一緒に戦えるのはあんただけだ!!あんたはアタシの妹分で、最高のマブダチだぜ!!」
「姐、さん……」
「行くぜ、ケール!!」
「はいっ、姐さん!!」
カリフラの言葉で遂にケールは正気を取り戻したようだ。そして黄緑のオーラに包まれ、伝説の超サイヤ人よりも引き締まってバランスが取れた体格へと変わり、理性を感じられない白目では無く、碧色の瞳が浮かんでいた。
「お待たせしました、姐さん!!」
「おう!!」
(漸く理性を保てるようになったか……これで一安心と言ったところか。)
「フンッ!!下らない友情ごっこはそこまでにするんだね!!ブージン、ビドー!!」
「姐さん、ここはアタシが!!」
接近して来た二人を迎え撃つように飛び出すケール。二人は気の糸によってケールの動きを封じようとするが……
「そんな糸なんかに!!はぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「な、なぁっ!?」
ケールがオーラを軽く開放するだけで、気の糸は弾け飛んでしまった。そして驚いているブージンに向かってケールは黄緑の気弾を放つと、一撃でブージンは塵一つ残さずに消滅してしまった。
更にちょうど同じタイミングでビドーの近くにカリフラが接近しており、蹴りだけでビドーは上半身と下半身に引き裂かれ、爆散してしまった。
「そ、そんな……!?う、うわぁぁぁぁ!!」
「逃すかよ!!ケール、アタシに合わせな!!」
「はい、姐さん!!」
「これで終わりだぁぁぁぁっ!!!!」
二人同時に気功波を放つカリフラとケール。ザンギャは一瞬にして全身が焼き尽くされ、悲鳴を上げる暇も与えられずに消し飛ばされるのだった。
※※※
一方その頃、未だにキャベとボージャックの戦いは続いていた……
「ちっ、雑魚め!!さっきから無駄にすばしっこい奴だ!!」
「ぼ、僕だって短期間とは言え師匠に鍛えられて来たんだ!!そう簡単にやられるもんか!!ビッグバンアタック!!」
ボージャックの気弾を回避し、ベジータ直伝の技を叩き込むキャベ。しかしボージャックには全く通用していないようで、少し埃を巻き上げるだけに終わってしまった。
「馬鹿な奴め。だったらすぐに死んでおけば良かったと後悔させてやる……遊びはここまでだ!!」
遂に本気になったのか、一気に気を上昇させると上着が消し飛び、髪の色が赤く、そして肌の色が黄緑に変わるボージャック。
そしてキャベに急接近するとスレッジハンマーを脳天に食らわせて地面に叩き落とし、そこへ連続エネルギー弾を浴びせた。
「うわぁぁぁぁぁっ!?」
「ククク、まだまだこんなもんでは終わらんぞ……そぉら!!」
大ダメージを受けて倒れ伏すキャベを蹴り上げ、岩盤まで吹っ飛ばすボージャック。そのまま間髪入れずにキャベにだいしゅきホーr……もとい、ベアハッグを仕掛けた。
絵面的に筋肉質の大男が小柄な少年を抱き締めてリョナってると言う一部の人達がいけない何かに目覚めてしまいそうなシーンだが、別世界の悟飯もセルやらボージャックやらブロリーやらによくやられていたので問題ないだろう……多分。
「うぐぉえっ……!!」
あまりの圧迫感に思わず吐血してしまうキャベ。骨が軋む音が響いている辺り、相当な負荷力が掛かっている事は間違いない。
ボージャックはそんなに力を入れてしまう程ショタが大好きだったんだろうか?キャベは決して年齢的にショタとは言えな……(自主規制)
「そろそろ殺されたお仲間達の居るあの世が見えて来ただろう?みんなで仲良くこれから始まる殺戮ショーを楽しむんだな……!!」
「っ……」
「しかしこの程度の力のガキを俺と戦わせようとはあの男も愚かだな。師匠とか呼ばれていたが、そちらの方面の才能は全くなかったらしい!!同情するぞ、貴様には!!」
「だ、まれ……師匠を、馬鹿に……するな……!!」
「はっ、怒れ怒れ!!どうせもうすぐお仲間共々全員死ぬ事になるんだ!!わかるか?今日がお前達サイヤ人全ての命日となるんだ!!ふはははははは!!あーはっはっはっはっはっは!!!!」
「させ、るか……!!そんな、事……絶対に……!!」
「むっ!?」
「絶対に、させるもんかぁぁぁーーーーっ!!!!」
(来たかっ!!)
ベジータへの侮辱とサイヤ人皆殺し宣言に、遂にキャベの怒りが爆発した。
白色のオーラは黄金へと変わり、黒髪も同じく黄金に、そして瞳の色も黒から翠色へと変化を遂げる。キャベも超サイヤ人に目覚めたのだ。
「ぬ、ぬおおおおおおっ!!」
変身の衝撃波でベアハッグを振り解かれ、吹っ飛ばされてしまうボージャック。そして超サイヤ人に変身したキャベに一瞬目を見開くが、すぐに口の端を吊り上げた。
「フン、少しはマシになったようだがその程度でこの俺様に……ごはぁっ!?」
いつの間にか懐まで飛び込んでいたキャベのパンチが鳩尾に炸裂し、ボージャックは吐血してしまう程のダメージを受けた。
そのまま畳み掛けるようにキャベはボージャックにパンチのラッシュを叩き込むと次に顎に爪先蹴りを叩き込んで上空まで蹴り上げ、更に一瞬で追いついて背中にエルボーを食らわせ、地面に叩き落とした。
「ば、馬鹿な、この俺がこんなガキに……はっ!?」
「ファイナルシャインアタァァァック!!!!」
「ぬ、ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!??」
立ち上がったボージャックに対し、トドメを刺すべくキャベはベジータ直伝のファイナルシャインアタックを放った。
ボージャックは避け切れずに全身が飲み込まれ、その直後大爆発を起こした。
その後もキャベは油断無く爆発により生じた煙を睨んでいたが、すぐにズタボロになり、身体中から血を流したボージャックが飛び出して来る。
「まだ生きていたのか……!!」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……く、ククク、流石にこの俺様も一瞬あの世が見えたぞ……よくもやってくれたな、ガキが!!貴様だけは絶対に許さんっ!!ブロリーの前に、貴様の首を刎ねてやるっ!!」
怒りと屈辱で表情を歪ませたボージャックは神精樹の実を取り出すと、即座にそれに齧り付いた。
すると全身の筋肉が膨れ上がり、キャベから受けたダメージさえも回復し、戦闘力も一瞬にしてセルクラスから魔人ブウクラスに急上昇してしまった。
「な、なぁっ……!?」
「貴様如きに切り札を使わされるとはとんだ屈辱だ。だが……俺がこいつを使った以上、貴様に勝ち目はない!!貴様の師匠とやらが手を出そうともだ!!わかったら諦めて死ぬんだな!!!!」
(流石に今のキャベではこいつの相手は厳しいか。仕方ない、カリフラとケールにフュージョンを伝授して、処分して貰うか……ん?)
その時、ベジータは途轍もなく強大な気がこの場へ急接近している事に気付いた。そして突然キャベとボージャックの間の空間が光ると、次の瞬間第六宇宙のブロリーとヴァドスが姿を現した。
「っ!!き、貴様は!?」
「ぶ、ブロリーさんにヴァドスさん!?」
「すまない、ヴァドスさん。わざわざ運んで貰って。」
「いえいえ。神精樹の実を持ち出した人間がいる以上、我々としても黙っている訳にはいきませんから。」
「ブロリー……何故貴様がここに!?」
「ん……ベジータか?まぁ簡単に言えば、破壊神としての仕事の練習……だな。」
「は、ははははは!!ブロリー、会いたかったぞ!!まさか自分から姿を見せてくれるとはなぁ!!馬鹿な奴め、そのまま宇宙の何処かで怯えていればよかっ……」
ボージャックが強気な台詞を言えたのはそこまでだった。台詞の途中、突如ブロリーの全身が真紅の輝きに包まれたのだ。
そして光が晴れると……そこには超サイヤ人4ゴッドへと変身したブロリーが立っていたではないか。
ちなみに体格は伝説の超サイヤ人4のような筋肉質な物ではなく、悟空やベジータ達のようにバランスの取れた物となっており、超サイヤ人4独特の瞳も浮かんでいた。
「はぇっ?」
「す、超サイヤ人4ゴッドだと!!馬鹿な、何故尻尾のない貴様が変身出来る!?」
「いや、修行してた時、大猿の力をもっと上手くコントロール出来るようになればいけるかなって……そしたらいつの間にか超サイヤ人4に目覚めて、そこからはトントン拍子で……」
「そんな適当な感じで超サイヤ人4ゴッドに目覚めたと言うのか、貴様は!?」
「ベジータさん、ブロリーさんですから。」
「ぐ、ぐぬぬぬっ……!!む、ムカつくがなんと言う説得力を持った一言なんだ……!!」
歯軋りしながらも不思議と納得してしまうベジータ。だってブロリーだからね、仕方ないね。
そしていきなり別次元なんて生易しいレベルじゃないパワーアップを遂げたブロリーにボージャックは一歩も動けなくなり……
「悪いが神精樹の実は人間が食べてはいけないんだ。お前にはここで消えて貰う……"破壊"。」
ボージャックに掌を翳すと、破壊神としての能力を発動するブロリー。ボージャックは唖然としたまま、一言も言葉を発する事無く、粒子状に分解されて完全消滅するのだった……
この後ブロリーはヴァドスとシャンパ星に戻り、ベジータ達は更に一週間程キャベ達を鍛え上げ、その結果キャベは超サイヤ人2に、カリフラとケールは超サイヤ人3に目覚めたそうな。
そしてナッパはケールに告白するも「流石にパパより30歳以上歳上の人はちょっと……」と当然の如く振られて玉砕するのだった。
更に余談だがこの事にショックを受けたナッパはブルマと共に定期的にドラゴンボールを使って若返るようになったのだが、それはまた別のお話……
あっ、ついでにどれだけ若返ってもナッパの髪が再生する事は決して無かったから、そこは安心してくれ!!
完
※※※
ここは平和な地球の東の都……そのとある雀荘にて、悟空、ヤムチャ、ザマス、全王の四人が卓を囲んで麻雀を打っていた。
ちなみにラディッツは久々に妻とデートで不在である。
「うーん……」
「どうしたんですか、全王様?」
「いや……ちょっと最近悩みの種があってね。」
「悩み、ですか……」
全王が悩むくらいだからヤバい案件なのかと顔を曇らせる悟空とヤムチャ。一方ザマスは自分の手牌を見てうーんと頭を悩ませていた。
「ああ、いや……そんな危険な事じゃなくてね。ほら、僕って別の世界の僕の記憶を見る事が出来るじゃない?」
「そうなんですか!?」
「そうなんだよ。でさ、別世界の僕がさ、人間レベル上位の四つの宇宙を除いた八つの宇宙が参加するサバイバル形式の武道大会を開いたみたいなんだよ。」
「八つの宇宙が参加する武道大会!?そりゃ面白そうだ……じゃなくて、面白そうですね!!」
やはりサイヤ人としての血が騒ぐのか、悟空は楽しそうだとばかりに目を輝かせていた。
「君ならそう言うと思ったけどさ。でも敗退した宇宙はその瞬間その宇宙ごと一人残らず消されちゃうらしいのよね。」
「け、消される!?」
「や、ヤバいじゃないッスか!?そそそ、そんな恐ろしい大会、全王様は開いたりしませんよね!?」
「僕としてもそんな身勝手過ぎるイベントは開きたくないのね。でも困った事にこの大会って色んな戦士達の成長に繋がったりする割と重要なイベントだったりするのよね。と言うか、このイベントが無いと第11宇宙の彼はずっと過去に囚われたまま成長も出来ず、救われないままになりそうなのよね。それはちょっと寝覚が悪いと言うかなんと言うか……」
「第11宇宙ってとこになんか気になる戦士でも居るんですか?」
「うん。すっごく強い子だよ。今の君やベジータとも良い勝負するんじゃないかな?」
「そりゃー楽しみですね!!あっ、いやでも負けたら宇宙ごと消されるってのはなぁ……どうにかルールを変える事は出来ないんですか?」
「ルールを変えるのは良いけど、宇宙消滅の危機って所を消しちゃったら参加を拒否するメンバーが出そうだからなぁ……」
「な、なるほど……」
絶対宇宙消滅なんて事にならないでくれよと内心冷や汗ダラダラのヤムチャ。するとザマスはカッと目を見開き、自分の手牌から中の牌を掴んで叩きつけた。
「ぃよっしゃぁ!!」
これなら通る!!と確信を持っている様子のザマス。しかし現実は非情であった……
「「「ロンッ!!!!」」」
「えっ」
「大三元!!」
「四暗刻単騎!!」
「国士無双!!」
上から順にヤムチャ、悟空、全王の順である。そしてザマスは……
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!身包み剥がされたぁぁぁぁぁぁ!!!!」
素っ裸にひん剥かれ、強制退場させられるのだった……
「まぁ、上手い事面白そうな大会が思いついたらまた連絡するよ。あっ、それから悟空。ベジータが帰って来たら連絡くれないかな?だいぶ遅れちゃったけど、大神官の修行の準備が出来たんだ。」
「本当ですか!?じゃあベジータが帰って来たらすぐに連絡します!!」
「うん。じゃあね、みんな。その内またみんなで飲みに行きたいのね。」
手を振りながら全王宮に帰って行く全王を見送る悟空とヤムチャ。
尚その後ろでは素っ裸で股間を風呂桶で隠したザマスが「こいつ等、お金かけてたんです!!」と何処ぞの裏切りおにぎりみたいなことを叫んでおり、そんな彼を警察官(クリリン)が「はいはい、話は署の方で聞くから……」と軽く流して連行していたそうな……
今度こそ完
次から新章スタートです。ちなみに次回は何人か本編未登場のゲストキャラが登場する予定。まぁ扱いは期待するな!!