転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
夜会の翌日。
コンパス、ファウンデーション王国、ユーラシア連邦によるブルーコスモス残党軍打倒の為の事前協約を決めるための作戦会議が行われていた。
当然のことだが俺達は人同士の戦いには関与するつもりはない為作戦会議には参加せず、マクロス・ブレイバーに戻っていた。
そして作戦が開始され、アークエンジェルを中心にMS部隊が展開する。
ミレニアムからもライジングフリーダムやイモータルジャスティス、ギャンシュトローム、ハイネのゲルググメナースが発進。
アークエンジェルの部隊と合流して敵部隊の鎮圧へと向かった。
ブルーコスモス側もダガーやウィンダムを中心とした部隊を展開。
戦闘が開始される。
数はブルーコスモスの方が多いが、コンパス側はライジングフリーダムやイモータルジャスティスが一騎当千の力を見せつけ、次々と敵機を撃破していく。
「ワオ! 圧倒的じゃない!」
その様子をマクロス・ブレイバーからモニターで見ていたエクセレンが声を上げる。
「レイ………」
予め聞いていたレイの乗機を見ながら、シンが心配そうに呟いた。
「心配か?」
そんなシンに俺は声を掛ける。
「ええ……まあ………」
「人同士の争いに介入しないというのは俺の考えであって、それをお前に押し付けるつもりはない。お前が望むなら止めるつもりはないぞ? それに、お前は元々この世界の人間だ。お前が介入しても、誰も文句は言わん」
俺はそう告げる。
だが、シンは軽く俯くと、
「…………デスティニーが改修前だったら飛び出していったかもしれません………でも、今のデスティニーはこの世界の兵器の性能を遥かに凌駕しています。きっと、アスランやキラさんを相手しても、圧倒出来てしまうほどに………そんな力は気軽に使っちゃダメだって思うんです」
シンはそう言う。
「そうか………」
「それに、きっとレイ達なら大丈夫です! あいつ等だってエースなんですから!」
シンは顔を上げて信じた表情でそう言った。
その言葉を証明するように、モニターの向こうでイモータルジャスティスが次々と敵機を撃破していく。
コンパス側が優勢に進み、鎮圧も時間の問題に思われた。
だが、事態が動いたのは国境付近にある街の避難民が、ファウンデーション王国との国境に殺到した時だった。
その避難民の中に爆発物を抱えた自爆兵が紛れ込んでおり、避難民ごと自爆。
ファウンデーション王国の部隊にも少なくない被害を出す。
更に街の中にも爆発物が仕掛けられており、それらが次々と爆発していった。
状況の対処のために、ユーラシア連邦はファウンデーションによる救助活動をエルドア地区に限り許可。
ブラックナイツが乗るブラックナイトスコードを中心にエルドア領内へ進入した。
それが、ファウンデーション側の計画の一部であることも知らずに。
すると、ファウンデーション側が救助活動の為にエルドア領内に進入して少しすると、突然モニターが映らなくなった。
「何だ?」
アルトが怪訝な声を漏らす。
「どうやらジャミングが掛けられたようです。それもかなり強力な」
ルリが空間モニターを開きながら現状を分析する。
「キナ臭いな………!」
キョウスケが目を細めながら言う。
「ルリ」
俺がルリに呼び掛けると、
「はい。現地に潜入しているボルフォッグを介してモニター回復します」
ルリがそう言うと、映らなくなったモニターが再び映像を映し出した。
そこに映ったのは、ユーラシア軍に向かって攻撃を仕掛けるライジングフリーダムの姿だった。
「なっ!? 何してるんだキラさん!?」
シンがその様子を見て叫んだ。
「………ライジングフリーダム、国境侵犯。尚もユーラシア軍への攻撃を続行中」
ルリがそう報告した。
「そんな……! 何で!?」
シンが叫ぶと、
「…………おそらくだが、ブラックナイツからの精神干渉を受けたな」
俺はそう口にする。
「ッ!」
シンが振り向くと、
「うん。彼らはテレパシーや相手の心を読んだりする能力があるみたいだからね。逆に他人の精神に影響を及ぼすことが出来るかもしれない」
ハルがそう言った。
「じゃあ、キラさんは敵の術中に嵌って……!」
「そう考えるのが自然だろう。ここでユーラシアに喧嘩を売るメリットなど、コンパスにはないからな」
「ッ………………!」
シンは思わずモニターに振り返った。
【Side 三人称】
状況は悪化の一途を辿る。
ブラックナイツが国境侵犯を理由にライジングフリーダムへ攻撃を開始。
正気を取り戻したキラだったが、現状の把握と共に状況への困惑。
更には無数の無人機による集中砲火によって苦戦を強いられた。
一方、その混乱に乗じて別行動を取っていたブラックナイツの団員のリューとダニエルが、ユーラシア軍後方にある核ミサイル発射施設を襲撃。
兵士達を全滅させ、発射プログラムをプログラミングしていた。
「パスコード、っと………」
マスクをした団員、ダニエルがダルそうにしながらも手慣れた手付きでパスコードを入力していく。
リューと共に作業を終えると、ブラックナイトスコード ルドラに搭乗し、その場を飛び去った。
その直後、2発のミサイルが発射される。
核ミサイルだ。
狙いはファウンデーションの作戦指揮所となっている王宮。
ブラックナイツは、自らの国を目標として設定していた。
全ては計画通りに……………
だが、
「………………ブラックナイツによる核ミサイルの発射を確認。隊長の知識通りでしたね…………」
何もない空間から突如として姿を現した戦場に似つかわしくないパトカーが現れた事には、ついぞ気が付かなかった。
一方、その場を離れようとしたリューとダニエルは、近くを通りがかったアークエンジェルに目撃されたため、証拠隠滅の為にアークエンジェルに攻撃を開始。
アークエンジェルも応戦を開始するが、ブラックナイトスコードの性能と、無人機による集中攻撃により、窮地に陥る。
更にレイのイモータルジャスティスやハイネのゲルググ、ムウを始めとしたムラサメ部隊にもファウンデーション軍は攻撃を開始。
応戦するものの、現れたリデラードとグリフィンのブラックナイトスコードに苦戦を強いられた。
そして、核ミサイルの目標であるファウンデーション王宮では女王アウラやオルフェが避難と称してラクスと共にシャトルで脱出する準備を進めていた。
ミレニアムはルナマリアのゲルググにスナイパーライフルを装備させて出撃させ、核ミサイルを狙撃する作戦に出た。
ルナマリアは陸地に機体を着陸させ、安定させた状態で核ミサイルを狙う。
飛翔してくるミサイルに照準を合わせ、意識を集中するルナマリア。
そして、引き金を引いた。
その一撃は、見事に核ミサイルを貫き、撃ち落した。
核ミサイルは基本的に、発射前や飛翔中に誤って爆発しない様にしている関係で、飛翔中に撃ち落されても爆発はしない。
放射線物質がバラまかれて汚染されてしまうリスクはあるが、爆発するよりかはマシだろう。
「………ふう」
1発目を撃ち落すことに成功したルナマリアはホッと息を吐く。
ミレニアム艦内でも声を上げて称える者が多かった。
だが、2発目のミサイルが突如として軌道を変えた。
「ッ!? 2発目がコースを変えた!?」
ブリッジに居たハインラインが叫ぶ。
「ええっ!?」
副長のアーサーが驚愕の声を上げる。
「退避しろルナマリア! こいつは狙撃できん!!」
ゲルググとミサイルの位置関係から撃ち落とすことは不可能と判断したハインラインがルナマリアに呼び掛ける。
「そんな事、やってみなきゃ………!」
しかし、だからと言ってルナマリアには何もしないという選択肢はない。
僅かでも可能性があるのなら挑戦するべきだとルナマリアはゲルググを飛翔させる。
その時、ファウンデーション王宮からアウラ女王やオルフェ、ラクスらが乗ったシャトルが発進し、大気圏外へ飛んでいく。
核ミサイルがファウンデーション国内へ差し掛かろうとした時、ルナマリアのゲルググがスナイパーライフルを構え、
「いけぇええええええええっ!!」
スナイパーライフルと共に、肩部のレールガンも発射する。
しかし、空中という機体が安定しない場所では、満足に狙いを定めることも出来ず、それらの攻撃は核ミサイルを大きく外れていった。
「ッ!?」
それを見て、如何することも出来ないと悟ったルナマリアは、悔しそうな表情をしながら退避しようとして、
『ちょいさ!』
気の抜けるような掛け声と共に、赤い閃光がゲルググの頭上を通過。
核ミサイルを貫き、撃ち落した。
「ッ!? 今のは!?」
ルナマリアは咄嗟に振り返る。
すると、そこには太陽を背にした影があった。
逆行で良く見えないが、悪魔の様な翼を持つそのシルエットは、
「…………堕天使?」
ルナマリアは思わず呟いた。
すると、その影は一度翼を羽搏かせたかと思うと、一瞬で姿を消した。
「あっ!?」
ルナマリアは声を上げたが、そこには最初からなにも居なかったかのように静寂だけが残ったのだった。
その頃、アークエンジェルはブラックナイツと無人機による度重なる攻撃により、撃沈寸前まで追い込まれていた。
主な武装は全て破壊され、火の手が弾薬庫に迫る。
艦長であるマリューはエンジンを切り離して艦を放棄することを決意。
総員退艦を命じた。
不時着したアークエンジェルにミサイルが殺到。
カバーに入ろうとしたハーケン隊のヘルベルトとマーズのゲルググメナースも、ブラックナイトスコードの分身能力により隙を作り出され、あえなく撃破された。
更に駄目押しとばかりに、ブラックナイツはブリッジに向かってビームライフルを発射。
完全に破壊する。
ブリッジクルーは直前で脱出したため何とか無事ではあったものの、不沈艦と呼ばれたアークエンジェルは、遂に沈むのだった。
「ッ!? アークエンジェルが!」
ブラックナイツと戦っていたレイが撃沈されたアークエンジェルに気を取られた瞬間、
『よそ見してんじゃねえよ!!』
グリフィンの操るブラックナイトスコードが急接近してきて、その手に持っていた対モビルスーツ重斬刀でイモータルジャスティスを胴から真っ二つにした。
「しまった!?」
レイは自らの失態に声を上げるが、脱出装置を起動。
緊急脱出用のジェットパックによって外へと脱出する。
しかし、グリフィンは逃がさないとばかりにレイに向かってブラックナイトスコードの手を伸ばすが、ヒルダのギャンのヒートロッドによりその腕を絡めとられ、ミサイルを撃ち込まれる。
そこにハイネのゲルググが駆け付け、
「レイ! 掴まれ!」
コクピットから手を伸ばしたハイネが呼びかける。
レイはその手を掴んでコクピットに内に引っ張り込まれ、事なきを得た。
そのままハイネとヒルダは離脱していくが、グリフィンは時間切れだとばかりに舌打ちして撤退していった。
そしてキラは、シュラの操るブラックナイトスコード シヴァの猛攻に苦戦していた。
現在のキラの精神が不安定である事、戦闘開始時点で受けた機体のダメージ、そして何よりシュラの戦闘能力の高さによってキラは追い込まれていく。
『貴様は勝てない!』
「ッ……何を!?」
シュラの言葉にキラは言い返すが、詰将棋の様に次々と武器を破壊されて行き、遂には片腕を切り落とされる。
『それがお前の
「ッ!?」
シュラの言葉にキラが動揺した瞬間、ブラックナイトスコード シヴァの胸部が展開。
そこから大量の針を射出。
ライジングフリーダムを瞬く間にフェイズシフトダウンに追い込み、全身を針に貫かれて機能停止に追い込んだ。
その時、
「そいつは私がもらう!」
アグネスのギャンシュトロームが突如として襲撃。
ビームアックスでライジングフリーダムの左腕を切り落とし、更には返す刃で脚部も破壊した。
アグネスは、今まで何度もキラに言い寄っていたが、キラには素っ気ない態度を取られるばかりでフラストレーションが溜まっていた。
そんな時、シュラと二人きりで話す機会があり、アグネス自身の性格も相まって瞬く間に惹かれてしまっていたのだ。
そしてついに、コンパスを裏切るという形で行動に出てしまった。
アグネスは止めを刺さんとビームアックスを振り上げたが、突如として背部に攻撃を受けた。
「ッ!? 何っ!?」
アグネスが振り返ると、川の上を飛んでくる1機のMS。
寸胴な見た目の赤いカラーリングのそのMSの名は『ズゴック』。
キラの親友であるアスラン・ザラの操るMSであった。
ズゴックが頭部のミサイル発射口と背部のリフターから無数のミサイルを発射。
続けて体勢を変えるとビームの一斉射撃を放った。
シュラはアグネスのギャンを庇うように立ちはだかり、シールドでその攻撃を受け止める。
『おもしろい………!』
シュラは不敵に笑うとズゴックに向けて突進。
ズゴックも両腕の対装甲斬牙爪を使い対抗。
互角の近接戦闘を繰り広げる。
「キラッ! 無事か!?」
アスランがライジングフリーダムに呼び掛けるが、答えは返ってこない。
「キラッ!?」
アスランが更に呼びかけるが、
『無駄だ。キラ・ヤマトは死んだ!』
シュラが無慈悲にそう告げる。
「キラがそう簡単に死ぬものか!」
アスランは尚も言い返した。
『諦めの悪い奴め!』
再び両者がぶつかり合おうとしたその時、
「「ッ!!」」
2機の中央をビームが通過した。
2人が動きを止め、そのビームの出所に目を向ける。
そこには地面に横たわるライジングフリーダム。
しかし、片方だけ残っていたウイングバインダー内にあったシュトゥルムスヴァーハーが展開されており、その砲口がこちらを向いていた。
「キラッ!」
『馬鹿な!? あの状態で動いたというのか!?』
嬉しそうな声を上げるアスランと、対照的に驚愕の声を上げるシュラ。
すると、2人の目の前でライジングフリーダムが立ち上がった。
そう、
先程、ギャンによって両足が破壊されたにも関わらず、だ。
「ッ!?」
悪寒を感じるアスラン。
そして、ライジングフリーダムが顔を上げると、その額にはゾンダーメタルの紋様が浮かび上がっていた。
『ゾンダァァァァァッ!!』
ライジングフリーダムの口が裂け、凶悪な笑みを浮かべたような表情となる。
「ま、まさか………! キラがゾンダーに!?」
驚愕の声を上げるアスラン。
『ふん………ゾンダーとやらに寄生されたか…………失敗作にはお似合いの末路だな』
シュラがそう言うと、仲間から時間が迫っているという知らせを受ける。
すると、シュラはアグネスのギャンに目を向け、
『来るかい?』
そう問いかけた。
「…………………行くわ……! 貴方と!」
一瞬の葛藤の後、アグネスはそう答えた。
シュラはブラックナイトスコードでギャンを抱えると、その場を離脱していく。
流石のゾンダーでも、核ミサイルに巻き込まれれば終わりだと判断したのだ。
残されたアスランはゾンダーフリーダムと対峙するが、
「くっ………キラ………!」
全体的に紫色の色調となり、生物の様に凶悪な表情を浮かべるゾンダーフリーダム。
失った部分も再生され、完全な人型を取り戻している。
ゾンダーに取り込まれているとはいえ、親友であるキラと戦う事は、アスランには戸惑われた。
だが、そんなアスランの事など知った事かとゾンダーフリーダムはフルバーストを放つ。
「くっ!」
アスランは咄嗟に躱すが、ゾンダー化によって出力の上がった武器の威力は渓谷の一部を大きく削り取った。
「なんて威力だ………!」
その威力に冷や汗を流すアスラン。
「確かゾンダーは宿主のストレスをエネルギーにするという話だったな…………つまりキラはそれほどのストレスを溜め込んでいたという事か………!」
『ゾンダァァァァァァァァァァァァッ!!』
再び砲口を上げるゾンダーフリーダム。
更に、3発目の核ミサイルが発射され、ここエルドア地区に向かっているという情報も届いていた。
「拙い………このままでは核爆発に巻き込まれてしまう………!」
アスランがそちらの方に気を向けた瞬間、ゾンダーフリーダムがフルバーストの構えを取った。
「ッ!?」
一瞬の隙を突かれ、戦慄するアスラン。
だが、何処からともなく2つの銀色のブーメランが飛来し、ゾンダーフリーダムの砲身を切り裂いた。
爆発し、バランスを崩すゾンダーフリーダム。
「ッ!? 何だ!?」
アスランが叫ぶと、銀色のブーメランが岩の天辺辺りに向かって飛び、何かに掴まれるように停止した。
すると、そこに紫色の10m程のロボットの姿が現れる。
「お前はっ!?」
アスランが声を上げると、
「私の名はボルフォッグ。GGGの隊員です」
ボルフォッグがそう答える。
「GGG………ジェイの仲間か……!」
既にGGGの情報を手に入れていたアスランは直ぐに察する。
「はい。ジェイ隊員も既にこちらに向かっています。間もなく到着するでしょう」
ボルフォッグがそう言った時、ゾンダーフリーダムが砲身を再生させ、ボルフォッグに向かってフルバーストを放った。
「とあっ!」
ボルフォッグは跳躍してそれを躱し、
「シルバークロス!!」
2つのブーメランを合体させ巨大な四方手裏剣として投げ放った。
ゾンダーフリーダムは、ビームシールドとゾンダーバリアで受け止めるが、
「今です! ガングルー!」
ボルフォッグが叫ぶと、森の中から黒いヘリコプターが飛翔する。
「ガンドーベル!」
続けて叫ぶと、何処からともなくバイクが奔ってくる。
そしてそれぞれが人型のロボットに変形し、
「三身一体!!」
ガングルーが左腕に、ガンドーベルが右腕に変形し、ボルフォッグが腕の無いロボットの姿へと変形すると、ボルフォッグの両側にガングルーとガンドーベルが合体。
「ビッグボルフォッグ!!」
20mを超える人型ロボットとなった。
そして右腕をゾンダーフリーダムに向けると、
「4000マグナム!!」
そこに装備されている銃口から弾丸を連射。
ゾンダーフリーダムを防御させ、動きを封じる。
空中から落下しつつゾンダーフリーダムに近付くと、
「ムラサメソード!!」
左腕のローターを回転させながらゾンダーフリーダムに斬り付けた。
それはゾンダーバリアを打ち破り、ゾンダーフリーダム本体を切り裂く。
身体を真っ二つにされて倒れるものの、ゾンダーフリーダムは即座に体を再生させて起き上がった。
「流石はゾンダー………この程度の損傷では大したダメージになりませんか………」
ビッグボルフォッグは落ち着いた声でそう言う。
ゾンダーフリーダムは立ち上がると、ビームライフルをビッグボルフォッグへ向ける。
「ですが、私の役目はここまでです」
ビッグボルフォッグはそう言うと戦闘態勢を解いた。
「何をっ………!?」
アスランは驚愕の声を上げかけたが、何かがこの場に接近していることに気付いた。
それは、10枚の赤い光の翼を広げた25m程の人型ロボット。
「ジェイダー!?」
アスランが叫ぶ。
すると、
「プラズマソード!!」
ジェイダーが右手に赤い光の剣を発生させると、
「はぁああああああああっ!!」
それを振り被った。
ゾンダーフリーダムもフルバーストで迎え撃つが、ジェイダーは縦横無尽に回避行動を取り、掠りもしない。
そのままプラズマソードの間合いに飛び込むと、
「はあっ!!」
すれ違いざまにゾンダーフリーダムの頭部、両腕。両足を切り裂いた。
「そこだっ!」
最後にプラズマソードが胴体を貫く。
そして、爆発と共にゾンダーフリーダムが粉々になると、その爆煙の中から右手にゾンダー核を掴んだジェイダーが姿を見せた。
「ジェイ!」
アスランはジェイダーに声を掛ける。
「アスランか……」
「ああ! だが再会の挨拶は後だ! 現在この地区に向かって核ミサイルが接近している! 早く脱出しなければ爆発に巻き込まれるぞ!」
そう注意を呼び掛けた。
だが、
「安心しろ。あいつらが来た」
ジェイダーは落ち着いた声でそう言う。
「あいつら………?」
アスランは怪訝な声を漏らしたが、すぐに何かが近付いているのに気付いた。
それは、巨大な青いクレーン車と赤い消防車。
「あれはっ!?」
アスランが声を上げた次の瞬間。
「「システムチェーンジ!」」
突如としてその2台が空中に飛び上がり、運転席側を下にして変形を開始。
瞬く間に人型へと変わっていく。
「氷竜!」
「炎竜!」
青と赤の人型ロボットへと姿を変えた氷竜と炎竜。
「変形した!?」
驚きで声を上げるアスラン。
「氷竜! 炎竜! 頼んだぞ!」
ジェイダーが呼びかけると、
「「了解!!」」
その言葉に応えると共に2人のシンパレートが上昇していく。
そして、シンパレートが100%に至った時、
「「シンメトリカルドッキング!!」」
2人は更に変形を始め、それぞれが半身を作り出す。
そして中央で合体すると右半身が青、左半身が赤の巨大ロボットとなる。
「超ぉぉぉぉぉ竜ぅぅぅぅぅぅじぃぃぃぃぃぃぃぃん!!」
合体し、超竜神となった氷竜と炎竜。
すると、予めマクロス・ブレイバーから射出されていたイレイザーヘッドを空中で受け取ると、地面へと着地し、腰に装備されているダブルトンファーでイレイザーヘッドを支えつつ、その矛先を空中を飛翔する核ミサイルへ向けた。
「核ミサイルの予測起爆時間まであと10秒!」
ルリから齎された情報を確認する超竜神。
「イレイザーヘッド…………! 発射ぁっ!!」
撃ち出される円柱状のメガトンツール。
それが核ミサイルへ向かって飛翔し、核ミサイルに接触する直前で核ミサイルが起爆。
核爆発が引き起こされる。
「ああっ………!?」
アスランが思わず声を上げる。
だが、すぐにおかしい事に気付いた。
爆発の範囲は広がらず、逆に収縮を始めていたのだ。
そして、爆発のエネルギーがすべて上空に向けて放出される。
「何だ!? 爆発エネルギーがすべて上空に!?」
アスランが困惑の声を上げると、
「イレイザーヘッド…………巨大な散乱断面積と質量を持つ分子を超振動させ、爆発などのエネルギーや大気中のガスや炎、霧状の分子を吸収し、指向性を持たせて大気圏外などに放出し、無力化する超竜神のメガトンツールだ」
「そ、そんなものが……………」
アスランは目の前で引き起こされた事態に呆然としていたが、
「ッ!? だとしたら拙いぞ!? ブラックナイツは核ミサイルで証拠隠滅を図った! 核爆発が起こらなかったら、戻ってくる可能性が………」
アスランはブラックナイツが引き返してくる可能性を示唆するが、
「その事についても心配いらん。ルリ!」
ジェイダーが呼びかけると、
『はい。ファウンデーション側、及び周辺の監視システムにはダミー情報を流しておきました。しばらくは核爆発でファウンデーション王国が消滅したという偽情報でごまかせるはずです』
「流石だな。仕事が早い」
『いえ。お安い御用です』
「い、いつの間に…………」
「お前達も、暫くは身を隠した方が良いだろう………それと、コイツもな」
いつの間にかハルに浄解されていたキラがジェイダーの手から差し出される。
「キラッ!」
ジェイダーはキラをアスランへ引き渡すと、超竜神と共にマクロス・ブレイバーへ帰還し、
「さて、どう出るファウンデーション………?」
ファウンデーションの出方を伺うのだった。
はい、ガンダムSEED FREEDOM編第5話です。
大筋は本編通り、でも最後になんとキラがゾンダー化。
まあ、この時のキラはストレスMAXですからゾンダー化しても仕方ないよね?
核ミサイルはエクセレンと超竜神の活躍によって無力化。
イレイザーヘッドがチート過ぎる。
さて、ジェイ達の介入によって犠牲者が大幅に減りましたが果たして?
次回もお楽しみに。
P.S:すみません。仕事の関係上返信の時間が取れなくなってきました。
暫くは感想の返信が出来なくなりそうです。申し訳ありません。
感想は全部読んでいるので、今まで通り感想よろしくお願いします。
(まあ、休日とはいえ仕事やらずに執筆してる時点で大概ですが)
ガンダムOOのどのタイミングに行く?
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1stで死亡キャラ救済&敵涙目
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2ndでアロウズ&リボンズ涙目
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劇場版で、歌でエルスと即行和解
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むしろ全部やれ