転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
ガイアのパイロットがディオキアで出会ったステラであると知ったシンは狼狽えた。
シンはステラを抱きかかえると、インパルスでミネルバへと連れていき、救護室へ駆け込んだ。
連合の兵士であるステラを連れて行った事で場を混乱させてしまうが、何とか治療をしてもらおうとした。
しかし、目を覚ましたステラは暴れ、ナチュラルとは思えない力を見せる。
そして何より、シンの事を覚えていない様子だったのだ。
何とか取り押さえ、治療と調査が行われた。
その結果、ステラは連合のエクステンデッドであることが判明した。
ベッドに拘束状態で縛り付けられるステラを見て、シンは思わず止めるように言うが、ステラがエクステンデッドであることを聞いて絶句する。
拘束されても暴れようとするステラに、医師は鎮静剤を打って眠らせた。
ステラが自分の事を何も覚えていないことにショックを受けるシン。
研究施設の調査が一段落したミネルバは移動を開始する。
各々が自分の時間を費やしているとき、シンはステラの下を訪れていた。
ステラから貰った貝殻を手に、ステラに寄り添うシン。
その時、目を覚ましたステラがシンの方を向き、シンの名を呼んだ。
シンは思わず確認する。
自分の事が分かるのかと。
その問いに頷くステラ。
偶然か奇跡か、ステラにシンの記憶が蘇ったのだ。
その事に、シンは喜びの笑みを零した。
その少しあと、とあるニュースが駆け巡った。
ラクス・クラインの偽物がシャトルを強奪したというものだ。
まあ本当は、本物が偽物を騙ってシャトルを強奪したんだがな。
本物が偽物を騙るとはややこしい。
それはともかく、ミネルバでもステラの体調が急変した。
医師の話では、エクステンデッドは一定期間内に何か特殊な措置を施さなければ身体機能を維持できないとの事。
シンは、護ると約束したのに何もできない自分に歯痒さを感じていた。
ミネルバは、再びジブラルタルへ向かうために出港。
しかし、それを読んでいたオーブ軍が部隊を展開。
待ち構えていた。
オーブ軍は八式弾という特殊な砲弾で攻撃。
これは発射されると自己鍛造弾をバラまき、広範囲にわたってシャワーの様に降り注ぐ特殊弾だった。
それにより、ミネルバは甚大な被害を被る。
追撃を避けるため、ミネルバはブラストインパルス、セイバー、グフイグナイテッドを発進させ、MS部隊に備えた。
だが、オーブと同盟を結んでいる連合もカオス、アビスを始めとしたMS部隊を展開。
インパルス、セイバー、グフを足止めし、ミネルバを苛烈に攻め立てる。
ルナマリアとレイのザクも迎撃の為として発進するが、ミサイルの嵐は完全には防げず、徐々にダメージが蓄積していった。
そしてついに弾幕を掻い潜ったムラサメの1機がミネルバのブリッジに照準を合わせる。
だがその時、閃光がムラサメのビームライフルを貫き、その攻撃を阻止した。
それは、再び現れたフリーダムの仕業だった。
アークエンジェルも姿を現し、発進したストライクルージュのカガリが再びオーブへの停戦を呼び掛けた。
だが、その行動を一番許せなかったのはシンだった。
シンは反射的にストライクルージュにミサイルを放つ。
そのミサイルはフリーダムが迎撃したが、昂る感情はシンの『種』を弾けさせた。
前回は成す術なく切り裂かれたフリーダムのビームサーベルの一撃をシンは紙一重で躱し、ビームジャベリンで反撃に出る。
その一撃は躱されてしまうが、思わぬ反撃にフリーダムも動揺したようだ。
その時、アスランのセイバーがフリーダムに割って入る。
カオスとアビスも攻撃を仕掛けるが、カオスはフリーダムにあっという間に無力化されアビスはインパルスに攻撃を仕掛けるも、ブラストシルエットを盾にしたインパルスは即座に分離。
シルエットが爆発した時の爆煙を目晦ましにビームジャベリンを投擲。
アビスのコクピットを串刺しにして撃墜した。
その後、フォースシルエットに換装したインパルスは空中戦でムラサメを墜としていく。
カガリは尚も停戦を呼び掛けていたが、死を覚悟した将兵には聞き入れてもらえず投げ飛ばされて道をこじ開けられると、ムラサメ隊はミネルバに特攻。
捨て身の体当たりで大きな損害を与えることに成功した。
そこでシンはソードシルエットの射出を要請。
戦艦を先に叩くことにした。
その時、オーブ軍の空母タケミカヅチが突如として前進。
攻撃を続行しながらミネルバへと向かう。
ミネルバもそれに気付き、タケミカヅチに攻撃を集中させるが、攻撃を受けても回避する素振りすら見せずに向かってくる。
それを止めようとしたカガリを追って、フリーダム。
そしてアスランのセイバーが続く。
アスランは、カガリやキラの無用な戦闘を止めようとしていた。
しかし、今泣いているカガリを救うためにキラはSEEDを発動。
アスランのセイバーをバラバラにする。
タケミカヅチでは、乗組員が退艦を始めていた。
その様子を、俺は海中のジェイアークから見ていた。
「……………オーブ軍の将としての覚悟……か………」
あのタケミカヅチには、シンの恩人ともいえるトダカ一佐が一人残り、将としての責任を全て請け負ってシンに討たれるのだ。
「………………………」
少なくとも、その覚悟には敬意を表する。
まあ、あのユウナ・ロマ・セイランの為にそこまでする価値があるとは思えないが、それは全てオーブという国の為なのだろう。
そして、遂に俺の視線の先でタケミカヅチのブリッジの前に、ソードインパルスが降り立った。
俺は、その瞬間を目をそらさずに見つめる。
ソードインパルスが対艦刀を振り被った。
その時、同じようにモニターを見つめていたハルの髪が赤く染まり、
「ッ!? ゾンダー!」
ゾンダーの出現を口にした。
「何っ!?」
俺がモニターに目をやると、タケミカヅチが紫色の光に包まれている所だった。
【Side 三人称】
シンがインパルスの対艦刀を振り上げた時、
『ゾンダァァァァァァァァァァァァァァッ!!』
唸り声のようなものと共にタケミカヅチのブリッジから触手の様に蠢く機械類が飛び出した。
「ッ!? こいつは!」
シンは咄嗟に飛びのき、空中に退避する。
「メイリン!」
シンが叫ぶと、
『素粒子Z0反応確認! ゾンダーです!』
メイリンから予想通りの言葉が返ってくる。
『ゾンダァァァァァァァァァァァァァァッ!!』
ゾンダーはタケミカヅチを侵食していき、そのままミネルバに向かっていく。
「拙い! このままあれと接触すれば、ミネルバが取り込まれてしまう!」
タリアがそう叫ぶと、
「取舵一杯! 回避!!」
続けて指示を飛ばす。
しかし、どんどん加速するゾンダータケミカヅチのスピードに回避が間に合わない。
「ぶ、ぶつかるーーーっ!?」
アーサーが情けない声を上げた。
ミネルバとゾンダータケミカヅチの距離が100mを切った。
その時、ゾンダータケミカヅチの艦首前方から水飛沫が吹きあがり、ジェイアークの艦首が出現する。
「ジェイアーク………!?」
驚くタリア。
そのままジェイアークはゾンダータケミカヅチに体当たりを仕掛けた。
激しい揺れがゾンダータケミカヅチを襲う。
『ゾンダァァァァァァァァァァァァァァッ!』
ゾンダータケミカヅチはそのまま前進しようとしたが、
「ジュエルジェネレーター出力全開!!」
『リョウカイ』
ジェイの指示にジェイアークのブースターが火を噴き、ゾンダータケミカヅチの向きを強引に変更する。
更にはそのまま上昇し、ゾンダータケミカヅチを横転させた。
「す、凄い………このミネルバの3分の1くらいの大きさしかないのに………」
アーサーは、ジェイアークの出力に驚愕する。
そのまま空中に浮上するジェイアーク。
ひっくり返ったゾンダータケミカヅチだったが、紫色の光に包まれると、その形を変えていく。
戦艦に人型ロボットの上半身がくっ付いたような姿となり、見る者を驚愕させた。
「何だ!? あれは!?」
フリーダムのキラが初めて見る姿に驚愕する。
それは、ハイネも同じだった。
「シン! もしかしてあれが例の………!」
しかし、ハイネは予めゾンダーの話を聞いていたので、驚きは少ない。
「はい。あれがゾンダーってやつです!」
ハイネの言葉にシンは頷く。
「マジか……! 正直本当にそんなもんが居るなんて半信半疑だったぜ………」
「俺だって今でも信じられませんよ」
すると、
『ゾンダァァァァァァァァァァァァァァッ!!』
ゾンダータケミカヅチが戦艦部分に備えられていた大砲から砲弾を発射。
その砲弾は空中で爆発すると、細かな砲弾を降り注がせた。
「ジェネレイティングアーマー全開!」
『リョウカイ』
ジェイアークがジェネレイティングアーマーに包まれ、砲弾の雨に備える。
砲弾が降り注ぐと、ジェイアークの艦橋にも少し揺れが届いた。
「先ほどの八式弾という奴か………確かに回避は難しいが、その程度の威力ではジェネレイティングアーマーは破れん!」
ジェイが叫ぶと飛び上がり、
「フュゥゥゥゥゥゥゥジョンッ!!」
ジェイバードへと融合する。
「ジェイバード、プラグアウト!」
ジェイバードが分離、人型へと変形した。
「ジェイダー!! プラズマウイング!」
そのまま光の翼を展開すると、空中からゾンダータケミカヅチへ接近する。
「プラズマソード!!」
右手からプラズマソードを発生させると、そのまま飛び掛かり、
「はぁああああああっ!!」
ゾンダータケミカヅチの右腕を切断した。
そのまま背後に回り込むと、ゾンダータケミカヅチの背中の一部が展開。
複数のミサイルが発射される。
「この程度!」
だが、ジェイダーはプラズマソードでその全てを切り払った。
しかし、その隙に切断された右腕を再生させるゾンダータケミカヅチ。
上半身を反転させてジェイダーを視界に収めると、体中の武装を展開して、砲弾やミサイルを雨霰の様にジェイダーに向けて放った。
その全てを避け、あるいは切り払うジェイダー。
傍目には、防戦一方に見えたが、
「俺ばかりに気を取られててもいいのかな?」
意味ありげにそう呟いた。
次の瞬間、
「メーザーミサイル!!」
ジェイダーが叫ぶと、ジェイキャリアからメーザーミサイルが発射され、ゾンダータケミカヅチとその周囲に着弾。
直撃はバリアで防ぐものの、完全には防げず、周囲に落ちたミサイルの爆発で起こった波と相まって大きくバランスを崩した。
「今だ!」
ジェイダーが叫ぶと一気に飛翔。
ゾンダータケミカヅチの胸部にあったゾンダーメタル目掛けてプラズマソードを突き出した。
そのまま胸を貫通し、背後に通り抜けると、その手にはゾンダー核が握られていた。
一瞬遅れて爆発するゾンダータケミカヅチ。
「圧倒的だな…………」
ハイネが呟く。
「ええ………そうですね………」
シンもそう答えた。
すると、ジェイダーはミネルバの甲板に降り立つ。
シンも、ゾンダー核にされた間抜けなオーブの兵士の面でも拝んでやろうという気持ちでジェイダーの前に降り立つ。
すると、ジェイダーの艦橋部分から浄解モードのハルが飛び立つ。
「おお………本当にハルが赤く光って羽が生えて空飛ぶんだな………」
ハルの浄解モードを始めてまともに見たハイネが驚愕の声を漏らす。
すると、ハルが浄解の言霊を唱えだした。
「テンペルム…………ムンドゥース………インフィニ………トゥーム………レディーレ!!」
赤い光の波動がゾンダー核を覆い、ゾンダー核が人間に戻っていく。
「ありがとう……………」
ジェイダーの掌の上に居たのは、オーブの軍服を纏った男性だった。
オーブの空母がゾンダー化したので、ゾンダー核にされていた人間がオーブの軍人なのは特に不思議ではないのだが、
「そんな………! 何で………!?」
明らかにシンが狼狽えた声を漏らした。
「………………トダカさんっ!?」
シンがそう叫んだ。
「知り合いか? シン」
ハイネがそう聞くと、
「俺がオーブで家族を失ったとき…………俺を保護してプラントに上がる便宜を図ってくれた人です…………」
シンはそう言うが、その声は明らかに動揺していた。
それも当然だ。
シンは、知らなかったとはいえ恩人を手に掛けようとしていたのだ。
「あ~…………」
ハイネもそれを察して、どう声を掛けたらいいか困ってしまった。
こうして、この場の戦いは後味の悪さを残しながら終わりを迎えた。
ガンダム種死編第8話です。
アウルがゾンダー化して生き残るかも、という予想をしてた人もいると思いますが、生き残らせてもどう扱えばいいか困ったのでそのまま死亡です。
代わりにトダカさんは生存。
危うくその命を手に賭ける所だった事を知ったシンは………?
次回もお楽しみに。
あと、ヒロインについてですが、ほぼ差が無いようなので、無理なくストーリーを進めて、その上でどうしてもヒロインにしたいキャラが出てきた場合のみハーレムにすることにします。
今の所は未定ですが。
この小説のヒロインについて
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ハル1人だけで十分
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異世界毎にヒロイン増やしてハーレム戦艦に