転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
【Side 三人称】
「アニュー………」
「ライル………やっぱり私………」
「大丈夫だ。きっと皆分かってくれる………」
不安そうにしながらライルと一緒にケルディムガンダムのコクピットから出てきたアニューはそう呟き、ライルが励ますように言う。
すると、格納庫に皆が集まってくる。
「皆! アニューは……!」
ライルがアニューを庇うように前に出て弁明しようとしたが、
「いいの、ライル」
それをアニュー自身が止めた。
「アニュー……」
すると、アニューが前に進み出て、
「…………申し訳……ありませんでした…………どんな罰でも受ける覚悟です……!」
頭を下げながらそう口にした。
アニュー自身、裏切り者と罵られてもおかしくないと思っていたし、それが当然だとも思っていた。
だが、
「………………お帰りなさい。アニュー」
スメラギの口から出たのはその言葉だった。
「スメラギさん!? でも、私はイノベイターで……! ラッセさんやイアンさんに怪我を…………」
そう言うアニューの肩に、スメラギは手を置き、
「あなたはイノベイターに操られていた………それだけでしょ?」
そう言って微笑んで見せた。
その言葉にアニューは涙を浮かべ、
「ありがとう………ございます…………」
今度は感謝の気持ちを込めて頭を下げた。
「今はそれよりも確かめなければいけない事があるわ」
スメラギのその言葉にライルはハッとなる。
「そうだ兄さん! あれは本当に兄さんだったのか!?」
ライルが叫ぶと、
「それを確かめるためにも、本人に聞きに行くつもりよ。GGGからも打診があったわ。事情を説明するためにも、マクロス・ブレイバーに来てくれ、ってね」
「ッ………!」
「向こうに行くのは私とガンダムマイスター…………それと…………」
「私も行かせてください!」
フェルトが叫んだ。
「………わかったわ」
その言葉にスメラギは頷く。
それから彼女達は、小型艇でマクロス・ブレイバーに向かった。
ソレスタルビーイングのメンバーが案内されたマクロス・ブレイバーの格納庫。
そこにニール、リヒティ、クリス、ジェイが居た。
すると、
「兄さん!」
「「「ロックオン!」」」
ニールにライルを筆頭に、ティエリア、刹那、アレルヤのガンダムマイスター達が。
「リヒティ! クリス!」
リヒティとクリスにスメラギとフェルトが駆け寄った。
「よっ! 元気そうだな皆」
ニールは気楽に声を掛け、
「皆! 久しぶりっス!」
リヒティをも手を上げて応える。
「皆! 久しぶり!」
クリスも笑みを浮かべて応えた。
「本当に……本当にロックオンなのか………?」
ティエリアが震える声で問いかける。
「ああ……紛れもなく俺さ」
ロックオンが答える。
「ロックオン………」
ティエリアは耐えきれずに涙を流した。
「ロックオン………」
刹那も信じられないような表情で彼の名を呼ぶ。
「刹那か………でっかくなったじゃねえか」
ニールは何処か嬉しそうにそう言う。
「ロックオン………だが、アンタはあの時俺の目の前でGNアーマーの爆発に巻き込まれて…………」
刹那はニールが目の前で爆発に飲み込まれたのを目撃している。
信じられない気持ちも大きい。
「まあ、一言で言うなら、俺達全員ジェイに助けられたのさ」
その言葉で、皆の視線がジェイに向く。
「しかし、あの時俺達以外の反応は何も…………」
「ジェイアークやジェイダーのステルス能力は、この世界の技術では見抜くことはほぼ不可能だろう。そして、ジェイダーの最高速は文字通り目にも止まらぬ速さだ。気付かなくとも無理はない」
ジェイがそう答えると、
「それにしたって、もっと早く教えてくれても良かったんじゃ………?」
アレルヤがそう言うと、
「それは無理だ。何故なら、クリスとリヒティを助けた直後からブレイクピラー事件の直前まで、俺達はこの世界に居なかったのだから」
「この世界に………居なかった?」
「簡単には信じられない事だが、俺達は5年前の戦いからブレイクピラー事件の直前までタイムスリップをしてしまったんだ。これは俺にとっても初めての出来事で驚いている」
「タイムスリップだって!? そんなフィクションみたいなこと………」
ジェイの言葉にライルがそう言いかけたが、ハッとなる。
「そう言えば兄さん………俺よりも若い………?」
その言葉で同じようにハッとなるフェルトやスメラギ。
「クリスやリヒティも………5年前と変わってない…………?」
「うん………私達も中々信じられなかったんだけど、私達の主観ではそんなに時間が経ってないの…………だからね」
クリスはフェルトに視線を向けると、
「嬉しいな。フェルト、約束守ってくれたんだね?」
「えっ?」
クリスの言葉にフェルトが声を漏らす。
そんなフェルトをまじまじと眺めると、
「うんうん………ちゃんとオシャレに気を使うようになってる。可愛いよ、フェルト」
その言葉に、フェルトは顔を赤くし、
「あ………うん…………約束だったから…………」
フェルトは照れながらそう言った。
「フフフ………」
そんなフェルトを見てクリスは微笑んだ。
「さて、ここで立ち話も難だ。もう少し落ち着ける所でこれからの話をしようじゃないか」
ジェイはそう言った。
ソレスタルビーイングのメンバーをブリーフィングルームに案内すると、これまでの経緯を簡潔に説明する。
「じゃあ、3人はこれからもGGGと行動を共にすると………?」
スメラギは少し残念そうにそう言う。
「ああ。ジェイに助けられたとはいえ、俺達は本来なら死んだ身だ。俺達はこのままGGGに残る」
「俺は自分の身体のメンテが今の所レモン博士にしか出来ないんで」
ニールとリヒティがそう言うと、
「ッ…………!」
フェルトが一瞬何か言いたげになった。
「まあ今すぐどこかに行くってわけじゃない。とりあえずアロウズとイノベイターを打倒するまでは協力することに決まった」
「えっ?」
その言葉にスメラギが声を漏らす。
「アロウズ………延いてはイノベイターのやり方は俺達にとっても見過ごすことは出来ないレベルにまで達している。今後は全面的にソレスタルビーイングに協力するつもりだ」
ジェイがそう言った。
「いいの?」
「GGGのメンバー全員で決めた事だ。因みに反対意見は1人として居なかったぞ」
「………こちらとしては、頼もしい限りだわ」
スメラギはそう言って手を差し出す。
それを見ると、ジェイは微笑んで握り返した。
するとその直後、空間モニターが開いてルリの姿が映る。
『ジェイさん、プトレマイオス2のミレイナさんより、スメラギさんへ通信が入っています』
その言葉にジェイは頷き、
「こちらに回してくれ」
その言葉でモニターが切り替わり、ミレイナの姿が映った。
『あっ、ノリエガさん! ホシノさんの協力でトレミーのシステムの復旧が完了したです!』
最初にそう言うミレイナ。
「もう?」
スメラギがその復旧速度に驚く。
『はい! 凄いですよホシノさん! あっという間にシステムを再構築していったですから!』
興奮気味にミレイナは言う。
すると、そこでハッと何かを思い出しようになり、
『あっ! それよりも、システムダウン時に緊急暗号通信が届いてたみたいです!』
「内容は?」
『それが………宙域ポイントが書かれているだけです。ポイントはラグランジュ5、建設中断中のコロニー、エクリプスがある場所なのです』
その言葉を聞くとスメラギは思案顔になる。
如何するか悩んでいるようだが、
「…………そのポイントへ向かうべきだ」
刹那が口を開く。
「どうしてそう思うの?」
スメラギが聞き返すと、
「………分からない。だが、行かなければいけない。そんな気がする」
刹那はそう言い切る。
「………………分かったわ。ポイントへ向かいましょう」
「ポイントしか送ってこなかった相手に応えるというのか?」
ティエリアが疑わしそうな表情で問いかける。
「私も気になるのよ」
スメラギはそう言う。
すると、
『儂も賛成だ』
イアンから通信が入った。
『ラグランジュ5では避難したリンダ達が研究を続けている。うまく行けば、提案していた新装備も手に入る』
「………了解です」
スメラギは少し考え了承した。
スメラギはジェイに向き直ると、
「そういうわけで、これからラグランジュ5へ向かいます………宜しいですか?」
そう確認する。
「了解した。そちらの準備が出来次第そのポイントへのESウインドウを開こう」
「ES………ウインドウ………?」
スメラギが聞き覚えの無い単語に首を傾げると、
「簡単に言えば、ワープゲートを作り出すって事だよ」
ニールが要点を分かりやすく口にする。
「ワープゲート!? そう言えば、今までにもいきなり現れた事が…………!」
アレルヤが驚きの声を上げる。
「追っ手を振り切るのにも丁度いいだろう。準備が出来たら連絡をくれ」
「分かったわ」
スメラギはそう言うと、ブリーフィングルームの出入り口に向かう。
「あ……………」
フェルトが何か言いたげになった。
すると、スメラギが一度立ち止まり、
「フェルト、トレミーに戻るまでに少し時間があるわ。その間に用事があるのなら済ませておきなさい」
スメラギはそう言うと部屋を出ていく。
「……………小型艇の発進準備にそこまでの時間が掛かる訳も無かろうに」
ジェイは少し呆れたように言った。
スメラギは、フェルトの為に時間を取ったのだ。
その理由を察したのかそうでないのか、ガンダムマイスター達も部屋を出て、GGGメンバーもクリスに促されて部屋を出る。
その部屋に残ったのは、
「クリスの奴………気を利かせたつもりか?」
初代ロックオンことニールと、フェルトだけだった。
「あの………ロックオン………」
フェルトがおずおずと声を掛けた。
「ニールでいい……」
ニールはそう言うと、
「改めて久しぶりだなフェルト。俺にとっちゃそこまででも無いんだが、こっちじゃ5年………もう19歳か?」
「うん……………」
ニールの言葉にフェルトは頷く。
「そうか…………綺麗になったな、フェルト」
「ふぇっ!?」
ニールの言葉にフェルトは顔を真っ赤にする。
そんなフェルトを見てニールは笑うと、
「ははは、こりゃもう妹扱いは出来ないな」
そう言った。
「ッ……!? 妹………?」
フェルトがハッとなる。
「怒られるかもしれないが、俺は以前のフェルトをエイミー………妹と重ねていた………」
「そう………なんだ………」
その言葉にフェルトは少なからずショックを受けた。
以前のフェルトは、ニールに対して年相応の淡い恋心を持っており、ニールからも少なからず想われていたと感じていたが、それが『妹』としての親愛だったと言われてしまったからだ。
「けど……ま、何だ…………今のフェルトをそう言う風に見るのはダメだと改めて会って思ったからな」
「ロックオン………ニール…………」
「正直まだわかんねぇ………俺がそんな人並の幸せを享受する資格があるかすら分からねえ………だから、もう少し時間をくれないか?」
「ッ……………!?」
「そう遠くないうちに必ず答えは出す。それまで待っていてくれ」
「ニール………うん………!」
フェルトは涙を浮かべたが、手で拭うと頷いた。
指定されたポイントにあるコロニー『エクリプス』では、王 留美が負傷し、紅龍が彼女を支えながら内部を進んでいた。
彼女は、トリニティの最後の生き残りであるネーナを配下として使っていたが、彼女の裏切りにより宇宙船を破壊され、命辛々脱出。
何とかエクリプス内部に入り込むところまでは成功した。
指定ポイント近くでソレスタルビーイングを待つ2人だったが、
「指定ポイントに現れる者はおりません………お嬢様、ソレスタルビーイングは本当に来てくれるでしょうか?」
窓から外の様子を伺っていた紅龍がそう言う。
「私に分かるわけ無いわ。でも、来なければ世界はイノベイターの物となる………リボンズ・アルマークの物に………!」
留美は少しイラついた様子で答える。
「ネーナ・トリニティは、いつからイノベイター側に……?」
「質問ばかりしてないで自分で考えなさい!! あなたがそんなだから、私が王家の当主にさせられたのよ!!」
「ッ!?」
紅龍の問いかけに、留美は感情を爆発させたかのように叫んだ。
この2人は実の兄妹であり、本来なら兄の紅龍が当主になるはずだったが才に恵まれず、妹の留美が当主に選ばれてしまったのだ。
「お兄様に当主としての器が無かったから、私の人生は歪んだ! だから私は世界の変革を望んだの……! 地位や名誉、資産すら引き換えにしても………そう……私は人生をやり直し、私だけの未来を手に入れる! 最後まで付き合ってもらうわよ紅龍。あなたにはその責任があるわ」
留美の言葉を、罪悪感にまみれた表情で聞く紅龍。
紅龍には、その言葉に反論することは出来なかった。
『…………何そのベッタベタな理由?』
突如として通信が入る。
すると、扉が開いて宇宙服を着たネーナ・トリニティが現れた。
「やっぱりアンタバカよ」
そう吐き捨てるネーナ。
「ネーナ・トリニティ!」
紅龍が叫ぶ。
「私、アンタが大嫌い」
そう言いながら銃を留美に向けるネーナ。
「くっ………!」
留美は悔しそうに歯を食いしばり、
「さようなら、お嬢様」
「留美!!」
ネーナが引き金を引く瞬間、紅龍が留美の前に立ちはだかり、代わりに銃弾を受けた。
「ッ!? 紅龍!?」
「くっ、ううっ……!」
苦しむ声を漏らしながらも紅龍は留美の肩を押し、奥の扉へと促す。
「どきなって!」
ネーナは何発も銃弾を放つ。
「ッ!? うっ!」
紅龍は苦しみながらも決して留美の前からは退かなかった。
唯一の救いは、紅龍達の着ているスーツは背中に機器が集まっており、銃弾を防ぐ盾となっていたため、致命傷は免れていたことだろう。
紅龍は扉の前に辿り着くと扉を開けて留美を扉の奥に押しやる。
「留美……! 生きて……!」
「お兄様!?」
その言葉を最後に扉が閉じる。
命を懸けて留美を守る。
それが自分が出来る唯一の償いだと紅龍は思ったのだろう。
「ここは………ッ!?」
紅龍が覚悟を決めて少しでも時間を稼ごうと振り返った時、既にネーナは至近距離まで近付いてきていた。
銃口は紅龍の眉間に狙いが定められている。
「邪魔だっての!」
そのまま引き金が引かれる……………
その直前、バリィィィィンと甲高い音共に窓が割れ砕け、何かが飛び込んできた。
「何っ!? くっ!」
その瞬間、ネーナの持っていた銃が蹴り飛ばされ、弾かれた。
宇宙空間を隔てる窓が割れた事で、部屋の中の空気が吸い出されて一瞬だが突風が吹く。
それに耐えていたネーナが顔を上げると、そこには緑の光を放ち、アーマーを纏った女性と、赤い光を放ち、孔雀の様な白い羽を生やした女性が立ちはだかっていた。
紅龍は赤い光を放つ女性、ハルに支えられている。
「大丈夫ですか?」
傷口に手を添えながらハルが問いかける。
「あ、あなた方は………?」
「前にも会ったことがあると思うけど、GGGのハルだよ」
「GGG!? 何故ここに………!? いや、それよりも私よりも留美を……!」
「大丈夫。そっちには刹那が行ってる」
緑の光を放つ女性、ルネがそう言う。
窓の外では、いつの間にかダブルオーライザーが指定ポイント近くに待機していた。
「いきなり何なのよアンタら!?」
ネーナが激昂して予備で持っていただろう銃を取り出してルネに向ける。
宇宙服やノーマルスーツを着ていないのに、宇宙空間から飛び込んできたことは頭にない様だ。
「ハルも言ったけど、GGGの隊員だよ」
ルネがそう答えると、
「GGG………! あの時の紫色のロボットやガンダム擬きの仲間ね!?」
「多分ボルフォッグやデスティニーの事を言ってると思うけど……その通りだね」
ネーナの言葉にルネは肯定の意を返すと、ネーナは歪んだ笑みを浮かべた。
「こんな所で会えるなんてラッキーだわ……! あんた達の所為であたしの人生メチャクチャよ!」
「……………? 何で?」
ネーナの言葉にルネは首を傾げる。
ルネにとってその言葉は本当に意味が分からなかった。
「あんた達が邪魔をしてくれたあの時から、全部おかしくなったのよ! それまでは全部うまく行ってたのに………! いい様に利用されて………にぃに達も殺されて………最後には捨てられて………! 全部あんた達の所為よ!!」
「………………………」
その言葉にルネは心底呆れた目を向けた。
「アホくさ…………」
「何ですって!?」
「確かにあなたの身の上には同情できる部分はあるよ? 戦わされるために生み出されて、利用できるだけ利用されて、その上で捨てられる。それだけなら同情できる………」
「なら………!」
「でも、楽しんでたんでしょ?」
「えっ…………?」
「ガンダムって言う圧倒的な『力』を以て、『戦争根絶』っていう言い訳を掲げて、抗う術を持たない人達を、その手で殺すことを楽しんでたんでしょ?」
「それはっ………!?」
「そうでなきゃ、あんなふうに一方的な蹂躙を繰り返し行ったり、民間人に向かってMSの武器を使うなんてこと、出来るはずないよね?」
「ぐ…………!」
「なら、それはもう因果応報。『力』で他者を虐げる者は、より大きな『力』によって叩き潰されても文句は言えない。それがこの世の理だよ」
「ッ……うるさいうるさい!! 私は自分が生きるためなら何でもやるの! 私が幸せになる為ならね!」
「別に『生きるため』に何でもやる姿勢は否定しないよ。だけど、その『何でも』の中に、他者を不幸にする事が入ってるのなら、あなたは自分の幸せを壊されても誰も同情はしてくれない」
「黙れぇぇぇぇぇぇっ!!」
銃声と共に弾丸が銃口から飛び出す。
その銃弾は真っ直ぐにルネの額に向かって直進し………
バシッと横から伸びた手に掴まれた。
ルネが弾丸を素手でキャッチしたのだ。
「出来ちゃった…………流石エヴォリュダーの身体能力」
自分でやった事を自分で驚きの声を漏らすルネ。
「な、何をしたのよ今!?」
撃たれたら死ぬ。
もしくは大怪我を負うはずの銃弾を放って、平気で居るルネを見て、ネーナが恐怖するように叫んだ。
「ん。銃弾をキャッチしただけ」
ルネは何でもない様にそう言うと、
「馬鹿言わないで! そんな事、普通の人間どころかイノベイターにすら………アンタ本当に人間!?」
思わずそう問いかけるネーナ。
「私は超進化人類エヴォリュダー! あなた達風に言うなら、イノベイターとは別の形で人類を超えた存在」
ルネはそう言い放つ。
「なっ!?」
「あと、宇宙空間を生身で飛んできてこんな風に光ってる所を見ておきながら、その質問はナンセンス」
「ふ、ふざけるなぁっ!」
ネーナは感情のままに再び引き金を引こうとして、
「ウィルナイフ!!」
それよりも早く翠の一閃がネーナの持っていた銃を断ち切った。
「ッ…………!? くそっ!」
ネーナは悔しそうに吐き捨てると部屋を脱出する。
しかし、ルネはあえてネーナを追う事はしなかった。
「………刹那の方は、ちゃんと会えたかな?」
ルネは壊れた窓からダブルオーライザーの方を見つめた。
指定ポイントに到着したした刹那が見たものは、負傷した留美だった。
留美は刹那に1枚のメモ用紙を託す。
それはヴェーダの所在が記されたものだという。
世界にある電子端末は、全てヴェーダに繋がっており、電子メールなどのやり取りでは全てが筒抜けになってしまう。
そのためイノベイターはアロウズの非道を隠すための情報操作も容易に行えるのだ。
皮肉にも、原始的な手書きでの文字のやり取りがヴェーダに情報が漏れない有効な手段となっていたのだ。
刹那はそのメモを受け取ると、留美も連れて行こうとしたが、留美は互いの目指す場所が違うとそれを拒否。
刹那は留美の意志は固いと感じ、1人でダブルオーライザーへと戻った。
残された留美は、コロニーにあった小型艇に乗り込むと、
「ソレスタルビーイングも……イノベイターも……………お兄様の命も捧げて、変革は達成される………!」
留美は小型艇の発進準備を進めながらそう口にする。
「私は、その先にある素晴らしい未来を………!」
留美が小型艇を発進させようとした時、操縦席のモニターが怪しい光を放った。
「何………?」
その光を放つモニターには、ゾンダーメタルが浮かび上がっていた。
一方、ネーナはイノベイターの協力者であるリジェネ・レジェッタに小言を言われながら、自分の機体であるガンダムスローネ ドライのコクピットに乗り込んでいた。
「逃がさないわよ王 留美………私を道具のようにこき使ってくれた罰は受けてもらうんだから…………!」
ネーナは怪しい笑みを浮かべてガンダムスローネのシステムを立ち上げていき、
「えっ…………?」
モニターに浮かび上がったゾンダーメタルに素っ頓狂な声を漏らした。
留美と別れた刹那はダブルオーライザーへと戻る。
「今戻った」
刹那はオーライザーに乗っている沙慈へと連絡する。
『刹那。メッセージを送った人とは会えたの?』
「ああ。すぐにトレミーに戻る! 至急報告するべきことが出来た!」
刹那はそう言ってダブルオーライザーのコントロールを沙慈から受け取ると、発進させようとした。
だがその時、レーダーが異常な熱量を感知する。
「ッ!?」
刹那が咄嗟に機体を飛び退かせると、そこを太いビームが通過した。
『刹那!?』
「攻撃!?」
沙慈と刹那が驚くと、
『ゾンダァァァァァッ!!』
コロニーの一部が爆発し、そこから機械の身体を持った異形の存在が姿を見せた。
「くっ! あれはもしや!」
『ソリュウシZ0ハンノウカクニン! ソリュウシZ0ハンノウカクニン!』
『ハロ?』
オーライザーのハロが報告し、沙慈が何の事かと声を漏らす。
「やはりゾンダーか!」
『ゾンダー?』
刹那は回避行動を取りながらその名を口にし、沙慈が怪訝な声を漏らす。
「GGGの敵だ!」
刹那はビームで反撃するが、ゾンダーのバリアに防がれる。
「チィ……! ダブルオーライザーの粒子ビームでも無傷………!」
刹那は舌打ちしつつ反撃のビームを躱す。
すると、
『ゾンダァァァァァッ!!』
別方向でも爆発が起こり、もう1体のゾンダーが現れる。
だが、その姿は、
「ガンダムスローネ!?」
変わり果てた姿となったが、ガンダムスローネ ドライの面影があった。
赤い疑似GN粒子をまき散らしながら、ゾンダー化したガンダムスローネは粒子ビームを乱射する。
「くぅっ……!」
大きく旋回しつつビーム攻撃を躱す刹那。
その時、最初に現れたゾンダーがダブルオーライザーに狙いを定めていた。
そして、
「4000マグナム!!」
『ゾンダァァァァァッ!?』
銃弾の嵐を受け、怯むゾンダー。
「ッ!? お前は!?」
そこには、
「ここは我々にお任せを。刹那・F・セイエイ」
紫色のロボット、ビッグボルフォッグ。
更に、
「
緑色のロボット、風龍が背中の
「ヴァンレイ!!」
黄色いロボット、雷龍が雷を放ってスローネゾンダーを攻撃、拘束しつつダメージを与えた。
「ゾンダーを倒すのは……!」
「俺達の仕事だぜ!!」
風龍と雷龍が叫んだ。
そして、
「「シンメトリカルドッキング!!」」
風龍と雷龍が変形を開始し、合体する。
「撃ッ………龍ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅじぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!」
そして1体の合体ビーグルロボとして姿を現した。
「唸れ疾風! 轟け雷光!
撃龍神が風と雷の龍を放つ。
更に、
「メルティングサイレン!!」
ビッグボルフォッグがサイレンをけたたましく鳴り響かせる。
メルティングサイレンの効果により、ゾンダーのバリアが無効化され双頭龍に抗う術が無くなった。
風の龍が最初に現れたゾンダーを。
雷の龍がスローネゾンダーを貫く。
一瞬後に爆発するゾンダー達。
双頭龍を引き戻した撃龍神の左腕の
すると、コロニーからハルが飛んできて浄解を始める。
そして、その後に残されたのは、ガンダムスローネのパイロット、ネーナ・トリニティ。
そして、
「王 留美だと!?」
刹那が驚愕の声を上げる。
それは、先程別れたはずの王 留美であった。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
はい、と言う訳でガンダム00編第15話です。
ロックオン達との再会となりました。
こんな感じでどうでしょう?
留美や紅龍はともかく、ネーナまで助けてしまった………
そのつもりは無かったんだが…………
そして、ルイスやグラハムが戦場に居ないから刹那の覚醒イベントが起こらない………
さてどうしよう?
次もお楽しみに。
フェルトのお相手は?
-
ロックオン(ニール)
-
刹那
-
無し(原作通り)
-
ジェイ(爆)