転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第14話 古の鉄の巨人

 

 

 

 

 

アースクレイドル攻略作戦の後、

 

「………………キッツ…………」

 

俺はマクロス・ブレイバーの居住区画のベッドでぶっ倒れていた。

理由はマシンセルに浸食された時のダメージだ。

この世界で………というより、転生前も含めて生まれて初めて受けた大ダメージに、身体的にも精神的にも疲労していた。

いや、気を失わなかっただけクスハ汁よりかはマシか?

まさかマシンセルに拒否反応起こして血を吐くまで行くとは思わなかった。

因みに何故ジェイアークではなくマクロス・ブレイバーなのかは、マクロス・ブレイバーの方が居住性は良いからだ。

まあ、完全な戦闘艦と、宇宙移民船団の護衛艦であることとの差だろう。

因みにオービットベースの方は、更に居住性が良い。

 

「お疲れさまだね、ジェイ。今はゆっくり休むと良いよ」

 

ハルがそう声を掛けてくれる。

 

「ハル…………」

 

「最近のジェイは、ずっと戦闘モードの状態ばっかりだったし、偶には気を抜いてしっかり休まなきゃね。クロガネやヒリュウ改との連絡はルリがやってくれてるから心配しないで?」

 

ハルにそう言われ、そう言えばこの世界に来てからは、戦いの連続だったから、碌に休めてない気がする。

 

「そうだな………偶にはゆっくりと休ませてもらうか…………」

 

俺はそう言ってベッドに身を預ける。

ハルは何も言わず、ベッドの傍の椅子に腰かけた。

 

 

それからしばらくして小腹が空いてきたと思い始めた時、部屋の扉が開いた。

そこから現れたのは、

 

「………ラミア?」

 

ラミアだった。

ラミアはラングレー基地の一件から、よくマクロス・ブレイバーに来るようになっていた。

ふと見れば、ラミアはトレイを持っている。

すると、ラミアは少し遠慮がちに部屋に入ってくると、

 

「そ、その………ジェイ………」

 

俺に声を掛けてくる。

 

「どうした?」

 

俺が聞き返すと、

 

「そ、そろそろ小腹が空いてくる頃だと思ってな…………」

 

ラミアがそう言いながらトレイをベッドの横の机に置くと、その上に置かれているものが見えた。

それは、お粥だった。

 

「ラミア……それ…………」

 

俺が指摘すると、ラミアは恥ずかしそうにして、

 

「その…………私が作ってみた………」

 

そう口にする。

 

「ラミアが!?」

 

俺は思いきり驚愕する。

 

「あ、ああ…………その………本に書いてあるレシピの通りに作っただけで、特別なものではないが…………」

 

ラミアがそう言いながら匙でお粥を掬うと、2、3度息を吹き掛け、

 

「あ、あ~ん…………」

 

そのまま匙を俺に差し出してきた。

 

「ラ、ラミア!?」

 

その行動に先ほど以上に驚く俺。

 

「ダ、ダメージはまだ残っているだろう? 食べさせてやる………!」

 

ラミアがそう言いながら更にズイと匙を近付けてきた。

 

「あ、あ~ん………」

 

その圧に負けた俺は、流れのままに口を開き、匙のお粥を口に含む。

そのまま数回咀嚼すると、

 

「ど、どうだ………?」

 

ラミアは不安げに問いかけてくる。

 

「…………んっ、美味い」

 

俺は率直な感想を述べた。

 

「そ、そうか………!」

 

ラミアはホッとした表情を見せる。

いや、普通に美味かった。

塩加減もいいし、お米もしっかりと火が通って柔らかい。

レシピの通りに作っただけと言っていたが、ラミアの事だから寸分の狂いなくレシピ通りに作ったのだろう。

料理の素人ならそれが正解だ。

変にオリジナリティを出そうとするよりよっぽど美味いものができる。

 

「ところでラミア?」

 

今まで黙っていたハルが口を開いた。

 

「な、何だ?」

 

「誰の入れ知恵?」

 

ハルはそう問いかける。

 

「うっ……………その……………ルネに……………」

 

ラミアは渋々と言った様子で白状する。

 

「やっぱりね。ラミアは自分からこんな事するタイプじゃないし」

 

ハルは納得した様子を見せる。

 

「お、怒っているか………?」

 

ラミアが問いかけると、

 

「怒ってるわけじゃないけど、そこまでするって事は、やっぱり『そういうこと』なのかなって」

 

「…………………」

 

ハルの言葉にラミアは恥ずかしそうに俯いた。

2人のやり取りに、俺はある仮定が思い浮かぶ。

…………いや、まさかな。

あのラミアがそんな事……………

いやでも、料理までしてくれて、『あ~ん』までしてくれたって事はやっぱり………

いや、だが………………

結局答えは出ず、悶々とした時間か過ぎていくのだった。

 

 

 

 

ダメージから回復し、動けるようになった時、軍本部からクロガネとヒリュウ改に新たな指令が出され、宇宙に上がってアインストに襲撃されているホワイトスター―――前大戦でエアロゲイターが拠点としていたネビーイームという直径40kmに及ぶ人工的に作られた衛星―――に向かい、アインストの襲撃の理由を探れと言う任務に就く事となった。

とりあえず宇宙に上がるなら、オービットベースに寄って補給と整備を十分に行い、序にオービットベースに残っている勇者ロボ達も連れていくことにした。

 

 

 

だが、ホワイトスターへ向かう途中、転移反応があり、アインストの大集団が襲撃してきた。

各機が発進し、迎撃を開始する。

当然俺達もだ。

 

「……………敵の数が多い………それならば!」

 

俺は指揮壇の上から飛び上がる。

 

「フュゥゥゥゥゥジョン!」

 

背後の鳥を思わせるエンブレムの場所からジェイアークと同化する。

 

「ジェイバード、プラグアウト!」

 

ジェイキャリアからジェイバードが分離、上昇。

ジェイキャリアが艦首後方から直角に折れ曲がり、巨大な胴体と脚部を形成する。

 

「メガッ……フュージョン!!」

 

ジェイバードの砲台部分が直角から垂直方向に変形。

その直後、艦橋部分と砲台部分が分離。

同時に砲台部分が左右に分離した。

艦橋がそのままジェイキャリアの艦首上部にドッキングし、艦首に取り付けられていた巨大な錨、『ジェイクォース』が分離。

更に分離した砲台部分の先が変形し、マニピュレーターが現れる。

そのまま砲台が艦首の両サイドに接続され、巨大な腕となる。

ジェイクォースが右前腕の内側に装着されると、最後に艦橋部分のJジュエルが輝いて上部にスライドし、デュアルアイが現れた。

 

「キングッ………ジェイッ……ダァァァァァッ!!」

 

キングジェイダーにメガフュージョンした俺は、左手を襲い来るアインストに向ける。

 

「五連メーザー砲!!」

 

左手の指先から放たれる5条のメーザーが植物の様なアインストを貫き、数十体を纏めて爆散させる

更に別方向から骨の様なアインストが迫ってきたため右腕を向け、

 

「反中間子砲!!」

 

腕の砲門から放たれた4条の赤い光がアインストを分解。

消滅させていく。

しかし敵の数は多い為、何体かが攻撃を抜けてきた。

俺に迫ってくるアインスト。

しかし、

 

「ブロウクンファントム!!」

 

「墜ちろ!」

 

「風刃閃!」

 

回転する拳。

緑色のビーム。

音速の一閃が抜け出てきたアインストを全て撃墜する。

それは、ガオファイガー、デスティニー、ヴァイサーガの3機だ。

俺は彼らに頷くと、

 

「俺が敵の数を減らす! お前達は撃ち漏らしを頼む!」

 

「任せて」

 

「了解!」

 

それぞれが頼もしく応える。

俺はアインストの群れに向き直ると、

 

「全砲門斉射!!」

 

キングジェイダーの武装をフルに使ってアインスト達を攻撃した。

 

 

 

 

戦況はこちら側に有利に進んでいた。

敵の数は多いとはいえ、こちらの戦力は1人1人がエース級の実力を持っているため、数の差など物ともせずに敵を殲滅している。

だがその時、新たな転移反応があり、アインストの集団が転移して来た。

しかもその中には、アルフィミィの操るペルゼイン・リヒカイトの姿もあった。

そのアルフィミィはブリットとクスハの虎龍王が相手をしていたが、クロガネ、ヒリュウ改、マクロス・ブレイバーの母艦3隻の直上にも転移反応が出現。

西洋騎士の様な風貌のアインストを中心とした集団が転移してきた。

母艦3隻は応戦するが、突如として敵の1体が突出。

弾幕を潜り抜けながら急接近していく。

それは、堕天使の様な白い機体、ライン・ヴァイスリッター。

戦艦に搭載されている武装では、ライン・ヴァイスリッターを捕らえることが出来ず、どんどん近付かれていく。

 

「ッ! アルト! ヴァイスリッターを!!」

 

「わかった!!」

 

キングジェイダーの状態ではライン・ヴァイスリッターに追いつくことは出来ないため、仲間の内で最もスピードと小回りが利くYF-29のアルトにライン・ヴァイスリッターの相手を頼む。

アルトはファイター形態でライン・ヴァイスリッターに向かって飛ぶと、ガンポッドによる攻撃で牽制。

ライン・ヴァイスリッターは回避するが、気は引ける。

ライン・ヴァイスリッターからの砲撃も、アルトはバレルロールしながら躱し、レーザーで反撃。

それも回避され、更にライン・ヴァイスリッターも反撃。

延々とそれが繰り返されていく。

どちらも一瞬の油断もならない膠着状態に陥った。

その膠着を破ったのは、

 

「艦長代理! 5番発進口のハッチが開放されました!」

 

クロガネのオペレーターであるアヅキがテツヤに報告する。

 

「何っ!? もう出られる機体など………!」

 

出せる機体は全て出撃させたので、もう出撃できる機体は無いとテツヤは思い込んでいたようだ。

だが、正確には後1機だけ残っている。

それは、

 

「コード確認! アサルト1です!!」

 

アヅキが叫ぶ。

アサルト1。

それはキョウスケのコードネーム。

そしてその機体はアルトアイゼン。

いや、ハッチから現れる機体は、もう『古い鉄(アルトアイゼン)』などという名前ではない。

右腕のリボルビング・ステークは、更に大口径のリボルビング・バンカーに。

左腕の3連マシンキャノンは、5連チェーンガンに。

両肩のスクウェア・クレイモアは、火薬入りチタン弾を使用し、装弾数も増加させたアヴァランチ・クレイモアへ。

頭部のヒートホーンもプラズマホーンへと変更され、元々重厚だったものが、更に重厚な機体となっており、アルトアイゼンの長所が更に突き抜けたものとなった機体。

その名は、『古の鉄の巨人(アルトアイゼン・リーゼ)』。

 

「エクセレン! お前を取り戻す! 生まれ変わったアルトと、俺の手でな!」

 

キョウスケがその言葉と共に、アルトアイゼン・リーゼを発進させる。

すると、YF-29と戦っていたライン・ヴァイスリッターがアルトアイゼン・リーゼを見ると、突如としてそちらへ向かった。

やはり、洗脳されているとはいえキョウスケには何かを感じているのだろう。

ライン・ヴァイスリッターがハウリング・ランチャーをアルトアイゼン・リーゼに向けると、強烈なビームが発射される。

その威力は、戦艦でも当たり所によっては撃墜されるほどの威力を持っていた。

その強烈なビームがアルトアイゼン・リーゼに直撃する。

普通の機体なら跡形もなく木っ端みじんになる所だったが、アルトアイゼン・リーゼは無傷でそこに存在していた。

 

「あの威力を素で耐えきるなんて………マジかよ……!?」

 

シンが驚愕の声を漏らす。

 

「装甲は抜けていない………スラスターも問題ない……!」

 

キョウスケは素早く機体をチェックすると、背面のスラスターとウイングが展開。

 

「ブーストッ!!」

 

背部のブースターが火を噴いた瞬間、今まで以上の加速力を持ってアルトアイゼン・リーゼが突進した。

 

「ぐっ………!」

 

その加速Gにキョウスケも声を漏らす。

この世界の慣性制御装置でも打ち消せないその加速力は、距離を取ろうとするライン・ヴァイスリッターに追随する。

恐らく、一直線に突進するだけなら、その速度はライン・ヴァイスリッターにも引けを取らないのだろう。

すると、西洋騎士の様なアインストが援護の為か集まってきた。

だが、

 

「伊達や酔狂でこんな頭をしているわけではないぞ!!」

 

アルトアイゼン・リーゼの頭部の角が電撃を発し、そのまま一直線に突っ込んでいく。

アインストは数体がかりで止めようとしたが、アルトアイゼン・リーゼの突進力の前に、一切の足止めを果たすことなくその体を砕かれ、爆散されていく。

 

「何て突破力…………まるで機体そのものが砲弾じゃないか…………!」

 

シンは唖然とした声を漏らしている。

包囲網を難なく突破したキョウスケはライン・ヴァイスリッターを追いかける。

 

『キョウスケ…………』

 

「目を覚ませ、エクセレン!」

 

キョウスケがエクセレンに呼び掛ける。

 

『ッ……!? 始まりの地………乱す者を………』

 

「チィッ! お前までアルフィミィのような事を!」

 

キョウスケはそう叫びながらライン・ヴァイスリッターを追いかける。

すると、

 

「キョウスケ中尉! 何かの念が、エクセレンに纏わりついてるわ!」

 

「そう………人ならざる者の………」

 

SRXチームのアヤとマイが、念動力者の能力で感じた事を伝える。

 

「それはお前だな!? アルフィミィ!!」

 

キョウスケはライン・ヴァイスリッターを追いかけながら、虎龍王と戦っていたペルゼイン・リヒカイトへと視線を向ける。

 

『半分は正解ですの………全ては、静寂なる宇宙を誕生させるために………そして、今度こそ、始まりの地に正しき血脈を………』

 

「黙れ! お前の都合とエクセレンは関係ない!! 返してもらうぞ!」

 

『関係ない? いいえ。あなたには分かっているはずですの………私とエクセレンは………』

 

アルフィミィがエクセレントの関りを仄めかそうとした時、

 

「関係ないと言った!!」

 

それでもキョウスケは『関係ない』と言い切った。

 

『ッ!?』

 

その瞬間、ライン・ヴァイスリッターの動きが突如として止まる。

 

「『!?』」

 

キョウスケとアルフィミィが同時に驚愕した。

すると、

 

『ハァ………ハァ…………キョウスケ……………何とか………するから………』

 

「ッ!?」

 

今までとは違うエクセレンの言葉にキョウスケは目を見開く。

 

「あとはよろしく……ね………」

 

その言葉と共にハウリング・ランチャーの砲口がペルゼイン・リヒカイトの方を向き、

 

『ッ!? エクセレン!?』

 

ハウリング・ランチャーが展開すると、強烈なビームが放たれた。

その攻撃はペルゼイン・リヒカイトの鬼面に防がれる。

だが、ライン・ヴァイスリッターはその反動で力なく漂う。

 

「エクセレン!?」

 

キョウスケは機体を寄せ、ライン・ヴァイスリッターを確保した。

それを見ていたアルフィミィは、

 

『…………キョウスケ………あなたの意志でこちらに来てほしかった………でも………』

 

何処か悲し気に呟くと、アルトアイゼン・リーゼとライン・ヴァイスリッターの周りに複数の転移反応が出現。

そこから西洋騎士の様なアインストが大量に現れた。

そのアインストはアルトアイゼン・リーゼに次々と組み付き、巨大な球状となってアルトアイゼン・リーゼを捕獲する。

そして、転移の兆しである火の玉が円を描いで現れた。

 

「ッ!? キョウスケを連れ去る気か!?」

 

アルトが叫ぶ。

 

『そうですの』

 

アルフィミィはそう答える。

次々と組み付くアインストに、キョウスケには成す術がないと思われた。

しかし、

 

「お前に付いた『リーゼ(巨人)』という名は飾りか!? やって見せろ! アルトアイゼン・リーゼ!!」

 

キョウスケが叫んだ瞬間、球状となっていたアインストの約半数が内側から吹き飛んだ。

アルトアイゼン・リーゼが両肩のアヴァランチ・クレイモアを展開し、火薬入りチタン弾をぶっ放したのだ。

キョウスケは即座にその場を離脱すると、残った半数のアインストに左腕の5連チェーンガンを連射、破壊する。

だが、その攻撃を逃れた1体がアルトアイゼン・リーゼに向かってきた。

しかし、そこはアルトアイゼン・リーゼが最も得意とする間合い。

アルトアイゼン・リーゼが右腕を振り被り、その巨大な杭をアインストに突き刺した。

その瞬間、撃鉄が落ちて火薬が炸裂。

杭が打ち出されて衝撃が奔る。

その威力はアインストを粉々にするだけでは飽き足らず、あまりの威力にバンカーを中心に円環状に変形してしまうほど。

それから一瞬遅れて爆散する。

 

『ッ!? エクセレン!!』

 

アルフィミィが呼びかけると、エクセレンが再び洗脳状態に陥り、ライン・ヴァイスリッターがその場を離脱していく。

すると、

 

「あの一つ目だ! あれが邪念の受信機になっている!」

 

今のアルフィミィの命令により、大本を察知したマイが叫んだ。

その言葉通り、ライン・ヴァイスリッターの額の赤い一つ目が怪しく輝いている。

 

「ならば!」

 

キョウスケはブースターを吹かしてライン・ヴァイスリッターを追う。

 

『させませんの!!』

 

それを止めようとペルゼイン・リヒカイトがアルトアイゼン・リーゼを追おうとして、目の前を強烈なビームが横切る。

 

『ッ!?』

 

思わず足が止まるアルフィミィ。

それは、

 

「させないのはこっちだ!!」

 

シンがそう叫びながらデスティニーのアロンダイトでペルゼイン・リヒカイトに斬りかかった。

ペルゼイン・リヒカイトは咄嗟に太刀を抜いてその一撃を受け止める。

改修前の時は、アロンダイトが簡単に断ち切られてしまったが、今のアロンダイトはゾル・オルハリコニウム製。

簡単には破壊されない。

 

「うぉおおおおおおおおおおおっ!!」

 

『くっ、このっ……!』

 

アルフィミィはデスティニーを押し返そうとする。

しかし、

 

「GSライドとウルテクエンジンでパワーアップしたデスティニーを、舐めるなぁっ!!」

 

シンが叫んだ瞬間、シンの中で『種』が弾けた。

そして、それに呼応するようにGSライドの出力が増加。

それに伴い、赤かったデスティニーの光の翼とアロンダイトのビーム刃の色が、澄んだ翠へと変化していく。

 

『ッ!?』

 

そして、出力が上がったことでペルゼイン・リヒカイトにも力負けはしない。

 

「はぁああああああああああああっ!!」

 

シンは強引にアロンダイトを振り切り、ペルゼイン・リヒカイトを吹き飛ばしながら体勢を崩す。

 

『くっ!』

 

アルフィミィはペルゼイン・リヒカイトの体勢を立て直すが、デスティニーが左手を振り被りながら突っ込んできていた。

 

『ッ!?』

 

アルフィミィは鬼面の1つを咄嗟に間に割り込ませた。

突き出されたデスティニーの左手が鬼面によって止められる。

だが次の瞬間、デスティニーの左手から翠の光が溢れ、鬼面が爆散した。

デスティニーのパルマフィオキーナによる攻撃だった。

 

『あああっ!?』

 

その衝撃で吹き飛ばされるペルゼイン・リヒカイト。

そしてその間に、キョウスケがエクセレンを追いかけていたが、中々追いつくことは出来ない。

しかしその時、

 

「予想通りです!」

 

ライン・ヴァイスリッターの前方に突如としてビッグボルフォッグが出現した。

ホログラフィックカモフラージュで姿を消していたのだ。

そして、

 

「超分身殺法!!」

 

ビッグボルフォッグが3機に分離しつつ、ライン・ヴァイスリッターをかく乱するように動き回りながら肉薄。

バランスを崩した。

 

「今です! キョウスケ中尉!!」

 

ボルフォッグが叫ぶ。

 

「エクセレン! 今助ける!!」

 

ライン・ヴァイスリッターの肩に手を掛け、強引に振り向かせると同時に右腕を振り被り、リボルビング・バンカーの切っ先がライン・ヴァイスリッターの額にある一つ目の様な結晶を貫き、砕いた。

その瞬間、ライン・ヴァイスリッターの額から、怨念の様なオーラが放出された。

暫くしてそれが収まると、

 

『生と死の境界が、同じ存在を繋げる? なら、私達は不要ですの?』

 

アルフィミィがそう呟き、転移によって姿を消した。

 

「ッ!? 逃げられたか!」

 

シンは悔しそうに吐き捨てる。

それから少しすると、ライン・ヴァイスリッターのエクセレンが意識を取り戻した。

 

「………うっ………あっ…………キョウスケ…………私……」

 

「………よく、帰って来たな………」

 

「キョウスケ………ありがと……本当に………私………!」

 

「気にするな。お前はいつものお前でいればいい」

 

「…………うん」

 

キョウスケとエクセレンは言葉を交わす。

言葉は少ないが2人の間には、確かな『絆』があった。

 

 

 

 

 

 

 





はい、スパロボOG編第14話です。
最近戦闘シーンばっかりだったので、ちょっとは日常編?も入れてみました。
ラミアはほぼ攻略完了だったり。
そしてついに登場アルトアイゼン・リーゼ。
この機体はスパロボオリジナルの機体の中でもトップクラスに好きな機体なので優遇されてます。
でもってシンはアルフィミィにリベンジ成功な感じで。
いよいよクライマックスが近付いてきました。
次回もお楽しみに。


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