ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
「消えろっ!!!!」
横たわるジレンに向けて、クウラは必殺のスーパーノヴァを放った。
「…………」
もはや動く気力すら残っていないのか、ジレンは太陽を思わせる巨大な気の塊が迫るのをぼんやりと見つめていた。
そしてその全身が飲み込まれた……かに思われた。
「させんっ!!」
「むっ!?」
突如、第十一宇宙もう一人の生き残りであるトッポが二人の間に割って入ると、破壊神の力を解放し、スーパーノヴァを真正面から受け止めた。
だが、今のクウラのスーパーノヴァはトッポの持つ破壊神としての力でも簡単にかき消す事は出来ないようで、ジリジリと押されてしまう。
「グッ……!?な、何と言う破壊力だ……!!だが……うおおおおおおおおおおっ!!!!は、"破壊"!!」
歯を食い縛りながらどうにか踏み止まり、紫のオーラを全開にするトッポ。
次の瞬間、破壊の力によってスーパーノヴァは綺麗さっぱり消滅してしまった。
「今のは破壊神の……!!なるほど、貴様さてはレッドと同じ破壊神見習いだな?」
「ぜぇ、ぜぇ……くっ、そうだ……!!」
「しかし貴様、レッドと戦っていたのではないのか?そこに倒れてる奴よりは楽しめそうだが、レッドに恨み言を言われても面倒だしな。」
「そうだ、そいつは俺様の獲物だぞクウラ。」
クウラの背後に突如出現するレッド。どうやら瞬間移動を発動したらしい。
「おのれ、もう追いついて来るとは……!!」
「レッドか。敵を取り逃すとは何をやっている?」
「返す言葉もない、あのアニラーザとか言う奴の攻撃に紛れて逃げられてしまってな。すっかり油断してしまった……だが、次はない。」
腕を組んだまま不敵な笑みを浮かべ、破壊神としての力を解放し、紫のオーラを纏うレッド。
その力は第六宇宙との時より遥かにパワーアップしており、完全にトッポの上を行っていた。
「くっ、私一人ではこいつ等に勝てん……!!立て、ジレン!!まさかこんな所で終わるつもりか!?お前はギッチン様を甦らせるんだろう!!」
「……無駄だ。」
「何……?今何と言ったんだ、ジレン?」
「無駄だと言った。既に勝敗は決した……俺は奴等に……孫悟空とブロリーに敗けたのだ……」
「なっ……」
普段のジレンからは考えられない言葉に絶句してしまうトッポ。
だが、ジレンは言葉を撤回するつもりはないようで、不貞腐れたように顔を逸らしてしまった。
「フン、トッポとか言ったか?貴様には同情するぞ。残った仲間がそんな臆病者だとはな。」
「だ、黙れ!!貴様にジレンの何がわかる!?」
怒りを爆発させ、クウラに急接近して殴り掛かるトッポ。
しかし一瞬で二人の間に割って入ったレッドがトッポの放った拳をあっさりと防いでしまった。
「ぬぅっ!?」
「貴様の相手は俺様だ。時間も半分以上過ぎてしまったし、そろそろ決着をつけようじゃないか。フンッ!!」
「ガバァッ!?」
トッポの腹部に膝蹴りを叩き込み、更に至近距離で気功波を直撃させる事で吹っ飛ばすレッド。
その後チラリとクウラに視線を移した後、すぐにトッポを追撃し、クウラは二人を見送ると右手の人差し指に赤い気を収束させ、ジレンの頭に向けた。
「これで助けてくれるお仲間は消えたな。」
「……俺に仲間など居ない……やるならとっととやれ。」
「……チッ、どうやら本当に立つ気力すら残っていないようだな。ならばもう用はない!!」
遂にジレン目掛けてデスビームを放った……かと思われたが、デスビームはギリギリで外れ、ジレンの右頬を僅かに裂くだけに終わった。
「……何……?」
「フンッ!!」
唖然とするジレンに対し、クウラは不満気に鼻を鳴らすと、もはやジレンになど興味はないとばかりに背中を向けて歩き出した。
「……待て、何のつもりだ……?何故トドメを刺さない……!?」
「それは俺が強者で、お前が弱者だからだ。」
「何……!?」
「闘う気力を無くし、立ち上がる事さえ出来ない貴様が弱者以外の何だと言うのだ。そんな弱者を痛ぶって何が楽しい?闘う力を持たない弱者を痛ぶるなど、それこそ弱者のする事……本当の強者はそんな下らん真似はしない!!」
「っ……!!」
「この俺が求めるのは強者との血湧き肉躍る闘いだけだ。弱者になど興味はないし、あのフロストのように下らん事を企みでもしなければこちらから手を出すつもりはない。どうしてもこれ以上闘うのが嫌なら、自分でそこから飛び降りろ。そうすれば貴様は自動的に脱落だ。」
「………」
「だが忘れるなよ?ここから降りたその瞬間、貴様は敵に背を向け、闘いから逃げ出した負け犬と化す。そして永遠に悟空達には追いつく事など出来はしないだろう。何故なら、奴等はこの俺が認めた真の強者だからだ。そんな弱い心の持ち主が追いつける程生優しい戦士達ではない。」
そう語るクウラにジレンは何も言い返す事は出来なかった。他ならぬ自分自身が、クウラの言葉に対して一理あると感じてしまっているからだ。
だが、素直にクウラの言葉を受け入れる事も、さりとて自分から武舞台から降りる事も出来ないジレンは再びクウラを睨みつけた。
「では、貴様はどうなんだ……?貴様は奴等に、孫悟空とブロリーに追いつけるとでも思っているのか。あの破壊神さえも超え、天使と同等とさえ思える力を持つ二人に……」
「はっ、何を聞いてくるかと思えば下らん。当然追いつけるに決まっているだろう……いや、追いつくだけでは済まさん。俺はいつの日か必ず破壊神も天使も、孫悟空もブロリーも、そしてベジータも追い抜き、全ての宇宙の頂点に立つのだ!!!!」
「馬鹿な……そんな事は出来る筈がない……どれだけ力をつけようと、いつか限界が……」
「貴様如き腰抜けが勝手に俺の限界を決めるな!!俺の進化が止まる時が来るとすれば、それは俺の心が折れた時だ!!」
「!!!!」
「そもそもだな、今でこそ奴等に大きく差をつけられてしまったが、ほんの一年前までは俺と奴等の間にそこまでの差などなかったのだ。悟空など十年前は俺よりずっと弱かっただったんだぞ?」
「何だと……!?」
クウラの言葉にジレンは唖然としていた。あれ程の実力を持つ孫悟空が、一年前までは目の前の男とそう変わらない実力であり、更に十年近く前は大きく遅れを取っていたと言うのだ。
「まぁ、信じられんだろうな?だが事実として奴等はこの十数年で神を超え、天使の頂まで上り詰めた。つまり、神も天使も決して乗り越えられない存在ではないと言う事だ!!ならば、この俺にも同じ事が出来るに決まっている!!」
自信満々にそう宣言するクウラを、ジレンは笑い飛ばす事が出来なかった。
普段のジレンなら、自分なら天使を越えられると言うような輩が目の前にいれば、相手にもしないか身の程知らずの馬鹿と呆れ返っていた事だろう。
だが、不思議とこの男ならやりかねないと感じさせる何かを目の前の男は持っていた。
そして、自分の力と可能性を信じて疑わないその姿が、今のジレンには堪らなく眩しく見えた。
「……もう一つ、聞きたい事がある。」
「チッ、さっきからしつこい奴だな……新手の時間稼ぎか?」
口ではそう言いつつも、クウラは立ち去る様子を見せなかった。つまり、質問を許されたと言う事だろう。
「もし貴様がこの大会でMVPに選ばれたとして……いったい何を超ドラゴンボールとやらに願う?」
「この俺の願いだと?……フン、まぁ良い。そんなに知りたいなら聞かせてやろう。」
ジレンは、クウラが何を願うのかが気になっていた。
先程までの言動からして、最強にして欲しいと言う願いはないだろう。この男ならそんなセコい真似をして最強になっても意味はないと言う筈だ。
だったらいったいこの男はどんな事を願うのだろうか?もしかしたら、願いになど興味がない可能性も……
「食べても減らず、時間経過でも腐らぬよう無限再生機能を搭載し、更に毎日自動でメニューが変化する機能も付いた究極のお菓子の家、アルティメット・スイーツハウス・クウラスペシャルを出して貰い、そこに永住する事だっ!!!!」
この瞬間、ジレンはポカンと口を開け、その背後には広大な宇宙が広がっていた……
※※※
「……世話んなったな。一応礼は言っとくぜ。」
「はっ、あんたが礼を言うとは、明日は槍でも降るのか?」
「うるせぇよ、クソガキが……まぁ良い、行って来る。」
「次はあんな野郎に負けんじゃねぇぞ!!」
再度超サイヤ人4になったバーダックがラディッツとナッパに背を向け、その場を走り去って行く。どうやらバーダックを超フルパワーサイヤ人4まで強化する事が出来たようだ。
「なぁ、ラディッツよ。バーダックの奴は勝てると思うか?」
「さぁな。後は親父次第としか言いようがない。もっとも……親父が駆けつける頃には全てが終わっているかもしれんがな。」
「なんかあのジレンって奴、カカロットとブロリーに挑んでたみてぇだからな……今のあいつ等とまともにやり合えんのなんてベジータと悟飯くらいだろうぜ。」
「さて、俺達はどうするか……気も半分以上親父に渡してしまったし、決着が付くまで休憩でもしているか?」
「ラディッツ!!ナッパ!!助けてくれぇ!!!!」
「ん?この声はヤムチャが?」
突然ヤムチャの声が聞こえたので振り返ってみれば、顔を涙と鼻水塗れにしたヤムチャが大慌てでこちらに駆け寄って来たではないか。……何故か衣装が亀仙流の道着ではなくタキシードになっていたが。
「お、おいおいどうしたんだお前?それにいつの間にそんなタキシードなんかに着替えやがった?」
「知らん!!なんかあの変な化け物のせいで勝手に服が……」
「化け物?」
「逃がさないわよ!!」
「ひぃぃぃ!?」
ヤムチャを追ってきたのか、変な画面を片手に姿を現すリブリアンとロージィ。
彼女達の姿を見た瞬間ヤムチャはナッパの背中に隠れてしまった。
「せっかくあのダサい道着から着替えさせてあげたんだから、後少しくらい我慢しなさい!!さぁ、今度は散髪の時間よ!!貴方に似合う最高のヘアスタイルにしてあげるわ!!」
「や、やめろぉ!!お、俺は今の髪型を気に入ってるんだ、変な事するなぁっ!!」
「あー……ヤムチャ、俺達にはそう言う特殊な性癖はないんだ。悪いが変態プレイに巻き込まないでくれ。試合を見ているミントちゃんに誤解されても困るからな。」
「よ、良かったじゃねぇか、両手に花で……う、羨ましいぞヤムチャ?」
「なら代わってくれぇっ!!」
そそくさと逃げようとするナッパの腰にしがみついているヤムチャ。
それを見たリブリアンは何をトチ狂ったのかラディッツとナッパがヤムチャを奪おうと勘違いしたようで、鼻息を荒くして二人を睨みつけた。
「貴方達!!彼がヒーローになるのを邪魔するつもりね!?」
「は?いや、どうぞ勝手にやってくれと言う感じなのだが……」
「ラディッツ!!親友を見捨てるのか!?」
「ちょっとコスプレプレイに付き合うくらい我慢したら良いだろう。と言う事で俺達はこれで……」
「そんな嘘に騙されないわよ!!ヒーローの邪魔をする悪党に容赦はしないわっ!!はーっ!!!!」
「ぬおおおおっ!?」
いきなりぶっ放されたプリティーキャノンを咄嗟に回避するラディッツ。
流石にヤバいと思ったのか、超サイヤ人4に変身……するだけのパワーは残っていなかったので通常の超サイヤ人に変身し、サタデークラッシュを放った。
しかし流石に通常の超サイヤ人で勝てる程甘くはないのか、あっさり弾かれてしまい、更に接近してきたロージィが格闘戦を仕掛けて来た。
「ええい、人の話を聞けっ!!な、なんてバイオレンスな女達なんだ……!!」
こっちの言葉を聞いてくれる事はなさそうなので、仕方なく相手をする事にしたラディッツ。
とは言え殆ど気が残っていない今の状態では流石のラディッツでも厳しいらしく、すぐさま劣勢に追い込まれてしまった。
「よし!!ラディッツがあの化け物達の相手をしてくれてる内に逃げるぞナッパ!!」
「て、テメェ、さっき「親友を見捨てるのか」とか言っといて自分は見捨てんのかよ……」
「うるさいうるさい!!お前もあの化け物の相手をすれば俺の気持ちがわかるさ!!」
「つっても今のラディッツの気は殆ど残っちゃいねぇからな。相手は腐っても代表選手だし、そう長い事足止めは出来ねえんじゃねぇか?」
「そ、そんな……悟空ー!!ベジータぁー!!悟はぁぁぁぁん!!早く来てくれぇぇぇぇ!!!!」
サイヤ人編の頃のクリリンみたいな事を叫んでいるヤムチャ。その姿を見てナッパは完全に呆れ果てていた。
「やれやれ情けねぇ野郎だ……第十一宇宙のビルス様擬きを倒した時の威勢の良さは何処行ったんだ?今のテメェなら倒せねぇ相手じゃねぇだろうに……ん?待てよ、これならもしかしたら……」
「っ!!なんだナッパ!?何か良い方法があるのか!?」
「ああ、この方法なら多分あいつ等もお前に幻滅してヒーローにしようなんて言わなくなるぜ。」
「ど、どうするんだ!!どうしたら良い!?」
「しゃーねぇ、ちょっとこっち来い。ラディッツもそろそろヤバそうだしな。」
ヤムチャを連れて瓦礫の影へと移動するナッパ。
一方ラディッツはリブリアンとロージィの猛攻に追い込まれてしまい、かなりのダメージを受けてしまっていた。
「グッ……!!ちっ、親父に気を渡し過ぎたか……流石にヤバいかもしれん……」
「ここまでのようね!!さぁ、タキシードの彼を返して貰うわよ!!」
「別に勝手に持っていけば良いだろう……そもそもヤムチャを連れて行った所で貴様等の敵である事は変わらんのだぞ。何を考えてるんだ全く……」
勝手な勘違いをして攻撃して来たリブリアンに悪態をつくラディッツだが、リブリアンはやはり聞く耳を持つ気はないようだ。
そしてトドメのプリティーキャノンが放たれようとしたその瞬間、近くの岩場から橙色と黄色の二つの光が放たれた。
更に二つの光は螺旋を描くように激しく回転し、やがて一つとなり、周囲を眩い光で包み込んだ。
「っ!!な、何なの、この光は!?」
「ナッパとヤムチャの気が溶け合って行く!!これはまさか……」
「へっ、かなり久々の出番が、まさかこんな大舞台とは思っても見なかったぜ。さぁ、第二宇宙の変態ども!!テメェ等はこのナッチャ様の手で終わらせてやるぜっ!!」
ヤムチャとナッパがフュージョンしたハゲ……もとい融合戦士、ナッチャがダサいポーズを決めながらリブリアン達を睨みつける。
しかしナッチャの姿を見て突然リブリアンは悲鳴をあげてしまった!!
「い、いやぁぁぁぁぁぁ!!!!あ、貴方私のあげたタキシードはどうしたの!?声もなんか変になってるし!!何よりその悲惨な髪型はどうしたのよ!?何処ぞの磯の香りがしそうな家族の頑固親父みたいになってるじゃない!!」
「うるせぇ、合体元が片方ハゲなんだから仕方ねぇだろ!!」
「せ、せっかく私達の愛で貴方をヒーローにしてあげようとしたのに、それをこんな風に台無しにするなんて……許せないわ!!」
「やはり貴方達第七宇宙は悪人しかいないようね!!」
「勝手に身勝手なヒーロー像を押し付けて来たテメェ等にそんな事言われる筋合いはねぇな!!テメェ等こそヒーローの風上にも置けねぇぜ!!このナッチャ様が纏めてお仕置きしてやる!!」
(なるほど、こいつ等に幻滅させる為にフュージョンしたのか……考えたな。)
一人、二人がフュージョンした理由を察したラディッツ。そのまま巻き込まれないように少し移動すると、ロージィが一瞬でナッチャの目の前まで接近し、無数の突きを繰り出した。しかし……
「フッ、随分すっとろい突きじゃないか。手加減でもしてくれてるのかな、お嬢さん?」
「そ、そんな、私のヤッチャイナー拳が当たらない!?」
「本当の神速って奴を見せてやるぜっ!!はぁぁぁぁぁぁ……燃え上がれ、俺の気よ!!そして食らえっ!!ペガサs……もとい、ニュー狼牙風風拳っ!!!!」
またも何処かで見た事のある構えを取り、に右拳を前に突き出すと、ロージィに凄まじいパンチのラッシュが放たれた。
ディスポですら避けられなかった攻撃を彼よりもずっとスピードの劣るロージィが避けられる筈もなく、呆気なく場外まで吹っ飛ばされてしまった。
「そ、そんな……きゃあああああああ!!??」
「ろ、ロージィィィィィィ!!!!よ、よくもロージィを……絶対に許せないっ!!!!」
仲間がやられ、遂に自分一人になった事に怒りを爆発させるリブリアン。
そして武舞台に掌を叩きつけると、いきなりナッチャの足元からピンク色の細長い形状の気が飛び出し、全身に巻き付いてしまった!!
「うおっ!?地面の中を通って気を飛ばしやがったのか!!」
「愛無き者を拘束する技、ビッグアムール!!大いなる愛は束縛する物なのよ……これでもう貴方は私の愛から逃げられない!!」
(変身前の可愛い子ちゃんモードなら喜んで受け入れたんだがなぁ……)
拘束されてるのに割と呑気しているナッチャ。まぁぶっちゃけ本人的には脅威でも何でもないから仕方ない。
一方リブリアンはベンチの仲間達がミ◯クルライト……もといペンライトを振って応援を開始した事によりパワーアップし、超巨大化して背中に蝶のような羽を展開した。
これが某ニチアサ美少女変身ヒーロー物なら勝利フラグであるが、生憎これは別作品である。よって彼女に勝利フラグが立つ事はないのである。
『この世に愛がある限り、私は戦える!!愛の為に戦える!!愛は宇宙を救うのよ!!!!』
「はっ、恋愛経験すら碌に無さそうなお嬢ちゃんが愛を語っても滑稽なだけだぜ。」
『私の愛はそんなちっぽけな物とは比べ物にならないわ!!だいたい貴方だってそう言う経験は殆ど無さそうに見えるけど!?』
「残念だったな、俺の半分はそう言う経験は豊富だぜ!!」
「未だに独身だがな……」
「うるせぇぞラディッツ!!」
『これ以上の問答は無用!!悪よ、消え去れっ!!愛の拳っ!!!!』
超巨大化したリブリアンがナッチャを押し潰さんとその剛腕を振り下ろす。
だがその直後、ナッチャは気を全開にして超サイヤ人に変身すると右拳に気を収束させ、迫り来るリブリアンの拳を迎え撃つように右ストレートを叩き込んだ。
『なっ……う、嘘よ!!私の拳が押されっ……きゃああああああ!!??』
完全に力負けしてしまったリブリアンの右拳は粉々に砕け散ってしまった。
そしてそれを見届けたナッチャはドヤ顔を浮かべ、勝負をつけるべくリブリアンの眼前まで移動する。
「今のはニュー狼牙風風拳を一点に集中した技だ!!破壊力はさっきまでとは比べ物にならないぜ!!」
「それ、ペガサス彗星……」
「黙ってろラディッツ!!さぁ、これでトドメだ!!かめはめ波ぁぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!!」
『ま、まだよ!!まだ私の愛は負けちゃいないわ!!はぁぁぁぁーーーーっ!!!!』
ナッチャがかめはめ波を放ったのと同タイミングでリブリアンもフルパワーで口からピンクの光線を発射。
二つの気功波がぶつかり合うが、拮抗したのはほんの一瞬だった。
「やるな、お嬢ちゃん!!だがこのナッチャ様を倒すには全てが足りねぇぜ!!」
『な、何ですって!?』
「はぁぁぁあああ!!スーパー界王拳っ!!!!」
超サイヤ人に界王拳を重ね掛けするナッチャ。一気にかめはめ波の出力も跳ね上がり、リブリアンの光線を押し返し始めた。
『そ、そんな!!私が……私が、負けっ……いやぁぁぁぁぁぁ!!!!』
かめはめ波の直撃を受け、巨大リブリアンの頭部が吹き飛ばされてしまった。
直後、巨大リブリアンの身体は粒子状に分解されて行き、変身が解除されたリブリアンことブリアンは場外に落下して行き、第二宇宙の客席まで転送されるのだった。
『リブリアン選手、場外!!そして最後の一人であるリブリアン選手が脱落した事により、第二宇宙は失格となります!!』
「これで残るは俺達と第六宇宙、そして第十一宇宙か……」
「残りは他のみんなが何とかしてくれるだろう。俺達は休むとしようぜ。」
「そうだな……負けるなよ、カカロット、親父……」
※※※
「おい、急に何を固まっている。その変な顔はベジータの真似でもしているつもりか?自分から聞いておいてその反応は失礼だろう!!」
宇宙猫状態になっていたジレンに青筋を立てているクウラ。その声にジレンはハッとなり、小さく笑みを浮かべた。
「最強を目指すお前がどんな願いを持つのかと思えば、そんな可愛らしい物だったとはな……」
「可愛らしいだと!?失礼な……貴様は地球のスイーツの素晴らしさを知らんからそんな事が言えるのだ!!」
「……そんなに美味いのか?」
「このクウラを虜にする程だ、当然だろう?食った事がない奴は人生の九割を損しているな。」
「それ程までにか……」
興味を持ったのか、ゴクリと唾を飲み込むジレン。そしてゆっくりと立ち上がり、クウラをじっと睨みつけた。
「ほう、まだ立つ気力が残っていたか。」
「俺の宇宙にも同じように美味い物があるかもしれん。貴様等を倒し、それを探しに行くとしよう。」
「出来るのか?心が折れ、膝をついた貴様に?」
「知った事ではないな。俺が諦めない限り、俺の強さに限界などないのだから。」
「クックック……ハーハッハッハッハッハ!!面白い、ならば貴様の全力を見せてみろ!!」
先程の意趣返しのように言ってくるジレンに対し、クウラは大笑いし、立ち上がったジレンを歓迎するように構えを取った。
ジレンも吹っ切れたような笑顔を浮かべながらボロボロになった上半身を破り捨てると、持てる気を全て解放すべく、両腕を腰に当て、気を急上昇させて行く。
(神も天使も届かぬ存在ではない……そして、己が折れない限り強さに限界などない、か……まさか俺が敵に物を教えられるとはな。だが……礼を言う、クウラ……!!)
次の瞬間、ジレンの気が途轍もなく膨れ上がり、周囲を閃光が包み込む。
その気の強大さは、他の選手達全員が足を止めてしまう程だった。
「……それが貴様の全力か。どうやら一皮どころか二皮も剥けたようだな。」
灼熱のオーラを纏うジレンに思わず冷や汗を流してしまうクウラ。だが、それ以上に強敵の出現を嬉しく思っているようだ。
直後、クウラも全力を出し、オルタナティブ状態へと変身を遂げた。
「俺は負けん……!!貴様にも、孫悟空にも、ブロリーにも!!眼前に立ち塞がる壁は全てこの拳で打ち砕く!!!!」
「このクウラに対してよく言った!!それでこそ闘う価値があると言う物だ!!行くぞ、第十一宇宙最強の戦士、ジレンよっ!!!!」
互いに気を解放し、駆け出して行くジレンとクウラ。
覚醒したジレンに、クウラは勝つ事が出来るのか……!?次回に続く!!