転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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Mission 02 再来の世界

 

 

 

さて、図らずも初っ端から介入することになってしまったマクロスのΔ編の世界………

俺はジェイダーの状態でワルキューレやデルタ小隊と相対していた。

…………何か美雲が俺の方をジーッと見つめている気がするんだが、何なんだ?

物珍しいだけか?

確かにジェイダーも珍しいとは思うが、この世界の人間ならシェリルやランカの方に気を取られそうな気がするんだが。

すると、

 

「…………この街を救ってくれたことに、改めて礼を言いたい。感謝する!」

 

バトロイド形態のVF-31に乗ったアラド少佐がそう述べる。

 

「ゾンダーに関しては礼は必要ない。俺達の『敵』だからな」

 

俺はそう答える。

 

「先程も名乗ったが、俺はデルタ小隊隊長、アラド・メルダース少佐だ。良ければそちらの名前を聞かせてくれないか?」

 

「俺の名はジェイ。ガッツィー・ジェネレーション・ガード、通称GGGに所属している」

 

「私はハルだよ」

 

「同じくGGG所属、早乙女 アルトだ」

 

「シェリル・ノームよ」

 

「ランカ・リーです」

 

俺に続き、ハル、アルト、シェリル、ランカも名乗る。

 

「……………まさかとは思うが………本物か? いや、だが………」

 

アラド少佐は困惑した声を漏らす。

まあ、バジュラ戦役の英雄と歌姫が現れたらそうもなるか。

 

「でも隊長、もし本物だとしたら、年齢は20代半ばの筈ですよ? 見た感じ20歳に届くかどうかって所じゃないですか?」

 

黄色いVF-31………確かチャックのバルキリーだったな。

彼が疑問を零す。

すると、

 

「……………多分本物」

 

ワルキューレのメンバーの1人であるレイナが口を開いた。

彼女の周りには空間モニターがいくつか開いている。

 

「レイレイ?」

 

マキナが尋ねると、

 

「今データベースにアクセスしてみた。今から8年前にフロンティア船団でさっきの白い戦艦のデータがあった。名前はジェイアーク。さっき叫んでた名前と一緒」

 

レイナがそう答えた。

 

「なるほど、過去にジェイアークとの遭遇記録があるのか。ならばここは以前来た世界と同一世界という事で間違いあるまい。調べる手間が省けたな」

 

俺がそう言うと、

 

「じゃあ、彼女達も本物の銀河の妖精シェリル・ノームと、超時空シンデレラのランカ・リー、それに、バジュラ戦役の英雄早乙女 アルト!?」

 

カナメが驚いた声で叫んだ。

 

「…………いや、バジュラ戦役の英雄って何だよ………?」

 

アルトが何だそれと言いたげな表情で言う。

 

「バジュラとのコミュニケーションを成功させた歌姫を守り、戦いを終結に導いた功労者。バルキリー乗りの間じゃ英雄だぞ、お前さん」

 

アラド少佐がアルトに説明する。

 

「マジかよ…………?」

 

ゲンナリとした声で呟いた。

後から英雄視されたようだから、この世界に居なかった本人が知らないのも無理はない。

 

「………で? どうやら本物っぽいが、結局どうするつもりだ? お前さん方は………フロンティア船団に身を寄せるのか?」

 

アラド少佐が再び俺に向き直ってそう言う。

 

「いや。今までの傾向からすると、ゾンダーや原種は俺達が現れた周辺。もしくは最初に接触した人物、組織の周辺に現れることが多い。一先ずはお前達と行動を共にしたいと考えている。もちろん、そちらが良ければ………だが」

 

俺がそう言うと、

 

「流石にそれは俺の一存では決められん。上に報告することになるだろう。その間は、こちらの監視下に入ってもらう事になるが………」

 

「こちらに危害を加えないと約束してくれるのであれば構わん。それと、宇宙に他の仲間達がいるから先に合流したい」

 

「了解した。こちらも撤収が出来次第宇宙に上がる。その時に合流しよう」

 

「いいだろう」

 

アラド少佐の言葉に俺は頷いた。

 

「………………!」

 

そんな俺を面白そうな笑みを浮かべて見ていた美雲が居たことに、俺は気付かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

 

宇宙に上がり、オービットベースに合流したジェイ達は、アラドに指定されたポイントへ移動する。

そこには、400m級の空母型の戦艦があった。

それは、デルタ小隊の母艦であり、ワルキューレが主に作戦行動で使用する戦艦『アイテール』であった。

 

「あれか」

 

マクロス・ブレイバーのブリッジからアイテールの姿を確認したジェイが呟く。

そして、アイテールからもマクロス・ブレイバー及びオービットベースの存在も確認できていた。

 

「クォーター級に宇宙ステーションがくっ付いてる! きゃわわ!」

 

マキナが興奮した声を上げる。

 

「金ぴか。ピカピカ」

 

レイナが金色のマクロス・ブレイバーやオービットベースを見てそう呟く。

 

「あれがGGGの母艦…………」

 

ミラージュは、興味深さと警戒が混じった声色で呟いた。

すると、

 

「クォーター級より通信です!」

 

クルーの1人が報告する。

 

「繋いでくれ」

 

アラドがそう指示をすると、

 

『こちらはマクロス・ブレイバー!』

 

ジェイが通信のモニターに映る。

 

「こちらはアイテールだ。御宅の母艦はマクロス・ブレイバーでいいのか?」

 

アラドが確認するように尋ねると、

 

『その通りだ。後ろに付いている宇宙ステーションは、俺達の拠点となるオービットベースだ』

 

「なるほど………データの通りだな」

 

アラドは納得したように頷く。

予めデータベースにアクセスし、可能な限りの情報を集めていたのだ。

するとそこへ、

 

「………おっ? お前さん達に朗報だ。御宅らのケイオス・ラグナ支部での滞在が許可された」

 

『早いな? もう少し時間が掛かると思っていたが………』

 

ジェイは少し驚いた声で言う。

 

「まあ、こっちでもできる限りアンタらの事を調べた情報を一緒に送ったからな。8年前に現れた奴らと同一人物だと証明できれば許可も早く降りるだろう」

 

アラドがそう答えた。

 

『それで? これからどうすれば?』

 

「惑星ラグナのポイント情報を送る。そこにフォールドしてくれ。その後、マクロス・ブレイバーでマクロス・エリシオンまで来て欲しい」

 

『了解した』

 

2人がそう言葉を交わすと、互いにフォールドの準備に入るのだった。

 

 

 

 

 

惑星ラグナの宙域にフォールドしたGGGは衛星軌道上にオービットベースを待機させ、マクロス・ブレイバーでラグナに降下。

誘導に従い、強攻型に変形して、同じく強攻型で立つマクロス・エリシオンの隣に降り立った。

マクロス・ブレイバーから外へ出ると、迎えの車でマクロス・エリシオンに向かう。

そうして案内された部屋には、アラドを始めとしたデルタ小隊とワルキューレ。

そして大きな体躯をしたゼントラーディの血が入っていると思われる男が居た。

すると、

 

「ケイオス・ラグナ支部所属、マクロス・エリシオンへようこそ! 私はマクロス・エリシオン艦長、アーネスト・ジョンソンだ!」

 

ゼントラーディの血が入っている男が、アーネストと名乗り、握手を求めるように手を差し出してくる。

常人であれば、その大きな体で委縮しそうになるが、

 

「ガッツィー・ジェネレーション・ガード、通称GGG代表のジェイだ」

 

ジェイも平然と名乗り返し、握手に応じた。

 

「………フッ、この俺に初めて会って委縮しない奴は久しぶりだな」

 

アーネストは笑みを浮かべてそう口にする。

 

「これでもいろいろな経験を積んでいるからな」

 

ジェイも小さく笑みを浮かべて手を離した。

 

「さて、アル・シャハルではワルキューレやデルタ小隊に協力してくれたそうだな? 先ずはその事に感謝しよう」

 

「偶々だ。それに、ゾンダーを倒すのは俺達の役目。礼は不要だ」

 

「フッ、それでも助けられたことには違いない。感謝するのは当然だ」

 

「なら、感謝の言葉は受け取っておこう」

 

にこやかに話しているようだが、何処か空気がピリッとしている。

腹の探り合いをしているのだろうか。

 

「では、今後の方針だが、我々としては、GGGがこのラグナに駐屯するのは構わないと思っている。ある程度の協力は欲しいと思っているがな」

 

「技術提供などは断らせてもらうし、人同士の争いに介入する気は無い。が、ヴァールの鎮圧や被害を受けた地域の救助、復興の手伝いに関しては協力しよう。後は、余りにも目に余る作戦や、罪のない人々を巻き込む行為には、俺達は自分の正義を以て介入する場合もあるが」

 

「了解した。8年前の方針と変わりが無い様で何よりだ」

 

アーネストは、予めGGG……というより、8年前に現れたジェイやルネの行動を元にある程度の予想は立てていたようで、すんなりと受け入れた。

 

「では、堅苦しい話はここまでにして、自己紹介の時間と行こうではないか」

 

アーネストがそう言うと、

 

「以前も名乗ったが、俺はデルタ小隊隊長、アラド・メルダース少佐だ。コールサインはデルタ1」

 

アラドがそう名乗り、

 

「デルタ2。メッサー・イーレフェルト中尉です」

 

メッサーが敬礼しながら名乗る。

 

「俺はデルタ3。チャック・マスタングだ。階級は少尉! よろしくな!」

 

チャックはフレンドリーに声を掛け、

 

「デルタ4! ミラージュ・ファリーナ・ジーナス少尉です! よろしくお願いします!」

 

ミラージュは敬礼しながら背筋を伸ばし、堅苦しい様子で挨拶をする。

デルタ小隊の紹介が終わると、

 

「さて、ここからは我らケイオスが誇る戦術音楽ユニット、ワルキューレのメンバーをご紹介しよう」

 

アーネストが一拍置くようにそう言うと、

 

「バトルもオッケー! 私がリーダー! カナメ・バッカニア! よろしく!」

 

カナメが名乗り、

 

「キモカワラブリー! どんな扉もチクチクオープン! レイナ・プラウラー!」

 

レイナがそう言うと、

 

「メカメカキャワワなふわふわボディ! マキナ・中島! 私にお任せ!」

 

マキナが続き、

 

「神出鬼没、ミステリアスヴィーナス! 美雲・ギンヌメール! 知りたい?」

 

美雲が締める。

それぞれが決めポーズと決め台詞を言い放ちながら名乗りを上げた。

 

「「「「「おお~!」」」」」

 

GGGメンバーの何人かが感心したような声を漏らしながら拍手をする。

 

「彼女達が現在ヴァールに対抗する唯一の存在。我々は彼女達を守り、彼女達の歌を各地へ届けるのが役目だ」

 

アーネストがそう言った。

 

「では、今度はこちらの番だな。先ほども名乗ったが俺がGGGの代表となっているジェイだ。対外的には俺が代表となっているが、俺達はそれぞれの目的の為に行動を共にしている集団だ。基本的に、こちらに上下関係は無いと思ってくれ」

 

ジェイがそう言うと、

 

「私はアルマのハル。ジェイのパートナーで一応生体兵器って括りかな?」

 

ハルがそう言う。

 

「生体兵器………!?」

 

ミラージュが驚愕の声を漏らす。

 

「アル・シャハルで見せたゾンダーの浄解能力やサイコキネシス。絶対防御壁などの力などがそうだ。まあ、それ以外は普通の女と変わらん」

 

ジェイが補足した。

 

「私はルネ。ガオファイガーの操縦者。よろしく」

 

ルネが名乗ると、

 

「ガオファイガー………データが残ってる。これだね?」

 

レイナがそう言いながらモニターにバジュラと戦うガオファイガーの映った映像を出す。

すると、

 

「きゃわわ! 何このロボット!?」

 

マキナが声を上げる。

 

「なんか凶悪そうな面してるな………」

 

チャックがそう零す。

 

「否定はしない」

 

ルネはそう返した。

そのままルリやシン達、ラミア達、ニール達の紹介を経てアルト達の番になる。

 

「大体は知っているようだが、早乙女 アルトだ。元々この世界の出身でSMSフロンティア支部に所属していた。最終階級は准尉だ」

 

「バジュラ戦役の英雄…………」

 

メッサーがアルトを興味深げに観察する。

 

「英雄なんてのはやめてくれ。俺はただ大切な奴らを守りたかっただけだ」

 

アルトはそう返す。

 

「私がシェリル・ノームよ。銀河の妖精なんて呼ばれていたわ」

 

シェリルが堂々と名乗り、

 

「えっと、ランカ・リーです! 宜しくお願い致します!」

 

ランカが頭を下げながら名乗った。

 

「やっぱり本物………!」

 

カナメが憧れのような視線を向ける。

他のメンバーも、アルト、シェリル、ランカの3人に興味津々の様だ。

だが、

 

「………………………」

 

「………………………?」

 

唯一人、美雲だけはアルト達では無く、ジェイを見つめていた。

ジ~っという擬音語が聞こえてきそうな位の視線で。

 

「…………………さっきから何なんだ? 俺の顔ばかり………」

 

その視線に耐えきれなくなったジェイが堪らず尋ねる。

 

「…………ジェイ………って言ったわね?」

 

「ああ…………」

 

美雲の言葉にジェイが頷くと、

 

「………………フフッ」

 

美雲は顔を近付けて笑みを浮かべる。

 

「ッ…………!?」

 

その仕草に思わずドキリとして顔を赤らめるジェイ。

 

「私は美雲・ギンヌメール…………これからよろしくね」

 

「あ、ああ…………」

 

投げキッス付きで再び名乗ってきた美雲に、ジェイは困惑の返事を返す。

そのままその場を離れる美雲。

 

「………何だったんだ一体………?」

 

ジェイが困惑していると、

 

「…………また増えそうな予感」

 

ハルが、

 

「ジェイさんらしいと言えばらしいですが………」

 

ルリが、

 

「ジェイの節操無し」

 

ルネが、

 

「ふむ………? どういうことだ?」

 

ラミアがそれぞれ反応を示した。

すると、

 

「あの、ちょっとお願いがあるんですけど………」

 

ランカがおずおずと発言する。

 

「何か?」

 

アーネストが聞き返すと、

 

「フロンティア船団に居るお兄ちゃん………オズマ・リー達に連絡を取ることは可能でしょうか?」

 

ランカがそう口にする。

 

「ふむ………問題は無いと思うが?」

 

アーネストの言葉にランカはパッと顔を明るくすると、

 

「じゃあ、私達が戻って来たって連絡をしておきたいんです! 私は元気ですって伝えておきたいので………」

 

「ランカ………」

 

ランカのその言葉に、アルトは声を漏らし、アーネストは笑みを浮かべ、

 

「そこはご自由にすると良い。機密情報などは別として、家族に連絡を取ることを禁じる決まりなど、ケイオスには無いからな」

 

そう言った。

 

「ありがとうございます!」

 

ランカはそう言うと、嬉しそうに笑った。

 

「じゃあ、さっそく連絡してきます! 行こっ! アルト君!」

 

「おわっ!? 引っ張るなランカ!」

 

ランカはアルトの手を掴むと連絡を取りに部屋を出ていく。

ランカのこの行動が、この後の世界の流れを大きく変えることになるなど、この場にいるメンバーには知る由も無かった。

 

 




はい、マクロスΔ編第2話です。
短くて申し訳ありません。
胃カメラやら法事やらで時間取れませんでした。
オーディション辺りまで進めておきたかったけど無理でした。
なので今回は顔合わせのみ。
時間無くでだいぶ端折ってしまいましたが。
今回は見事にフロンティア勢の参加フラグが立ちました。
どうなるかはお楽しみに。

マクロスΔ編でフロンティア勢は参加する?

  • 参加させてウィンダミアを涙目にしてやろう
  • いやいや、ウィンダミアが可哀想でしょ?
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