ピカチュウのヒーローアカデミア   作:でかすぎ史郎

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23話 最強のピカチュウ

 インターンが始まった。

 緑谷は通形の紹介でサー・ナイトアイ、常闇は職場体験の縁でホークス、切島は天喰の紹介でファットガム、そして上鳴達は波動からの紹介でリューキュウの下へと赴いた。

 

「ヴィラングループ同士の抗争です!巨大化個性が2名!エスパ通りを巻き込み戦闘中!至急ヒーローを!」

 

 ここは横浜市のとある通り、そこではヴィラン達による抗争が発生していた。

 

「チャージ満タン、出力30…ねじれる波動(グリングウェイブ)!」

 

 だがここはドラゴンの縄張りでもある。そう簡単にはいかない。ねじれの一撃によってヴィラン達は転倒する。

 

「なンだぁ!?」

 

「ねぇねぇ、何で喧嘩するの?個性同じだから?変なのっ。今だよー!3人とも!」

 

「必殺!メテオピカフロッキーズ!」

 

 麗日が瓦礫を浮かしてそれを蛙吹が発射し『りゅうせいぐん』からの上鳴が『かみなり』でトドメを刺す。

 その威力は絶大だ。

 

「良かったよーねぇ、良かった良かったぁ、キンチョーした?」

 

「指示通り動けました」

 

「ケロケロ…意外と落ち着いてやれたわ」

 

「ねじれが連れてくるだけあって2人とも筋が良いね。ねじれもピカチュウも強くなってるし」

 

 そう言ってリューキュウは上鳴達を褒める。彼らはリューキュウの事務所にインターンに来たのだ。

 

「学生といえどインターン出来たからには立派に戦力!貴方達ならあの案件も活躍できそうね」

 

「アノ案件?」

 

 そう言って麗日達は疑問を浮かべる。何がなにやらといった顔だ。

 

「オールマイトの元サイドキック「ナイトアイ」からのチームアップ要請。指定ヴィラン団体「死穢八斎會」の調査及び包囲。ヴィラン連合に繋がるかもしれない大仕事よ」

 

「ヴィラン連合………あいつらには因縁があるからな。いい機会だ!」

 

 上鳴は赤い頬から電気を漏出させる。

 

「ピカチュウはヴィラン連合に狙われているからお留守番よ」

 

「ビガァッ!」

 

 上鳴はショックを受ける。彼はヴィラン連合に誘拐されたこともある。故にヴィラン連合に関する案件に関わらせるわけにはいかない。

 

「ピーカ!さきっちょだけでも!」

 

「……………留守を任せるということはそれだけ信頼しているということよ。任せたわピカチュウ」

 

「ピッカァ!お任せあれだぜ!」

 

 そう言って上鳴は気を持ち直す。なんとも単純な奴だ。

 

「まあその前に色々と片付けておくことがあるけどね」

 

 リューキュウはトップヒーロー、故に片付ける案件は大量にある。

 そうして彼らは次の現場へと向かった。

 

 2件目、コマーシャルの出演。

 

「はーい、ピカチュウちゃん笑って」

 

「ピッカァ♡」

 

 場所を変えてとあるスタジオ。

 上鳴はサーフボードで『そらをとぶ』をしていた。そしてそれをカメラで撮られていた。そこには一切の恥じらいはない。

 彼はナルシストなのでこういうのは大の得意だ。

 

「ウラビティちゃんもフロッピーちゃんもいいねぇ」

 

 カメラマンはそう言ってカメラを回す。

 インターン生達はカメラの前でにこやかにしている。

 ちなみにコマーシャルを依頼したのは格安航空会社だ。リューキュウの個性「ドラゴン」による軽快な滑空は空の旅を演出するのにピッタリだ。

 

「あ、あのリューキュウさん、これは………」

 

「ヒーローとして顔を売るのはいいことよ」

 

「そうだぜ麗日、梅雨ちゃん!俺は自分の夢の為にも全力で頑張るぜ」

 

「「「「夢?」」」」

 

 女性陣たちは意外そうな表情をする。

 

「俺はピカチュウラッピングの飛行機、ピカチュウジェットを飛ばすことが夢の1つなんだ。これはその第一歩さ」

 

「大それた夢ね。国民的なキャラにならないとできないことだわ」

 

 蛙吹がそう感想を漏らす。オールマイトクラスのヒーローにならなければ出来ないことだろう。

 

「ねぇねぇ、他に夢とかはある?」

 

「後はミスター〇ーナツとコラボしてピカチュウドーナツを出したい。俺の顔がそのままドーナツになった感じの奴で」

 

「自己顕示欲の塊だね」

 

 3件目、詐欺犯の確保。

 

 またしても場所を変えてリューキュウ事務所、そこでは若い刑事がリューキュウ達に説明を行っていた。

 

「今回のターゲットの罪状は神野区の復興予算の支援金詐欺です」

 

「なら、警察の領分じゃないんですか?」

 

 上鳴はそう質問する。ヒーローの役目はヴィラン、つまりは常習性の高い個性犯罪者の対処が主だ。

 なので、こういう普通の詐欺犯は警察での対処がベターだと雄英では習った。

 

「ですが容疑者は強個性ですので暴れられた場合、厄介です。なのでもしもの場合を想定してリューキュウさん達に協力を協力を要請しました。容疑者の名前は悪微有流(ワルビアル)、個性は「地面鰐」、『じしん』を発生させたりなどができる増強型と発生型の複合個性です」

 

「分かったわ、直ぐに行きましょう」

 

 そうして彼らは容疑者のいる雑居ビルへと向かう。そして配置につき包囲を開始した。リューキュウと上鳴は警察と共に突撃、波動達は闘争を防ぐ為に別経路にて待機中だ。

 

「さぁ、突入だ!」

 

「うおっ!」

 

「警察とヒーローだ!悪微有流(ワルビアル)!お前に令状が出ている!逃亡や抵抗したりせずおとなしく投稿しろ!」

 

 警察は警告を行う。これに従わないのならば武力を以て制圧されることになる。

 

「警察にヒーロー、しかもリューキュウと上鳴電気か!相手にとって不足はねぇ!」

 

 そう言って容疑者は個性で『じしん』を繰り出す。リューキュウと上鳴は浮遊することで攻撃を回避するが警察達は転げてしまう。

 

「俺には役所に届けてない個性のもう1つの特性があってな!人を倒せば倒すほど攻撃が強くなる『じしんかじょう』つう個性よ!今の俺ならリューキュウすら倒せそうだ!」

 

「抵抗を確認、対象を制圧する。ピッカァ♡♡♡」

 

 しかし抵抗は許されてない。上鳴は『みわくのボイス』を放つ。

 ピンク色の音波が湧きだすように波打つ。音ゆえに躱すことは不可能だ。

 

「ぐあああああ!」

 

 ワニの異形型とはいえ所詮は鍛えてない一般人、容疑者は簡単に気絶してメイデンに収容された。

 

「公務執行妨害・暴行罪・詐欺罪・しかも個性を使ったからヴィラン判定、これは罪が重くなるな」

 

「ね、なんで抵抗なんてしたんだろうね」

 

「さ、行くわよ。野次馬が私達の姿を見てしまったわ。これだと警察達の仕事を邪魔しちゃうわ」

 

 リューキュウ達は事務所へと撤収する。その途中であった。

 

 4件目、変態の確保。

 

「ギャハハ!上鳴電気!お前の身柄を献上して、このレディアン様があの御方の右腕に成りあがってやるぜ!」

 

「ま、まさか俺が可愛すぎる故に身柄が狙われてる!?この変態が!」

 

「いるのよねぇ、女や可愛い見た目だからって舐めてかかる奴が。インターン生達もプロになってからこういう輩は腐るほど絡まれるから気をつけた方がいいわよ」

 

「「「はいリューキュウ!」」」

 

 そう言うとリューキュウはドラゴンへと変身して『ドラゴンダイブ』でレディアンを踏み潰した。

 まさしく瞬殺だった。これで彼らの業務は終了だ、後は事務所で出前を取り打ち上げをすることにした。

 

「「「「「乾杯!」」」」」

 

「ねぇねぇ、リューキュウ。ピカチュウは強くなったよね。空も飛べるようになったし電気の出力も上がったし」

 

「まだまだですよ、ねじれ先輩。大技の『かみなり』はサポートアイテムのおかげで緩和されたとはいえ天候が雨じゃないと命中も安定しないですし」

 

「雨かぁ………確かオールマイトはパンチ一発で雨に変えてたそうだよ。そういう能力のサイドキックが必要なのかもね」

 

 麗日はそう言う。この情報はヘドロ事件を経験した*1緑谷経由で伝わったものだ。

 

「なるほど、オールマイトかぁ………」

 

 上鳴は興味深そうに呟く。

 そして翌日。雄英へと帰還した彼はオールマイトの下にいた。

 

「オールマイト!俺に髪の毛をくれませんか!?」

 

「ええええ!!??い、いや私のOFAは既に緑谷少年にだね」

 

「おーるふぉー………?なんですそれは?俺は個性の関係で貴方の遺伝子を取り込みたいだけです」

 

(SHIT!そうだった!彼の個性は馴染み浸透するというもの。もしかしたらOFAがももう1つ出来るかも!?いやそうならない可能性もある。まあOFAが増えるならそれでいい!ならば!)

 

 オールマイトは悩んだ末に髪の毛を1つ抜き上鳴にたくした。そして彼はそれを食べた。

 

(OFAが複製できるかな?)

 

(ピッカァ!これで『あまごい』の能力が得れるぜ!)

 

 2人の思いがそれぞれ交錯する瞬間であった。上鳴の体は突如として巨大化した。ちなみに巨大化とはいっても通常サイズからオヤブン個体*2になった程度だ。

 

「うお!流石はオールマイトの個性!巨大化したぜ!」

 

(なんだこれ!?)

 

 ちなみに巨大化したのはポケモン特有の特性のせいだ。ダイマックス・イルミナポケモン・ヒスイのオヤブン・アローラとパルデアのヌシなど、ポケモンと言うのは力を得れば巨大化する特性を持つ。

 上鳴は消えかけの残り火とはいえOFAの力を受け継いだので巨大化したのだ。そのせいで彼の服を悲鳴を上げている。

 

「ありがとうございます!」

 

(これはOFAの力なのか!?)

 

 困惑するオールマイトを尻目に上鳴は駆けだしていく。ちなみに巨大化した件についてクラスメイトは非常に驚いたそうな。

 そしてリューキュウ事務所でのお留守番生活が始まる。

 

「ピッカァ!『あまごい』!」

 

 上鳴は事務所の特訓場で新技を試す。すると雨雲が上空に発生した。

 これは『あまごい』が使えるオールマイトの遺伝子を取り込んだ影響だ。

 

「からの『かみなり』!」

 

 雨雲から稲光が迸る。雨状態での『かみなり』は必中技だ。

 

(これで命中率問題も解決!後は、雨状態に『なみのり』を使えれば更に強くなるんじゃないか?)

 

 雨は水技(『なみのり』)の威力を増幅(1.5倍)する。つまり『あまごい』・『かみなり』・『なみのり』はとてもシナジーがあるのだ。

 現に『最強のピカチュウ』*3はこれらの技を搭載している。

 

(『あまごい』を介して水を出せるんだ。理論上は体からも水を出せるはず。よっし!がんばるぞ!)

 

 そうして上鳴はお留守番中、修行を開始する。

 一方の麗日&蛙吹はというと………

 インターン活動を続けていた彼女達は緑谷・切島と共にオーバーホール率いる死穢八斎會という指定ヴィラン団体の逮捕に貢献。個性破壊弾の原料として利用されていた壊理なる幼い少女を救出することに成功した。

 しかしその代償は大きくプロヒーロー「サー・ナイトアイ」が殉職。重傷者多数。通形も完成品の個性破壊弾を受けて個性を焼失。さらには警察に護送されていたオーバーホールをヴィラン連合が襲撃し、個性破壊弾とその血清を奪っていった。

 

 インターン先でのヒーロー殉職・ビッグ3通形の個性喪失・再び活動を始めたヴィラン連合。

 雄英はこれを受けて、1年ヒーロー科全体のインターン活動を中断したのであった。

*1
ヘドロ事件でオールマイトは天候を雨に変えている

*2
0.9mくらい

*3
ポケモンSVで行われた高難易度テラレイドバトル。




 本当は死穢八斎會戦に参加させたかったんですけどよく考えたらヴィラン連合に狙われてるから相澤先生は接触させないよなと思って断腸の思いで不参加になりました。
 これで悩んでて少し投稿が遅れました。申し訳ありません。

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