転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第3話 もう1人の仲間

 

 

 

武と純夏。

更に冥夜、千鶴、慧、壬姫、美琴を仲間に加えた俺達は、早速訓練を開始することにした。

まずは何をするにしても体力が必要なので、フィジカルを鍛えるトレーニングを行うのだが、

 

「ちんたらするな! さっさと走れ!」

 

GGGの中でフィジカルと言えばアクセルなので、コーチを頼んだのだが、これがまた鬼教官だった。

知識はあるとはいえ、鍛えられてないメンバーにも容赦がない。

 

「はぁ………はぁ………! 神宮司教官の訓練より、相当厳しいな………!」

 

冥夜が息を切らせながら呟く。

 

「私達の体が出来上がってない事も理由の1つなんでしょうけど………」

 

千鶴も何とかそう言い、

 

「はうあうあ~~~~………」

 

壬姫は言葉にならないながらも必死に喰らい付いている。

 

「でも、負けない………」

 

慧が対抗心を燃やす様に呟き、

 

「厳しすぎるよ~………!」

 

そう言いながらも訓練メニューを真面目にこなしていく美琴。

この5人は軍人としての記憶もあるので何とか喰らい付いている。

 

「はぁ……ひぃ………タ、タケルちゃ~~~~ん………!」

 

「ほら、頑張れ純夏!」

 

純夏はひーこら言いながらなんとかついて行く。

基本的に午前は体力トレーニング。

午後はそれぞれの得意分野に合わせた個別指導だ。

 

「はぁあああっ!」

 

「ふっ! はっ!」

 

冥夜はシンと剣術の訓練。

 

「見事な腕前です! シン殿!」

 

「アンタも、昔から剣を学んできただけの事はある!」

 

俺の見立てでは、剣技だけなら冥夜の方が上手ではあるが、身体能力等を考えた総合的にはシンの方が上だ。

まあ、シンはまだ剣術初めて数年だしな。

 

「よろしくお願いします! ミラージュさん」

 

「私も隊長としては若輩者ですが、可能な限り力になります」

 

千鶴は隊長としての能力を上げる為にミラージュと。

ミラージュ自身にもいい刺激になるだろう。

 

「またアンタ…………」

 

「何か文句でもあるのか?」

 

「別に………」

 

近接格闘が得意な慧はこの個別指導でもアクセルが相手だ。

 

「よ、よろしくお願いします! ニールさん!」

 

「そう固くなるなって。武からも、壬姫のスナイパーとしての腕前は中々のモノって聞いてるぜ?」

 

「い、いえ! そんな………」

 

壬姫の相手は同じスナイパーであるニールが担当。

 

「よろしくねミコトちゃん?」

 

「よろしくお願いします。エクセ姉様!」

 

後方から援護を担当する制圧支援(ブラスト・ガード)を担当する事が多い美琴は、同じく後方援護が得意なエクセレンが担当することになった。

まあ、どっちもマイペースな性格だから相性が良いかもしれん。

 

「よろしくお願いします!」

 

「えっと………よろしくお願いします………」

 

「「……………………」」

 

あと、純夏は本人の精神衛生上武と一緒にした方がいいと思ったので、2人セットして、担当をキョウスケ、メッサーの真面目な軍人コンビとした。

武はともかく、純夏の資質は何か分からないからな。

とりあえず、彼らが乗る機体を考えなければな。

とはいえ、大体の目星は付いている。

後は本人達の能力が何処まで伸ばせるか……だな。

 

 

 

 

 

 

そんな訓練を始めて1ヶ月。

漸く体力も少しずつ付き始めた頃。

いつも通り訓練を行っていると、

 

「ッ!」

 

ハルがハッとなって髪が赤く染まる。

 

「ゾンダー!」

 

ハルがゾンダーの出現を口にする。

 

「場所は何処だ?」

 

「場所は………アメリカ!」

 

ハルから場所を聞くと、

 

「よし、今回はジェイアークで出る! アップデートされた機体にも慣れておかないとな」

 

俺はそう宣言した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

 

 

 

『ゾンダァァァァァッ!!』

 

アメリカの軍事基地の敷地内でゾンダーが暴れており、基地施設を破壊している。

 

「くそっ! 何なんだコイツは!?」

 

軍事基地という事は、当然戦術機も多く配備されているため、迎撃の為にF-15やF-22が発進しており、36㎜突撃砲を乱射するが、ゾンダーのバリアの前には全く歯が立たない。

 

『ゾンダァァァァァッ!!』

 

ゾンダーからの攻撃が戦術機を容易く破壊し、更にその残骸を取り込んでゾンダーは更に大きくなる。

 

「化け物だ………機械の化け物だ!」

 

「うわぁああああああああああっ!!」

 

戦術機の衛士達は持てる限りの火器を使って攻撃するものの、ゾンダーのバリアを破るどころか減衰すらさせることは叶わなかった。

 

「こうなったら………!」

 

その時、F-15に乗る1人の勇敢な衛士がゾンダーに向かって突撃する。

 

「待て! 何をする気だ!?」

 

仲間の衛士が止めようとしたが、

 

「こいつで………どうだ!?」

 

その衛士はS-11を起爆。

ゾンダー諸共に自爆する。

 

「バカヤロウ…………」

 

仲間の衛士は悲しそうな声を漏らした。

『S-11』。

それは戦術核に匹敵する破壊力を持つ電子励起爆弾である。

現状、戦術機が使う兵器の中では最大の破壊力を持つ爆弾だ。

だが、

 

「……………ジーザス………」

 

その衛士は呆然と呟いた。

何故なら、爆炎中にゾンダーの影が浮かび上がり、無傷の姿を現したからだ。

 

「S-11の爆発でも無傷だと…………!?」

 

衛士は絶望的な声を漏らす。

それは、戦術機の武装ではゾンダーを倒すことは不可能だという事を示していた。

 

『ゾンダァァァァァッ………!』

 

ゾンダーの大きさは、戦術機の残骸や基地施設を吸収し、100mに達しようかとしていた。

 

『あ、悪夢だ……………』

 

もはや衛士には抗う気力も無い。

ゾンダーが足を振り上げ、アリを踏み潰すかの如く1歩踏み出し、

 

『反中間子砲!!』

 

次の瞬間バラバラになった。

 

「………ッ!? 今度は何だ!?」

 

衛士が振り向くと、その視線の先には空中に浮かぶ白い戦艦の姿があった。

 

「な、何だ………? 戦艦が空を飛んでる!?」

 

その英姿が驚く間もなく、

 

『フュゥゥゥゥゥゥゥジョン! ジェイバード! プラグアウト!』

 

その戦艦の艦橋と砲台部分が分離。

更に変形して人型を成す。

 

『プラズマウイング!』

 

その背中から10枚の赤い羽根を生やし、

 

『ジェイダー!!』

 

その名を叫んだ。

ジェイダーの変形パターンは今までと少し変わっており、アップデートされた影響だという事が伺えた。

 

『プラズマソード!!』

 

その手から赤い光の剣が出現。

その出力も今までよりも上昇していた。

 

『はぁあああああああっ!!』

 

ジェイダーが飛翔し、すり抜け様にゾンダーの腕を斬り落とした。

 

「ッ!? S-11でもダメージを与えられなかった化け物の腕を容易く!?」

 

それを見ていた衛士が信じられない声を漏らす。

だが、ゾンダーは腕を再生させ、反撃として体中の火器を発射する。

 

「腕が元通りに!? 嘘だろ!?」

 

衛士が驚愕する中、ジェイダーは縦横無尽に飛び回り、ゾンダーの攻撃を全て躱している。

 

「こっちも嘘だろ!? あの攻撃を全部躱してる!?」

 

ジェイダーの動きに更なる驚愕の声を上げる衛士。

 

『はぁっ!!』

 

雨霰と降り注ぐ弾丸やビームを潜り抜け、懐に飛び込むジェイダー。

 

『ダブルプラズマソード!!』

 

反対の腕にもプラズマソードを発生させると、2本のプラズマソードを合わせて前に突き出すと、そのままゾンダーの胴体を貫通した。

 

『ゾ、ゾンダァァ…………!?』

 

ゾンダーは苦しそうに呻いたかと思うと、直後に爆発した。

そしてジェイダーの手には、ゾンダー核が確保されている。

すると、ジェイダーの胸部であるジェイアークの艦橋部分からハルが飛び出してくると、

 

「テンペルム………ムンドゥース………インフィニ………トゥーム………レディーレ!!」

 

浄解の言霊を唱え、ゾンダー核が浄解されてゆく。

紫の球体からゾンダー人間、そして人間の姿へ。

その後には、1人の青年が残った。

その顔を見たジェイダーはハッとなる。

 

『この男は………まさか……………』

 

ジェイダーは一瞬思案するとそのまま飛び立ち、ジェイキャリアと共に飛び去って行った。

 

 

 

軍事基地ではその後、戦後処理が行われたが、多数の死者、行方不明者が多く確認された。

そして、その行方不明者の中にこの名前があった。

『ユウヤ・ブリッジス』と…………

ユウヤ・ブリッジスは他の行方不明者と同じように、MIAと認定されたのだった。

 

 

 

 

 

宇宙、オービットベース。

ゾンダーから浄解された青年は、あの後気を失い、ジェイダーによってオービットベースに連れてこられていた。

 

「ジェイさん、何で米国の軍人を連れてきたんですか?」

 

武が怪訝そうに尋ねる。

 

「ああ、もちろん理由はある。だが少し待ってくれ。今ルリに確認を取ってもらっている………」

 

ジェイがそう言いかけたところで、

 

『ジェイさん。その青年の身元の確認が取れました。名前はユウヤ・ブリッジス。アメリカ人と日本人のハーフでつい最近母親を亡くしています。本人は実戦経験こそありませんが優秀な衛士で、F-22の操縦経験もあるようです』

 

「やはりか…………」

 

ジェイはもう一度ユウヤを見る。

 

「武、ユウヤをここへ連れてきた理由だが、彼はお前達ほどでは無いにしろ、この世界の運命に関わるキーパーソンだからだ」

 

「この人が!?」

 

「前の世界で出てきた超重光線級を覚えているか?」

 

「あの要塞級並みに大きい光線級ですよね? キングジェイダーの敵じゃありませんでしたけど………」

 

「お前達が、本来のこの世界の運命の記憶を持つ今だから言えるが、本来の運命であの超重光線級が存在した場合、桜花作戦を成功させることが出来たか?」

 

「ッ…………!? 流石にあいつのレーザーは、凄乃皇肆型でも簡単には防げないから、最悪撃墜………ラザフォードフィールドで防げたとしても、無駄なエネルギー消費は避けられないから、作戦の成功率は大幅に下がったと思う」

 

「だろうな………そして、本来の運命でその超重光線級を倒したのが、このユウヤ・ブリッジスだ。まあ、他の仲間と一緒に………だろうけどな」

 

「ッ! 俺達が桜花作戦を成功させることが出来たのは、この人の働きが大きかったって事ですね」

 

「もちろん他の衛士や軍人達もな。ユウヤの担った部分が大きいのは確かだろうが」

 

「本当に………俺達があの作戦を成功させることが出来たのは、多くの人達が協力してくれたから何ですね…………!」

 

武は改めてその事を感じたのか、拳を強く握りしめた。

 

「…………あれ? でもここに連れてきたのは何でなんです? 普通に置いてくれば良かったんじゃ…………」

 

「ゾンダーの存在はこの世界では完全なアンノウンだ。もしかしたら、ユウヤは罪を全て被せられて銃殺………なんてこともあるんじゃないかと思ってな」

 

「確かに………可能性はゼロとは言えませんね」

 

武は納得する仕草をした。

 

「ああ。だからこの際ユウヤも仲間に引き入れようかと思ってな」

 

ジェイがそう言った時、

 

「…………うっ………!」

 

ユウヤがうめき声を漏らして目を覚ました。

 

「………こ、ここは…………?」

 

「気が付いたか? 気を失う前に何があったか覚えているか?」

 

俺が聞くと、

 

「気を失う前…………? そう言えば、金髪で大柄な男が目の前に現れて、紫色の目玉みたいな板を俺に近付けてきて…………」

 

「やはりラファーガ………腕原種か………!」

 

ユウヤの言葉からそう察する。

そこで朦朧だった意識がハッキリしてきたのか、ユウヤはハッと飛び起き、

 

「ここは!?」

 

起き抜けに叫ぶ。

 

「落ち着け。お前に危害を加えようとは思っていない。とりあえずここは、俺達ガッツィー・ジェネレーション・ガードの拠点であるオービットベース。ゾンダーにされていたお前を俺の一存で連れてきた」

 

「は? ガッツィー・ジェネレーション・ガード? 何だそれ?」

 

ユウヤが疑問の言葉を零したので、ジェイはいつもの如く自分達が別の世界から来たことと、ゾンダーや原種について話す。

 

「そんないきなり異世界とかなんとか言われたって、信じられるわけ無いだろ!?」

 

「ま、当然の反応だな。とりあえずそこの窓から外を見てみろ。案外デタラメでもないって事がわかるから」

 

ジェイは部屋の中にあった窓を指差してそう言う。

 

「はぁ? 窓の外に何が…………」

 

ユウヤはベッドから立ち上がると、窓の外を覗き込んだ。

ユウヤとしては、日の光が差し込んできていなかったので、どうせ夜だろうとタカを括っていたのだが、

 

「なっ!?」

 

次の瞬間ユウヤは絶句した。

ユウヤの眼下に広がるのは青い地球。

そして自分が居たのは宇宙ステーションの中であることに気付いたからだ。

 

「う、宇宙!?」

 

「ああ。オービットベースは衛星軌道上にある宇宙ステーションだ」

 

「い、いや! だったらおかしいぞ! 宇宙は無重力の筈だ! 現におれ達はこうやって床に立って………!」

 

「このオービットベースには重力制御装置があるからな。宇宙でも立っていられるのはそれが理由だ。疑うんだったら後で宇宙遊泳でもさせてやる」

 

ユウヤの言葉にジェイはそう言った。

 

「ッ………! マジで別の世界から来たっていうのか………?」

 

「ああ」

 

「……………何故俺を連れてきた?」

 

「まあ、あのままだったらお前に謂れの無い罪を着せられるだろうと思ったからな。簡単に言えば自己満足だ」

 

ユウヤは覚えていないが、ゾンダーとなり基地を半壊させたことは聞いた。

確かに自分の意志ではないとは言え、何かしらの責任を負わされる可能性はあっただろう。

 

「……………俺を如何するつもりだ?」

 

「別にどうもしない………が、可能なら仲間にならないか? と考えている」

 

「何?」

 

「先程も話したが、この世界は今、次元の歪みによって本来の運命とは別の運命になろうとしている。俺達は、大まかな運命をなぞりながら歪みの元凶である原種を倒すことが目的だ。だから、この世界の運命をなぞる為に、運命のキーパーソンと言うべき人間の協力者がいるとやりやすい」

 

「運命のキーパーソン? 俺が?」

 

「ああ」

 

「それは信じられねーな。俺は一介の衛士だぞ? 世界の運命に関わるような御大層な人間には思えないな」

 

ユウヤは自嘲するようにそう言う。

 

「信じるか信じないかは好きにしろ。とりあえず、俺達の仲間になるメリットとして、戦術機とは比較にならない機体を与えることが出来る。当然、それなりの信頼を勝ち取ってもらわなきゃいけないがな」

 

「ッ………………しばらく考える時間をくれ」

 

「ああ。じっくり考えると良い」

 

ジェイ達はそう言って部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

数日後、ユウヤはGGGに入ることを了承するのだった。

 

 

 

 

 






はい、マブラヴオルタネイティヴAnother編第3話です。
今回はユウヤを仲間にするお話でした。
まあ、ユウヤをどうやって仲間にするかと頭を悩ませた結果、ゾンダーにしてしまうという方法に。
ゾンダーから浄解されたので、幼少期のストレスが解消されたため、日本人嫌いが殆ど治りました。
と言う訳で結構強引ですがユウヤが仲間に。
で、ユウヤの機体はエグゼクスバインという話でしたが、流石にそれはやり過ぎだという意見が多数来たのでユウヤの機体だけアンケート取り直します。


P.S:本日は返信してる暇が無いので返信はお休みします。
余談ですが、何か感想量が増えたのは何でだろう?
あと、明日は午前中に予定が入っているので更新できるかはわかりません。

ユウヤの乗機は?

  • ヒュッケバイン
  • エクスバイン
  • ヒュッケバインMk-Ⅲ
  • エグゼクスバイン
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