転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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FINAL PHASE 新たなる旅路へ

 

 

 

戦争終結から約1週間。

俺達はシンとステラに付いて、オーブにある慰霊碑の前に来ていた。

 

「父さん………母さん………マユ…………」

 

シンは慰霊碑に花束を添える。

シンの家族の墓は無いため、この慰霊碑が墓標代わりだ。

以前シンがオーブに来たときは慰霊碑の存在を知ったが、その時は花も何も手向けずに立ち去ってしまったらしい。

今日、ここへ来たのはシンの家族への墓参り。

最初の…………………

そして最後の。

 

「………………シン、ステラ。最後にもう一度聞くが………本気か?」

 

俺は2人に問いかける。

慰霊碑の前で跪いていたシンは立ち上がりながら振り返り、それに倣ってステラもこちらを振り向く。

 

「…………はい。俺達を、ジェイさんの旅に連れて行ってください………!」

 

シンは吹っ切れた表情でそう言った。

戦争が終わった後、原種を倒した事で近いうちに俺達はこの世界から消えるだろうという事をシン達に説明した。

そこでシンは、ステラと共に俺達について来ると言い出したのだ。

 

「おそらくは二度とこの世界には戻れない………当ての無い放浪の旅だぞ?」

 

俺はそう言う。

 

「覚悟の上です………!」

 

「シンと一緒なら………平気」

 

シンとステラはそう言う。

正直に言って、今の2人の立場は危うい。

シンはザフトからすれば脱走兵。

ステラも、命の危機が去ったとはいえエクステンデッドであることには変わりはなく、多少身体能力は落ちたが、普通の人間に比べれば高い能力を持っているため、心無い奴らからすれば格好の実験サンプルになり得るだろう。

シンは自分の全てを賭けてステラを護る為に。

ステラはシンと共に在る為に俺達について来ると言ったのだ。

オーブなら庇ってくれるとは思うが、シンもオーブに対して全てを割り切っているわけではないため、本人が信頼を寄せているという俺達についてきたいそうだ。

 

「後悔するかもしれんぞ?」

 

「後悔しないために、ついて行くんです」

 

俺の最後の確認にも、迷いなく答えるシン。

俺は何も言って無駄かと悟り、軽くため息をする。

 

「好きにしろ」

 

俺は、海面に浮かぶジェイアークと、その甲板の上に跪くように乗せられているデスティニーとガイアに目をやった。

すると、

 

「シン……!」

 

後ろから声を掛けられた。

振り向けば、そこにはアスランとメイリン、キラ、ラクス、ルナマリア、そして、レイが居た。

何人かが花束を持っている所を見れば、彼らも花を手向けに来たのだろう。

 

「アスラン……皆………」

 

シンは呟く。

 

「ここに居たのか、シン」

 

アスラン達はシンに歩み寄る。

シンはそれぞれに目を移し、レイで止まった。

 

「元気そうで良かったよ、レイ」

 

「シン……………すまない………俺は………!」

 

レイはシンの顔を見ると、表情を崩し、泣きそうになりながら謝った。

レイはゾンダー核から浄解した後、ダメ元で医療ポッドの中に放り込んでみた。

彼の寿命をどうにかできないかと思ったからだ。

その時は俺もダメ元だったのだが、何と治療に成功。

寿命もナチュラル並に伸びたのだ。

その時は俺も赤の星の科学力パネェと思ったものだ。

そして、ゾンダー核から浄解された影響で、ストレスから解放された彼はすっかり憑き物が落ちてしまった。

レイが謝ったのは、シンと戦った事だけではなく、ミネルバに居た時から、シンを利用するために色々と画策していたことも含まれているのだろう。

そんなレイを見て、シンは笑みを浮かべると、

 

「…………気にするな。俺は気にしてない」

 

「ッ………!」

 

何時かレイがシンに言った言葉をシンは言った。

 

「………友達だろ?」

 

シンはそう言いながら手を差し出した。

 

「シン…………!」

 

涙を流しながらレイはその手を両手で握る。

その様子を微笑みながら見つめるアスラン達。

その時、空に変化が現れた。

空間が歪み、空間の穴が出来る。

 

「何だ!?」

 

「あれは一体………!?」

 

初めて見る現象に、キラやアスランは驚くが、

 

「………どうやら時間の様だ」

 

俺はそう言うと、ハルに目配せする。

ハルは頷き、浄解モードになる。

 

「行くのか?」

 

アスランが尋ねると、

 

「………はい」

 

シンは若干名残惜しそうな表情をするが、はっきりと頷く。

 

「そうか………元気でな」

 

アスランの言葉に、シンは笑みを浮かべると、ハルのサイコキネシスで宙に浮いた。

 

「皆………! 元気で…………それじゃ!」

 

シンはそう声を掛けると、ジェイアークの方に振り返った。

 

「世話になった」

 

「皆も元気でね!」

 

俺とハルもそう言い残してジェイアークに飛び去る。

ジェイアークの艦橋に入ると、

 

「ジェイアーク発進! 次元の扉に突入する!」

 

『リョウカイ』

 

俺の号令にトモロが応え、ジェイアークのメインスラスターが火を噴くと、ジェイアークが空間の穴へと突入した。

 

 

 

 

 

「ここが世界の狭間………?」

 

地上でも宇宙空間でもない謎の空間に、シンが声を漏らした。

 

「わぁぁ………」

 

ステラも物珍しそうに艦橋正面の窓から外を眺めている。

 

「お前達、空間の狭間から出たらどんな世界か分からない。いきなり戦闘になる可能性も無いとは言えないから気を引き締めておけよ」

 

「あ、はい……!」

 

シンはそう言って気を引き締めた。

その直後、ドゴォッ!という衝突音と共に、ジェイアークが揺れた。

 

「何だ!? トモロ!?」

 

俺はトモロに確認を取る。

 

『カンシュジョウブニナニカガ衝突シタモヨウ』

 

その言葉に前を向くと、艦首上部に煙が上がっており、その煙が晴れていくと、そこにはMSの半分ほどの大きさの漆黒の機体が横たわっていた。

 

 

 

 

 

 








ガンダム種死編最終話です。
最後はシンの墓参りでした。
何気にレイの寿命が改善されとります。
話が短いのはすみません。
次の世界は機動戦艦ナデシコのアキトと他数人の逆行となりました。
世界渡る途中で衝突事故起こしてくれた黒い機体の正体とは?(すっとぼけ)



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