転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第33話 佐渡島奪還作戦

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

 

 

――12月23日

この日、司令部から佐渡島ハイヴ攻略作戦………『甲21号作戦』が発令された。

もちろんA-01部隊もその作戦に参加することになっており、基地司令であるラダビノッドと副司令の夕呼と共にブリーフィングルームに集まっていた。

 

「本日未明、国連軍第11司令部および帝国軍参謀本部より、『甲21号作戦』が発令された!」

 

ラダビノッドの言葉と共に、ブリーフィングが開始されるが、

 

「あの、すみません………新人達の姿が無いのですが………」

 

水月が挙手をしながらそう発言した。

このブリーフィングルームには、A-01部隊が集まっているのだが、その中に武達元207B分隊の姿は無い。

 

「ああ。あの子達は今は別行動よ。本番までには合流する手筈だから心配しなくても平気よ」

 

「別行動? 何故ですか?」

 

「あの子達が使ってた機体のGNドライブをこっちに回してもらったから、GNドライブ搭載機の数が足らないのよ。あの子達は、今、代わりの機体を取りに行ってもらってるの」

 

「代わりの機体………? ですが、GNドライブ搭載機の不知火の代わりになる機体など………」

 

「安心しなさい。視たらきっと驚くわ」

 

夕呼は楽しそうな笑みを浮かべるだけだ。

 

「はぁ………」

 

唯一武達がGGGの関係者だと知るまりもは夕呼の悪ふざけに頭を悩ませたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

そして12月25日。

衛星軌道からの軌道爆撃艦隊からの突入分離弾投入を切っ掛けに作戦が開始された。

光線級の迎撃により突入分離弾は撃ち落とされてしまうが、それによって重金属雲が発生。

更に海上の艦隊からの艦砲射撃が始まり、地上のBETAに打撃を与える。

そこから水中からの上陸用戦術機部隊で上陸地点を確保。

それに伴って戦術機部隊が次々と上陸。

本格的な戦闘が開始された。

 

 

 

 

作戦の旗艦である巡洋艦『最上』。

そこに艦長であり提督である小沢と夕呼がいた。

各部隊のオペレーターの声が飛び交い、戦場の苛烈さを物語っている。

その時、

 

「ッ!? ソナーに反応! 水中より巨大な物体が浮上してきます!」

 

ソナーによる警戒を行っていた兵士が叫ぶ。

 

「何だと!?」

 

小沢は驚愕の声を漏らしたが、

 

「来たわね………」

 

夕呼はニヤリと笑って落ち着いている。

その直後、最上から少し離れた海面が盛り上がり始め、水飛沫を上げながら金色の船体が現れた。

そして、

 

『こちらはGGG所属、マクロス・ブレイバー!』

 

最上に男の声で通信が入る。

 

「GGG!?」

 

小沢は驚くだけだったが、

 

「………こちらは国連軍横浜基地副司令、香月 夕呼よ。久しぶりね、ジェイ?」

 

夕呼は落ち着いてそう答える。

 

『………久しぶりだな。香月博士』

 

通信の男……ジェイもそう答えた。

 

「こ、香月副司令!? あなたはGGGと面識があったのですか!?」

 

小沢が驚愕の表情で声を上げる。

GGGは世界中の戦場に姿を現しているが、各国のコンタクトには一切応じず、誰もが知っていながらその正体は一切不明という存在だったからだ。

 

「今現在、その問いかけの意味はありませんわ。重要なのは、ここにGGGが居るということ」

 

夕呼は小沢から視線を外すと、

 

「ここに現れたという事は、手を貸してくれるという意味で良いのかしら?」

 

『ああ。そのつもりだ』

 

「なら、お膳立ては任せていいかしら? あなたの事だから、こちらの事情は把握してるんでしょ?」

 

『フッ………了解した。A-02が到着するまで各部隊の援護に徹しよう』

 

「なら、頼んだわよ」

 

『各機発進! プラン通りに作戦を開始せよ!』

 

ジェイの声が響いた。

 

 

 

 

 

その頃、A-01部隊は最上がいる地点からハイヴを挟んでほぼ反対側から上陸していた。

上陸地点のBETAを掃討を行っていると、

 

『ったく! 結局新人達来なかったじゃない!』

 

水月が愚痴を零す様にそう言った。

 

『香月副司令は何も仰らなかったが………』

 

『何か考えがあるのでしょうか?』

 

『いくら訓練の成績が良くても本番に来なかったら意味無いでしょ!?』

 

思わずそう叫ぶ水月だったが、

 

『ッ! レーダーに反応! 12時方向よりBETA群が接近中! 数、凡そ100!』

 

祷子が報告する。

 

『チッ! わらわらと………各機、迎撃態勢を………!』

 

みちるがそう言いかけた瞬間、そのBETA群が側面方向からの巨大な閃光に飲み込まれた。

 

『な、何だ!?』

 

みちる達が振り向くと、そこには約60mの巨大な人影。

 

『あ、あれはっ!?』

 

孝之が思わず叫んだ。

次の瞬間、その背後から更に5つの機影が飛び出してきて、撃ち漏らしたBETAを瞬く間に全滅させた。

すると、その巨大な人影、グルンガスト参式がA-01部隊の前に着地する。

そして、その横に紫の量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改、ビルトビルガータイプL、ビルトファルケンタイプL、量産型アシュセイヴァー、ラーズアングリフ・レイブンが並び立った。

 

『ス、GGG…………』

 

茜が思わず呆けた声を漏らす。

すると、

 

『お待たせしました! 伊隅大尉!』

 

聞き覚えのある男の声が響いた。

 

『ッ!? その声は白銀!? 白銀なのか!?』

 

みちるが驚愕の声を上げた。

すると、映像付きの通信が繋がり、

 

『はい、俺です。伊隅大尉』

 

衛士の強化装備とは違う、宇宙服を兼ねたパイロットスーツに身を包んだ武の姿が映った。

 

『私も居ますよ~』

 

その横に純夏の姿も移る。

 

『鑑も!? では、もしやそっちの機体の衛士達も………!?』

 

『はい、我々です』

 

紫のゲシュペンストから冥夜が答え、

 

『榊 千鶴少尉以下6名。A-01部隊に合流します』

 

千鶴が報告を兼ねてそう言い、

 

『お待たせ』

 

『お、遅れてすみません!』

 

『頑張るぞ~!』

 

慧、壬姫、美琴がそれぞれ答えた。

 

『あ、あんた達がGGGだったのぉ~~~~~!?』

 

水月が驚愕声を上げる。

 

『え~っと……まあ、はい。でも、詳しい話は後で………今はこの作戦を成功させることが重要です』

 

武がそう言ってハイヴの方向に向き直ろうとして、

 

『武……!』

 

孝之から通信が入った。

 

『鳴海少尉………?』

 

『その機体………2年前に明星作戦で俺達を助けてくれたのも、武なのか………?』

 

『えっと……………その……はい………』

 

武は面と向かって言いづらかったが頷いた。

すると、

 

『そうか……………武! これだけは言わせてくれ!』

 

孝之は真剣な眼で武を見ると、

 

『あの時俺と慎二を助けてくれてありがとう! 俺が生きていられるのはお前達のお陰だ!』

 

そう言って頭を下げた。

 

『あ、頭を上げてください! 俺達は、そんな感謝されたくて助けたわけじゃないんですから!』

 

武が思わずそう言うと、

 

『それでも………! お前達のお陰で俺は2人の所へ帰ることが出来た………本当にありがとう………!』

 

孝之は涙ぐむ声でそう言った。

 

『ど、どういたしまして?』

 

思わず疑問形でそう言ってしまう武。

そんな中、いよいよハイヴ突入の為の部隊が軌道上から再突入殻で降下してくる。

ハイヴ内に突入し、途中までは順調に進んでいたが、地下より現れた数万単位のBETAにより全滅。

更に、

 

『現れたBETA群の内、機械級の割合………約5%!?』

 

驚愕の報告が響いた。

今まではZETAの割合は1%以下だった。

それが一気に5倍以上だ。

驚きもするだろう。

更にハイヴ周辺のBETAがA-01部隊の方に向かってくる。

これも『前』の通りなので武達に驚きは無かったが。

支援攻撃の目標を全てこちらに回したが、BETAが光線級を温存していたためその多くが撃ち落とされてしまう。

 

『各機! GNフィールドを展開しつつ後退! 岩盤を盾にしろ!』

 

みちるがそう言う。

だが、グルンガスト参式はその巨体さ故に隠れることは出来ない。

 

『白銀!』

 

『俺達は大丈夫です! 純夏! 念動フィールド全開だ!』

 

『うん! 念動フィールド全開!』

 

2人の念動力によって強力なバリアを形成。

放たれるレーザーやビームを完全に防ぎきっていた。

 

『何という防御力だ………!』

 

そして、BETA群の先陣として突撃級ZETAが接近してくる。

しかし、

 

『真正面から来るだけならいい的だ!』

 

武が叫ぶとグルンガスト参式が正面を向いて仁王立ちすると、

 

『オメガ・ブラスタァァァァァァッ!!』

 

胸部から巨大なビームを放ち、通常、ZETA問わず突撃級の群れを飲み込んだ。

 

『す、すげぇ………』

 

その威力に慎二が思わず声を漏らす。

すると、紫のゲシュペンストとビルトビルガーを筆頭にGGGの機体が飛び出すと、後続のBETA群に攻撃を仕掛けた。

その力はすさまじく、次々とBETAの数を減らしていく。

 

『新人共に後れを取るな! ヴァルキリーズの名を轟かせろ!!』

 

みちるが隊員に発破をかける様にそう叫び、自らもBETA群に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

また、別の戦場では、帝国の戦術機部隊が戦闘を繰り広げていた。

その部隊の中にはみちるの妹である伊隅 あきらの姿があった。

しかし、戦況は不利で押し込まれつつある。

何故なら隊長機以外は通常の戦術機であり、装備も既存の36㎜弾と120㎜弾の上、支援砲撃が来ず、その上ZETAの占める割合が今まで以上だからだ。

通常の戦術機の装備ではZETAに歯が立たず、GNドライブ搭載機が受け持つのがセオリーなのだが、今までの5倍以上のZETAの出現によって手が回らなくなっていたのだ。

 

『こ、このやろ……がぁあああああああっ!?』

 

「た、隊長ぉぉぉぉぉっ!?」

 

この部隊の唯一のGNドライブ搭載機である隊長機がやられ、他の仲間達も次々と撃墜され、残りはあきらの機体だけになってしまう。

 

「う、うぁっ!」

 

あきらは反射的に引き金を引いて36㎜砲を放つが、要撃級ZETAには通用せず、どんどん近付いてくる。

そして、鋭い刃となっている前腕が振り上げられ、

 

「うわぁああああああああああああっ!?」

 

思わず悲鳴を上げるあきらだった。

しかし、その寸前で赤い閃光が要撃級ZETAを撃ち抜く。

 

「………えっ?」

 

思わず呆けた声を漏らしたあきらだったが、目の前に居たのは、

 

「こっ……斯衛部隊っ!?」

 

青の武御雷を筆頭とした武御雷で構成された斯衛部隊だった。

 

『どうやら大事無い様だな? そなた、まだ戦えるか?』

 

青の武御雷の衛士である斑鳩 崇継があきらに問いかけた。

 

「は、はいっ!」

 

『よし、ではいったん下がるが良いぞ。ここは我ら斯衛が引き受ける。貴様は別部隊の指揮下に入れ。良いな?』

 

「りょ、了解!」

 

帝国のエリート部隊と言える斯衛を前にして緊張気味に返事をするあきら。

あきらは言われた通りに一旦下がっていった。

そして、崇継がBETAに向き直ると、

 

『月詠、鶴翼(フォーメーション・)複五陣(ウイング・ダブル・ファイブ)。全体に通達せよ。防衛線を押し上げる』

 

傍らに控えた赤の武御雷………

月詠へと指示を出した。

 

『はっ! クレスト2より第16斯衛大隊各機に告ぐ! 鶴翼(フォーメーション・)複五陣(ウイング・ダブル・ファイブ)で前進せよ!』

 

『うむ。では参るぞ。皆の者! 続けぃッ!!』

 

崇継が先陣を切って飛び出した。

帝国でも選ばれた者だけがなれる斯衛の力は凄まじく、防衛線を押し上げていく。

その中に、山吹色の武御雷の姿があった。

その武御雷も他の武御雷に負けず次々とBETAを撃破していく。

そんな中、

 

『…………祐唯。そなた大丈夫か? 娘を失って間もないのだろう』

 

崇継がその武御雷の衛士である篁 祐唯へと秘匿通信を繋げた。

 

『…………お気遣い、痛み入ります。ですが、心配には及びません』

 

祐唯はそう答える。

 

『……………娘だけではない。息子も居たのだろう?』

 

『若さゆえの過ち………お恥ずかしい限りです………』

 

祐唯の娘は唯依。

息子はユウヤの事だ。

祐唯はユウヤの事を認知するため、日夜奔走していた。

そして、いよいよユウヤを認知できるとなった矢先に届いたのが、唯依を含めたアルゴス小隊がMIAとなった報せだった。

 

『戦いで命を落とすことは武家に生まれた者の宿命。覚悟はしていた事です』

 

『祐唯…………』

 

その時、

 

『BETA群出現! 機械級の割合………20%!?』

 

新たに現れたBETAの報告が届く。

 

『やれやれ、今度は骨が折れそうだ………祐唯、覚悟は良いか!?』

 

『いつでも!』

 

崇継の言葉に祐唯が応え、立ち向かおうとした時だった。

別方向から閃光とミサイルの雨が降り注いで大量のBETAを吹き飛ばした。

 

『何事!?』

 

崇継達が振り向くと、そちらから4門の大砲を装備した紺色の戦闘艦のようなものと、それに掴まる6機の人型機動兵器。

それが戦闘区域に入ると、6機の人型機動兵器が戦闘艦の様なものから飛び降り、BETA群と戦闘を開始した。

それは量産型ゲシュペンストMk-Ⅱである。

それらは戦術機を超える性能でBETAを駆逐していき、紺色の戦闘艦も小型のミサイルをバラ撒いてBETAを吹き飛ばしてゆく。

すると、

 

『こちらはGGG所属、アルゴス小隊! これより斯衛部隊を援護します!』

 

女性の声で通信が入った。

それは山吹色にカラーリングされた量産型ゲシュペンストMk-Ⅱからだった。

だが、その声は祐唯にとってとても聞き覚えのあるものだった。

 

『ッ…………!? 唯依…………?』

 

すると、通信が繋がり、

 

『ッ! 父様!? 父様もこの戦場に……!?』

 

『唯依……何故!?』

 

『詳しい話は後です。簡単に言えば、私達はGGGに助けられました!』

 

唯依はメガ・ビームライフルでBETAを撃ち抜きながら山吹色の武御雷の横へ並ぶ。

 

『そうか……! 何にせよ、無事で良かった………!』

 

祐唯は思わず涙を浮かべた。

すると、

 

『ッ………! 唯依、お前が無事という事は、ユウヤも………!』

 

『はい! もちろん兄様も………!』

 

そう言いかけたところで要塞級ZETAが3体現れた。

 

『機械要塞級!?』

 

祐唯が思わず声を上げたが、次の瞬間影が過り、

 

『カタパルト………キィィィィィィック!!』

 

上空から急襲した影が要塞級ZETAを2体纏めて蹴り砕いた。

その際に地面に勢い良く着地し、砂煙を巻き上げる。

その砂煙を切り裂きながら、現れたのは、

 

『ガイストナックル!!』

 

光り輝く巨大な拳。

それが要塞級ZETAのどてっぱらに突き刺さり、爆砕した。

そこに居たのは紺色のパーソナルトルーパー。

ヒュッケバインMk-ⅢにAMボクサーを装備した姿のヒュッケバインボクサーだった。

 

『よっ! 生きてたか親父!』

 

そう声を掛けたのはユウヤ。

 

『ユウヤ!? その機体は……!』

 

ヒュッケバインボクサーのコアとなっているヒュッケバインMk-Ⅲの姿は祐唯にも見覚えがある物だった。

 

『こうやって助けるのは、明星作戦の時以来だな』

 

『ユウヤ………お前は………』

 

『兄様は3年前からGGGに居たそうです』

 

祐唯にそう説明する唯依。

 

『ユウヤが………GGGに………』

 

『話は後だ。今はBETAを倒すことが最優先! だろ?』

 

『フッ………その通りだな』

 

『よし! イーニァ! 援護は頼むぞ!』

 

ユウヤがそう言うと、

 

『うん! 分かったよ、ユウヤ!』

 

そう言ったのは紺色の戦闘艦のような物………AMガンナーに乗るイーニァ。

イーニァが再びミサイルをバラ撒くと、ヒュッケバインボクサーを先頭に突撃していった。

 

 

 

 

 

 






はい、マブラヴオルタネイティヴAnother編第33話です。
凄乃皇が出てくるまで続けようかと思ったけど、ここで切りました。
というわけで佐渡島奪還作戦前編です。
GGGメンバーがマブラヴメンバーしか出てこなかった………
序に言うとヒュッケバインMk-ⅢにAMパーツが付属されました。
これが前に行ってたパワーアップフラグです。
と言う訳で次回は後編です。
お楽しみに。

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