転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
北極海で白熊の救助をした後、ナデシコに与えられた命令は、新たに地球に落下した新型らしきチューリップの調査、回収任務だった。
場所は赤道直下にあるテニシアン島。
いわゆる南国の島だ。
極寒の地の次は常夏の島とは環境変化が激しすぎる。
エヴォリュダーである俺はともかく、他の皆は体調崩したりはしないんだろうか?
まあ、ナデシコの中は温度管理がしっかりとされているので問題無いか?
と言う訳で、ナデシコメンバーはテニシアン島に上陸。
さっそく新型チューリップの調査に…………
「パラソル部隊! 急げーーーっ!!」
「「「おおーっ!!」」」
「女子に負けるなーっ!」
「「「おおーっ!!」」」
行くはずも無く、南国のビーチを満喫するために駆け出した。
「ちょっと待ってあなた達!」
そんな彼、彼女らをエリナが呼び止める。
他のメンバーが水着なのに、エリナは制服だ。
「あなた達分かっているんでしょうね? あなた達はネルガル重工に雇われているのよ? だから、遊び時間は時給から引くからね!」
「「「「「「「「「「はぁ?」」」」」」」」」」
エリナの言葉にナデシコメンバー達は、何言ってんだコイツ?と言いたげな表情で声を漏らす。
「はいこれ! 私が作った海のしおり」
エリナは半ば強引にプリントを配る。
「深い所へは行かない事。岩場ではサンダル着用。サンオイルは自然分解性のもの以外は禁止。あと………」
エリナはプリントを読み上げながら顔を上げるが、そこには誰も居なかった。
すると、
「もう! プリント読みなさいってばぁ~!!」
エリナが叫んで制服に手を掛け脱ぎ去ると、水着姿で駆け出していく。
「自分も遊ぶ気満々じゃん」
俺と一緒にその様子を見ていた海パン姿のシンが呆れたように呟いた。
すると、
「ジェイ~!」
「シーン!」
ハルとステラの声が聞こえた。
「何やってるの~? 早く遊ぼうよ~!」
青いビキニ姿のハルと、ピンクのワンピースタイプの水着を着たステラが手を振っていた。
「………………」
「………………」
無言でその姿を見る俺達は、
「……………シン。鼻の下が伸びてるぞ」
「………ジェイさんこそ」
互いに自分の恋人の初めての水着姿に見惚れていた。
それから俺達は合流し、ナデシコメンバーと共に南国のビーチを満喫した。
海水浴やビーチバレー、日光浴など。
何故かプロスさんとゴートさんは浜辺に来てまで将棋をしていたりするが。
因みにそんな俺達に我慢できなくなったムネタケが喚いていたが、落とし穴にはまった上に首から下を埋められて身動きが取れなくなり、何度も波を被っていた。
遊び疲れからパラソルで休憩していた時、俺はふと思い出した。
「そう言えば、この島でなんかあったような気が…………」
俺がそう思っていると、隣のパラソルでクリムゾン家がどーとか、一人娘がどーとかという話し声が聞こえた。
そこで思い出した。
たしか、悲劇のヒロイン願望の一人娘が偶々会ったアキトを王子様に見立てて心中するつもりだった感じの物語だったはずだ。
そのアキトはユリカと一緒にまったりしているので、一人娘と会うつもりは無いらしい。
まあ、関わらなければ無害なので放っておいても問題は無いだろう。
一通り遊んで満足したナデシコクルーが、新型チューリップの調査に乗り出した。
アカツキとアキト、シンが空中から、リョーコ、ヒカル、イズミ、ステラが地上からチューリップに近付く。
…………ガイはどこ行った?
『あれが新型のチューリップか………さぁて! ぶっ潰すか!』
アカツキが気合を入れてそう言うと、
『ちょっと待った!』
リョーコが待ったをかける。
そして、地上から移した映像を共有すると、チューリップがバリアに包まれていた。
そのバリアを発生させているバリア発生装置にはクリムゾン家の家紋が描かれている。
『クリムゾン家?』
『バリア? どういうこと?』
『何も考えずに壊す』
アカツキの呟きに、ヒカルとイズミがそう言う。
『どういうことだ? 何でクリムゾン家のバリアが………』
アカツキが怪訝な声を漏らすと、
『この島は最近になってクリムゾン家の所有となっている。その関係だろう』
アキトがそう言いながらブラックサレナのメインカメラをとある方向に向ける。
そこには、白い別荘と思われる建物。
『…………んんっ?』
アキトが意外そうな声を漏らす。
アキトがその建物を拡大し、バルコニー部分を更に拡大する。
するとそこには、
『何でそこに居るんだガイィィィィィィィィッ!?』
半ばツッコミの如くアキトは叫んだ。
ブラックサレナのコクピットの映像には、金髪の少女に抱きしめられた涙目のガイが居た。
『何をやっているんだ彼は?』
映像を共有したアカツキが呆れた声を漏らす。
『………………痺れ薬を盛られてるな』
アキトがそう言うと、
『薬? よくわかるな?』
『経験談だ………』
アキトは若干哀愁漂う雰囲気でそう言う。
実際アキトは彼女に痺れ薬を盛られたからなぁ………
すると、その少女が胸のブローチを押すと、チューリップのバリアが解除される。
直後にチューリップが勢いよく開いてその中から巨大なジョロが現れた。
まあ、巨大と言ってもMA形態のガイアと同じぐらいの大きさだが。
胴体部分の背中が開いて無数のミサイルを放ってくる。
アカツキやリョーコ達は回避に専念するが、
『シン!』
『了解!』
アキトが呼びかけ、シンが頷くと、ブラックサレナを前にして、デスティニーがその後ろにつく。
『フィールド全開………!』
ブラックサレナがディストーションフィールドを張り、ミサイルの盾になる。
そのまま巨大ジョロへ接近して行き、
『今だ!』
『はぁあああああああああああっ!!』
アキトの合図でデスティニーが飛び出し、巨大ジョロにアロンダイトを振り下ろした。
見事に真っ二つになるジョロ。
『デスティニーが居ると楽でいいな』
アキトはそう口にする。
エステバリスにとって、巨大ジョロは体格差や装甲の厚さも相まって、少しは手古摺る相手だ。
しかし、デスティニーの武装は大型の相手に威力を発揮するものが多い。
ぶっちゃけその辺の小型種と大して変わりは無かった。
「あ~、ひでー目にあった…………」
夕刻。
痺れ薬を盛られたガイを救出した後、ナデシコが島を発とうとする頃、ガイがゲンナリしながら呟いた。
「何であんなことになったんだ?」
アキトが聞くと、
「おう! 聞いてくれるか? いやぁ、ヒーロー足るもの皆が遊んでいる間に動くものだからな! 先にチューリップの調査をしようと森に入ったんだよ」
「…………単独行動は危険だから次からは止めろよ?」
アキトが静かに突っ込む。
「そうしたら、あのアクアって子にバッタリ会ってな。いきなり王子様なんて言われたんだよ!」
ガイは満更でもなさそうな表情で語る。
「そうしたらあの別荘に連れてかれて、ご馳走してくれたんだよ! くれたんだが………」
「その料理に痺れ薬が盛られていてあんな状況になったと?」
「………面目ない」
ガイはガクッと項垂れた。
「……………そうか。次からは気を付けろよ?」
「お、おう…………」
ガイは怒られると思っていたのか、拍子抜けした表情だが、これについてはアキトも強くは言えない。
何を隠そう、『前』は自分がその状況に陥ったのだから。
浜辺に立つアクアの視線の先でナデシコが発進する。
「こらー!! ちょっとー!! アタシはどうなるのよーー!!」
浜辺に埋められたままのムネタケを置いて………
ナデシコ編第13話です。
特にやることも無かったのでサラッと流しました。
ぶっちゃけここはやる必要は無かったかも?
次回はナナフシ攻略ですね。
お楽しみに。
ルリの扱いについて
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アキトの第二夫人
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アキトの家族(娘的な)
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Jアークに乗せたら情報戦でも無敵じゃね?