転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第5話 現れる脅威

 

 

 

【Side ルネ】

 

 

 

 

バジュラ達のフォールドに巻き込まれ、次に気付いたときにはフロンティア船団が見えた。

 

「あれは………フロンティア!?」

 

アルトが叫ぶ。

その直後、バジュラの群れの一部がアイランド1に向かい、駆逐艦バジュラの砲撃がアイランド1を覆うドームに穴をあけた。

 

「拙い!」

 

アルトは咄嗟にアイランド1に向かう。

 

「ッ………!」

 

私は一瞬バジュラ戦艦とアイランド1のどちらに向かうか迷ったけど、

 

「…………ッ!?」

 

マクロス・クォーターがフォールドアウトしてくるのを見て、外は彼らに任せることにした。

私はガオファイガーをアイランド1に向ける。

アイランド1のドームに空いた穴からは、既にいくらかのバジュラの侵入を許してしまっていた。

アルトに続き、私もアイランド1に突入する。

街の彼方此方で火の手が上がっており、人々が逃げまどっている。

 

「酷い………」

 

すると、アルトがシェリルのライブ会場に向かった。

バジュラ達も、最終的にはそこを目指している。

 

「ッ………!」

 

私もそこを目指す。

その途中、

 

「ゴルディー! 分離を!」

 

私は分離を指示する。

アイランド1の中でゴルディオンハンマーを振り回すわけには行かない。

下手をすれば、大穴を開けてアイランド1を壊滅させてしまう。

 

「仕方ねえな」

 

ゴルディーの言葉と共にマーグハンドが分離。

ステルスガオーⅢに保持されていた前腕部が上腕にドッキングする。

分離したゴルディーは、自走砲型のビーグル形態、ゴルディータンクに変形。

援護砲撃に徹する。

私はアルトが守っているライブ会場に到着すると、アルトと一緒にバジュラの迎撃に入った。

でも、遠距離攻撃がブロウクンファントムぐらいしか無いから、私はプロテクトウォールによる防御を主に担当した。

すると突然、バジュラが何かに気付いたように標的を変えた。

バジュラが向かったのは、海を見立てて作られたライブ会場の桟橋。

そこに1人走っていたのは、

 

「ランカ!?」

 

私は思わず叫ぶ。

そしてランカを追うように複数の小型バジュラと大型バジュラよりさらに大きな、カマキリを思わせる姿のバジュラが迫っていた。

 

「アルト! ランカちゃんは、自分が囮になるつもりよ!」

 

シェリルが叫んだ。

 

「囮!?」

 

「行って! 早く!」

 

シェリルの言葉にも、アルトは少し迷っていたので、

 

「ここは私に任せて!」

 

私はアルトにそう言うと、

 

「すまん! 頼む!」

 

アルトはメサイアを、ガウォークからファイターに変形させてランカの下へと急いだ。

 

 

 

 

 

【Side Out】

 

 

 

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

 

ランカの下へと急ぐアルトだったが、カマキリのようなバジュラがランカを捕らえると、用は済んだとばかりに飛び去り始めた。

 

「ランカ!」

 

アルトはバジュラの後を追う。

 

「バジュラめ、どうしてランカを……!?」

 

疑問を口にしながらアルトはバジュラを追うが、突如として他のバジュラから攻撃を受ける。

被弾したアルトは衝撃で気を失い、メサイアが墜ちていく。

 

「アルト……!」

 

その光景を見たシェリルが悲観そうに叫んだ。

すると、

 

「歌って!」

 

ガオファイガーが叫んだ。

 

「えっ?」

 

シェリルが振り返る。

 

「歌って、シェリル!」

 

「その声………あなた、もしかしてルネ!?」

 

「そんな事は如何でもいい! 歌って! あなたの想いをアルトに届けるの!」

 

「私の………想い…………」

 

ルネの言葉にシェリルの脳裏にアルトとの思い出が蘇る。

 

「ッ………!」

 

シェリルは目を見開き、衣装に手を掛けると、脱ぎ去る動作と共に衣装が変化する。

シェリルはアルトの方へ駆け出すと、

 

(私の……私の歌だって、少しはバジュラに………!)

 

「♪~~~~~~~~」

 

シェリルは『オベリスク』を歌い出した。

その歌は、今までとは一味違って聞こえる。

 

「銀河の妖精………か」

 

ルネはシェリルを見てそう呟く。

すると、バジュラ達はその歌に反応するように振り返った。

そして、その歌はアルトにも聞こえ、意識を取り戻す。

 

「ッ………! この歌は………シェリル!?」

 

アルトは墜落しかけていた機体を持ち直し、襲い掛かってきた大型バジュラをビーム砲で撃墜すると、再び空中へと上昇していく。

そのままバジュラの追撃に入るが、複数の小型バジュラと大型バジュラに妨害を受ける。

 

「こんな時にっ………!」

 

攻撃の激しさに、思わず足を止めてしまうアルト。

だがその時、別方向からの攻撃がバジュラ達を撃墜する。

 

『アンタレス1よりS.M.Sのパイロットへ。これより貴官を援護する』

 

通信でそう聞こえた。

紫のバルキリーが飛翔し、バジュラを攻撃する。

 

「援護……? アンタレス1って………」

 

『話は後だ。バジュラを追え!』

 

凄まじい機動を見せつつバジュラを撃墜しながらそう言われる。

 

「ッ! 了解! うぉおおおおおおおおおおっ!!」

 

アルトは直ぐに気を取り直し、メサイアを飛翔させると再び加速していく。

その時、『オベリスク』を歌い終わったシェリルの下に、複数のバジュラが接近してくる。

 

「ッ!」

 

ガオファイガーが迎撃するが、ブロウクンファントムでは1、2体撃墜するのが精々だった。

その隙に回り込んだバジュラがシェリルに向かってきたが、銀色のブーメランがそれらを切り裂いた。

 

「今のは!?」

 

銀色のブーメランが戻っていった先、帆船をイメージした形の工場のステージの帆の頂点。

そこにブーメランが戻っていくと、何かに受け止められるようにブーメランが停止し、

 

「お待たせしました。隊長」

 

『ホログラフィックカモフラージュ』によって姿を消していたボルフォッグがそこに現れた。

 

「ボルフォッグ!」

 

「他の機動隊員も随時到着します。ご安心を」

 

ボルフォッグの言葉にガオファイガーが頷くと、

 

「シェリル! ここは私達に任せて! 思いっきり歌って!」

 

シェリルに向かってそう言った。

 

「………OK! 言われなくたって!!」

 

シェリルは立ち上がると、今度は『ライオン』を歌い出した。

バジュラを追うアルトは、アイランド1の外に空母型バジュラの姿を見た。

 

「拙い! あの空母で逃げる気か!」

 

フォールドで逃げられては追撃のしようがない。

ここで逃がすわけには行かなかった。

その時、シェリルの歌声に交じり、ランカの歌声が聞こえた。

バジュラに囚われた球体の中でランカも歌い出したのだ。

その時、空母型バジュラに向かってカナリアの操るVB-6 ケーニッヒモンスターが現れ、変形しつつアイランド1のドームの上に着地。

長大な4連装レールキャノンを空母型バジュラに向けると一斉砲撃し、それを沈めた。

逃げる術を失ったランカを捕らえているカマキリのようなバジュラは、アルトに追いつかれると判断したのか反転。

アルトのメサイアに向かって無数のミサイルを放った。

 

「ランカァァァァァァァッ!!」

 

「アルト君!」

 

アルトは叫びながらミサイルを回避していくが、高い追尾性を持つそれは、アルトのメサイアを執拗に追ってくる。

最初はメサイアの機動に振り回されていたアルトだったが、

 

「くっ………うぐっ………ッ…………うぉおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

短時間で機体を安定させ、ミサイルを振り切ってバジュラに接近。

至近距離からビームが放たれるが、アルトは超反応で回避。

バトロイドに変形してバジュラに組み付き、ランカに手を伸ばす。

 

「ランカ!」

 

しかし、バジュラの鎌に組み付かれ、機体が固定されてしまう。

そんなアルトを、ビルの上から援護しようとしていたミシェルだったが、距離が遠く、得意の射撃でも射程範囲外だった。

 

「くっ……! 遠すぎる!」

 

ミシェルは危険を承知で飛び出し、距離を詰める為に移動。

橋の支柱の上にバルキリーを着地させると狙いを定める。

アルトはメサイアの近接武器、アサルトナイフでランカを閉じ込めている球体の膜を切り裂いて、ランカを助け出すために手を伸ばすが、バジュラの腕によって絡めとられる。

 

「くっ!」

 

アルトは咄嗟に脱出装置を起動させ、コクピットから飛び出すと、飛行型パワードスーツ『EX-ギア』を用いて生身でランカの救出に向かう。

 

「ランカ!」

 

膜に取り付いたアルトは切れ目からランカに手を伸ばす。

 

「アルト君っ!」

 

ランカも嬉しそうにその手を取る。

膜の中から引っ張り出そうとしたアルトだったが、バジュラが動き出し、その拍子にランカが空中に投げ出される。

 

「きゃぁああああああああああああああっ!?」

 

落ちていくランカ。

 

「ランカァッ!!」

 

それを追うアルト。

それを阻止せんとバジュラがアルトにその鎌を伸ばし、

 

「拙い!」

 

ミシェルが咄嗟にスナイパーライフルで狙い撃った。

その一撃はアルトを狙っていた腕を貫く。

 

『行けアルト!』

 

「ミシェル!?」

 

ミシェルの援護射撃がカマキリのようなバジュラを撃墜する。

しかし、橋の支柱の上という遮蔽物の無い場所で狙撃を行ったミシェルのバルキリーは隙だらけだ。

それに気付いた大型バジュラが飛翔してきて後ろから狙いを定める。

 

「ッ!?」

 

それに気付いたミシェルは振り返ろうとしたが、それよりも早く大型バジュラの攻撃がミシェルを襲う……………

 

「「おぁああああああああああああああああっ!!」」

 

………直前に上から赤と黄色のロボットがものすごい勢いで落ちてきて大型バジュラを巻き込んで海に突っ込んだ。

それは、

 

「大丈夫だったか?」

 

「へへへ………」

 

苦笑いしながら起き上がった炎竜と雷龍。

 

「あ、ああ………そっちこそ大丈夫なのか?」

 

唖然としながらミシェルはそう言う。

 

「ああ、俺達は頑丈だからな」

 

「いつもの事だぜ」

 

2人はそう言った。

 

「…………いつもの?」

 

2人の言葉にミシェルは毎回こんなことになってるのかと疑問符を浮かべる。

すると、

続いて青、緑、ピンクのロボット。

つまり氷竜、風龍、光竜が降下してくる。

その3人は、とても安定した姿勢で着地を決めた。

だが、

 

「ああああああああああああああっ!?」

 

最後の黒いロボット。

即ち闇竜だけは悲鳴のような声を上げ、盛大な水飛沫を上げながら着地に失敗した。

 

「………まだその癖直ってないの? 闇竜」

 

光竜が呆れたようにそう言う。

 

「うう………不覚です………」

 

闇竜は恥ずかしそうに起き上がる。

炎竜を元に開発された勇者ロボ達は、何故か高所からの着地がとても苦手で着地を成功させたことなど数える程度。

一説には、炎竜達にはシールドが追加で装備されているため氷竜達よりもバランスが悪い為、という理由があるらしいが、それが本当かどうかは定かではない。

一方、空中でランカを追うアルトは、何とかランカに追いついてランカを抱き留めるが、突如として飛行ユニットが爆発を起こす。

先程のミシェルの援護射撃の時の衝撃で損傷していたのだ。

飛行能力を失い、2人揃って落ちていくアルトとランカ。

その時、何かが高速で飛行して来た。

 

「マイクの事も忘れてもらっちゃ困るもんネーーーーッ!!」

 

それはバリバリーンに乗ったマイク。

マイクは落下する寸前に2人をキャッチした。

 

「ふ~、ギリギリセーフだったもんネー」

 

マイクはホッとした声を漏らす。

 

「マイク! 助かった!」

 

「ありがとう! マイク君!」

 

「Oh! どういたしましてだもんネ!」

 

言葉を交わす3人。

アルトは遠隔操作でメサイアを呼ぶと再び搭乗。

マイクと共にシェリルのライブ会場へと飛翔する。

追撃して来た大型バジュラをアルトが迎撃して撃ち落すと、マイクがランカをシェリルの下へ連れていく。

 

「シェリルさん!」

 

「ランカちゃん!」

 

ステージの上へ上がるランカ。

すると、

 

「よし! 機動部隊はこのままこの会場を護るよ!」

 

ガオファイガーの呼びかけに、

 

「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」

 

全員が一斉に答える。

そして、

 

「「「「「「シンメトリカルドッキング!!」」」」」」

 

氷竜と炎竜。

風龍と雷龍。

光竜と闇竜が飛び上がると、それぞれが左右対称の動きで変形していく。

そして、それぞれが半身を形作り、中央で合体。

頭部がドッキングし、最後にシールドが胸部装甲として装着される。

2機の勇者ロボが合体して誕生する合体ビーグルロボット。

 

「超ぉぉぉぉぉ竜ぅぅぅぅぅぅじぃぃぃぃぃぃぃぃん!!」

 

「撃っ………龍ぅぅぅぅぅぅぅじぃぃぃぃぃぃぃぃん!!」

 

「天っ………竜ぅぅぅぅぅぅ神ッ!!」

 

合体した3機がその場に降り立つ。

更に、

 

「ガングルー!!」

 

ボルフォッグが叫ぶと何処からともなくヘリコプター型のガンマシン、『ガングルー』が飛来。

更に変形して人型のロボットになる。

 

「ガンドーベル!」

 

更にボルフォッグは反対側に叫ぶと、バイク型のガンマシン、『ガンドーベル』が無人で爆走してきて同じように人型に変形する。

ボルフォッグが中央で、3機が飛び上がると、

 

「三身一体!」

 

ガングルーが左腕に、ガンドーベルが右腕に瞬時に変形。

最後にボルフォッグが両腕の無い体へと変形すると、変形したガンマシンがその両腕となってドッキング。

巨大な姿へと変化した。

それは、

 

「ビッグボルフォッグ!!」

 

諜報や潜入活動を主とするボルフォッグの戦闘形態だ。

 

「合体した!?」

 

アルトが驚いた声を漏らす。

すると、

 

「マイクも盛り上げちゃうもんネ!」

 

マイクがそう言うと、

 

「システムチェーーーーンジ!!」

 

マイクがバリバリーンから射出され、変形を開始。

ずんぐりむっくりしたコスモロボから八頭身のブームロボへと変形。

 

「マイクサウンダース………13世!!」

 

コミカルさを感じる姿から、スマートなカッコよさを感じさせる姿へと変形した。

 

「バリバリーン、ターンオーバー! スタジオ7!!」

 

バリバリーンが反転してマイク専用のステージへと早変わりする。

変形したマイクがその上に着地すると、

 

「ギラギラーンVV(ダブルブイ)!」

 

スタジオ7からエレキギターとミュージックキーボードの複合サウンドツールが飛び出し、マイクはそれを掴む。

 

「Hey! シェリル! ランカ! マイクも一緒に歌うッゼ!」

 

ステージの上に立つ2人にそう呼びかける。

 

「面白いじゃない! ついてこれる?」

 

「もちろんだッゼ!」

 

シェリルの言葉に自信を持って答えるマイク。

シェリルはランカに向き直ると、

 

「行くわよ、ランカちゃん!」

 

「はいっ!」

 

ランカは返事をすると、『オオサンショウウオさん』と名づけられたバイオセルラー(生体携帯)をマイク代わりにする。

すると、

 

「カモン! ロックンロール!!」

 

マイクが叫ぶとスタジオ7から一枚のディスクが飛び出し、マイクがそれを掴むと、

 

「ディスクP! セットオン!」

 

胸部のプレイヤーにそのディスクをセットする。

 

「ドカドカーン………V!」

 

更にスタジオ7からマイク型のサウンドツールが飛び出し、背中から飛び出したコスモロボ時の手がそのマイク型ツールを掴んだ。

そして、

 

「「「♪~~~~~~~~~~~!」」」

 

3人が一斉に歌い出す。

マイクが演奏する曲も『ライオン』であり、何処からか音楽データを入手したのだろう。

シェリルとランカの歌声をメインとして、マイクは2人の歌を引き立てるようにバックコーラスとして歌う。

そして、マイクのディスクPは、勇者ロボ達の動力源であるGSライドの出力を増幅させる能力を持つ。

その歌を聞いたガオファイガー、超竜神、撃龍神、天竜神、ビッグボルフォッグ、ゴルディ―タンクは力が沸き上がるのを感じる。

 

「凄い………力が漲る………!」

 

ガオファイガーが握りこぶしを作りながら上がった出力を実感する。

 

「これがマイクのディスクPの力………」

 

その力を始めて実感するガオファイガーや天竜神は驚きの声を漏らすが、

 

「…………これは………」

 

「超竜神…………」

 

「ああ………間違いない………」

 

ビッグボルフォッグや撃龍神、超竜神は困惑の声を漏らした。

 

「どうしたの?」

 

ガオファイガーが問いかけると、

 

「ディスクPの効果が上がっています」

 

ビッグボルフォッグが答えた。

 

「えっ?」

 

「GSライドの出力の増幅量が以前の2倍………いえ、3倍以上に上がっています!」

 

超竜神がそう言う。

 

「一体何故………?」

 

撃龍神は不可思議な現象に戸惑う。

 

「…………シェリルとランカの力………?」

 

ガオファイガーが呟く。

 

「分かりません。しかし、以前との違いは彼女達の歌の有無でしょう」

 

ボルフォッグがそう言う。

すると、

 

「考えたって仕方ない。今はアイランド1を守ることを優先しよう!」

 

ガオファイガーがそう言うと、超竜神達も意識を切り替える。

 

「了解しました」

 

ガオファイガー達は襲い来るバジュラに向き直ると、

 

「ブロウクンファントム!!」

 

「ウルテクライフル一斉発射!!」

 

「唸れ疾風! 轟け雷光! 双頭龍(シャントンロン)!!」

 

「プライムローズの月! シェルブールの雨!」

 

「必殺! 大回転魔弾!!」

 

「マーグキャノン!!」

 

勇者ロボ達の一斉攻撃が炸裂し、近付くバジュラ達を次々と殲滅していく。

 

「す、凄い……!」

 

アルトはパワーアップした勇者ロボ達の力に驚愕する。

同じ頃、外ではマクロス・クォーターがバジュラ戦艦と戦闘。

マクロスアタックによってバジュラ戦艦のシールドを消失させ。

バトルフロンティアのマクロスキャノンで止めを刺した。

バジュラ戦艦が沈むと、他のバジュラ達は撤退していった。

 

 

 

 

 

バジュラが撤退したことを確認すると、アルトは援護してくれたアンタレス1………紫のバルキリーのパイロットに礼を述べる。

歌い終わったランカは気が抜けたのかその場で座り込んでしまった。

 

「2人とも、いい歌だったゼ!」

 

マイクがシェリルとランカにサムズアップすると、

 

「あなたもね」

 

2人もサムズアップを返した。

その直後、

 

――ドゴォォォォン!!

 

街の方で、かなり大きな爆発が起きた。

 

「What!?」

 

マイクは何事かと振り返る。

街の方では煙が上がっており、更に断続的に爆発が起きて次々と煙が上がる。

 

「何!?」

 

「まさか、まだバジュラが!?」

 

ランカとアルトが叫んだ。

すると、ビッグボルフォッグがメインカメラの映像をズームアップし、詳細を調べようとする。

そして、その姿を目撃した。

それはバジュラではない。

バジュラの様に生物の身体ではなく、機械の身体。

しかし、その動きはまるで生物の様。

 

「あ、あれは………!」

 

『ゾンダァァァァァァァァァッ!!』

 

ビッグボルフォッグが叫ぶと、煙の中から『それ』が姿を見せた。

機械を無理矢理くっつけて人型を形作ったその姿。

 

「あの姿は………まるで…………」

 

「そんな………! あり得ない………!」

 

ビッグボルフォッグや超竜神、撃龍神は、その姿を見て信じられないという声を漏らす。

 

「何だあの機械の化け物は!?」

 

アルトも、あんな兵器が存在するとは見たことも聞いたことも無いので驚愕している。

すると、ビッグボルフォッグがその存在を解析し、

 

「……………素粒子Z0反応検知………! あれはゾンダーです!」

 

その正体を特定した。

 

「ゾンダーって…………兄様達が戦っていた……!?」

 

天竜神がそう聞くと、

 

「ああ………かつて戦っていた敵だ」

 

超竜神が頷く。

しかし、

 

「だがあり得ない! Zマスターは倒したはずだ! ゾンダーが存在するなど!?」

 

撃龍神は未だに信じられないのかそう叫ぶ。

 

「……………………」

 

すると、ガオファイガーがゾンダーを見据え、

 

「皆、驚くのも分かる。信じられないことも分かる。私だって同じ………でも、今やるべきことはここで狼狽えてることじゃない。一刻も早く、あいつを止める事」

 

そう口に出した。

その言葉に、

 

「………そう……ですね………確かに何故ゾンダーが現れたのかはわかりません。しかし、我々のやるべきことは決まっています!」

 

超竜神が冷静さを取り戻しながらそう言うと、

 

「ああ! 一刻も早くゾンダーを倒す!」

 

撃龍神も頷く。

 

「はい。それに、速く倒さなければ、アイランド1そのものがゾンダーに取り込まれる恐れもあります」

 

ビッグボルフォッグも可能性を示唆する。

そして、

 

「皆! ゾンダーの動きを止めて! 私が核を抉り出す!」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

勇者ロボ達が一斉にゾンダーロボへ向かう。

現場では防衛部隊のデストロイド部隊がゾンダーロボへ攻撃を仕掛けるが、ゾンダーバリアによって攻撃は届かず、逆に反撃のビーム攻撃で一気に全滅する。

 

『ゾンダァァァァァァァァァッ!!』

 

ゾンダーロボは、デストロイドの残骸を取り込みつつ巨大化を続ける。

すると、

 

「ダブルガン!!」

 

空中から超竜神が両腕に装備されたフリージングガンとメルティングガンで攻撃。

バリアに止められるがそれは織り込み済み。

ゾンダーロボの気が超竜神へ向く。

すると、背後からビッグボルフォッグが近付き、

 

「メルティングサイレン!!」

 

ビッグボルフォッグの胸部にあるパトカーのサイレンが鳴り響き、特殊な波動を放つと共にゾンダーバリアが消失する。

その瞬間、更に天竜神が上空から飛来し、

 

「ダブル・リム・オングル!!」

 

両腕からエネルギーソードを発生させ、ゾンダーの両腕を切り裂く。

 

「ゾンダァァァァァァァァァッ!!」

 

ゾンダーロボは身体を反転させ、天竜神にビームを放とうとしたが、

 

「させるか! フォンダオダン!!」

 

撃龍神が右腕から無数のミサイルを放って足を破壊。

放たれたビームは天竜神を外れる。

しかし、ゾンダーロボは直ぐに再生を始め、瞬く間に元に戻ろうとする。

だが、

 

「ディスクM! アウト&セットオン!!」

 

マイクが新しいディスクを呼び出すと、セットされていたディスクPを外してディスクMをセットする。

 

「Yeah!!」

 

マイクが軽快に叫ぶと演奏を始める。

ディスクМは特定のメカの機能をマヒさせる強力なマイクロウェーブを発生させることが出来る。

ゾンダーロボは各部に異常をきたし、小爆発を起こして動きを鈍らせた。

 

「今だ! ガオファイガー!!」

 

マイクが叫ぶと、ゾンダーロボが居る道の直線上にガオファイガーが立っていた。

そして、

 

「ヘル! アンドヘブン!!」

 

ガオファイガーは両手を広げると、左手に防御のエネルギーを。

右手に攻撃のエネルギーを集中させる。

 

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ…………」

 

その両手を、言霊と共に力強く重ね合わせる。

 

「はぁああああああああああああああああっ!!」

 

その手を重ね、組み合った瞬間、攻撃と防御のエネルギーが融合。

強烈なEMトルネード(電磁竜巻)が発生し、ゾンダーロボを完全に拘束。

背中のスラスターで地面を滑る様に突撃した。

 

「はあっ!!」

 

組み合わせた両手を突撃と同時にゾンダーロボに突き出し、装甲を粉砕。

核をつかみ取ると同時に融合エネルギーを敵体内で開放。

核をプロテクトウォールで保護しつつ敵を内部から完全に破壊する。

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁ…………せやっ!!」

 

それと同時に体内から核を抉り出した。

次の瞬間、ゾンダーロボの身体は爆発と共に粉々になる。

ガオファイガーの手にはゾンダー核が確保されていた。

 

「…………………………」

 

すると、ガオファイガーは無言でそのゾンダー核を見つめる。

何かを悩んでいるように。

 

「…………隊長…………」

 

超竜神が、何に悩んでいるのかを察し、声を掛ける。

 

「どうしたの? お姉ちゃん?」

 

ゾンダーとの戦闘経験の無い天竜神が声を掛けるが、

 

「………ゾンダー核は、人間が素体となっている」

 

撃龍神がそう言うが、

 

「………ですが、護隊員が居ない今、ゾンダー核を浄解する方法は…………」

 

ビッグボルフォッグも悩みの内容を口にする。

 

「…………………」

 

ガオファイガーは少しの間悩んでいたが顔を上げ、

 

「…………皆、ごめん。私にはこの方法しか思い浮かばない…………」

 

ガオファイガーはそう言って左手で持っていたゾンダー核に右手を重ねると、力を加え始める。

 

「「「「「隊長!?」」」」」

 

それぞれが驚きの声を上げるが、

 

「………このまま放っておけば、ゾンダー核が再生する。安心して。皆に罪は背負わせない。罪を背負うのは、私だけでいい………」

 

ガオファイガーは力を強め、ゾンダー核にビキリッと罅の入る音が響く。

そのまま力を加え続ければ、程なく砕けるだろう。

しかしその時、

 

「お待ちください、隊長」

 

その言葉と共に超竜神の手が重ねられた。

 

「ッ!? 超竜神!?」

 

思わず力を緩めてしまう。

 

「1人で罪を背負うなど、そのような事はお止めください」

 

超竜神がそう言うと、続けて撃龍神の手が重ねられる。

 

「罪を背負うなら、我々も一緒です」

 

更に天竜神の手が重ねられ、

 

「1人で格好つけなくてもいいのよ?」

 

ビッグボルフォッグもその手を重ねる。

 

「私達は仲間です。仲間1人に罪を背負わせるなど、言語道断です」

 

更にゴルディマーグの手が重なり、

 

「ったく、世話の焼ける隊長だ!」

 

最後にマイクの手が重ねられる。

 

「皆一緒だッゼ!」

 

「皆……………」

 

ガオファイガー………いや、ルネは思わず涙を流す。

 

「…………ありがとう」

 

そして、感謝の言葉を呟いた。

それから顔を上げると、

 

「………やるよ!」

 

『覚悟』を持ってそう言うと、勇者ロボ全員が頷いた。

そして、再び力を加えようとした…………

その時、

 

「ッ!?」

 

ゾンダー核に変化が訪れた。

核の形が変化し、機械と人間が融合したゾンダー人間の姿へ。

 

「まさか逃げる気ですか!?」

 

ビッグボルフォッグがそう叫んだが、ゾンダー人間の姿となったそれは、更に姿を変え、

 

「………うっ……ううっ………!」

 

涙を流す少年の姿になった。

 

「子供!?」

 

超竜神が驚く。

 

「そう言えば、以前にも一度だけ護隊員の浄解の力無しでゾンダー核から人間の姿に戻った例があります。その時も、素体となったのは子供でした」

 

ビッグボルフォッグもその時を思い出してそう言った。

すると、ガオファイガーが突然膝を着く。

 

「「「「「「隊長!?」」」」」」」

 

皆が声を掛けると、

 

「はぁっ………! はぁっ………! はぁっ………! よ、よかった…………!」

 

覚悟をしていたとはいえ、人の命を奪う事はルネにとって多大な負担だったのだろう。

安堵の声を漏らしながら息を吐く。

 

「隊長…………」

 

ビッグボルフォッグが心配そうに声を掛ける。

こうして、突如現れたゾンダーとの戦いは終わった。

しかし、ルネには、もし再びゾンダーが現れた時、自分で手を下すことが出来るのかという不安が心に過るのだった。

 

 

 

 







はい、マクロスF編第5話です。
そこそこ長くなりました。
イツワリノウタヒメ編の最終話でなんとゾンダーまで出現しました。
でも、まさかシェリルとランカとマイクで歌うとは誰が予想した………?
誰でも予想してそうだな。
突然現れたゾンダーに皆戸惑いますが、今の勇者ロボ軍団が苦戦するわけもなく。
核を抉り出すところまではスムーズでしたが浄解方法が無いと覚悟を決めて破壊すると思いきや素体が子供だったので自力で戻ってくれました。
因みに今回のツッコミどころ。
この時点の光竜と闇竜が合体できるかと言われれば首を捻ることしかできない。
初合体は遊星主との戦いのときだったみたいなので。
そこのツッコミは無しでお願いします。
では、次回からサヨナラノツバサ編ですが果たして………?



放棄したオービットベースについて。後々ディビジョン艦を回収?

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