転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第22話 いつか走った『草原』へもう一度…………

 

 

 

さて、ナデシコ内のミスコンからまたしばらく。

木連との散発的な戦闘を繰り返す日々が続いている。

因みにユリカがボソン砲と命名した、砲弾を直接敵艦内にボソンジャンプさせる次元跳躍砲を使ってくる時があったが、相手はナデシコにばかり気を取られていたので、ジェイアークで横から軽く砲撃してみたらあっさりと直撃し、撤退していった。

っていうか、ボソン砲ってボソン反応を感知してからジャンプアウトするまでに時間差があるから、戦艦のような大型ならともかく、MSやエステバリスはランダムに動き回っていれば、当たりそうに無い気もするんだがな。

で、今度のナデシコの役目だが、月の裏側を奪還して、地球圏を完全に取り戻すため、連合軍の艦隊が木連の艦隊と戦闘を繰り広げている内に、集結した有人戦艦を相転移砲で殲滅するというものだ。

そう言えば、この時ってなんかあった気が?

 

 

 

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

 

 

 

不思議な空間に、アキト、ユリカ、ルリ、イネス、ジュン、ガイ、リョーコ、ヒカル、イズミ、アカツキの10人が雀卓を囲んでいた。

 

「そう言えばこんなことがあったか…………」

 

バイザー黒マント姿のアキトが呟く。

 

「どうやら私達の記憶が繋がってしまったようね」

 

イネスがそう言った。

 

「何ッ!? これ夢じゃねえのか!?」

 

ガイが驚きの声を上げる。

 

「夢なら人の過去なんて見えないわ」

 

イネスがそう言いつつ牌を取り、他人の過去を知っていく。

その中には、アカツキの年の離れた兄(故人)、イズミの死んだ婚約者などの記憶も露になっていく。

そんな中、

 

「ん? 何だこりゃ?」

 

ガイが牌を取ると、怪訝な声を漏らす。

その内容は、

 

『ガイッ! ガイッ!? 何か言えよ! 何か言ってくれよ!? ガイーーーーッ!!』

 

医務室らしきベッドの上で息絶えたガイに必死に呼びかける黄色い制服のアキト。

 

「ちょっと待てーーーっ!? 何で俺が死んでるんだ!? これは一体なんだーーーーっ!?」

 

納得いかないと言わんばかりに叫ぶガイ。

すると、

 

「それは俺の記憶だな………」

 

アキトがそう言うと、全員の視線がアキトに向く。

 

「俺が18歳の時の記憶だ」

 

「そう言われると………この記憶のアキトさん若いね」

 

ヒカルがそう言うと、

 

「っていうか、これ誰? ヤマダ君にそっくりだけど?」

 

アカツキが疑問に思ったことを口にする。

 

「……………これはガイだ。紛れもなくな」

 

その質問に答えるアキト。

 

「ちょっと待て! じゃあ今ここに居る俺は何なんだ!?」

 

ガイがそう叫ぶと、

 

「…………ガイ。ナデシコが火星に向かう時、軍人に撃たれそうになった時があっただろう?」

 

「お、おう………お前のお陰で助かったけどよ……………」

 

「お前があのまま撃たれていればこうなっていた」

 

「何っ!?」

 

すると、ルリが牌を取り、

 

「これは私の記憶ですね」

 

その内容は、特に何の変哲もないナデシコのブリッジの風景。

指揮壇にユリカが立ち、ルリ、ミナト、メグミ、ゴート、プロスペクターの姿もある。

しかし、

 

「何でルリがちっこいんだ?」

 

リョーコが疑問を口にした。

その記憶にあるルリの姿は今の16~17歳の姿ではなく、11歳の子供の姿だった。

 

「……私が初めてナデシコに乗った時は、11歳でしたから」

 

「ちょ、ちょ、ちょ………待ってくれよ! 頭がおかしくなりそうだ!?」

 

ルリの言葉を理解できないリョーコが叫ぶ。

 

「あ、ツモ!」

 

次の牌を取ったユリカがそう言い、更なる記憶が流れ出す。

火星で避難民を助けようとして、逆にディストーションフィールドで圧し潰してしまうもの。

ナナフシの攻略戦。

九十九との遭遇。

今までにあった。

しかし、どこか違う出来事が続く。

極めつけは、九十九を始めとして、木連との和平が持ち上がる。

しかし、九十九が殺されてしまい、和平は成らず、火星の遺跡を求めて戦闘が激化。

そんな中での、アキトとユリカの痴話喧嘩や遺跡を宇宙の彼方に放棄しようとしていた事。

アキト、ユリカ、ルリの3人でラーメン屋台をやっていた記憶。

アキトとユリカの結婚。

新婚旅行に向かうシャトルで、事故に見せかけた火星の後継者による誘拐。

アキトの度重なる人体実験と絶叫。

遺跡に同化させられるユリカ。

ナデシコBの艦長になるルリ。

復讐者となったアキト。

ナデシコCによる火星の後継者の鎮圧。

ユリカを助け出すが、去ってしまうアキト。

 

「ちょっと待ってくれ! いい加減に説明してくれよ!? どうなってんだこれは!? 何で俺達が知らない俺達がこんなに出てくるんだ!?」

 

リョーコが我慢できずに台を叩きながら立ち上がる。

 

「…………さっきも言ったが、それが俺達の記憶だ。俺とユリカ、ルリちゃんのな」

 

「どうしてこんな記憶を持ってるのかを聞きてぇんだ!」

 

リョーコが更に叫ぶと、

 

「それが彼らが辿った歴史だからよ」

 

イネスがそう言う。

 

「彼らは、この世界とは別の可能性の歴史を辿った世界から、ボソンジャンプの事故でこの世界に流れ着いてしまった『並行世界』の人間よ」

 

「並行世界だって!?」

 

アカツキが驚愕の声を漏らす。

 

「イネスさんの言う通り、俺達がナデシコに乗るのはこれが2度目。故に、同じ過ちを繰り返さない様に動いていた」

 

「艦長やアキトさん達が、やたらと先読みが出来過ぎていたのはその為だったのね」

 

イズミが真面目な顔で言う。

 

「そう言う事だ。この際だから言うが、俺達の最終目標は木連との和平と、火星の極冠遺跡にあるボソンジャンプの中枢ユニットを誰の手も届かない所に放棄する事。中枢ユニットが無ければ、ボソンジャンプの研究も進まないだろうからな」

 

「前者については九十九さんを殺されない様にすることが一番大事です。彼は本気で地球と木星の和平を考えてくれる人ですから」

 

ユリカがそう言うと、

 

「後者については、ジェイさん達にお願いすればどうとでもなるかと」

 

ルリが続けてそう言った。

 

「…………君達に秘密があるだろうことは、何となく察していたけど、まさか並行世界の未来から来たとか…………ホント予想外にも程があるねぇ………」

 

アカツキが呆れたようにそう言った。

 

 

 

 

 

 

現実では、アキトがYユニットに侵入していた無人兵器を破壊し、無事相転移砲を発射。

木連艦隊の大半を殲滅することに成功したのだった。

 

 

 

 

 

 





ナデシコ編第22話です。
この辺はネタが無かったのでこんな感じになりました。
ボソン砲攻略は流されました。
記憶バレはここでするとは考えてましたが。
にしても短いなぁ………
母艦はマクロス・クォーター級がほぼ過半数なので、これになる可能性が高いですね。
ぶっちゃけ、母艦によって次に行く世界が決まりますから。
マクロス・クォーターなら当然マクロスF(劇場版)です。
ついでにそこでオリヒロ+αが仲間入りします。
お楽しみに。


母艦をどうするか?

  • クロガネ(スパロボ)
  • ハガネ(スパロボ)
  • マクロス・クォーター級
  • その他
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