転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

24 / 153
PHASE―11 脱走

 

 

 

ゾンダーが乱入したことでエンジェルダウン作戦は失敗に終わったが、ミネルバに特にお咎めは無かった。

帰還したミネルバだったが、シンとアスランはデュランダル議長に呼び出され、言われた場所に行くと、デュランダル議長がミーアと共に待っていた。

そこでデュランダル議長は、最新鋭のMS、デスティニーとレジェンドを2人に見せた。

2人の新しい機体だと。

シンは新しい機体と聞いて嬉しそうにしていたが、アスランは今になって何故更なる新しい機体をと疑心暗鬼になっていた。

そして、その疑いの心は的中した。

デュランダル議長はアスランが自分の思いのままに戦う駒にならないと判断すると、即座に保安部にアスランの確保を命じた。

しかし、直前にアスランの説得に来ていたミーアからの情報で狙いを察知したアスランは即座に逃亡を図った。

その際に、いずれ捨て駒にされると思ったミーアを共に連れ出そうとしたがミーアはそれを拒否。

アスランは悔し気に1人で逃亡を始めた。

保安部の目を逃れつつ、外へ脱出するためにとある部屋に入るアスラン。

偶々だが、そこはメイリンの部屋だった。

アスランは、脱出したらメイリンに自分に脅されていたと言えと言い残して窓から脱出しようとした。

しかし、メイリンはアスランを匿う事を決意。

咄嗟に、シャワー中であることを装って保安部の目を逃れた。

更にダミーの警報を発して保安部の注意を港に集中させ、その間にメイリンはアスランを車に乗せて格納庫へ向かった。

メイリンはアスランをグフイグナイテッドの前まで連れていき、これで脱出して欲しいと促した。

 

しかし、その時、偶然格納庫へ向かうメイリンを見つけ、怪訝に思ったレイがつけてきており、脱走を図ろうとしたアスランに発砲。

アスランは咄嗟にメイリンを庇って応戦する。

レイの銃を弾いたアスランは、その隙にメイリンに手を差し伸べ、メイリンも迷わずにその手を取って共にグフに乗り込んだ。

基地を脱出するグフ。

しかし、それを追ってシンのデスティニーとレイのレジェンドが発進。

追跡に出た。

そしてしばらくして届いた報告は、グフを撃墜したという報告だった。

 

 

 

それを聞いた俺は、

 

「……………マシになったと思ったんだがな…………」

 

落胆という感情が一番相応しいだろう。

そして同時に、とあることを決意した。

俺はグラディス艦長へ通信を繋げる。

 

『何かしら? こっちは今忙しいんだけど………』

 

グラディス艦長が通信に出るなりそう言う。

それに対し俺は、

 

「俺達はたった今を以て、ミネルバへの同行を取りやめることにした。故に、せめて挨拶をしておこうと思ったまでだ」

 

『ッ………!? 確かに私達には引き留める権利は無いけれど、一応理由を聞いていいかしら?』

 

グラディス艦長は動揺したようだがすぐに平静を装ってそう聞き返してきた。

 

「………これ以上デュランダル議長には付き合いきれない。それだけだ」

 

俺はそう言って通信を閉じた。

 

「トモロ! ジェイアーク発進!」

 

『リョウカイ』

 

俺は直ぐに出港の指示を出す。

 

「嫌いじゃなかったんだけどなぁ………」

 

ミネルバの皆に対し、そう評するハル。

離れていくミネルバの姿を、名残惜しそうに見つめるのだった。

 

 

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

苦悩しつつもアスランをメイリンと共に撃墜してしまったシン。

 

「シン………苦しそう………」

 

部屋でベッドに座り、落ち込むシンにステラが寄り添う。

 

「俺のしたことは………正しかったのかな………?」

 

自分の手を見つめながら呟くシン。

すると、

 

「正しい」

 

ハッキリと肯定する言葉が聞こえた。

シンが顔を上げると、レイが扉の前に居た。

 

「シン。お前がしたことは正しい。お前は裏切り者を討っただけだ。胸を張って良い」

 

レイはハッキリとそう言う。

 

「でも………アスランが脱走するなんて………何か理由があったんじゃ………」

 

「どのような理由であれ、奴はザフトを………ギルを裏切ったんだ。そんな奴が正しいわけがあるはずが無い」

 

「…………………それに、メイリンも…………」

 

「メイリンが裏切った理由は分からない。だが、アスランの脱走を手引きし、アスランの差し伸べた手を迷いなく取ったことは事実だ。それだけでも反逆罪に値する」

 

「ッ…………………」

 

レイの言葉を受け入れようとするが、心の何処かで何かが違うと叫んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

世界の情勢は一変しようとしていた。

デュランダル議長が明らかにしたロゴスの存在。

それによって世界各地でロゴス関係者への襲撃や暴動が相次ぎ、次々に殺害されていった。

そして、生き残った幹部クラスのメンバーは地球連合軍最高司令部のヘブンズベースへと逃げ込んだ。

それに対してザフトはヘブンズベースをミネルバを含めた艦隊で迫り、ブルーコスモスの盟主であるロード・ジブリールを筆頭にロゴスのメンバーの引き渡しを要求した。

尚、デュランダルもミネルバに乗艦している。

しかし、連合軍からの返答はなく、時間だけが過ぎていく。

だがある時、返答も攻撃宣言も無いままに連合軍が攻撃を開始した。

ザフト側も迎撃するが、対応が遅れる艦船も多く、被弾する艦が多い。

更に連合はMS、MA部隊を展開。

その中にはベルリンを焼いたデストロイが、5機含まれていた。

デストロイの圧倒的火力がザフトの艦隊を吹き飛ばす。

ギルバートも即座に戦闘開始を宣言。

ザフト軍の必勝戦術と言える降下ポッドからのMS部隊の展開を行おうとしていた。

しかし、ヘブンズベースにはその戦術の対策が行われていた。

それは対空掃討砲ニーベルング。

ヘブンズベースの上空を広範囲にわたって殲滅する巨大な広角レーザー発生装置であった。

それによって降下部隊が一瞬にして全滅する。

ザフトの十八番ともいえる戦術を封じられたことで動揺が走るが、シンが出撃を志願。

レイのレジェンド、ルナマリアのインパルス、ハイネのグフと共にデスティニーで出撃した。

その結果は圧倒的と言えるものだった。

インパルスやフリーダムで苦戦した相手を、対艦刀のアロンダイトや、デスティニーの両手に装備されている零距離ビーム砲パルマフィオキーナを中心に接近戦で次々と大破、撃墜させていく。

シンの活躍によって態勢を整える時間を得ることが出来たザフト軍は勢いを取り戻し、攻勢に出た。

シン、レイ、ルナマリアの活躍により全てのデストロイが撃墜され、大局も決した所で連合の司令部より白旗が上がった。

それによって戦闘が終了し、ロゴスのメンバーが確保されたのだが、その中にはジブリールの姿は無かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 






ガンダム種死編第11話です。
超短くてごめんなさい。
そしてアスランの脱走の所でシンの成長がみられるかも、と期待した人もいるでしょうがごめんなさい。
ここはまだ原作通りに撃墜させてもらいました。
次回はオーブ戦に行くと思いますが、そこからガンガン変えていくつもりなのでお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。