アビドス高校に入学してから一週間が経った。高校生活にも慣れてきて今は生徒会室でユメ先輩とホシノとともに事務作業を行ってるとこだ。
「ユメ先輩、この資料はどうしますか?」
「えっとこれはね・・・こっちに置いておいて」
「ユメ先輩、こちらの資料の確認、終わりました」
「もう終わったの!?ゴハンくんすごい!」
「妙に手慣れてますね。どこかで事務仕事のバイトでもしてたんですか」
そんなことはない。こっちに来てからは毎日修行してたし前世でも特段事務作業が得意ではなかった。おそらくこれもこの体の特性だろう。
「そんなことはないよ。ただこういう作業が性に合ってただけださ」
「そんなに鍛えた体をしているのに意外ですね」
「そーだね。ゴハンくんの体ですっごく鍛えられてるもんねー。すごい筋肉だし。ゴハンくんはなんでそんなに鍛えてるの?」
「大まかに言えば趣味ですね。それに戦闘力を高めるためですね」
「あなた、ヘイローを持ってないくせに戦うつもりですか」
「ダ、ダメだよゴハンくん!ゴハンくんは私やホシノちゃんと違って撃たれたら怪我しちゃうよ!」
「大丈夫ですよ。そんな柔な体ではないので。・・・多分」
正直まだこの体で戦闘をしたことがないからどうなのかはわからない。ユメ先輩とホシノは俺が戦闘に参加することには反対らしい。その後もなんやかんや大丈夫と言っても2人は俺が戦闘をすることにはOKを出してくれなかった。
これは何言ってもダメなやつだな。
書類整理をしながらそんなやり取りをしていると・・・
ドガァァァァン
校庭のほうから何やら爆発音が聞こえてきた。
「なんだ?」
「何やら爆発音が聞こえてきましたね」
「もしかして・・・」
どうやらユメ先輩はこの爆発音に心当たりがあるようだ。爆発音の原因を調べるべく校庭に向かうとそこには銃をもったヘルメットを被った連中がいた。
「今日こそはこの校舎はヘルメット団がいただく!おら、さっさと出てこい!」
「なんだあいつ等」
「ヘルメット団ですね。キヴォトスにいる不良軍団です」
「ひぃん、また来たよ・・・しかも戦車まで使ってくるなんて・・・」
どうやらヘルメット団と言うらしいこの連中の襲撃は初めてではないようだ。
「ユメ先輩。奴らの襲撃は今までどのくらいあったんですか?」
「えっとね、前はたしか1カ月前かな?その時はまだ先輩たちがいたから何とかなったんだけど・・・」
前に話を聞いたときみんないなくなったとか言っていたけど、どうやらユメ先輩の先輩はちゃんと最後までアビドスに残っていたようだ。
「ん?・・・おい情報と違うぞ!今この校舎に居るのはあの緑髪の奴だけのはずだろ!」
「まさかこんな学校に入学したやつがいたのか!」
どうやら俺とホシノがいることは向こうにとっても予想外だったようだ。
「おい!ヘルメット団とか言ったか!悪いことは言わない、今すぐここから出ていけ!」
「はん!人数が増えてることは予想外だったがたった3人!そのうち一人はヘイロー無し!この戦力相手に勝てると思ってるのか!」
ダメ元で警告してみたけどやっぱだめだよね。
「やっぱ帰ってはくれないか」
「それで解決したらユメ先輩たちも苦労しなかったでしょう」
たしかにな。こっちはたった3人。対して向こうは数十人。しかも戦車もある。どちらが強いか聞いたら大半は向こうを指すだろう。
「でもアビドスは守らなくちゃ!」
「しかたありませんね」
そう言ってユメ先輩は盾とハンドガン、ホシノはショットガンを構える。
「危険だからゴハンくんは隠れててね」
「いえ、僕も戦いますよ」
「あなたがいても足手まといです。大人しく隠れててください」
「いやさっきも話したけど僕は・・・」
「邪魔です!隠れててください!」
「はい・・・」
ホシノに怒鳴られた。しかたないので一旦大人しく校舎の中に隠れる。ユメ先輩もびっくりしてるじゃないか。
「まったく、行きますよユメ先輩」
「う、うん!」
2人はヘルメット団に突っ込んでいった。
「たった2人でなにができる。総員、撃ちまくれ!」
銃弾の嵐が2人を襲う。ユメ先輩は盾を構えて銃弾を防ぎながら進んでいく。対してホシノはなんとそのまま銃弾の中を突っ切っていく。
「な、なんだこい・・・」
バァン!
さすがのヘルメット団も銃弾の中を突っ切ってくるのは予想外だったようだ。ヘルメット団の1人が油断し動きが止まった瞬間、一気に接近したホシノのショットガンをくらい倒れる。
「まずは1人ですね」
そのままホシノは敵陣の中で暴れ出した。ユメ先輩もホシノの死角を守るように援護をしている。
(ホシノ・・・気は感じれないけど他の連中とは格が違うな)
後ろからホシノの動きを観察する。ホシノの動きは他の連中とは明らかに違う。スピードも耐久力も他の連中に比べて圧倒的だ。ユメ先輩もなかなかの耐久力だがホシノは格が違う。
「・・・ん?今、ホシノの身体から何か感じたような」
一瞬だがホシノから何かしらのエネルギーを感じた。しかし気ではない。何か別のエネルギーか?
(街の住人からは気を感じれたけどユメ先輩とホシノからは気を感じれなかった・・・もしかしてヘイローを持ってる奴は気とは別のエネルギーを持ってるのか?)
そうだとするとヘイロー持ちが銃撃をくらっても平気だったり、そこらで銃をぶっ放すのもわかる。おそらくそのエネルギーが体に何かしらの影響を与えてるのだろう。
そんなことを考えてるうちのヘルメット団の数は残り半分ぐらいになっていた。
「はあ・・・はあ・・・、なんだこのチビ、めちゃくちゃつええ・・・」
「いい加減諦めたらどうですか」
どうやらホシノはまだまだ余裕のようだ。ユメ先輩も目立った傷は負ってない。あれ?もしかして俺の出番ない?
「・・・はは、貴様ら忘れてないか。私たちにはこれがあるんだよ!」
「っ!」
ドガァァァン
突如奴らの後ろの戦車の砲塔が火を噴いた。
「ホシノちゃん!大丈夫!」
「ええ、なんとか」
「ははは!こいつならお前たちも楽勝だぜ!」
戦車が再び砲撃する。いままで撃ってこなかったのはホシノがヘルメット団の中心で暴れてたため味方を巻き込むため可能性があったためだろう。
「ひぃん・・・どうしようホシノちゃん」
「・・・ならこれらなどうですか」
ホシノか駆け出す。戦車はホシノに向かって砲撃するが紙一重でそれを避けるホシノ。そのまま戦車に張り付く。
「この距離ならば・・・!」
ゼロ距離でショットガンを放つが・・・
「そんなんでどうにかなるかよ!」
「チッ!」
大した有効打は与えられなった。
「これでも駄目ですか。ユメ先輩、グレネードとか持ってないですか?」
「ごめんねホシノちゃん・・・しばらく襲撃なかったから買うの忘れちゃった・・・」
「はあ・・・仕方ないですね。私がなんとか戦車の中に入って制圧します」
「無茶だよホシノちゃん!さっきもかなり危なかったんだよ!」
「しかしこれしか方法が・・・」
「いや、ここからは僕がやります」
後ろで観察してたが戦車相手に苦戦してたので俺は2人の前に出る。
「ゴハンくん!?」
「あなた!何を考えてるんですか!さっさと戻って下さい!」
「さっきも言いましたけど大丈夫ですよ」
2人が本気で俺を心配してるのはわかる。だがあのままではジリ貧だ。それに正直な話、この世界に来て初めての戦闘だ。この体の力を試してみたくてしょうがない。
「さてと、やるか」
「ん?なんだやるつもりか?ヘイローも持ってないやつが相手になるわけ・・・」
戦車が砲塔を俺に向けた瞬間、俺は気を開放し戦車に一気に接近する。そして思いっきり戦車を蹴り飛ばした。蹴り飛ばされた戦車は数メートル吹き飛び、装甲が歪み砲身はぐしゃぐしゃになっていた。
「・・・は?」
理解が及ばず棒立ちになっているヘルメット団。
「はっ!」
「うっ・・・」
すかさず俺は残りのヘルメット団に向かって拳や蹴りを繰り出し無力化していく。数秒で数人を残してヘルメット団を無力化した。
「どうする?まだやるか?」
「ひ、ひぃ!撤退!撤退だー!」
軽く威圧を込めて脅したらヘルメット団は逃げていった。
「ふう、終わったな」
初めての戦闘だったけどうまくいってよかった。これならばこの先も大丈夫だろう。
「ゴハンくん!」
ユメ先輩とホシノが駆け寄ってくる。
「ゴハンくんすごい!まさか戦車を蹴り飛ばすなんて!」
「戦車を蹴り飛ばすなんて、一体どんな馬鹿力をしているのですか」
「ほら言ったでしょ。大丈夫だって」
「まさかヘイローを持ってない人があんなことできるとは思うわけないじゃないですか」
「そうそう!ゴハンくんが前に出てきたときは本当に心配したんだから!」
「それは・・・すいません」
「でもまあ、あなたのおかげでヘルメット団を撃退することができたのは事実です。ありがとうございます」
「本当にありがとう!」
「・・・ええ」
2人とこのアビドスを守れてよかった。
「ところでヘルメット団はまた来るんでしょうか?」
「どうだろうな?軽く脅したんだけどな」
「もしまた来ても大丈夫だよ!ホシノちゃんもゴハンくんもいるんだから!」
「・・・ええ、そうですね」
「今度来たときは僕も最初から戦いますよ」
こうしてヘルメット団との戦いは終わった。
戦闘描写こんなんでいいかな?今回主人公悟飯の戦闘量は少ないですが今後すぐまた戦闘します。気の存在もそのうちホシノたちも知ります。