転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
アキトがナデシコに連絡し、避難民の受け入れを行っていた時、イネスはブリッジに来てメンバーと話をしていた。
「すると何ですかな? ナデシコでは木星蜥蜴に勝てないと? そう仰りたいので?」
プロスさんがイネスの言葉の要点を纏める。
「ええ、その通りよ。ナデシコの基本設計をして地球に送ったのはこの私。だから私にはわかる。この船では木星蜥蜴には勝てない」
「お言葉だがレディ。我々は木星蜥蜴との戦闘には、常に勝利している」
イネスの言葉にゴートが言い返すが、
「楽観的過ぎるわね。艦長さんはどう考えてる?」
イネスの視線がユリカに向く。
するとユリカは、
「私の意見は、全面的にイネスさんに同意です」
「「「「「ッ!?」」」」」
ユリカの言葉に、アキト、ジェイ、ルリ以外のメンバーが驚愕する。
「艦長! 何言ってるんだよ!?」
ガイが、
「そうだぜ! 現にオレ達は勝って来ただろ!?」
そしてリョーコが口を出す。
「確かにナデシコが、現在の木星蜥蜴の無人兵器より優れていることは認めます。ですが、今までは優勢に戦えていましたが、敵もバカでない限り、無人兵器に改良が加えられる可能性があります。何より、戦いの基本は『数』です。敵の無人兵器が、ナデシコに迫る性能を持って、物量で攻めてきたら、1隻しかないナデシコでは勝ち目はないでしょう」
ユリカの言葉に静まり返るブリッジ。
「艦長は現実が見えているようね? それで艦長の今後のプランは?」
「私としては、このコロニーの生き残った人々と、イネスさんを保護したことで、『スキャパレリプロジェクト』の最低限の目的は達したと判断し、火星からの即時撤退を進言します」
ユリカはそう発言する。
「でも、他に生き残ってる人が居るかもしれないのに…………」
メグミがそう言うが、
「だからこそ一度地球に帰還するべきだと思うの。軍が火星に救助に来ないのは、既に火星の人々は全滅したと思ってるから。そこに私達が生き残った人達を連れて帰ってきたら、軍は火星に救援を送らざるを得なくなるんじゃないかな? それにナデシコに乗せることが出来るのは精々100人かそこら。ジェイアークもそこまで人を乗せられるわけじゃない。もしそれ以上生き残りが居たら、どちらにしろ置いて行かなきゃいけなくなるし」
ユリカは理由を述べる。
「なるほど、一度地球に帰還した方が、総合的にはお得かもしれませんなぁ」
プロスさんはユリカたちが逆行者という事を聞いているからか、反対意見を述べるような事はしないようだ。
その時、
「艦長。避難民の収容が完了しました」
ルリがそう報告する。
「ナデシコは直ぐに発進を。この場を離れて大気圏を離脱。火星宙域から脱出します!」
ユリカはそう指示する。
しかし、
「少し遅かったようです」
ルリがそう報告し、モニターを開く。
無人艦ヤンマやカトンボの艦隊が接近して来た。
「…………グラビティブラスト、フルパワー!」
「フルパワーオッケイ!」
ユリカの指示に、ミナトが応える。
「エネルギーチャージ!」
「てぇーーーーーっ!!」
ユリカの号令でグラビティブラストが発射される。
黒い閃光に呑まれる無人艦隊。
「やったぁ!」
メグミが歓喜の声を上げる。
しかし、艦隊はいまだ健在だった。
「ええっ!?」
歓喜の声が驚愕の声に変わる。
「グラビティブラストは既に対応済みの様ですね」
ユリカは落ち着いてそう言う。
「敵のフィールドも無敵ではない! 連続攻撃だ!」
ゴートがそう言うが、
「無理です。大気圏内ではグラビティブラストを連射できるほど、相転移エンジンの効率は良くありません!」
ユリカはその案を却下する。
その時、チューリップから大量の無人兵器が現れ、ナデシコを包囲し始めた。
すると、ユリカは指揮壇から俺を見下ろし、
「…………ジェイさん。協力をお願いできますか?」
真剣な表情でそう口にする。
「…………いいだろう。ジェイアークで殿を務める」
俺はその言葉に頷いた。
「ありがとうございます! ナデシコはフィールドを張りつつ後退! 敵の包囲が完成する前に突破します!」
ユリカは即座に追加の指示を出す。
俺はジェイアークに向かう前に立ち止まり、
「シン。お前はナデシコの退路を切り開け」
シンに向かってそう言った。
「えっ? 俺!?」
シンは意外だったのか驚いた表情になる。
「出来ないか?」
俺がもう一度聞くと、
「まさか……! やってやりますよ!」
シンは得意げな笑みを浮かべてそう言った。
ナデシコは後退を優先するが、ギリギリ包囲網が完成しそうな状況だった。
すると、
『シン・アスカ! デスティニー! 行きます!!』
シンのデスティニーがナデシコから発進する。
『ジェイさんも大概スパルタだよなぁ………けど、俺を信じて任せてくれたんだ! 俺はそれに応えるだけだ!!』
シンが気合を入れ直すと、シンの中で『種』が弾ける。
『うぉおおおおおおおおおおおおおっ!!』
シンはアロンダイトを抜き、光の翼を発生させてナデシコの退路を切り開くために飛ぶ。
グラビティブラストやレーザーが発射されるが、デスティニーは残像を残しつつ横滑りしながら躱し、掠りもしない。
『でやぁああああああああああああっ!!』
カトンボにアロンダイトを突き立て、一気に斬り抜ける。
一瞬遅れて爆散するカトンボ。
『うぉおおおおおおおおおおおおおおおっ!!』
シンは直ぐに次のカトンボに近付き、一度急上昇して、急降下と共にアロンダイトを振り下ろす。
半ばほどまで切り裂かれ、真っ二つに折れて沈むカトンボ。
迎撃の為の攻撃が来るが、
『そんなもんにぃぃぃぃぃぃっ!!』
シンは前後左右あらゆる動きで攻撃を掻い潜った。
『はぁあああああああああああっ!!』
ヤンマの中央に突撃し、右手を叩きつけ、パルマフィオキーナで粉砕する。
その様子をナデシコのブリッジから見ていた面々は、
「アスカの奴………スゲェ…………」
リョーコが呆然と呟く。
「私達が出たら、挽肉になる所なのに…………」
「前に見た時よりも、動きが凄いわ」
ヒカルとイズミもそう漏らす。
「ナデシコはシン君が開けた包囲の穴を突破します! ミナトさん! 操舵に集中を! ルリちゃんはフィールドの制御をお願い!」
ナデシコは順調に後退を始めている。
ならば、俺もやるべきことをやるだけだ。
「フュゥゥゥゥゥゥゥジョンッ!!」
俺は指揮壇から飛び上がり、ジェイバードへと融合する。
「ジェイバード、プラグアウト!」
ジェイバードが分離、人型へと変形。
「ジェイダー!! プラズマウイング!」
そのまま光の翼を展開し、敵の艦隊に突っ込む。
「プラズマソード!!」
右手からプラズマソードを発生させ、すれ違いざまにカトンボを斬り付ける。
カトンボが爆発する前に次のカトンボを斬り付け、それを繰り返しながら艦隊の間を潜り抜ける。
そして、最初のカトンボが爆発すると、次々に爆発が連鎖し、空中にいくつもの火の玉を作り上げた。
更にジェイキャリアーからの放たれるメーザーミサイルとレーザー砲が、ディストーションフィールドも何のそのとばかりに小型兵器や艦隊を貫いていく。
とはいえ、攻撃を全て防げるわけではないので、艦隊から放たれる砲撃のいくつかはナデシコに被弾しているが。
やがて、ナデシコはそこそこの損傷を出しつつも、包囲を突破することに成功したのだった。
ナデシコ編第9話です。
仕事の所為で執筆時間が少なかったために短いです。
とりあえず包囲脱出まで。
まさかここでデスティニー無双とジェイダー無双が出るとは思うまい。
まあ、後々のネタの為に、ある程度ジェイダーを活躍させときたかったので。
何のネタかはその時をお楽しみに。
それでは次もお楽しみに。
ルリの扱いについて
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アキトの第二夫人
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アキトの家族(娘的な)
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Jアークに乗せたら情報戦でも無敵じゃね?