転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
【Side 三人称】
――12月29日未明
日付が変わって幾何もしない頃、突如として横浜基地に防衛基準態勢2が発令された。
理由は、BETAの大深度地下侵攻の掘削振動を察知したからだ。
既にスクランブル要員として待機していた戦術機部隊は出撃。
予想出現ポイントである旧町田市で待ち構えていた。
BETA出現の前兆である地鳴りが響き始める。
『く、来るぞっ………!!』
戦術機部隊の衛士が思わず声を上げた。
次の瞬間、地面が爆発するように下から吹き飛び、BETAが次々と現れ始めた。
戦術機部隊も攻撃を開始し、戦闘が開始される。
旧町田市は横浜基地の目と鼻の先ではあるが、支援砲撃も可能であり十分にわたり合えていた。
更に、
「こちらGGG所属! アルゴス小隊! これより援護する!!」
ユウヤのヒュッケバインボクサーを筆頭としたアルゴス小隊の量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの部隊が参戦。
その圧倒的な力でBETAを屠っていく。
その様子を第2防衛線に配備された戦術機部隊の衛士が眺めていた。
『おお、凄ぇよ! こんな大規模な面制圧初めて見たぜ!』
『あァ……しかし戦場はこうでなくちゃなぁ。この振動と地響き、堪らねぇ……』
等と言う軽口をたたく余裕のある衛士だったが、
『何だこの揺れ………?』
支援砲撃による衝撃の揺れとは別の揺れを感じた。
『おかしい………センサーが振り切ってるよ!?』
次の瞬間、地面が爆砕する。
『ベッ……! BETAだーーーーーっ!!!』
突如として第2防衛線にもBETAが現れたのだ。
『何だコイツら!? 何でいきなりこんな所に!?』
『しっ! 死ねぇーーーっ!!』
衛士達は混乱しつつも応戦を開始する。
『ヴィクター1よりHQ! 第2防衛線にてコード:991発生! 繰り返す――!』
『奴ら! 支援砲撃の振動に紛れて地下を来やがった! 町田は囮だ!!』
『馬鹿なっ!? BETAが陽動を仕掛けて来たっていうのか!? そんなバカな!?』
『くそったれ! ヴィクター大隊各機! 第2演習場まで後退して態勢を………』
隊長がそう指示をしようとした時、再び地面が爆砕。
『………ヴィクター4よりHQ。光線属種を認めず。だが………』
ヴィクター4は唖然とした声で報告をする。
『どうしたヴィクター4!? 状況を……』
『み、見渡す限り………見渡す限り………!!』
その視線の先には、視界を埋め尽くすBETAの大群の姿が映っていた。
それはとても一部隊で対応できる数ではない。
そのままヴィクター大隊はBETAの大群に飲み込まれる…………
「各兵装撃ちかた始め………!」
次の瞬間、無数の閃光と砲弾がBETAの群れに降り注ぎ、その数を大きく減らす。
『な、何だ!?』
ヴィクター1が振り返ると、その眼に映ったのは強大な影。
空を飛ぶ金色の戦艦、マクロス・ブレイバーの姿だった。
『戦艦が………空を………!?』
呆然と呟くヴィクター大隊の衛士。
「各機発進。同時にトランスフォーメーション開始」
「了解! 各機、発進してください!」
「了解! トランスフォーメーション開始します!」
ルリの言葉にフェルトとクリスが返事をする。
すると、マクロス・ブレイバーの左艦首からバルキリー部隊とガンダム部隊、アルトアイゼン・リーゼを始めとしたスーパーロボット部隊、魔神ランティスが出撃する。
『嘘だろ………戦艦が………巨大な戦術機に………!?』
しかし衛士達は出撃した機体よりも変形したマクロス・ブレイバーに目が行く。
マクロス・ブレイバーの全身に施された武装が火を噴き、BETA達を蹂躙していった。
横浜基地の司令室でその用を夕呼とラダビノッド司令が見ていた。
「流石ね、GGG」
夕呼は当然と言いたげに、
「こ、こんな事が…………」
ラダビノッドはその力に戦き、驚愕しながら見ていた。
すると、
「GGGより報告! BETAの地下侵攻部隊を察知! 出現予想座標、第一滑走路!?」
オペレーターの遥が報告する。
「何だと!? すぐに部隊を集結させろ!」
ラダビノッドがそう指示するが、
「ッ……! GGGより更なる報告! そちらにはこちらで対処すると!」
「何っ!?」
ラダビノッドがそう言ってモニターを見た時、基地上空を飛ぶ一筋の光が映った。
「あれは…………!?」
モニターを拡大すると、それは鋼鉄のライオン、ギャレオンが空を飛んでいる姿だった。
そして、その頭の上には胸の前で腕を組み、黒い髪を靡かせるルネの姿があった。
そして、ルネがギャレオンの頭上から飛び上がると、
「フュージョン………!」
右腕の甲を輝かせながら体を丸め、光に包まれるとその光をギャレオンが飲み込む。
すると、ギャレオンの各部が変形していき、ギャレオンの顔を胸に携えた人型の姿となる。
「ガイガーッ!!」
その名を言い放つガイガー。
「ジェネシックマシン!!」
ガイガーが叫ぶと更に後方から更に5つの光が飛んでくる。
それは黒鳥の姿をしたガジェットガオー、鮫の姿をしたブロウクンガオー、イルカの姿をしたプロテクトガオー、雄モグラのスパイラルガオーと雌モグラのストレイトガオーだった。
そして、
「ファイナルフュージョン!!」
ガイガーが腰部から緑色の電磁竜巻を発生させ、更に下半身が回転することでE.M.Tフィールドを形成。
そのE.M.Tフィールドの中に各ジェネシックマシンが突入してくる。
下半身が回転した際に反転した両足に、変形しながらスパイラルガオーとストレイトガオーがドッキング。
スパイラルガオーが右脚部を、ストレイトガオーが左脚部を形成する。
次にガイガーの両腕が肩から背中に移動し、ガイガーの胴体を貫通する空洞が現れる。
すると、ブロウクンガオーとプロテクトガオーが、ガイガーの背後で交差しながら左右に移動すると、尾に当たる部分を変形させながら左右から後ろ向きに突入。
ガイガー内部の中央でドッキングし、ブロウクンガオーが右の肩部と上腕部、プロテクトガオーが左の肩部と上腕部を形成する。
更にガジェットガオーが、ガイガーの背部に逆さ向きに降りてくる。
その足で両肩を掴むようにドッキング。
バックパックを形成した。
そしてガジェットガオーに装着されていた推進器が前腕部となって上腕部にドッキング。
それぞれから手が現れ、両腕を形成し、ギャレオンの側面に獅子の鬣のような装甲が展開される。
最後にフルフェイスヘルメットが装着され、赤い鬣を思わせるエネルギーアキュメーターを靡かせる。
そして、『破壊神』の名を冠するジェネシックメカノイドが誕生した。
「ガオッ……! ガイッ……! ガァァァァァァァァァッ!!」
名乗りを上げながら包まれていた電磁竜巻を吹き飛ばした。
現れたジェネシックガオガイガーにラダビノッドを始めとした司令部の人間が言葉を失う。
更に、再び後方から一筋の光が飛んできた。
それは巨大なマイナスドライバーの形をしたものだ。
ガオガイガーはそれに並走するように飛ぶと、相対速度を合わせ、
左腕にドッキングさせた。
「ディバイディングドライバァァァァァァァァァァァッ!!」
ハイパーツール、ディバイディングドライバー。
本来はガオファイガー用でありジェネシックガオガイガーとは規格があっていなかったが、レモンやマキナ達の改良により、ジェネシックガオガイガーでも使用可能にしていた。
「はぁああああああああああああああっ!!」
ガオガイガーはそのまま急降下し、横浜基地の敷地内にディバイディングドライバーの切っ先を突き立てると、衝撃のようなものが一直線に走った。
その直後、その場所を中心に大地が割れ、広がり始める。
「こ、これは…………!? 大地が………割れる………!?」
ラダビノッドが目を見開き唖然とした声を漏らした。
「ッ! 衛星画像を映して! 早くっ!」
「りょ、了解!」
モニターの横に衛星からの画像が映し出されると、
横浜基地のすぐ横に巨大な穴が広がり始めていた。
やがて半径数十Km、深さ数百mの巨大な円形のディバイディングフィールドが形成された。
「これは………一瞬で穴を掘削した………? いいえ、周りの施設や建物に被害は無い………まさか! 空間そのものを湾曲させて全く別の空間を作り出してる!?」
夕呼は信じられない声を上げた。
すると、そのディバイディングフィールドの底に、ボコボコとBETAが湧き出し始めた。
本来であれば、基地の敷地内に現れ、甚大な被害を被るはずだったが、その周囲には何もない。
ガオガイガーがディバイディングフィールド内に降り立つと、ディバイディングドライバーをパージした。
そして、
「ガジェットツール!」
ガオガイガーが叫ぶと、尾を形成するガジェットガオーの首の第2節と3節が分離。
ガオガイガーが前に突き出した左腕に装着されると、緑色の水晶のようなもので出来た六角柱が伸びる。
「ボルティングドライバァァァァァァァッ!!」
そのツールを掲げながら叫んだ。
「ジェネシックボルト!」
更にガオガイガーの胸のギャレオンの口からオレンジ色の六角推状の物が射出され、ガオガイガーが飛翔し、ジェネシックボルトに追いつくと、左腕のボルティングドライバーの先端に装着する。
「はぁあああああああああああああああああっ!!」
ガオガイガーは再び急降下し、次々と現れるBETAの群れに突っ込むと、
「ジェネシックオーラ! 発動!!」
ボルティングドライバーが高速回転すると共にエネルギーがジェネシックボルトに注入され、そこからジェネシックオーラが放たれた。
広がる波動によりBETAの体が弾け飛んでいく。
「ジェネシックオーラの無限波動は、お前達の存在を許さない!」
ガオガイガーの言葉と共に、次から次へと現れるBETAが粉砕されていく。
「これはっ!? 何という力!」
ラダビノッドが驚愕の声を上げる。
「確かにすごいけど………これだけの力………消費するエネルギーも半端じゃない筈よ!? 最後まで持つの!?」
夕呼は科学者の観点からそう懸念する。
しかし、
「はぁああああああああああああああああああああああっ!!!」
ジェネシックガオガイガーの力は尽きる所か弱まる兆しすら見せない。
何故なら、ガオガイガーの操縦者であるルネはGストーンと融合しているエヴォリュダー。
Gストーンは『勇気』をエネルギーに変える命の宝石。
それと融合しているエヴォリュダーは超進化動力体と言えるもので、ルネ自身に勇気が満ち溢れている限り、Gストーンの原石であるGクリスタルを受け継ぐジェネシックガオガイガーの力は無限を超える力を出し続けることが出来るのだ。
それを止めるためには、放出されるジェネシックオーラに耐え、ボルティングドライバーの発動を中断させるしかない。
しかし、『数』はあれど『質』の無いBETAにそれは不可能。
ZETAですら一瞬で粉々にされている。
それが可能なのは、原種やそれに迫る力を持つ者だけだろう。
「でやぁあああああああああああああああああっ!!」
ガオガイガーは一度飛翔すると、BETAが湧き出し続ける穴に向かって突撃。
ジェネシックオーラを直接地下通路に流し込んだ。
広範囲に放っていたジェネシックオーラに指向性を持たせて地下通路に流し込む。
それは地下通路の隅々にまで行き渡り、BETAを破裂………いや、『破壊』していった。
やがて日が昇る頃。
「…………3万以上居たはずのBETA侵攻を………基地施設の損害がほぼゼロで食い止めてしまうとは……………」
ラダビノッドが戦いた声を漏らす。
そのモニターには、全てのBETAを『破壊』し尽くしたジェネシックガオガイガーの姿。
そして、マクロス・ブレイバーやGGG部隊の雄姿。
「これが………GGG…………!」
朝日に照らされるその姿を見て、ラダビノッドは畏怖の声を漏らすのだった。
はい、マブラヴオルタネイティヴAnother編第36話です。
うん、もうちょっとは長くなるかと思ったけど、ガオガイガーがボルティングドライバー+ジェネシックボルト使ったらこうなる未来しか見えなかった。
短すぎて申し訳ない。
BETAにボルティングドライバーに抗う術が無いのが悪いんや!!
それ言ったら抗える方が少ないとも言えますが………
ガオガイガー大暴れとか言っときながらこの程度で申し訳ない。
P.S:今回の返信はお休みします。