転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第3話 フロンティアの日々

 

 

 

 

無事フロンティア船団及びS.M.Sに入ることが出来てから数日。

今日、正式にS.M.Sに入隊することになり、同じく入隊する事となったアルトと一緒に入隊挨拶をすることになった。

 

「アルト・早乙女! 美星学園航宙科! パイロット養成コース2回生! 本日よりS.M.S隊員として、着任いたします!」

 

アルトがそう挨拶したのに続き、

 

「最強勇者ロボ軍団及び隊長のルネ! 同じく本日よりS.M.S隊員として着任します!」

 

それっぽく挨拶してみる。

すると、

 

「もう一度聞く」

 

オズマ少佐が重苦しい声で口を開く。

 

「宇宙では何時いかなる時でもどんな危険が待ち受けているか分からない………覚悟は良いな……!?」

 

「当然だ……! あ、いえ………覚悟はできております。オズマ少佐」

 

ついいつもの口調で答えてしまい、慌てて言い直すアルト。

それに対し、

 

「はい」

 

私は一言だけ返事をした。

すると、

 

「よろしい! 現時刻を以て、貴様らをS.M.S隊員として歓迎する!」

 

オズマ少佐はそう言いながら踵を返しつつ、何かを投げて寄越した。

アルトがそれを慌てながら受け取ると、

 

「おぉっ……!? ええっ!?」

 

その手には漫画で見るような爆弾があった。

黒い鉄球に導火線が付いている奴ね。

しかも、導火線には既に着火されている。

再び振り返ったオズマ少佐達の顔には、ガスマスクを被っていた。

 

「うっ……! このっ…………うあっ!?」

 

アルトは咄嗟に投げ返そうとしたけど、その前に爆発した。

煙が辺りに充満する。

その煙が晴れていくと、

 

「S.M.S恒例! 新入隊員歓迎会!!」

 

そんな言葉と共にクラッカーが鳴らされる。

 

「き、きさまら…………ガクッ」

 

アルトは涙目になりながら苦しそうに倒れた。

流石に催涙弾のようなものだったみたい。

本物だったら流石に死ぬし。

因みに、何で私はこんなに余裕で状況把握しているのかと言えば、

 

「危ない危ない…………」

 

「えっ!? いつの間に後ろに!?」

 

オペレーターの女性隊員が後ろに回り込んでいた私に驚く。

まあ、爆発する寸前にエヴォリュダーの身体能力で移動しただけだけど。

 

「こう見えて身体能力には自信がある」

 

私はそう言っておくことにする。

この後、歓迎会としてバカ騒ぎが始まった。

 

 

 

 

翌日。

フロンティア船団内での自由行動権を手に入れた私は、さっそくアイランド1の散策に出た。

空が投影された物であるという事を除けば、普通の都市と何ら遜色はない………

っていうより、私の知る都市よりも相当発展してるけど。

 

「わぁ~」

 

私は物珍しさでキョロキョロしながら街を歩く。

ビルもあれば川もあり、湖もある。

道路には普通に車が走ってるし、路面電車まで通っている。

私にとって身近に感じる建物もあれば、未来的な建築物やモニターだってあった。

一日中見て回っても飽きは来ない。

 

「凄いなぁ………」

 

私は思わずぼやいた。

すると、

 

「そうですね。この船における生活は、地球上と何ら変わりはありません。長期間にわたる星間航行に置いて、ストレスを溜め込まない様にする方法としては画期的です…………それを再現してしまうこの世界の科学力にも驚愕ですが…………」

 

近くに停まっていたパトカーから声がした。

このパトカーは実はボルフォッグ。

私の護衛として付いてきている。

 

「この世界の科学技術が進歩したのは、SDF―1…………通称マクロスが地球に落ちてきたのが切っ掛けらしいね」

 

「地球外文明の存在を示す明確な証拠………確かに、我々の世界でも、地球外からやってきたギャレオンの存在によって、科学技術が飛躍的に進歩したと言っても良いでしょう」

 

「それに、地球は一度滅ぼされちゃったから、生き残ることに必死だったし、ゼントラーディとの和平によって、ゼントラーディの科学力をそのまま取り入れることが出来た事も大きいね」

 

「文字通り死に物狂いというわけですか………」

 

そんな話をしながら散策を続ける。

昼の時間を過ぎ、午後の散策を始めてしばらくした頃、

 

「♪~~~~~~~~♪~~~~~~~~~」

 

突然歌声が聞こえて来た。

 

「歌………?」

 

その歌声が聞こえる方を向くと、人だかりができている。

何かのイベントでもやってるのかなと思い、様子を見てみると、緑の髪の女の子が路上ライブを行っていた。

って、あれ?

 

「ランカ・リー?」

 

マクロスFの物語の2人のヒロインの内の1人。

すると、人だかりの中にミシェルの姿が見えた。

 

「ミシェル」

 

私はミシェルに近付き、声を掛けた。

 

「ああ………ルネちゃん…………」

 

ミシェルは私に気付く。

 

「年下にちゃん付けされたくないからその呼び方は止めて。それよりも、これって何?」

 

私がそう聞くと、

 

「彼女はランカちゃん………オズマ隊長の妹さんだ。彼女は歌手になりたかったんだが、オズマ隊長に猛反発されてな。今朝方に大ゲンカして家出しちゃったんだ。で、俺が見つけたまでは良かったんだが、歌手になる事を許してくれるまで絶対に帰らないと言い張っててな…………歌手やアイドルの仕事はそんな甘いもんじゃないだろうし、オズマ隊長の心配も分かる。だから、俺がその道の厳しさを教える為に、今ここで歌ってみろって言ったら…………」

 

「存外楽しく歌っちゃって、更に観客の受けも良くて当てが外れた感じ?」

 

「ご明察」

 

ミシェルは参ったと言わんばかりにため息を吐いた。

ランカが頼んだわけでは無いだろうに、通りすがりのギタリストやドラマー、キーボーディストが演奏に加わっている。

それもランカの歌を引き立てるように。

歌っているランカは輝いて見えた。

これはもう単なる路上ライブじゃない。

新たな歌姫の誕生の瞬間だ。

 

「いい歌………」

 

自然とそんな言葉が零れた。

 

「ああ、予想以上だ………」

 

ミシェルも考えが甘かったのは自分の方だと言いたげに呟いた。

 

 

 

 

ランカの路上ライブは大盛況で幕を閉じた。

ついでにアルトがシェリル・ノームとデートしていて別れ際にほっぺにキスされてたり、ランカがエルモと名乗るプロデューサーにスカウトされて念願のデビューする事となる。

 

 

 

 

それからは訓練の日々が始まった。

アルトはシミュレーターで戦闘訓練。

私は格闘訓練を主にしている。

基本的に自分が強くならないとフュージョンしても機体を使いこなせないから。

とはいえ、エヴォリュダーの身体能力はとんでもなく、格闘戦が素人の私でもアルトが手も足も出なかったカナリアさん相手に勝つことは出来た。

まあ、鍛えなきゃいけないのは技術方面だから、次からはちゃんと訓練してるけど。

こうして、私のフロンティア船団での日々が始まった。

 

 

 

あ、因みにタケハヤやカナヤゴに潜入しようとする人達が何人かいたみたいだけど、ボルフォッグの監視の眼を潜り抜けることは出来ず、全員捕まえてオズマ少佐に突き出しておいた。

その時のオズマ少佐の引きつった顔が印象に残った。

 

 

 

 

 






マクロスF編第3話です。
思いのほかルネを突っ込めるところが少なかった。
アルト、シェリル、ランカの3人の関係は無理に崩すつもりは無いので。
なので、チャチャッと戦闘シーンまで行くつもりです。
それにしても、アンケートの差が凄まじい………
では、次も頑張ります。




P.S 今日の返信はお休みします。

放棄したオービットベースについて。後々ディビジョン艦を回収?

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