転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
モラリアにゾンダーが現れてからまたしばらくの時が流れた。
この間にもソレスタルビーイングは武力介入を続け、各国も彼らに対して対策を講じようとしている。
ついこの間には、ガンダム鹵獲作戦なんてのも実行されたが、俺達は相変わらず静観していた。
キュリオスとヴァーチェが鹵獲されかかるも、キュリオスは自力で、ヴァーチェは内部に隠されたガンダムナドレの姿を開放することで危機を脱する。
そして現在、中東のアザディスタンという国で、古い慣習に倣う保守派と豊かな国作りをしようとする改革派で国が二分。
そんな中、保守派の指導者であるマスード・ラフマディーが何者かによって拉致され、保守派はそれを改革派の仕業だと考え、内戦勃発寸前の状況に陥っていた。
「この世界も大変ねぇ」
エクセレンがモニターを見ながらそうぼやく。
毎日のように世界のどこかで武力衝突が起こるこの世界は、非情に危ういバランスの上で成り立っていると言っていいだろう。
故に、僅かな切っ掛けでバランスが崩れ、世界戦争に勃発する可能性も少なくはない。
ま、俺達が一番のバランスブレイカーなんだが。
「…………何で、俺達の世界みたいにナチュラルとコーディネイターのような違いがある訳でもないのに戦争なんかするんだ…………!」
シンがやりきれないと言いたげに呟く。
シンは戦争の中で家族を失っている。
戦争への憎しみは、GGGの中でも一番だろう。
「人種、宗教、貧富の差。戦争の理由は、必ずしも一つじゃない」
「そうかもしれないけど、でも…………」
その争いの中で、犠牲になる命がたくさんある。
シンはそう言いたいのだろう。
「お前がお前の意志でこの世界の争いに介入するのなら、俺は止めることはしない。だが………」
「反対意見を押さえ付け、『力』で手に入れた平和は単なる『支配』………ですよね? 分かっています。俺だって、いつまでも子供じゃありませんから」
シンはそう言って軽く笑って見せる。
無理しているのは丸わかりだが。
「シン………」
「シン」
そんなシンに、ステラとルナマリアが心配そうに寄り添った。
「大丈夫………ありがとう2人とも」
シンはそう言って顔を上げる。
「さて………状況が動き出したようだぞ?」
モニターに映し出される情報を見て、俺はそう呟いた。
【Side 三人称】
アザディスタンの改革派がユニオンの軍事支援を受け入れた。
そんな中、内戦を防ぐために拉致されたマスードを保護することを決めたソレスタルビーイングは行動を開始。
刹那は中東出身者であることを利用して情報収集に当たっていた。
その途中、ユニオンの軍人2人と遭遇。
刹那は地元民を装ってその場を乗り切ろうとしたが、何を思ったか軍人の1人、グラハム・エーカーは、現地民には喋るべきではない情報を口にした。
彼らはその場から立ち去ったが、刹那は彼らから齎された情報から、少年時代に刹那を兵士として育てたアリー・アル・サーシェスの関与を疑う。
その為、過去に使っていた隠れ家の場所に向かうと、そこには予想通りマスードが監禁されていた。
ロックオンや紅龍の協力もあり、マスードの保護に成功。
アザディスタンの王宮に届けることとなった。
翌日、アザディスタンの王宮は大騒ぎだった。
ソレスタルビーイングから連絡があり、マスード・ラフマディーを保護。
王宮へ送り届けるため、早期停戦へ向けての会議を望む、と。
アザディスタンの皇女であるマリナ・イスマイールはすぐに会談の準備を指示。
迎え入れる準備を始めた。
その噂は報道陣や民衆も聞きつけ、王宮前の広場には多くの人間が押しかけていた。
そして、ガンダムエクシアが空から現れ、広場に着地する。
だが、
「武装を解いているだと!?」
警備の為に王宮の広場で待機していたフラッグのパイロット、グラハムが驚きの声を上げる。
その言葉通り、今のエクシアは丸腰だった。
GNロングソード、GNショートソード、GNビームサーベルどころか、GNソードすら装備していない。
そのエクシアに向かって市民の一部が銃を乱射するが、当然ながらその程度ではビクともしない。
すると、エクシアがゆっくりと王宮に向けて歩き出した。
それに反応して、アザディスタンの警備MSである4機のアンフが200mm×25口径長滑腔砲の砲口を向ける。
それに反応して屯していた民衆が散り散りに逃げ出した。
『保護した人質を解放せよ! 繰り返す! 保護した人質を解放せよ!!』
警備に付いているパイロットからすれば、ガンダムというテロリストのMSを王宮に近付けるわけにはいかないので当然の反応だが、エクシアは構わずに前進を続ける。
「中尉!」
「黙っていろ!」
部下から促すように呼び掛けられるグラハムだが、状況的に手を出すのは拙いと判断したのか静観を指示する。
その直後、アンフから砲撃が放たれ、直撃を受けるエクシア。
「ッ!?」
無防備な相手に攻撃した事と同時に、抗うことなく攻撃を受けたエクシアにグラハムは驚愕した。
旧式のMSの武装では致命的なダメージは無いが、無傷ではない。
攻撃を受け続ければガンダムとて危険だろう。
しかし、エクシアは爆煙が晴れると再び歩を進める。
その姿に気圧されたのか、警備のアンフ達は武器を下げると道を開けた。
すると、エクシアが王宮の前に跪き、コクピットからマスードを王宮のテラスへと降ろした。
SPに護られながら王宮内へ案内されるマスード。
すると、
「刹那!」
皇女であるマリナがエクシアのパイロットである刹那に呼び掛けた。
彼女は少し前に外交の途中に刹那と会っており、故郷であるクルジスを滅ぼし併合したアザディスタンの皇女であるマリナに対し、感情的になってしまった刹那は自らをガンダムマイスターである事を暴露してしまっており、マリナは確かめるためにも刹那に呼び掛けた。
「本当に………本当にあなたなの………?」
その言葉に対し、
「マリナ・イスマイール。これから次第だ………俺達がまた来るかどうか………」
「刹那…………」
「戦え………! お前の信じる『神』の為に」
刹那はそう言うとコクピット内に戻る。
「刹那!!」
マリナが再び呼び掛けるが、ハッチを閉じる刹那。
そして、GN粒子を撒き散らせながら飛び立った。
「中尉! 追いかけましょう」
「今ならガンダムを!」
グラハムの部下たちがそう言うが、
「出来るものか! そんな事をすれば、我々は世界の鼻摘まみ者だ……!」
危険を承知で非武装で保護した人質を届けに来た相手を撃ったら、それこそ卑怯者や恥知らずと言われることが目に見えている。
グラハムは口惜しいと思いながらも、此処は見逃すことを選んだのだった。
その上空で、赤と白に彩られた戦闘機、YF-29が飛行していた。
「何事も無く終わったようだな」
飛び去るエクシアを見送りながらアルトは呟く。
彼はジェイに頼まれ、イレギュラーな出来事が起こらないか監視していたのだ。
アルトはそのまま大気圏を離脱しようと機首を上に向けようとした時だった。
突如として街中で爆発が起きた。
「ッ!? 何だ!?」
アルトは思わず振り向いた。
エクシアが去り、マリナが王宮に戻ろうとした時だった。
突如として王宮から少し離れた街中で爆発が起きる。
「ッ!? 何!?」
思わず振り向くマリナ。
見れば、街中で黒煙が上がっている。
「ッ!? テロか!?」
フラッグのグラハムが叫ぶ。
爆発した所を見据えると、
『ゾンダァアアアアアアアアッ!!』
MSや現行兵器とは思えない怪物のようなロボットがそこに居た。
叫び声を上げると、次々と街を破壊していく。
「何だ!? 奴は!?」
「隊長!?」
グラハムが叫ぶと、部下の戸惑った声が響く。
「くっ! 奴が何者かは分からんが放っておくわけにもいくまい! 各機! アザディスタンの守備隊と協力し、アンノウンを排除する!」
「「了解!」」
グラハムの言葉に部下たちが返事を返す。
守備隊のアンフ達が先制攻撃を仕掛けているが、ゾンダーのバリアに阻まれ攻撃が届いていない。
『ゾンダァァァァァァッ!!』
ゾンダーの各部からミサイルが放たれ、アンフ達が次々と撃破される。
ゾンダーが更に歩みを進め、撃破されたアンフに触れると、その残骸を吸収。
更に巨大化していく。
「MSの残骸を吸収した!?」
「化け物め!」
グラハムたちも攻撃に参加するが、フラッグの装備ではゾンダーバリアは破れない。
「隊長! 攻撃が効きません!」
「このままでは………!」
部下たちが動揺した声を上げる。
「ええい………!」
グラハムが撤退を考えていた時だった。
上空から閃光がゾンダーに襲い掛かった。
『ゾンダァァァァァァッ!?』
その攻撃にゾンダーは揺らぎを見せる。
「ッ!? 何だ!?」
グラハムが振り向くと、上空から急降下してくる赤と白でカラーリングされた戦闘機の姿。
すると、
「こちらはガッツィー・ジェネレーション・ガード! 各機は下がって市民の避難を優先しろ! 奴の相手は俺がする!」
そう通信が入った。
それと同時に戦闘機から無数の小型ミサイルが発射され、ゾンダーに降り注ぐ。
『ゾンダァァァァァァッ!?』
その攻撃にゾンダーはたたらを踏む。
「ガッツィー・ジェネレーション・ガード!? 最近噂になっている謎の組織か!?」
グラハムが声を上げる。
すると、ゾンダーが再びミサイルを発射。
無数のミサイルがYF-29に向かったが、
「ッ!」
アルトはマイクロミサイルで大部分を迎撃すると、バトロイドモードへ瞬時に変形させ、ビームガンポッドで残りのミサイルを全て撃ち落した。
「あの数を全て撃ち落した!?」
驚愕の声を上げるグラハム。
すると、YF-29は再び戦闘機の姿であるファイターモードに変形すると、再び急加速。
ゾンダーをスピードで翻弄する。
「あの機体………コンセプトとしては我々のフラッグと近い様だが、使われている技術は遥かに先を行っている………! 機動性や運動性は勿論の事、関節部に負担をかける空中変形を戦闘機動を行いながら自在に繰り返すなど………」
グラハムはフラッグに誇りを持っているが故にその性能を把握しているが、目の前のYF-29は、そのフラッグなど足元にも及ばぬ性能を持っていることを感じていた。
と、その時、ミサイルの何発かが部下のフラッグに向かってきていた。
「ッ! ハワード! ダリル! 行ったぞ!」
リニアライフルや20mm機銃で迎撃を行うが、YF-29のようには行かず、弾幕を抜けてミサイルがフラッグに襲い掛かる。
「「ッ!?」」
「ハワード!? ダリル!?」
2人は死を覚悟したが、突如として目の前にYF-29が割り込んできて、ガウォークモードになると急制動。
ピンポイントバリアを張ってミサイルを受けて防いだ。
「大丈夫か!? お前達!」
アルトの言葉に、
「は、はい!」
「助かりました!」
何故か敬語で返す2人。
「早く下がれ!」
再びゾンダーに向かって行くYF-29。
「ハワード! ダリル! 大丈夫か!?」
「隊長………」
「何とか………」
2人は半ば呆然としていたが、
「…………今気付いたんだが、あいつの声、隊長に似てるよな?」
「ああ、俺も思った。さっきも思わず敬語で返事しちまったし」
ハワードとダリルの2人がそんな事を言う。
「む? 自分ではよくわからんが、そうなのか?」
「はい。とても似ています」
「そうか…………」
するとその時、空に異変が起こった。
空に穴が開いたのだ。
「隊長! 空が!?」
「何だ!?」
グラハム達は驚いていたが、
「ESウインドウ! 来てくれたか!」
アルトは表情を綻ばせる。
次の瞬間、そのESウインドウから飛び出してくるものがあった。
それは、
「ガオファイガー!」
アルトが叫ぶ。
そして、その左腕には巨大なマイナスドライバーのようなハイパーツールが装備されている。
それは、
「ディバイディングドライバァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」
ガオファイガーは眼下の街に急降下。
ゾンダーロボの目の前の道路にその先を突き立てた。
次の瞬間、その先から衝撃のような物が地面を伝ってゾンダーロボの足元を通過。
その直後に亀裂が広がり始め、地面が割れていく。
ゾンダーはその亀裂に飲み込まれ、落下。
「こ、これは………!?」
「大地が………割れて………!?」
グラハム達はその光景に声を失う。
その中に降り立つガオファイガー。
左腕のディバイディングドライバーをパージすると、ファイティングポーズを取る。
そこからグラハム達が見たのは一方的な蹂躙だった。
ガオファイガーの拳がゾンダーの巨体を殴り倒し、ドリルの付いた膝蹴りが土手っ腹に穴を開け、円環を纏う回転する拳が粉砕する。
「我々では歯が立たなかった相手を、あれほどまでに一方的に………!?」
ディバイディングフィールドの端からその光景を見ていたグラハムが声を漏らす。
そして、
「ヘル! アンドヘブン!! ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ………はぁああああああああああっ!!」
エネルギーを集中させた両手を合わせて突撃。
核を抉り出すと共にゾンダーロボを粉砕した。
「…………これがGGG………これが、異世界の力……………」
グラハムは、その光景を見て、畏怖するように呟くのだった。
はい、ガンダム00編第5話でした。
特に盛り上がりなく終わってしまいました。
強いて言うならアルトとグラハムの絡みを書いてみたかった………けど、あんま絡んでないですね。
YF-29は魔改造によってゾンダーともガチでやり合える性能です。
GSライド積んでいるので吸収される心配も無し。
ディバイディングドライバーのお披露目ですけど、反応のレパートリーが無くてすみません。
次はトリニティの登場まで飛びます。
お楽しみに。
ルナマリアの乗機は?
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実はパクってきたインパルス
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データをパクって複製したインパルス
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スパロボ世界でパクったアシュセイヴァー