転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
GEARのメンバーと無事顔合わせが終わって数日。
GGGの存在はGEARから公式に発表される事となった。
理由は、オービットベースが衛星軌道上に直接現れた為、世間に隠し切れないだろう事が一つ。
後はGEARと表立って協力するためには、公にした方が動きやすいというのも理由の一つだ。
そしてGGGは新たに現れた謎の敵、アインストを追ってこの世界にやってきた組織だという事にし、GEARと協力体制を取るという事も発表された。
まあ、世界の放浪者とかゴチャゴチャ説明するより、そちらの方が分かりやすいからな。
とはいえ、完全な地球の組織であるGEARと違い、正体不明の組織である俺達GGGに対しては、警戒する者達も居るだろう。
そこでそんなイメージを払拭するために、俺達は一つの手を打つことにした。
それは、
「この世界のアイドルと合同コンサートを開く………かね?」
渋谷長官が呆気に取られた様な声でそう言う。
「ああ。GGGには歌姫と呼ばれる程に歌の上手いメンバーが何人かいる。彼女達をこちらの世界のアイドルと一緒に歌わせて、GGGのイメージを良くしようという事だ。調べたが、もうすぐC-DRiVEというグループが電童を応援するためのコンサートを開くのだろう? その時に便乗させてもらおうかと思ってな」
「それは何とかなると思うが、そううまく行くのかね………?」
渋谷長官はやや不安げな様子で尋ねてくる。
「フッ………それは結果をご覧じろという奴だ」
俺は不敵に笑みを浮かべた。
因みにそのC-DRiVEというアイドルグループは、銀河がかなりガチのファンだったりする。
そしてコンサート当日。
銀河はメール応募による当選でチケットを手にし、俺達や北斗達はGEARの伝手でチケットを手に入れ、コンサート会場に来てたりする。
光とランティス、海とアスコット、風とフェリオもほぼデート同然で来ている。
尚、ランティス、アスコット、フェリオはそれぞれの相手の家で居候することになってたりする。
アスコットとフェリオはそれぞれの家族に速攻で気に入られ、ランティスは光の兄相手に剣道勝負で勝利してその権利を得た。(尚、優と翔は平常心では無かったこともあって瞬殺。覚はそれなりにいい勝負をしたが、実力差は大きく、敗北した)
ラファーガとカルディナについては、GEARに援助してもらいつつ、地球の生活に慣れようとしていた。
そして始まるコンサート。
人気グループだけあって会場である星見野アミューズメントパークのコンサート会場は満員御礼だ。
「ユキちゃーん!!」
銀河が一番のファンであるC-DRiVEのメンバーであるユキに声援を送る。
尚、その後ろでは、
「ミキちゃーん!!」
「サキちゃーん!!」
光の兄である優と翔が旗やペンライトを振りかざしながら銀河以上のガチ声援を送っていた。
この2人もC-DRiVEのガチファンだったらしい。
「兄様達………」
光は少し恥ずかしそうにしていた。
C-DRiVEの曲が数曲終わると、
「皆―! こんなに沢山集まってくれてありがとう!」
「今日は何と、スペシャルゲストが来ています!」
「最近噂になっているGGGから、歌姫と呼ばれる人が来てくれました!」
その言葉に、観客たちは騒めく。
まあ、一般には秘密だったからな。
「「「それでは、どうぞ!!」」」
C-DRiVEのメンバーの合図と共に、ステージ中央にスモークが焚かれ、コツコツと足音が響き、白いワンピースを纏った女性が現れた。
まあ、シェリルなんだが。
その美貌と雰囲気に、観客たちが静まり返り、息を呑む。
黙って足音を響かせながら進み出るその姿は、何処か神聖さすら感じさせる。
だが、次の瞬間服に手を掛けると、
「私の歌を聞けぇ!!」
その決め台詞と共にワンピースを脱ぎ去る。
その下から現れたのは軍服のような服装。
そして流れ出すロック調の音楽。
シェリルの代表曲、『射手座☆午後九時 Don't be late』だ。
「わぁぁ………またシェリルさんの歌を聞けるなんて………!」
光が嬉しそうにそう零す。
光はセフィーロでも結構歌に夢中だったからな。
そして、シェリルの歌唱力は本物だ。
あっという間に観客たちを虜にする。
本来なら、ランカやワルキューレ、yami-Q-rayも出そうかと思っていたが、流石にそれは主役であるC-DRiVEを食ってしまいそうなので止めた。
まあ、シェリルだけでも十分食ってしまいそうな勢いではあるのだが。
その証拠に、ステージ端に寄ったC-DRiVEのメンバーが圧倒された表情をしている。
すると、
「くっそー! ユキちゃん! 負けるなー! C-DRiVE! 負けるなー!!」
銀河がC-DRiVEに声援を送る。
シェリルの歌を聞いても尚C-DRiVEに声援を送るとは、よっぽど好きなんだろう。
すると、銀河の他にもC-DRiVEに声援を送るファンがチラホラと現れ始める。
すると、シェリルがC-DRiVEの方を向いて挑発するようにステージに上がって来いとジェスチャーをする。
最初は戸惑っていたC-DRiVEだったが。
「頑張れー! ユキちゃーん!! C-DRiVE!!」
再び精一杯の声援を送る銀河。
他の観客達からも次々と声援が送られる。
すると、その声援に背中を押され、決意した表情になると、C-DRiVEはステージ上に上がると歌い始める。
そうして始まるのはシェリルとの歌合戦。
最初はシェリルに圧倒されていたC-DRiVEだったが、シェリルに負けじとその歌声はどんどん高まってくる。
それに伴い観客たちのボルテージもMAX状態だ。
このコンサートは大盛況で幕を閉じることになった。
【Side 三人称】
星見町でコンサートが行われている頃。
月の螺旋状から1体の機獣が発進した。
それは、データウェポンを察知したガルファの手先によって呼び出されたものだ。
実は銀河はコンサートのチケットを手に入れる時の抽選メールを送る時、ユキの『メールを送る時はメルぺ………電子メールを送る電子ペットを使って欲しい』という要望の際、データウェポンのレオサークルをその代わりとして送った。
まあ、レオサークルが自分から勝手にその役を買って出たような節もあるのだが。
だが、それによってデータウェポンを探していたガルファの手先に察知されてしまい、コンサート会場に機獣を呼び寄せたのだ。
それは、GEAR本部も気付き、すぐに非常事態を発令しようとした。
しかし、機獣が大気圏に突入する直前、その機獣が横から蹴り飛ばされた。
それは、
「ガルファの機獣とやらか………丁度いい。その力、どれほどの物か見せて貰おう!」
蒼き巨人、ソウルゲイン。
そしてそれを操るアクセル・アルマーだった。
ソウルゲインが腕を組みながら蹴り飛ばした機獣を見据える。
機獣は、重機獣バブルートと呼ばれる機獣で、頭部から爆発性の泡を放出し、両腕が鋏となっていてそこからレーザーを発射する能力を持つ。
バブルートはソウルゲインに向き直ると、邪魔者と判断したのか戦闘態勢を取る。
両腕を向け、レーザーを放った。
ソウルゲインは余裕をもって躱し、バブルートの頭上から蹴りを放った。
バブルートは吹き飛ぶが、あまりダメージを受けていないのかすぐに体勢を立て直す。
「ほう? 装甲は特機クラスだな」
アクセルは不敵に笑いながらそう言うと、正面からバブルートに向かって行く。
バブルートが両腕の鋏を突き出し、ソウルゲインも両腕を突き出してその鋏を受け止める。
「パワーも中々のモノだ………! だが!」
ソウルゲインの両腕が輝くと、
「青龍鱗!!」
その手からエネルギー波を放ち、バブルートの両腕を破壊する。
「まずは両腕! 貰ったぞ!」
アクセルはそう言い放つ。
両腕を失ったバブルートは一瞬怯んだようだが、ソウルゲインの方を向くと頭部から泡の塊を発射した。
「むっ……!?」
アクセルは咄嗟に両腕をクロスして防御姿勢をとった。
その泡がソウルゲインに降りかかると、爆発を起こす。
「チィッ! 爆発性の泡か!」
爆発により少し吹き飛ばされ、バブルートとの距離が開く。
バブルートはそのままソウルゲインに向かって泡を次々と吐いてきたが、
「同じ手は2度も喰らわん!」
ソウルゲインが右腕を振り被ると、その腕が高速回転し、
「玄武……金剛弾っ!!」
その腕を繰り出すと共に射出。
回転する拳が泡を吹き飛ばしながら突き進み、バブルートの胴体を貫いた。
次の瞬間爆発するバブルート。
「こんなものか…………」
少しつまらなそうにアクセルは呟くと、背を向けてオービットベースに帰投していった。
その頃、
「来ないだわ………」
「来ないバリ………」
「来ないジャン………」
地上で空を見ながら待ちぼうける、地球人に擬態したガルファの密偵であるアブソルート、グルメイ、ウィッターの3人の姿があった。
はい、GEAR戦士電童編第3話です。
今回から一応電童本編です。
因みに今回は電童の20話を元にした話です。
まあ、歌に関する話だったので、何となく絡めやすいかなと。
そんで本来襲来するはずだった機獣はアクセルによって撃破されました。
まあ、この位の強さかなと。
なんか、事ある後にアクセルが出てくる気がする……
まあ、結構好戦的な性格ですから、単機で突っ込んでいっても違和感無いというか………
それでは次回もお楽しみに。