転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
【Side ユウヤ】
テロリストがビームライフルを使ってきたため、ジェイダーが現れてあっという間に敵を倒してしまった。
すると、ジェイダーが俺に向き直る。
「無事のようだな、ユウヤ」
いきなり俺の名を呼ぶジェイダー。
「お、おい! 通信は記録されて………!」
基本的に通信は全て記録に残される。
こんな所でGGGとの関わりを公にされたら………
「心配しなくとも、ルリの方でいくらでも改竄できる」
何でもないように言ったジェイダーの言葉に、俺は呆れた。
そういやこいつら情報戦も半端ねえんだったな………
「そうかい…………ま、この程度の相手なら如何ってことは無い………この2年間どれだけ規格外の連中とやり合って来たと思ってるんだ?」
「フッ、それもそうか………むっ!」
ジェイダーが何かに気付いたように振り返った。
すると、
『ユウヤー!』
1機のチェルミナートルが近付いてきた。
「イーニァか!?」
俺の不知火弐型の前に着地するイーニァ。
「無事だったのか!」
『うん! 怖かったよ、ユウヤ……!』
泣きそうな声でそう言うイーニァ。
「……ったく、無事で良かったよ……」
俺はホッと息を吐く。
すると、また別方向から近付く機体反応を捉える。
それは、
『イーニァ!』
先に行った筈のクリスカの乗るストライクイーグル。
『クリスカ!』
イーニァも嬉しそうな声を上げる。
更に続いて唯依の武御雷を始めとした他のメンバーの機体もやってきた。
「唯依!? お前らどうして………!?」
『無事でしたかにい………アルゴス1!』
『……って、もう戦闘おわってるじゃねーか!?』
タリサが叫ぶ。
すると、
『シェスチナ少尉の機体を捕捉したのでな。合流を優先させてもらった』
クリスカの機体のサンダーク中尉が答える。
ジャミングが掛かっている上、GN粒子の影響があるにも関わらずイーニァの機体を捕捉した?
普通なら不可能だ。
これは、クリスカとイーニァの間に、何かしらの繋がりがあると見るべきか。
『先導が無ければ、ソ連軍施設へは進入できないからな』
唯依はもっともらしい理由を口にするが、俺を見捨てることが出来なかったのが大きいだろう。
まあ、死ぬ気は無かったが。
『ところで…………そっちの機体はGGGの者か?』
唯依はジェイダーに向かってそう言う。
「その通りだ」
ジェイダーが頷くと、
『何故GGGが此処に?』
唯依が更に問いかける。
「ビーム兵器を人に向けて使う馬鹿共が居たのでな。お灸を据えに来たと言う所だ」
ジェイダーがそう答えると、ダルマになっている戦術機を見据えた。
「理由はどうあれ、俺はコイツに救われたんだ」
俺はそう言う。
『そうか………アルゴス1を救ってくれて感謝する』
唯依が礼を述べると、
「感謝される事では無い」
まあ、何とかならない状況では無かったからな。
すると、ジェイダーは背を向け、
「俺達は人同士の争いには介入しない。後は好きにしろ」
そう言うと光の翼を広げて目にも止まらぬスピードで飛び去った。
『何だよあいつ………手伝ってくれたっていいじゃん……!』
タリサが文句を言いたげにそう言う。
「あいつ等にも理由があるんだろ?」
俺はそう言っておく。
それからクリスカはイーニァの乗るチェルミナートルに乗り換え、サンダーク中尉がそのままストライクイーグルに搭乗。
その直後にジャミングが弱まり、犯行声明が発表された。
まず、自分達はRLF難民解放戦線だという事を名乗ると、ナタリーが言っていた内容を尊大な言い回しで語る。
更に、先刻米国が爆撃機で人質ごと自分達を排除しようとしたので、米国の秘密研究所から光線級BETAを解放。
爆撃機を撃ち落したという。
だが、情報によれば光線級だけでなく他のBETAも解放されている。
更にレッドシフトと呼ばれる防衛システムを暴露。
これは、アラスカを縦断するように埋め込まれた水爆を一斉爆発させ、人工的な海峡を作り、新たな防衛戦を構築するというトンデモないものだった。
発動のキーは、一定数の大型BETAが防衛戦に到達する事。
それは、ユーコン基地側から到達しても同じ事だ。
『アラスカが吹っ飛ぶとかマジかよ!? 何だそりゃ!?』
タリサが驚愕の声を上げる。
「唯依………お前何か知ってたか?」
俺が唯依に尋ねると、
『いや………サンダーク中尉は?』
『いや………だがあり得る話だ………アメリカがソ連にアラスカ租借を決める以前に、そのような防衛システムを構築していたとしてもおかしくは無い』
『では、テロの鎮圧だけではなく、BETAの殲滅も我々で対処しなければならない………と言う訳だな』
『米ソ協定によってソ連軍の殆どがカムチャツカとアラスカ沿岸部に配備されている。即応したとしても、限度がある』
『β-01で補給する時間は、既に無い………』
『だが、大規模阻止戦はビーム兵器を使えばいいとして、テロを鎮圧するだけの弾薬は残っていない』
『畜生……手詰まりかよ……!』
タリサが思わず漏らした時、俺は口を開いた。
「いや、まだ手はある。当然ハイリスクだがな…………ソ連軍哨戒部隊の格納庫だ! あそこなら弾薬は間違いなくある!」
『『『『『ッ!』』』』』
全員が驚愕したことが分かった。
『そりゃそうだけど、敵の駐屯地じゃねえか!?』
タリサが声を上げる。
「だからさ! 向こうの連中も、こっちがこの状況で仕掛けるとは思っちゃいねえだろ!」
『本気かよぉ………?』
タリサが正気かと言いたげな声を漏らす。
「敵から武器を奪うのは、ゲリラ戦の基本だ。もう逃げ回るのは飽きた………そろそろ攻守交替と行こうぜ………!」
俺はそう言い放った。
『フフッ…………いいわユウヤ…………やっぱりあなた……いいわ!』
最初に応えたのは崔中尉だった。
他の皆も最終的にはその案で合意。
ソ連の哨戒部隊の格納庫へ襲撃を掛けた。
結果は拍子抜けするほど簡単にうまく行った。
警備も最低限で俺達が負ける道理はない。
そのまま武器弾薬を回収する。
粒子残量はまだ十分だ。
こちらは補充する必要も無いだろう。
その間にサンダーク中尉がソ連軍の特殊部隊と連絡を取り、司令部と通信センター奪還の為の段取りを行う。
通信センターさえ奪還すれば、米ソ両国が状況に気付き、BETAを殲滅するための部隊を送ってくれるかもしれないとの事だ。
賭けの部分も強いが、現状ではそれに縋るしかない。
俺達は補給を終えると、即座に発進する。
程なく接敵した。
『ラーストチカだ! 12時から3時方向! 36! 9時よりファルクラム3! アンノウン……1?』
タリサの言葉で、敵機には所属不明機が存在する事が判明する。
だが、
『行くぞ! 全機兵器使用自由!!』
唯依の言葉で戦闘準備が開始される。
クリスカとイーニァのチェルミナートルとサンダーク中尉、崔中尉のストライクイーグルが別行動を取る。
敵戦力を分散させるためだ。
ラーストチカ36機の内の10機がそちらへ向かう。
俺達が敵部隊の前に辿り着くと、
『フッハハハハハハ!』
オープン回線で笑い声が聞こえた。
『ここの衛士は世界最高レベルだってな………? どんなものか見てやるよ!!』
そう叫ぶとアンノウンが突っ込んでくる。
自分の腕に余程の自信があるのだろう。
そして、戦いを楽しむような言動。
戦闘狂か…………!
だが、そんな奴に付き合う必要は無い。
腕に装備されているモーターブレードで斬りかかってきたため、俺は長刀を使ってその一撃を受け流し、同時に敵機が前につんのめる。
『何っ!?』
相手は驚愕の声を漏らしたが、
「テメェ如きじゃ役者不足だ………!」
俺は長刀を振り上げ、
『なっ………ま、まて………!』
俺は容赦なく長刀を振り下ろした。
真っ二つになり爆散するアンノウン機。
『しょ、少佐ぁっ!?』
『少佐があんなにあっさりと!?』
敵兵に動揺が走る。
どうやら撃破した機体が指揮官機か何かだったようだ。
確かに腕はあったのだろう。
だが、こちらを舐めて小手調べの一撃を放ってきた。
だから容赦なく撃墜させてもらった。
それだけだ。
『おいおいユウヤ。アンノウン瞬殺かよ!』
タリサが流石だと言いたげに笑っている。
さらに、敵の士気は明らかに下がっていた。
数の不利など物ともせずに押している。
やがて、陸戦部隊の突入成功の知らせが来た。
『陸戦部隊突入成功!』
タリサが声を上げると、
『よし! 全機撤退だ! BETAを叩く!』
唯依の合図でこの場を離れる。
とはいえ、敵機の内既に半数以上が撃墜済みだが。
更に指揮官機が墜ちた為に士気も低く、追ってくる敵機は居なかった。
GNドライブの機動性のお陰で、BETA群がリルフォートの街に到達する前に辿り着くことが出来た。
最悪、リルフォートの街の住人を犠牲にすることも覚悟していたが、何とか間に合って良かった。
そして、BETA群の中にZETAは確認できない。
流石にZETAを生け捕りにするのは不可能だったのだろう。
そして、相手はBETAという事は、
「これで遠慮なくビーム兵器が使える!」
両手にビームマシンガンを持つと、BETA群に向かって乱射する。
ビームマシンガンの1発1発ですら、大型BETAを一撃で仕留め、突撃級の甲殻を貫く威力がある。
通常の兵装であればたったの数機でBETA群を食い止めるなど不可能だが、ビーム兵器の力で何とか持ちこたえることが出来ていた。
だが、
『くっそ! このままじゃジリ貧だぞ!』
何とか持ちこたえては居る物の、BETAの数が多い為に徐々に押し込まれてきている。
抜けられるのは時間の問題だろう。
つーか、よくこれだけのBETAを捕獲してたな?
その時、別方向からBETAを撃破しながら3機の反応が近付いてくる。
「ッ! クリスカ達か!」
『通信センターへの突入は成功したわ! あとはBETAを片付けるだけよ!』
崔中尉から通信が入る。
「ありがてぇ!」
3機の戦術機が加わり、戦線を維持。
いや、僅かだが押し上げ始める。
更に別方向からビーム攻撃が飛んできてBETAを撃破する。
「ッ!?」
俺が振り向けば、そこには2機のF-22ラプターの姿があった。
『ハァーイ! お手伝いはいるかしら?』
『チッ! これだけのBETAを食い止めてやがったのか………』
「シャロン!? レオン!?」
通信から聞こえて来た声に俺は誰かを悟る。
更に、
『俺達もいるぜ!』
後ろから2機のアクティブも現れ、戦列に加わる。
ヴァレリオとブレーメルだ。
「無事だったか………って、お前ら何で!?」
何故2人がレオン達と共に現れたのが疑問を零すと、
『私達も光線級狩りに行ってたのよ。その先でバッタリ』
ブレーメルがそう説明する。
「そうか………何にせよ、無事で良かった」
新たに加わった戦力もあり、BETAは次々と数を減らしていく。
やがて、
「こいつで………ラスト!」
最後のBETAをビームライフルで撃ち抜いた。
『…………まさか、これだけの戦力で護り切ることが出来たとは…………GNドライブとビーム兵器の力………やはり素晴らしい………』
サンダーク中尉がそう漏らす。
『は~! 終わったぁ~!』
タリサが大袈裟に叫びながらシートに身を預ける。
『皆、よくやってくれた! 世界は、ここに居る者達のお陰で救われたのだ』
唯依が労いの言葉を口にする。
だが、
――ピーッ!
突如として警告音が鳴る。
それと同時に、地鳴りが起き始める。
「何だ!?」
俺は思わず周りを見渡す。
すると、
『これは………BETAの掘削振動!? 予想深度500……400……300……!? 嘘、速過ぎる!?』
ブレーメルが驚愕の声を漏らした瞬間、基地から少し離れた場所に、巨大な円柱が地面を突き破ってそそり立った。
「何だ………? アレは…………?」
見た事の無い存在に、俺は思わず声を漏らすのだった。
はい、マブラヴオルタネイティヴAnother編第18話でした。
まさかの強キャラ的存在だったクリストファー少佐がユウヤの手によって瞬殺。
これによってクリスカとイーニァのラスボスフラグがブチ折られました。
まあ、それ以前にGNドライブとビーム兵器があれば、現戦力でBETAを止められると思ったので。
そして、仲間達との合流でBETAを全滅させることが出来ましたが、その直後に現れたのは……………?
次をお楽しみに。
それにしてもサンダーク中尉が邪魔なんだがどうやって引き離そう?
レオンとシャロン。最終的にユウヤの仲間に?
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なる
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ならない