転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第15話 白き魔星へ

 

 

 

アインストを退け、エクセレンも取り戻すことが出来た俺達は、元々の目的であるホワイトスターへと進路を取っていた。

その道中、クロガネで英気を養う為に簡単なパーティーが開かれた。

クロガネには、十分な量の食材が積まれている。

その理由は、レーツェルがファインシュメッカーの名が示す通り『食通』だからだ。

例え戦時とはいえ、『食』には妥協しない。

それがレーツェルの信条であった。

そして、レーツェルや女性パイロット達が中心となってパーティー用の料理が準備され、食堂に集まった一同が騒ぎながら食事を始めた。

そしてこのパーティーには、俺やハル、ルネに加えてルリも参加している。

勿論、シンとステラ、アルト、シェリル、ランカも居るが、シェリルとランカはパーティーを盛り上げるための歌い手としての参加だ。

 

「皆さん楽しそうですね」

 

騒ぐ皆を見てルリが呟く。

 

「ああ。大きな戦いの前にこうやって騒げるのも、強さの1つだと俺は思うな」

 

「そうですね。ナデシコの皆もそうでしたから………」

 

ルリは懐かしそうに呟く。

 

「ルリも偶には羽を伸ばした方が良い。最近………というか、マクロス・ブレイバーを手に入れてから、ルリには負担をかけっぱなしだからな」

 

俺がそう言うと、

 

「いえ、オモイカネやトモロも協力してくれているので、そこまで負担では………」

 

「お前が負担に思っていなくても、外から見てると結構役割を押し付けてるように見えるんだ。休める時にはしっかり休んでくれ」

 

「………はい」

 

俺がそう言うと、ルリは素直に頷いた。

そのまましばらくパーティーを楽しんでいると、艦内放送が流れた。

 

『総員に告ぐ! 第3種戦闘配置にて待機せよ! 繰り返す! 第3種戦闘配置にて待機せよ!』

 

ホワイトスターに近付いてきたという事だろう。

それぞれが立ち上がり、準備を始める。

俺達もマクロス・ブレイバーへ向かった。

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

ホワイトスターでは、そこを拠点としているインスペクター及び、インスペクターに協力しているシャドウミラーの部隊が、次々と現れるアインスト達と戦っていた。

こちらはその混乱に乗じ、ホワイトスターへ攻め入る事を決定。

各機が出撃する中、エクセレンはアインストによって変貌したヴァイスリッター……

ライン・ヴァイスリッターで出撃する。

心配する声もチラホラあったが、エクセレン自身と、念動力者達からも問題ないとのお墨付きを貰い、出撃することを決めた。

彼らが戦闘宙域へ突入した時、アインストはインスペクターの新兵器によって殆ど全滅していた。

無数のリフレクターを展開し、戦艦のビーム砲を反射させて広範囲を殲滅する、天竜神の光と闇の舞に似た兵器だ。

とはいえ、今までの戦闘でインスペクターは消耗している。

好機である事には変わりはない。

各機が戦闘を開始。

多くが無人機を相手にする中、ダイゼンガーとアウセンザイターは、ヴィガジのメガガルガウと。

エクスバインやグルンガストはメキボスのグレイターキンという因縁のある相手と戦っていた。

ジェイ達も合流した超竜神、撃龍神、天竜神、ビッグボルフォッグ、マイクらと共に無人兵器の迎撃に当たっている。

すると、敵艦が主砲を発射。

リフレクターによって反射され、不規則な射線を取る。

だが、

 

「行けませんわ!」

 

予知能力を持ったシャイン王女がリフレクターの1つに攻撃。

 

「奴らの狙いは!」

 

それに気付いたギリアムも同じリフレクターに攻撃して完全に破壊した。

次の瞬間、その場を通過するビーム。

もしそれに反射していたら、ヒリュウ改に直撃していただろう。

 

「リフレクターの破壊を急げ! もし連射でもされたら………」

 

テツヤがそう指示を出すが、

 

『防ぎきれるものじゃないさ!』

 

アギーハの叫びと共に第2射が発射された。

リフレクターに反射しながら迫るビーム。

 

「ッ! 座標転送! 狙い撃って!」

 

アヤがR-3で狙うリフレクターを指示する。

 

「了解!」

 

ライがR-2のハイゾルランチャーでリフレクターを破壊し、その直後にビームが通過する。

しかし、

 

「無駄さ!」

 

続けて第3射が放たれた。

しかも、今度は1つではなく、リフレクターに当たった直後に拡散し、無数の射線となって襲い掛かる。

 

「シャイン王女!」

 

「くっ! 予測しきれませんわ!」

 

懸命にリフレクターを破壊するラトゥーニとシャイン王女だったが、遂に手が回らなくなり、撃ち漏らそうとしていた。

だが、別のビームがそのリフレクターを破壊する。

それは、

 

「反射角計算! データ共有! お兄様達!!」

 

天竜神が呼びかける。

 

「了解!」

 

「うぉおおおおおおおおおおっ!!」

 

データを受け取った超竜神と撃龍神が的確に必要なリフレクターを撃墜し、ビームを全て素通りさせた。

 

『なっ!? 今のを凌ぎ切った!?』

 

アギーハが驚愕の声を上げた。

 

「フフッ……! 光と闇の舞の計算よりも簡単だったわね」

 

天竜神はそう言い放つ。

 

「よし! 反射板はこちらで何とかする! サイバスター、ヴァルシオーネ、アステリオン、ATXチームは戦艦を叩け!」

 

カイがそう指示する。

 

「大本を叩けって事だね! 了解!」

 

リューネが返事をすると、

 

「反射板は俺達で何とかする! 頼んだぜ!」

 

「ああ!」

 

リュウセイの言葉にマサキが答えた。

 

 

 

 

 

「でぇぇぇぇぇい!」

 

ラミアのヴァイサーガが無人兵器を纏めて切り裂く。

だが、その直後に背後からインスペクターの四天王の1人、シカログのドルーキンがハンマーを振り被りながら迫っていた。

 

「ッ!?」

 

不意打ちにラミアは失態を悟るが、

 

「させんっ!」

 

その前にジェイダーが割り込んできてハンマーをプラズマソードで受け止めた。

 

「ジェイ!」

 

ラミアは嬉しそうな声を上げる。

しかし、

 

「くっ………!」

 

パワーではドルーキンが上回っており、徐々に押し込まれようとしていた。

その時、

 

「ジェイ君! 下がって!」

 

エクセレンがそう叫ぶと、ライン・ヴァイスリッターがハウリング・ランチャーを構えた。

 

「ッ!」

 

ジェイダーはドルーキンの腹部を蹴りつけると、その反動で離れ、その直後にビームと実弾がドルーキンの肩部に直撃。

損傷させると共に大きくバランスを崩す。

 

「今よ! キョウスケ!」

 

エクセレンの言葉と共に、ライン・ヴァイスリッターの背後からアルトアイゼン・リーゼが突っ込んできた。

 

「前より大口径だ!」 

 

アルトアイゼン・リーゼがリボルビング・バンカーを構え、

 

「威力は受けて確かめろ!!」

 

ドルーキンの腹部に突き立てた。

キョウスケはかつて、ジェイ達がこの世界に来る前にドルーキンと戦った事があった。

その時はアルトアイゼンのリボルビング・ステークはドルーキンに歯が立たず、その装甲を破ることは出来なかった。

だが……………

撃鉄が落ちてバンカーが打ち出される。

その威力は、リボルビング・ステークでは歯が立たなかった装甲を打ち破り、その機体を衝撃が貫通。

どてっぱらに大穴を開けた。

その直後に爆発するドルーキン。

 

『シカログーーーーーーーーーーッ!?!?』

 

アギーハの悲痛な声が響く。

ドルーキンの操縦者であるシカログとアギーハは、所謂恋人同士だ。

そのショックは計り知れないだろう。

 

『よくもシカログをぉぉぉぉっ!!』

 

怒りに燃える声を上げるアギーハ。

だが、

 

「そもそもあんた達が一方的に仕掛けてきた戦いだろうが!!」

 

その怒りはお門違いだと言わんばかりに、アギーハのシルベルヴィントにビームキャノンを放つリューネ。

 

『くっ!』

 

更にサイバスターが突っ込んでくる。

サイバスターの剣であるディスカッターが繰り出されるも、アギーハはそれを受け止める。

 

『よくもっ! 下等な地球人如きがっ!!』

 

それでも見下す言葉を吐き続けるアギーハに、

 

「その侮りがっ………!」

 

マサキがシルベルヴィントの両腕を断ち切り、

 

「てめえら自身をっ………!」

 

更に機体を回転させ、シルベルヴィントを横真っ二つに断ち切る。

 

「追い込んだんだ!!」

 

『うわぁあああああああああっ!?』

 

吹き飛ばされるシルベルヴィントだったが、それでも体勢を立て直すと、

 

『殺す! 殺してやる!!』

 

両腕も無く、上半身だけとなった機体で突っ込んでくるアギーハ。

 

「マサキ!」

 

「ッ!」

 

その執念に、もはや倒すしかないと悟ったマサキは、

 

「アァァァカシックッ………! バスタァァァァァァァッ!!」

 

火の鳥を召喚し、サイバードに変形すると火の鳥を纏って突撃する。

 

『はぁああああああああああああああっ!!』

 

「うぉおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

アギーハの執念とマサキの気迫がぶつかり合う。

その結果は、

 

『………………シカログ』

 

サイバスターがシルベルヴィントを粉砕し、決着した。

それを目撃したヴィガジは、

 

『おお………シカログとアギーハが屠られるとは…………!』

 

わなわなと震えると、ダイゼンガーとアウセンザイターを無視し、戦艦へと近付く。

 

『出力調整! 貴様らも後を追うがいい!!』

 

怒りの言葉と共に、戦艦の主砲を遠隔操作で放った。

しかし、

 

「プロテクトウォール!!」

 

放たれたビームが発射直後に目の前に居たガオファイガーによって受け止められる。

 

『何っ!?』

 

受け止められたビームが五芒星を描いて反射。

主砲の発射口に直撃した。

 

「こういう類の武器は、拡散する前に防ぐのが一番いい」

 

そう言い放つガオファイガー。

 

『き、貴様…………!』

 

怒りに震えるヴィガジだったが、その直後、戦艦の艦首を中心に重力エネルギーの塊が発生し、艦の半分近くが消滅。

残りも誘爆して轟沈する。

 

『い、今のは………まさか………?』

 

ヴィガジが信じられないような声を漏らすと、その前に巨大な青い特機が姿を見せた。

それは、

 

「どうですか? あなた方からの技術提供を受けて作られたグランゾンの力は?」

 

シュウ・シラカワのグランゾン。

 

『ぐぐぐ………! 貴様ぁぁぁぁっ!』

 

「……………ブラックホールクラスター………発射」

 

シュウは静かに告げ、操作すると、グランゾンの胸部が展開。

そこに先ほどの重力球が発生し、メガガルガウに向けて投げつけた。

マイクロブラックホールが内包されたそれは、桁違いの威力を誇り、その輝きが消えた後にはメガガルガウの半身が消滅していた。

 

『ば、馬鹿な………!? これほどの………!?』

 

自分達が地球人に流した技術では、これほどの威力を出すことは不可能だとヴィガジは思ったが、

 

「この私が、更に昇華させたのです。当然でしょう?」

 

シュウは流された技術をそのまま使ったのではなく、独自に昇華させたと口にする。

 

『ち、地球人め………! やはり貴様らは………!』

 

「さあ、報いを受けなさい」

 

シュウのその言葉と共に、メガガルガウが限界を迎え、爆発する。

 

『ぐぁあああああああああああっ!?!?!?』

 

ヴィガジは断末魔の叫びと共に消え去った。

 

「シュウ………てめぇ………」

 

それを見ていたマサキが声を漏らす。

 

「敵はまだ残っています………助力しますよ……フフ……」

 

シュウはそう言って怪しく笑った。

 

 

 

その頃、メキボスのグレイターキンはイルムとの戦いで損傷し、ホワイトスターへと撤退していた。

 

 

 

同じ頃、ホワイトスターからアクセルの操るソウルゲインと、W-16『エキドナ』の操る黒いアンジュルグ。

そして量産型Wシリーズの操る複数のエルアインスが出撃して来た。

しかし、飛来して来た無数のビームにエルアインスは瞬く間に撃墜されていく。

ライン・ヴァイスリッターの射撃だった。

ライン・ヴァイスリッターと共にアルトアイゼン・リーゼも向かってくる。

 

『キョウスケ・ナンブ………本懐を遂げる前に、憂いを断たせてもらうぞ!』

 

「本懐………貴様らの手で戦争をコントロールする事か!」

 

『そう……ヘリオスを捕らえ、システムXNを完全なものとし、転移戦法を自在に行える部隊を作り上げる! そうすれば、何処にでも争いの種を蒔けるのさ!!』

 

その言葉と共にソウルゲインの右手からエネルギー波、『青龍鱗』を放つ。

 

2機はそれを躱し、

 

「どこにでも………!? もしや、他の並行世界にもか!?」

 

アクセルの言葉に引っ掛かりを覚えたキョウスケは問いかける。

 

『フッ! いい読みだ!!』

 

その言葉を肯定するアクセル。

ソウルゲインとアルトアイゼン・リーゼが正面から激突。

手四つ状態となり、力比べの体勢に入る。

 

『舐めるな! パワーなら!』

 

一見、アルトアイゼン・リーゼとソウルゲインでは、特機であり大型のソウルゲインの方が単純な力比べでは分がある様に見えた。

だが、

 

「押せ! アルト!!」

 

キョウスケはブースターを全開にしてソウルゲインに対抗する。

 

『………あの時と同じく、貴様もいずれ変貌するかもしれん………』

 

「ッ!?」

 

『ここで倒しておかねばならんのだ………俺達が目指す世界の為にもな!』

 

ソウルゲインの左腕にエネルギーがチャージされ始める。

青龍鱗を放とうとしていた。

 

「ッ! やらせん!」

 

寸前でそれに気付いたキョウスケは、発射直前に全身でぶちかましを行い、ソウルゲインの体勢を崩す。

 

『くっ……!』

 

「この距離でクレイモア………貰ったぞ!!」

 

アルトアイゼン・リーゼの両肩のコンテナが開放され、火薬入りチタン弾がバラまかれる。

その弾幕にアクセルは損傷しつつも離脱しようとしたが、

 

「アクセル隊長! お覚悟を!」

 

その先に回り込んでいたラミアのヴァイサーガが剣を突き出しながら突進して来た。

 

「はぁあああああああああっ!!」

 

『チィッ!?』

 

ソウルゲインは体勢が悪く、避けられそうにない。

そのまま切っ先がソウルゲインの胸部へと向かい、

 

「なっ!?」

 

その前に割り込んできた黒いアンジュルグの胸を貫いた。

 

『W-16!? 貴様っ……!』

 

アクセルが驚愕の声を上げる。

 

『…………私の任務は………あなたを………生還させることです………』

 

エキドナはそう呟く。

 

『何故だ!? 俺の命令は……!』

 

アクセルは戦闘が始まる前、エキドナに新たな命令を与えていた。

それは、W-17……ラミアを倒して、超えて見せろというもの。

しかし、エキドナはそれを拒否してアクセルを助ける事を選んだのだ。

 

『レモン様が………悲しみます………』

 

『……………ッ』

 

『隊長………生き延びて……ください………レモン様の……為に…………』

 

「W-16………いや、エキドナ………」

 

ラミアはエキドナも自分と同じになったのだと悟った。

命令よりも大切な意思を。

ラミアは機体の限界を悟り、剣を引き抜く。

黒いアンジュルグは宇宙空間を漂った後、爆発と共に消え去った。

 

『………自分の意志で………逆らったのか………俺やレモンの命令に………』

 

アクセルがそう呟く。

 

「エキドナ………お前に未練は無かったのか………漸く……命令よりも優先すべき意志を見つけられたというのに…………」

 

ラミアは、消えていく光を見つめながら、そう呟いた。

その直後、ホワイトスターの内部から爆発が起き、何らかの連絡を受けたアクセルが撤退していく。

キョウスケは後を追おうとしたが、一時帰投の命令が出たため止む無く止まった。

各機が弾薬を補給している間に、新たな作戦目標が決まる。

それは、ホワイトスター内部への突入。

内部でインスペクターやシャドウミラーにも予想外な事態が起きていると推測されるため、その原因を突き止めるためだった。

補給を終え、体勢を整えたそれぞれは、ホワイトスターへ向けて再び進軍を始めた。

ホワイトスターの表面へ近付いたとき、突如として内部から高エネルギー波が放たれ、外壁を破壊する。

 

「また爆発が!?」

 

一同がそこへ近付いていくと、ホワイトスター内部から巨大な人型の機動兵器が現れた。

巨体に悪鬼のごとき顔、2枚の刃状の翼、2本の尾など怪物じみた形状を持った特機だ。

 

「ッ!? あいつは……!?」

 

SRXのリュウセイが声を漏らすと、

 

『僕はウェンドロ。異文明監査官さ』

 

少年の声が響いた。

 

「異文明監査!? それって、ヴィガジが言っていた………!?」

 

アイビスがその単語に反応する。

 

『そう。僕は彼らの上官だ』

 

その言葉を肯定するウェンドロ。

 

「ならあんたは……インスペクターなの?」

 

アイビスはそう問いかけたが、

 

「いえ。別の物に………なっているようですね………」

 

シュウがそれを否定した。

 

『そうさ………もうグランゾンも、システムXNもいらない……』

 

ウェンドロがシュウの言葉を肯定するように機体の姿がより凶悪に変貌していく。

そして同時に、周囲にアインストが出現した。

その意味する所は、ウェンドロはアインストと同化しているという事だ。

 

『お前達に、裁きを下してやる』

 

その機体から閃光が迸った。

同時に周囲のアインストも攻撃を開始。

それを迎え撃つために彼らも迎撃を開始した。

しかし、際限なく現れるアインストに手を焼くアラド達。

そこへ、

 

「お前達のデータは、既に解析済みだッゼ!!」

 

ブームロボ形態のマイク13が現れ、

 

「ディスクX! セットオン!」

 

スタジオ7から飛び出したディスクを胸部にセット。

そして複合サウンドツールが更に飛び出し、

 

「ギラギラーンVV!!」

 

それを掴むと構え、

 

「ソリタリーウェーブ………ファイヤー!!」

 

重厚な音楽の演奏を始めるマイク13。

すると、その音楽が届くところに居たすべてのアインストの表面に罅が入って行き、次々と砕け始める。

 

「ほう。ソリタリーウェーブですか………なかなかの技術力です」

 

シュウが興味深そうにその光景を見ていた。

そんな中、カイはギリアムにATXチームと共にシャドウミラーの対処を任せた。

ギリアムはATXチームと共に、ホワイトスターを目指したが、その途中に転移反応を観測。

目の前にギャンランドとソウルゲインや、ツヴァイサーゲインが現れる。

ギリアムは奇襲を警戒したが、

 

『馬鹿な!? 転移に失敗したのか!?』

 

ヴィンデルが驚愕の声を上げた。

 

『もしや、アインストの所為で!?』

 

『この辺り一帯の空間が閉じられているとでも言うのか………』

 

戸惑いを見せる彼らの言動から、この場に現れたのは本意ではないという事が伺えた。

 

『フン………そううまく事は………運ばんという事だ!!』

 

アクセルがそう叫びながらソウルゲインの右腕を回転させ、ある方向にむけて放った。

その先には、こちらに向かってくるアルトアイゼン・リーゼの姿がある。

キョウスケはその一撃を躱すと迷わずに突っ込んでくる。

ソウルゲインも真っ向から立ち向かった。

 

『貴様も変貌して見せるか!? ウェンドロの様に!!』

 

「お前を倒すのに、あのような力は要らん!!」

 

アクセルは向こうの世界のキョウスケの存在から、危険性を危惧し、キョウスケは真っ向からあのような力は要らないと言い張った。

ソウルゲインの回転する左腕と、アルトアイゼン・リーゼのリボルビング・バンカーが激突する。

次の瞬間、ソウルゲインの左腕が砕け散った。

 

『ッ!?』

 

ソウルゲインは吹き飛ばされるが体勢を立て直し、先程はなった右腕が戻ってきて元の位置に収まる。

 

『このまま逃げるのはどうかと思っていたところだ! 向こう側でもこちら側でもベーオウルフは俺が倒す! これがなぁっ!!』

 

ソウルゲインが再びアルトアイゼン・リーゼに向かい、両者は激突した。

 

 

 

鳴り響くマイクからのソリタリーウェーブにウェンドロの機体にも罅が入っていく。

 

『なっ!? こ、これは………!? ぐぁああああああああっ!?』

 

それだけではなく、ウェンドロ自身も苦しむ声を上げた。

機体だけでなく、ウェンドロ自身もアインストという存在に変貌しているため、ソリタリーウェーブの影響下にあるのだろう。

 

「それが人を捨てた者の末路だ」

 

いつの間にかキングジェイダーにメガフュージョンしていたジェイがウェンドロの前に現れる。

 

『だ、黙れ! 消去してやる! 消去! 消去! 消去ぉっ!!』

 

既に自我が崩壊しかかっているのか、ウェンドロの言葉に脈絡が無くなっていく。

機体の胸部が展開し、砲身が露になると、巨大なビームが放たれた。

 

『消去ぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!』

 

その光に飲み込まれるキングジェイダー。

 

『くくっ! あっはっはっはっは!』

 

仕留めたと思い、笑い声を上げるウェンドロ。

しかし、その直後に足元にESウインドウが開き、

 

『!?』

 

そこからキングジェイダーが飛び出してきた。

 

「おおおおおおおおおおおおっ!!」

 

キングジェイダーは両手の手刀をウェンドロの機体の腹部に突き込む。

 

『なっ!?』

 

「十連メーザー砲! 零距離斉射!!」

 

内部からメーザー砲が放たれ、そのエネルギーが機体全体に行き渡り、

 

『ぎゃぁああああああああああああああああっ!?!?』

 

ウェンドロは機体の爆発と共に消え去った。

 

 

 

更に別の場所では、エクセレンとラミアがレモンのヴァイスセイヴァーと戦っていた。

 

「態々他の世界に行って戦争をするなんて! それに、あなたは私の何なの!?」

 

エクセレンが問いかけながらハウリング・ランチャーのビームを放つ。

レモンはそれを躱しつつ、

 

『真実を知りたければ、私を倒しなさい。戦争では、勝者が全てを得るのよ』

 

レモンは反撃のライフルを放つ。

ライン・ヴァイスリッターもそれを躱しながら反撃し、射撃戦に持ち込む。

すると、

 

「レモン様! これ以上の戦いは……!」

 

無意味ですとラミアが説得しようとした。

しかし、

 

『戦争無くしてあなたや私という存在はあり得なかった。そしてあの人………アクセルとの出会いもね』

 

レモンはそう言って聞き入れようとはしない。

 

「ですがっ………!」

 

ラミアが尚も説得しようとした時、

 

「戦争によって生まれる存在、出会いがあるのも否定はしない。だけど、それを理由に未来の戦争を肯定するのは違うと思う」

 

その言葉と共にガオファイガーが現れる。

 

「戦争によって得るものより、失われるものの方が遥かに多い!」

 

『それは私達の存在を否定するという事かしら?』

 

「違う! 生まれた命が生きる権利は誰にでもある! けど、だからと言って同じ事を繰り返す必要は無いと言いたいだけ! 生まれた命、出会いがあったのなら、それを壊さない様に大切にするべき!」

 

ガオファイガーがそう言うと、

 

「その通りです! 確かに私は戦争のお陰で生まれたのかもしれません。そして、戦争があったからジェイと出会えたのも否定はしません! ですが、それを理由に戦争を起こす気にはなれません!」

 

ラミアも叫ぶ。

 

『…………そろそろお終いにしましょう………ソリッドソードブレイカー!!』

 

ヴァイスセイヴァーの背部からソードブレイカーの強化型が射出される。

通常のソードブレイカーよりも複雑な動きと射撃でライン・ヴァイスリッターを狙うが、エクセレンはそれを躱し切り、

 

「ここで終わるわけには、行かないのよ!!」

 

ハウリング・ランチャーのXモードを起動。

砲身が展開し、銃口が3つになると、強烈なビームが放たれた。

 

『ッ!? くぁあああああっ!?』

 

レモンは何とか躱そうとしたが、左半身を掠め、左腕と左足が吹き飛び、ボディにも相当なダメージが入った。

 

『やるわね………流石は私…………』

 

「え?」

 

レモンの言葉にエクセレンは驚愕の声を漏らした。

 

『私は………向こう側の世界のアナタ………』

 

「「ッ!?」」

 

レモンの言葉にエクセレンとラミアは驚愕する。

 

「しかし、向こう側のエクセ姉様は死亡したと!?」

 

ラミアが自分の知る情報との食い違いを示唆するが、

 

『あなたを生み出した技術………その礎となったマテリアルによって、私は蘇生した………でも、全ては元通りにはならずに、私は………レモン・ブロウニングという存在になった………』

 

明かされる事実に、エクセレンは開いた口が塞がらないほどに驚愕していた。

 

「レモン様…………」

 

『私は………私のもう一つの可能性を見られた………それには………あなたも含まれているのよ…………』

 

すると、ヴァイスセイバーの各部が爆発を始める。

機体が既に限界なのだ。

 

『………もう限界みたいね』

 

レモンは諦めたように呟く。

 

「レモン様! 脱出を!」

 

ラミアは脱出を促す。

 

『もう遅いわ………それに、これで良かったのかもしれない………』

 

だが、レモンは目を伏せた。

自分の死を受け入れたように。

だが、

 

「ッ!?」

 

ガオファイガーが何かに気付く。

こちらに向かってくる、紫の流星を。

 

「あれは!?」

 

その紫の流星がヴァイスセイヴァーに衝突。

紫の輝きに包まれる。

 

「レモン様っ!?」

 

ラミアが叫ぶ。

 

「これって、まさか!?」

 

ガオファイガーがその光に目を見開くと、

 

『ゾンダァァァァァッ!!』

 

ヴァイスセイヴァーに取りついたゾンダーの姿があった。

 

「ゾンダー!」

 

ガオファイガーが叫ぶ。

ゾンダーが攻撃を開始し、周囲にビーム攻撃を放った。

 

「ッ!?」

 

3機はその攻撃を躱す。

 

「レモン様!」

 

ラミアが叫ぶ。

 

「私が前に出る! 2人は援護を!」

 

ガオファイガーの言葉にラミアはハッとなり、

 

「…………ルネ、レモン様を頼む」

 

「うん」

 

ラミアの言葉にガオファイガーは迷わずに頷いた。

すると、ゾンダーはソリッドソードブレイカーを射出。

ガオファイガーを狙おうとした。

だが、

 

「烈火刃!!」

 

ヴァイサーガが投げ放った苦無が的確にそれらを捉え、撃墜する。

 

「こっちも喰らいなさい!!」

 

エクセレンが叫びながら、再びハウリング・ランチャーのXモードを発射。

ゾンダーはバリアで受け止めようとしたが、その威力はゾンダーのバリアで止められるものではなかった。

バリアを打ち破られ、下半身が吹き飛ぶ。

再生能力を持つゾンダーの前には大したダメージではないが、動きは止められる。

その隙を狙い、ガオファイガーが両腕を広げた。

 

「ヘル! アンドヘブン!!」

 

右手に攻撃のブロウクンエネルギーを、左手に防御のプロテクトエネルギーを集中させる。

 

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ………!」

 

言霊と共に、その両の掌を重ね合わせる。

そして、掌が重なり合った時、強力な電磁竜巻が発生。

ゾンダーを拘束する。

 

「はぁあああああああああああああああああっ!!」

 

背部スラスターによってガオファイガーが突撃。

 

「はあっ!!」

 

その手をゾンダーの胴体に突き込んだ。

そのままゾンダー核を確保。

プロテクトエネルギーによってゾンダー核を保護しつつ、解放したエネルギーがゾンダーの体中を駆けぐる。

 

「ッ……せいっ!!」

 

その直後にゾンダー核を身体から抜き出す。

そして、駆け巡ったエネルギーが内部から爆発。

ゾンダーの身体は跡形もなく爆散した。

ガオファイガーの手に確保されたゾンダー核。

その時、ホワイトスターに異変が起こった。

巨大な転移フィールドが発生したかと思うと、その中から巨大な存在が現れたのだ。

ホワイトスターと一体化したそれは、アインストの女王蜂と呼ぶべきモノ。

地球の命運は、今まさに決まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 






はい、スパロボOG編第15話です。
うん、まあ、色々強引でした。
スパロボは元々登場機体多いからもともと少ないそれぞれの見せ場をジェイ達がかっぱらう事に……………
まあ、今回の変更点はレモンがゾンダーになって生存という所でしょうかね。
彼女が居ないと後々問題が…………
と言う訳で次回が最終決戦になりそうです。
お楽しみに。
で、話は変わりますがご相談。
組織名どうしましょう?
まあGGGにちなんでGの頭文字3つの組織名にしようと思ってますが、次のどれがいいですか?
アンケートします。
他にも案があればメッセージで教えていただけるとありがたいです。

① ガッツィー・ジェネレーション・ガード(Gutsy Generation Guard)=勇気ある世代(時代)の守護者

② ガッツィー・ジェネレーション・ギャザリング(Gutsy Generation Gathering)=勇気ある世代(時代)の集い

③ ガッツィー・ジェネレーション・グループ(Gutsy Generation Group)=勇気ある世代(時代)の集い

④ ガッツィー・グランド・ジェネレーション(Gutsy Grand Generation)=勇気ある大いなる世代

自分の頭ではこんなもんが限界です。
それでは投票よろしくお願いします。




PS:今週の返信はお休みします。

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