ラギアクルスのハンター撃退記(仮)   作:ディア

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またしてもあの脳筋幹部が出てきます。ちなみにあのギルドは作者の考える理想のギルドとは真逆のギルドですから作者の頭を心配せず安心してご覧ください。


第9話 火山最後の闘い、黒王に挑む!

☆☆★★★★☆☆

ギルドの幹部達は会議を開いていた。

「よく集まってくれたな。諸君。」

「ギルド長、今回はどんな用件なんですか?」

「…先日、火山でラギィの目撃情報が確認された。」

「な、なんだって!?」

4人の幹部が立ち上がり、驚愕の色に染まる。それもそのはず…本来ラギアクルスは身体が火に弱いのと海がないことから火山に行くことはあり得ない。彼らが元G級ハンターだったが故にモンスターの知識もある…だからこそそんな非常識なことがあるとは思えなかったのだ。

「ふう…黒王と戦って生き延びたことから大したもんだと思っていたが…火に耐性があるとはな。これからはラギィなんて呼ばないほうが良いんじゃないか?」

1人の幹部が椅子に座ると全員が座り、冷静に語り合う。

「確かにそうだな。ラギィって名前は元々幼体の時につけただけだしな。」

「ラギアクルス亜種は向こうの大陸で既に呼ばれているし、生態も違うからダメだな…」

「イャンガルルガみたいにラギィは別の個体と見なしたらどうだ?」

あーだこーだと幹部達は話し合い、ギルド長は咳をして全員を振り向かせた。

「…あ~諸君、聞いてほしい。先日火山に入ったハンターがラギィとドスイーオス達にクーラー系の道具や武具を奪われたと報告があった。」

「な、なんだって!?」

再び4人が立ち上がり、脱力して座る…

 

「マジでか…そんなにラギィは賢いのか。ゲリョス並みじゃないか?」

「いや武具を奪うからゲリョスよりもタチが悪い。」

「えげつなさで言えばモンスター業界No. 1だな。」

「武具を奪われる例は雪山でもあったらしいのですが火山でも行うとなると…危険ですね。」

「雪山でもあったのか?」

ラギィが雪山にいた時、幹部達は他の仕事をしておりそれどころではなかったし、会議があったのは既に雪山を降りた後だった。

「ええ、ホット系の道具を奪われ、丸裸にさせられてしまったとか…」

「うわ、えげつねえ。確か今の雪山ってそれまで頂点にいたティガレックスが亡くなり、代わりにラージャンブラザーズがトップに立っているんだろ?」

ラージャンブラザーズとはラギィを慕っていた若いラージャン二頭のことである。彼らはティガレックスに怯えていたのではなくキリンに怯えていたのだが…ラギィが倒したことによってラギィの一番の部下となり現在ラージャンブラザーズはラギィの後を継ぎ、ハンターの武具を剥いで撃退している。

 

「ええ、ですがポッケ村にハンターを派遣したので大丈夫でしょう。上位ハンターも揃えていますしね。」

そのおかげか過疎化していたポッケ村に相当数のハンターが滞在している。もちろん、ラージャンブラザーズを捕獲しろと言うこの幹部達の命令である。

「現役時代なら俺が真っ先に狩りてえのに羨ましいぜ。」

巨漢の男がそういい、悔しげに頷く。

「それを言ったら私だってそうです。」

「同感です。」

そしてまた会議から脱線してしまうフリーダムな幹部達…

「諸君、盛り上がっている所悪いが…ラギィの動きに特徴があることに気がついたか?」

「特徴?」

「うむ…ラギィはある程度の期間、一定の場所に滞在して期間が過ぎるとその場所を去ってしまう傾向がある。」

「…確かにそうですね。」

 

「おそらくワシの読みだとラギィは何かを探しているのではないかと思う…」

「親…ではないでしょう。イビルジョーのように食料を求めているのではないかと。火山で被害にあったハンターによるとクーラーミートを食べられたと証言していますから…」

「しかしハンターを殺さず食べないのが説明できん。クーラーミートよりも余程腹が膨れるはずなのに?」

「…ラギィからしてみれば人間は不味いんじゃないんですか?」

「なるほど…それもそうじゃな。ラギィと接触する時は食べ物関係のアイテムを捨てるように警告しておくのがいいかもしれん。では解散じゃ。」

こうして脳筋幹部達の会議が終わり、ギルドはラギィから逃げる時は食べ物関係のアイテムを捨てて逃げるように警告した。

 

★★☆☆☆☆★★

 

火山に入って麓に戻ってから一週間が経ち…ラギアクルスのサイズどころかアカムと同じサイズに成長した俺は掘った鉱石をネンチャク草で全身に貼り付けて移動していた。その理由?簡単だ…まず質量アップと防御力アップだ。どんなに役に立たない鉱石でも重りくらいにはなるし、火山の鉱石というだけあって堅いからグラビモスとまではいかなくとも重く、丈夫になっている。さらに重くなったのとお守りのおかげか50mのジャンプでプレスどころか圧力でモンスターの首を軽々と切断できるようになった。

実際にこの前アグナコトルに首を折ろうと体重をかけたら一気にチーズのように首が裂けてしまった。

ちなみに首がもげてしまったアグナコトルはスタッフ(俺とイーオス達)が美味しく頂いた。アグナコトル旨し!

 

そして孤島へと向かおうとした矢先…沼地で俺を2度も負かしたあいつ…黒グラビが俺の目の前にいる。1度目はぼろ負け…2度目はこやし玉の影響で記憶がなくただ暴れて終わった可能性が高い。勝ったとしても自分を過剰に高く評価するのは良くない。あくまで偶然でしかないからな。現に奴は傷跡すらも残していない。

 

「GUROoooo…」

ようやく来たな…小僧。と言いたげに唸り、俺に近づく…

「グォア!」

俺は当然!と答え、奴を睨み…互いに間合いを取り…戦いが始まった。

 

「GUAAA!!」

奴は俺に噛みつき、俺を攻撃するが俺も負けじと雷を放ち一瞬痺れさせ、その間に体制を整え直す。飛ぼうとしたら逆に尻尾を掴まれ、叩きつけられるので飛ぼうとはしなかった。

「GUUU…」

奴の痺れがなくなると奴の口から火の粉が見えたので俺は新技の構えを取り…ラギアビームを放った。

「グァァーッ!!」

「GYAAAoooo!」

俺のラギアビームと奴のグラビームが拮抗し、競り合う…

「GAOooooー!!」

奴のグラビームが俺のグラビームを押してビーム対決は奴が勝ち…俺の切り札の一つが防がれた…強すぎだろ…

だが俺は負けた訳ではない。俺は押された瞬間に黒グラビの真上にジャンプをして回避していた。流石にあのビームを喰らったら死にかけるからな。奴の首を目掛けて俺は突っ込んだ。

「GYAOOoooo!!」

奴は身体を上手く使い、俺に2度目のグラビームを放ち、攻撃しようとしたが想定範囲内だ。

「ガヴァァァァーッ!!」

俺も2度目のラギアビームを放ち、奴のグラビームに対抗した。奴は2度目というだけあって威力が弱まっている。逆に俺は1度目フルパワーでやらず8割強でパワーでやったためパワーは残されているが…俺は空中、奴は地上だ。不安定なのは俺の方で不利…と普通は思うだろう。その不安定さの代わりに得たのは俺の重り分のパワーだ。このパワーを使い、俺は全力を尽くし…勝負に勝ち、ラギアビームが奴に直撃した。それでも奴はまだ生きていたが甲殻の部分が一部剥がれ、よろけていた。

「ガァァァーッ!!」

後は奴の首を跳ねて終わりだ…そう思った瞬間、奴の口から火の粉が出…俺にグラビームを放った。

「グァァァァッ!?」

俺は想定範囲外のことをやられ頭が混乱していた。そのせいか視界が真っ白になり、やがて痛みが襲いかかった。

 

想定範囲外というのは本来グラビモスは亜種を含め2回連続でしかビームを放てない。それ故に3回も放てるバサルモス亜種が特殊な例であると固定概念があった…

 

だが奴はそれをした。つまり奴はグラビモスからグラビモス亜種になったのではなく、バサルモス亜種からグラビモス亜種になったと考えられるのに俺はその考えを捨てていた。

 

ドン!!

 

「グ…!」

俺は背中から着地してすぐに元の姿勢に戻るが痛みが走る…

「グゥゥゥゥ…!!」

俺はお守りの効果のおかげなのか、それとも身体が勝手に動いたのか胸に傷を負う程度で済んだがそれでも激痛であることに変わりなく、それを作った本モンスターを睨む。

「…」

奴も3度目のビームを撃ったせいか疲れが溜まっており、足がヨロヨロとふらついていた…やはり俺のダメージがあったのか?

 

お互いに睨んだ後、黒グラビが撤退し、火山へと潜りこんだ。

「グ…ォォ…!」

今回は撤退しなかった俺の勝ちだが奴が勝ちを譲った感じがした。あのまま戦えばおそらく奴が勝っただろうし、逃げようとしても失敗に終わった。俺はあえてまだまだやれるという意思表示をして引き分けに持ち込ませた…というわけだ。だが奴は素早く撤退したことで俺に勝ちを譲った風に見せかせたというわけだ。恐ろしい奴だよ…2度と沼地と火山には来ないようにするか。




ギルドの幹部達が言うように幼体でなくなったラギィの名前をどうしようかと思います…そんなわけで活動報告のアンケートでどんな名前がいいか募集します!
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