転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第2話 交流の歌

 

 

一先ずセフィーロに協力することにした俺は、仲間達をこの城に呼び寄せた。

とりあえずセフィーロの主要人物と交流するためにGGGの面々を連れてきたが、ルリを始めとしたマクロス・ブレイバーの人員と、面倒だという理由で断ったアクセルやレモン、まだ医療ポッドから出られないフレイアは残っている。

現在は光達に城の中を案内して貰っている所だ。

 

「それにしても、この城も人の心の力で作られているなんてね………」

 

エクセレンがキョロキョロと辺りを見渡しながら呟く。

 

「信じられないわ…………」

 

ルナマリアも同意するように呟いた。

 

「不思議………」

 

ステラは好奇心の方が強そうだ。

そのまま案内されていくと、

 

「ここからが居住区だよ。セフィーロの人達は、ここに避難してきているんだ」

 

光がそう言いながら扉を潜る。

そこは芝生のような植物が敷き詰められ、木々や草花が植えられた、小さな公園のような広間だった。

駆け回る子供達の姿も見える。

すると、その中の茶髪のおかっぱ頭の女の子がこちら………というか、光達に気付き、笑顔を浮かべて駆け寄ってこようとした。

 

「ミラ!」

 

「あっ! おねーちゃ…………!」

 

光が呼びかけ、女の子はこちらに駆けよってきたが、その足は途中で止まる。

その表情は戸惑い………いや、幾分かの恐怖を感じているものだった。

よく見れば他の子供達も不安と恐怖が入り混じった表情を浮かべている。

 

「どうしたんだ? ミラ」

 

光が尋ねるが、ミラと呼ばれた少女は不安そうに俺達を見ていた。

 

「見知らぬ俺達を見て警戒しているんだろう………侵略を受けている最中に見知らぬ集団が来たとなれば、不安になるのも仕方ない」

 

俺は彼女達の反応は妥当なものだと感じていた。

それを聞いた光は前に出て、

 

「大丈夫だよ皆! この人達は………」

 

光が俺達が危険な人物では無いと説明しようとした時、更にその前に出て、光の説明を手で遮った人物がいた。

 

「えっと………あなたは確か、美雲さん……?」

 

それは美雲だった。

ここに来る前に一通り自己紹介は済ませていたため、光は美雲の名を口にする。

すると、美雲は不敵な笑みを浮かべ、

 

「歌は……神秘!」

 

右手をWの形にしながら掲げて叫ぶ。

 

「「「「「「「「「「ッ!?」」」」」」」」」」

 

子供達と、光、海、風が突然の事に目を見開きながら驚きの表情を浮かべる。

 

「歌は愛!」

 

「歌は希望!」

 

続けてレイナとマキナも2人のピースサインを並べてでWの形を作りながら叫び、

 

「歌は命!」

 

カナメも両手でWの形を作りながら叫ぶ。

 

「聞かせてあげる! 女神の歌を!」

 

美雲が言い放つと、

 

「「「「超時空女神(ヴィーナス) ワルキューレ!!」」」」

 

4人全員が名乗りを上げた。

そして、

 

『『『『のぼせてScreming! もう止まれないの! 「S」「O」「S」アガるサイレン 恋! ハレイション THE WAR♪』』』』

 

突然始まったワルキューレのライブに、思わずポカンとするセフィーロの一同。

そんな事は気にせずにワルキューレは歌い続ける。

 

「えっ………と…………何………? いきなりアイドルのライブステージみたいなのが始まったんだけど…………?」

 

海が素っ頓狂な顔をしながら呆然と口にする。

 

「みたいじゃなくて、ワルキューレは本物のアイドルグループ。因みに元の世界じゃ星団規模で人気があったグループ」

 

ルネがそう言うと、

 

「星団って………規模が大きすぎない?」

 

海がポカンとしながら聞き返すと、

 

「そんなことは無い。本当は5人組だけど、もう1人は現在療養中。因みにそこに居るシェリルとランカは銀河規模で有名な歌姫だった」

 

「銀河って、スケール違いすぎるわよ………」

 

頭が痛くなってきたと言わんばかりに海は頭を手で押さえる。

その間にもワルキューレの歌は続いている。

最初は驚いていた子供達だったが、楽しそうに歌い、踊るワルキューレの姿に、徐々にその表情を不安と驚きから、キラキラとした切望の眼差しへと変化させていった。

尚、それは子供達だけではなく、

 

「わぁぁ! 凄い! カッコ良くて! 綺麗で! 可愛い!」

 

子供達に負けない位興奮した表情でワルキューレを称賛する光の姿があった。

するとその時、

 

「何や何や? 一体何の騒ぎ何や?」

 

関西弁の女性の声と共に、複数人が入り口の方から駆け寄ってくる。

それは、薄桃色の髪と褐色の肌を持ち、踊り子のような衣装を着た女性を先頭に、金髪で体格が良く、鎧を着た男性と、緑の髪に顔に傷跡があり、白く高貴そうな服と鎧を着た青年、大きなローブと帽子を被った前髪で目が隠れた背の高い青年であった。

 

「カルディナ! ラファーガ!」

 

「フェリオ!」

 

「アスコットも!」

 

光、風、海がそれぞれの名を呼ぶ。

 

「これは何だ?」

 

ラファーガと呼ばれた金髪で大柄の男性が、歌って踊るワルキューレを見て尋ねる。

 

「あ~、なんていったらいいのかしら? GGGの皆を案内してたら、いきなりアイドルコンサートが始まったっていうか………」

 

海が困った表情で説明しようとする。

 

「あいどる? っちゅーのはなんや?」

 

セフィーロの人間にはアイドルという単語が伝わらなかったのか、カルディナが問いかけてくる。

 

「アイドルというのは、歌や踊りで皆を楽しませる、こちらの世界で言う踊り子と吟遊詩人を合わせたような職業ですわ」

 

風が分かりやすく説明した。

 

「………確かに、ウチ等の知っとる歌や踊りとはかけ離れとるが…………」

 

カルディナがそう言いながら歌い続けるワルキューレに目を向ける。

 

「見とるだけで元気が出てくるような連中やな!」

 

カルディナが笑みを浮かべてそう言った。

 

「確かに良い歌だと思うぜ。沈んだこの城の雰囲気を盛り上げるのにも良いかもしれない」

 

緑の髪の青年、フェリオが言う。

 

「うん。なんていうか………ドキドキして元気が出てくるっていうか、楽しい曲だ」

 

もう1人の青年、アスコットも好意的な意見を述べる。

 

「ぷぅっ! ぷぅっ!」

 

モコナもまるで歌うように声を上げている。

そして、1曲が終わった時には子供達の表情からは、警戒や不安といったものは一切拭い去られていた。

皆が嬉しそうな笑みを浮かべている。

 

「じゃあ、次は私だね」

 

そう言ってランカが一歩前に出ると、息を吸い込み、

 

「アイモ アイモ ネーデル ルーシェ ノイナ ミリア エンデル プロデア フォトミ ここはあったかな海だよ♪」

 

アイモを歌い始めた。

そして、

 

「「ルーレイ ルレイア 空を舞うひばりはなみだ♪」」

 

ランカに交じり、シェリルも歌を口遊む。

 

「「ルーレイ ルレイア おまえはやさし みどりの子♪」」

 

響き渡る2人の神秘的な声に、その場の全員が圧倒されたように息を呑んだ。

 

「「アイモ アイモ ネーデル ルーシェ ノイナ ミリア エンデル プロデア フォトミ ここはあったかな海だよ♪」」

 

ワルキューレとは違い静かな歌。

しかし、その歌は聞く者を圧倒する何かがあった。

短い1曲を歌い終えると、ランカは子供達に微笑みかけた。

すると、時が動き出したかのように子供達がワッと騒ぎながらワルキューレとランカ、シェリルの周りに集まった。

その誰もが興奮し、目を輝かせている。

 

「流石歌姫達だね。皆の心をガッチリつかんだよ」

 

ハルが楽しそうに言った。

 

「彼女達の歌は、世界を越えても通用するということだ」

 

俺もそう言う。

子供達の中には、歌を教えてとせがむ子もいる。

そんな子供達に、ワルキューレとランカ、シェリルは笑みを浮かべて応えていた。

 

「導師クレフの話では、お前達は魔法騎士達とはまた別の世界から来たのだったな?」

 

ラファーガが問いかけてきた。

 

「ああ。俺達はガッツィー・ジェネレーション・ガード。GGGと呼べばいい」

 

俺は頷く。

 

「スリージー………」

 

アスコットが呟くと、

 

「アンタ達は、俺達……セフィーロに協力してくれるという話だが………」

 

フェリオが口を開く。

 

「そのつもりだ。まあ、そう簡単に信用できないとは思うが………」

 

「俺も最初はそう思ってたんだが………さっきの歌を聞いてたら、どうでもよくなっちまった」

 

フェリオがやれやれと肩を竦めた。

 

「そうか………」

 

俺が頷くと、

 

「改めて、フェリオだ。先代の『柱』であるエメロード姫の弟になる」

 

フェリオが自己紹介する。

 

「俺は剣闘士ラファーガ。以前はエメロード姫の親衛隊隊長を務めていた」

 

続けてラファーガが、

 

「僕はアスコット。召喚士だよ」

 

アスコットも続き、

 

「そんでウチが踊り子兼幻惑師のカルディナや!」

 

カルディナがそう締めた。

 

「ジェイだ。GGGの代表となっている」

 

俺を筆頭に各自が自己紹介を済ませた。

そのまま交流を深めようとした時、突如横に空間モニターが開いた。

 

『ジェイさん』

 

通信して来たのはルリだ。

 

「どうした?」

 

『この空域に接近してくる物体を感知。戦艦クラスと思われます』

 

「戦艦クラス…………」

 

『映像回します』

 

ルリがそう言うと映像が切り替わり、空中に浮かぶ戦艦が映し出された。

 

「あれは、オートザムの戦艦!」

 

ラファーガが叫んだ。

その言葉に緊張が走る。

オートザムとの戦いが今、始まろうとしていた。

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

 

セフィーロの何処か…………

そこに建つ暗黒の城。

そこに謎の存在デボネアの姿があった。

 

『……………む?』

 

デボネアが声を漏らす。

 

「どうしたの? お母さま」

 

傍らに居た光によく似た少女、ノヴァが問いかけると、

 

『…………今、僅かだがセフィーロの者達の恐怖と不安が薄らいだ………?』

 

デボネアは怪訝な声を漏らす。

 

「えっ………?」

 

ノヴァも不思議そうに声を漏らした。

 

『まさかな…………今更セフィーロの者達が恐怖と不安に呑まれぬ事など在りはしない……………』

 

だが、デボネアはその考えを切って捨てた。

 

『もうすぐだ………もうすぐセフィーロは闇の世界に…………』

 

だが、その考えが甘かったことを知るのはもう少し先の事なのであった。

 

 

 

 

 







はい、レイアース編第2話です。
短くてすみません。
思ったよりもあっさりと終わってしまった。
まあ、交流は歌姫達の力でつつがなく。
そんで早速オートザムのNSX襲来。
次回は戦闘となります。
お楽しみに。


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