転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第6話 人の造りしもの

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

第伍使徒を倒してからまたしばらく。

 

「ここがかつて、花の都と呼ばれた大都会とはね…………」

 

旧東京都心を見下ろしながら、飛行機の中でミサトが呟く。

かつての東京はセカンドインパクトの影響による海面上昇で水没してしまっている。

現在、ミサトはリツコと共に、日本重化学共同体が開発した人型兵器のお披露目会に招待され、その会場に向かっていた。

尚、案内されたテーブル席には、真ん中にネルフ御一行様と書かれた立て看板と、数本の瓶ビールが置かれているだけで、周りの他の招待された会社や組織達のテーブルには、豪華な料理がこれ見よがしに並べられていた。

どれだけNERVが嫌われているか一目で分かる扱いだが、同時に招待する側の器の小ささが知れる陰湿な嫌がらせだった。

簡単な挨拶の後、質疑応答が行われ、責任者の時田とリツコの言葉の応酬が繰り広げられた。

正直、周りから見ればリツコが言い負かされたようなものだろう。

その後、その人型兵器、『JA(ジェットアローン)』の試運転の見学会が行われた。

しかし、JAが数歩歩いたとき、JAの動力源であるリアクター………即ち核分裂炉の温度が上昇し始め、制御不能の暴走状態に陥ってしまった。

開発責任者の時田はあり得ないと口にしつつ、JAを止める為にあらゆる手を試したが全て失敗。

最早0.00002%の確率の自然停止に賭けるしかないと諦めていた時、ミサトがJA内部に乗り込んで停止パスワードを打ち込む事を提案。

時田は最高機密の為自分には公開の権限は無いと言ったが上に許可を貰えとミサトに一喝され、上の役人に電話する。

数度のたらい回しの後、何とか命令書を出させるところまでは出来たものの、ミサトはそれでは間に合わないと判断し、独断で行動することを決意。

マコトに電話して初号機を輸送させ、JAを足止めしている間にミサト自身が乗り込む作戦を立てた。

そして、その心意気に打たれた時田は、自らの独断で『希望』という停止パスワードをミサトに伝えるのだった。

そうして緊急で呼び出されたシンジはマコトの操縦する輸送機の中で、ミサトから作戦の内容を聞かされた。

 

「目標はJA。このままだと炉心融解の危険があるわ。これ以上人口密集地に近付けるわけにはいきません。日向君」

 

「はい」

 

「エヴァを切り離した後は速やかに離脱。安全高度まで上昇して」

 

「了解」

 

「シンジ君」

 

「はい」

 

「目標と並走し、私を目標の背後部に取り付けて。その後は、出来るだけ目標の移動を塞き止めてね」

 

「乗るんですか? ミサトさんが……!?」

 

「そうよ」

 

驚愕するシンジの言葉に、ミサトが平然と答える。

 

「そんな無茶な!」

 

「無茶は承知の上よ。他にベターな方法が無いの」

 

「でも、危険すぎますよ!」

 

「大丈夫よ。エヴァなら万が一の直撃にも耐えられるわ」

 

「じゃなくて、ミサトさんが!!」

 

「ま、やれることやっとかないとね………後味悪いでしょ?」

 

「………………」

 

ミサトの言葉に、シンジは何も言えなくなってしまった。

 

「目標を肉眼で確認」

 

マコトがそう報告する。

 

「さ、行くわよ」

 

ミサトは、まるでこれから買い物に出かけるような気軽さでそう言った。

ミサトが初号機の手に移動し、シンジはエントリープラグに乗り込むために通路を移動する。

 

「………………ミサトさん」

 

シンジは一度立ち止まり、何かを悩むように俯く。

そして、決意したように顔を上げると、自分の右手に握られていた『それ』に目をやった。

シンジの手にあったのは3つのGが描かれた金色のバッジのような物だった。

 

 

 

 

 

 

――月の裏側 マクロス・ブレイバー艦内

 

「シンジ君から入電。民間企業が開発した核動力の機動兵器が暴走。炉心融解の危険があり、葛城一尉が乗り込んで手動で停止を試みるようです」

 

艦長席でルリがそう報告する。

 

「JAか…………」

 

ジェイが呟くと、

 

「この暴走はNERVが裏で糸を引いていますので、臨界寸前で停止するようになっている手筈ですが…………どうしますか?」

 

ルリの言葉に、

 

「…………万が一という事もあるし、弟分が俺達を頼ってきたんだ。何もしない訳にはいかないだろう?」

 

「それでは?」

 

「ツクヨミ緊急発進! 万一に備えて氷竜と炎竜に出てもらう! イレイザーヘッドをいつでも出せるよう準備しておいてくれ!」

 

「了解」

 

ルリが頷くと、オモイカネにより緊急発進の準備がなされる。

 

「遠隔操作モードでツクヨミ発進」

 

遠隔操作によりツクヨミがオービットベースから分離。

待機状態から航行モードへと変形する。

 

「トモロ、ESミサイル発射!」

 

『了解』

 

マクロス・ブレイバーとドッキングしているジェイアークからESミサイルが発射され、ESウインドウが展開。

ツクヨミがその中へと突入していった。

 

 

 

 

地上では、初号機がJAを背後から掴み、ミサトを乗り移らせた所だった。

ミサトが危うく落ちそうになるトラブルはあったものの、ハッチを開いて内部に侵入していった。

シンジは、JAの前方に回ると、前進を止めようとする。

 

「止まれ! このぉっ!!」

 

初号機がJAを押さえ付けるがJAは尚も前進を続けようとする。

シンジは必死に押さえ付けるが、JAのパワーはエヴァよりも上で、気を抜けば一気に押し切られる所だ。

しかも、JAの核動力炉のエネルギーは無尽蔵の為、出力が弱まることは無い。

 

「くっそぉーーーっ!!」

 

シンジは半ばやけくそ気味に叫びながらJAを抑え続ける。

このままでは長くは持たないと思った時、JAの背後から何かが高速で地上を走ってきた。

それは、巨大な青いクレーン車と赤い消防車。

 

「あれはっ………!」

 

シンジがその2台を目撃した時、

 

「「システムチェーンジ!」」

 

その声と共に青いクレーン車と赤い消防車が変形を始める。

2台はシンクロするようにその形を人型へと変えていき、

 

「氷竜!」

 

「炎竜!」

 

超AIを搭載した兄弟ロボである氷竜と炎竜へと姿を変えた。

 

「氷竜! 炎竜!」

 

シンジは嬉しそうな声を上げる。

 

「待たせたな! シンジ!」

 

炎竜がそう叫びながらJAの右足に掴みかかった。

JAの半分程度の大きさしかない炎竜だが、ウルテクエンジンとGSライドを動力源とする勇者ロボは、核分裂炉だろうと力負けはしない。

 

「うぉおおおおおおおおおおおっ!!」

 

炎竜が足の動きを抑え込むと、

 

「今だ! 氷竜!」

 

炎竜が氷竜に呼び掛けると、

 

「フリージングガン!!」

 

氷竜がフリージングガンでJAの脚部を凍り付かせた。

凍り付き、足の動きが止まるJA。

前進する力が無くなったため、シンジはホッと息を吐いた。

 

「ありがとう。氷竜、炎竜」

 

シンジはそうお礼を言うが、

 

「まだ楽観はできません」

 

氷竜は気を緩めては居なかった。

見れば、JAの各部から蒸発した冷却材だろう気体が噴出している。

まだ、炉心融解の危険が去ったわけではないのだ。

氷竜は胸のダイヤルゲージを上げると、装甲板を開き、

 

「チェストスリラー!!」

 

そこから放たれる冷気をJAに吹きかける。

 

「ほんの僅かですが、時間は稼げるはずです」

 

「…………ミサトさん」

 

シンジはJA内部に乗り込んでいるミサトの無事を祈った。

 

 

 

JA内部では、ミサトが制御室に辿り着き、パスワードを打ち込んでいる所だった。

ミサトは教えられたパスワード、『希望』を打ち込んでエンターを押す。

しかし、返ってきたのはERRORの表示だった。

 

「ッ!?」

 

ミサトは何度も打ち込み、複数の言語で打ち込んでみるものの、その全てはERRORとなる。

 

「…………間違いない。プログラムが変えてあるんだわ…………!」

 

そう判断するミサト。

その後も、何度か試してみるがその全ては失敗に終わる。

 

「こうなったら…………!」

 

制御室内の壁から突き出している円柱………制御棒に目を向けた。

理屈で言えばこの制御棒を全て押し込むことが出来れば炉心は停止する。

だが、その制御棒は直径が1m程もあり、当然ながら重く、抵抗もかなりのものだ。

それを人の力で押し込むとなれば、相当の力が必要であり、しかもそれが10本程もあるのだ。

それを1人で。

しかも女性であるミサトが行うなど不可能に等しい。

いや、時間を掛ければ不可能では無いだろうが、今回は時間が無い。

それでもミサトは何もせずにはいられなかった。

ミサトが制御棒の方に移動しようとした時、制御盤のモニターに変化があった。

突然ノイズのようなものが走り、目まぐるしく画面が移り変わる。

 

「いったい何………?」

 

突然の出来事にミサトはその画面を注視する。

すると、次の瞬間その画面に紫色の目のような模様が現れた。

 

「これは………?」

 

ミサトがその模様に声を漏らすと、次の瞬間、その画面から紫色の光が放たれた。

 

「ッ!?」

 

ミサトはその光に飲み込まれ、意識を失うのだった。

 

 

 

 

 

「内圧ダウン!」

 

「全て正常値!」

 

JAの管制室では、リアクターの暴走が止まり、正常値に戻ったことを示していた。

喜びの声を上げる職員たちだったが、そこに居たリツコは怪訝な表情をしていた。

 

(おかしいわね……………予定では臨界ギリギリまで暴走は続くはずだったんだけど…………)

 

リツコがそう思っていることから、この騒ぎはNERVが裏で糸を引いていた事をうかがわせる。

だがそれよりも、とリツコはモニターに視線を向ける。

突如として現れた青いクレーン車と赤い消防車が変形した青と赤の人型ロボット。

シンジの様子から、以前のボルフォッグと同じ部類の存在だと予想できたが、本人にとっては、エヴァとはまた別の新しいロボットが出てきたことに内心憤慨ものだった。

だがその時、

 

「JA再起動!?」

 

職員の1人が叫ぶ。

モニターには再び動き出すJAが映し出されていた。

 

「何だと!? 馬鹿な!?」

 

時田が叫ぶと、そのJAに変化が訪れた。

紫の光に包まれ、その姿を変えていく。

 

「な、何だ………?」

 

時田が驚いていると、紫の光が消えていき、その姿が露になった。

それは、

 

「エヴァ………?」

 

リツコが呆然と呟く。

再び露になったJAの姿は初号機に酷似していた。

 

 

 

 

「い、一体何が………ミサトさん!?」

 

目の前で起こった信じられない事態にシンジは狼狽えながらミサトの名を呼ぶ。

 

「これはまさか………!」

 

氷竜が驚愕の声を漏らしながら変化したJAを観測すると、

 

「素粒子Z0反応確認! ゾンダー!」

 

氷竜がそう叫ぶ。

ゾンダーとなったJA………ゾンダーJAは動き出す。

氷漬けになった足を無理矢理動かし、氷を砕いて動き始めた。

 

「チッ! こいつ!」

 

炎竜がメルティングガンをゾンダーJAに向けるが、

 

「待て炎竜! 奴の動力源はおそらくJAのリアクターだ! 下手に攻撃して誤って破壊してしまえば………!」

 

核爆発が起こることは容易に想像できるだろう。

そして、この場所は人口密集地にかなり近い。

こんな所で核爆発を起こしてしまえば少なくない被害が出るだろう。

 

「そ、そうか……!」

 

炎竜はハッとなって攻撃を止める。

その時、ゾンダーJAが腕を振り回して炎竜を殴り飛ばす。

 

「うわぁああああああっ!?」

 

「「炎竜!?」」

 

シンジと氷竜が叫ぶ。

 

「何だよこれ………!? 一体何が起きたんだ!?」

 

シンジは思わず叫ぶ。

 

「シンジは下がってください! 奴はゾンダーです!」

 

「ゾンダー……!? ジェイ兄さん達の敵って言う………?」

 

「奴に通常兵器は通用しません。エヴァンゲリオンでも下手をすれば取り込まれる危険があります」

 

「ッ………でも、ミサトさんが………!」

 

「葛城一尉の事なら大丈夫です」

 

「でも…………」

 

「私達を信じてください………」

 

「氷竜………」

 

その時、ゾンダーJAが近付いていて腕を振り被る。

 

「「ッ……!」」

 

2人は身構えるが、

 

「はぁあああああああああああっ!!」

 

上空からガオファーが急降下してきてゾンダーJAの頭部に飛び蹴りを食らわせて仰向けに転倒させる。

 

「氷竜の言う通り、シンジは下がって!」

 

地面に着地しながらガオファーがそう言った。

 

「ルネ姉さん!?」

 

突如現れたガオファーにシンジが驚くが、

 

「あの人は必ず助ける。安心して」

 

ガオファーはシンジにそう語りかける。

 

「ルネ姉さん………」

 

シンジは葛藤していたが、初号機の活動限界まで1分ほどしかない。

 

「…………ミサトさんを、お願いします」

 

シンジはそう言うと後ろ髪引かれる思いでその場を離れた。

すると、ゾンダーJAが立ち上がる。

 

「氷竜、炎竜も………行けるね?」

 

「当然だぜ、隊長!」

 

炎竜が自身を持って答える。

そして、ガオファーはファイナルフュージョン要請シグナルを発信した。

 

 

 

シグナルを受け取ったマクロス・ブレイバー。

 

【ガオファーよりファイナルフュージョン要請シグナル】

 

オモイカネがルリの前にモニターを表示する。

すると、ルリは頷き、

 

「ファイナルフュージョン、承認します」

 

【ファイナルフュージョン承認】

 

【承認シグナル、ツクヨミへ転送】

 

ルリの言葉にオモイカネが承認シグナルをツクヨミへ転送する。

 

 

 

 

戦場の上空で飛行していたツクヨミ。

その艦橋。

 

「ランカちゃん! マクロス・ブレイバーからファイナルフュージョン承認シグナルが来たわ!」

 

「了解!」

 

そこに居たシェリルがそう叫ぶと、艦橋の一番前方にある席に座っていたランカがパネルを操作し始める。

この半年でシェリルやランカもある程度オペレート等の訓練は積んでいたのだ。

 

「ファイナルフュージョン………プログラムドライブ!!」

 

ランカが腕を振り上げ、透明なパネルに保護されたスイッチを叩き割りながら押し込んだ。

ファイナルフュージョンプログラムがガオファーへ送られる。

 

「よぉぉぉぉぉし! ガオーマシン!!」

 

ガオファーが飛び上がりながらそう叫ぶ。

 

「ファイナルフュージョン!!」

 

ガオファーの胸から金色の電磁竜巻、ファントムチューブが発生した。

ゾンダーJAがガオファーを目で追いながら何かをしようとしたが、背後から飛んできたステルスガオーⅢの体当たりを後頭部に受け、前につんのめる。

足を踏ん張って転倒を避けるが、今度はライナーガオーⅡの体当たりを前方から受け仰け反る。

それでも何とかバランスを取って体勢を立て直すが、その瞬間足元から地面を突き破ってドリルガオーⅡが飛び出してきて真下からゾンダーJAを打ち上げた。

堪らず転倒するゾンダーJA。

尚、その様子を見ていたリツコは、

 

「…………無様ね」

 

思わずそう呟いた。

3機のガオーマシンがファントムチューブに突入。

内部に居たガオファーと合体を開始する。

反転した足にドリルガオーⅡが。

両腕が展開され、開いた胴体にライナーガオーⅡが。

背中にステルスガオーⅢがドッキングする。

この世界に初めて勇者王が現れる。

その名は、

 

「ガオッ! ファイッ! ガァァァァァァァァッ!!」

 

名乗りを上げるガオファイガー。

すると、

 

「ランカちゃん! 続けてディバイディングドライバーを!!」

 

ツクヨミでシェリルがそう指示する。

 

「はい! 座標軸固定!」

 

ランカがパネルを操作すると、ランカの背後にパッドが現れる。

 

「ディバイディングドライバー…………キッドNo.03………!」

 

ランカの操作に合わせてツクヨミの両翼にある射出口のそれぞれに、ドライバーのヘッド部分と接続ツールが準備され、ミラーコーティングに包まれる。

ミラーカタパルトによりそれぞれが浮き上がると、

 

「………イミッション!!」

 

ランカが勢いよく背後のパネルを殴りつけた。

先にドライバーのヘッド部分が。

僅かに遅れて接続ツール部分が射出される。

それらは空中で合体。

巨大なマイナスドライバーのような形の『ディバイディングドライバー』となって飛んでいく。

そして、ガオファイガーが飛行して相対速度を合わせながら左腕にディバイディングドライバーをドッキングさせると、

 

「ディバイディングドライバァァァァァァァッ!!」

 

そのままゾンダーJAの前方に向かって急降下。

ディバイディングドライバーを地面に突きさした。

その直後、衝撃のようなものが地面を伝わってゾンダーJAの足元を通過。

次の瞬間そこを中心に真っ二つに地面が分かれ始め、ゾンダーJAはその割れ目に落下していく。

その割れ目の拡大は続いていき、瞬く間に半径数十Kmの円形の戦闘フィールドを形成した。

 

「…………な、何よ………これ………?」

 

その様子をモニターで見ていたリツコが引きつった声を漏らす。

 

「し、信じられん………私は夢でも見ているのか………!?」

 

時田も呆然とした声を漏らす。

ディバイディングフィールドに落下したゾンダーJAの前に降り立つガオファイガー。

左腕のディバイディングドライバーを切り離すとファイティングポーズを取った。

 

『ゾンダァァァァァッ!』

 

ゾンダーJAは立ち上がるとガオファイガーに向かって駆け出してくる。

そのまま両手でガオファイガーに掴みかかろうとし、

 

「はぁああああああっ!!」

 

同時にガオファイガーからも掴みかかって互いの両手を掴み合った。

力比べの体勢に入る両者。

大きさ的にはゾンダーJAの方が大きく、有利に思えたが、

 

「…………たかだか核分裂炉で、ガオファイガーのエヴォリアルウルテクパワーに対抗できるなんて思わないで欲しいなっ!」

 

ガオファイガーが握力でゾンダーJAの両手を握りつぶす。

 

『ゾンダァァァァァッ!?』

 

たたらを踏んで後退するゾンダーJA。

 

「はあっ!」

 

ガオファイガーの右ストレートが炸裂し、破片を飛び散らせながら転倒するゾンダーJA。

しかし、両腕を再生させて立ち上がると、右腕を巨大な棘付き鉄球のハンマーのような状態に変化させ、それを振り被る。

 

『ゾンダァァァァァッ!!』

 

気合いを入れたような声と共に殴りかかってくるゾンダーJA。

だが、

 

「ドリルニー!!」

 

そのハンマーに膝のドリルを突き立てるガオファイガー。

次の瞬間、ハンマーごと右腕を貫かれ粉砕される。

 

『ゾンダァァァァァッ!?』

 

その衝撃に吹き飛ばされ、再び倒れるゾンダーJA。

 

「氷竜! 炎竜!」

 

ガオファイガーが2人に呼び掛けると、

 

「「了解!」」

 

それだけで全てを察した氷竜と炎竜が返事を返した。

すると、2人のシンパレートが上昇し、100%に達すると、

 

「「シンメトリカルドッキング!!」」

 

2人は飛び上がりながら左右対称になる様に変形していく。

やがて、それぞれが半身を形成すると、2人が中央でドッキング。

右半身が青、左半身が赤の巨大ロボットとなった。

 

「超ぉぉぉぉぉ竜ぅぅぅぅぅぅじぃぃぃぃぃぃぃぃん!!」

 

超竜神が名乗りを上げると、ツクヨミからイレイザーヘッドが射出され、超竜神がそれを受け取る。

そして、

 

「イレイザーヘッド、発射準備完了! 隊長! いつでも!」

 

ガオファイガーの近くに降り立った超竜神がそう言うと、ガオファイガーは頷き、

 

「よぉし! それなら!」

 

全ての憂いが無くなったとばかりにゾンダーJAに向き直った。

実際、ガオファイガーの力ならブロウクンファントムでも放てば簡単に倒すことは出来た。

しかし、氷竜や炎竜が攻撃を躊躇ったことと同様に、リアクターを爆発させないために、あえて手加減していたのだ。

しかし、イレイザーヘッドがあるなら話は別。

 

「ヘル! アンドヘブン!!」

 

ガオファイガーは両手を広げ、左腕に防御のエネルギーを。

右手に攻撃のエネルギーを集中する。

 

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ…………」

 

言霊と共に両手を合わせ、掴み合うと、

 

「はぁああああああああああああっ!!」

 

そこから巻き起こったEMトルネードがゾンダーJAを拘束する。

そして、

 

「はぁああああああああああああああああああああああっ!!」

 

背部のスラスターを全開にすると共に、ガオファイガーが突進。

組み合わせた両手をゾンダーJAの胸にあるゾンダーメタルの紋様に突き出し、内部にめり込ませる。

ガオファイガーはゾンダー核を確保すると、

 

「はぁぁぁぁぁ………はあっ!!」

 

一気に核を抉り出した。

その直後、核を抉り出されたゾンダーJAが崩れ落ちていき、

 

「ば、爆発する………!!」

 

モニターで観測していた時田が絶望的な声を漏らす。

JAが光を放ち始め、

 

「イレイザーヘッド! 発射っ!!」

 

超竜神がイレイザーヘッドを撃ち出した。

閃光に包まれるディバイディングフィールド。

しかし、

 

「な、何だ………!?」

 

起こるはずの爆発は起こらず、そのエネルギーは指向性を持たせたようにすべてが上空に………宇宙へと放出される。

 

「爆発が…………起こらない…………?」

 

すると、時田がハッとして、

 

「放射能汚染は!?」

 

時田が職員に確認すると、

 

「放射能汚染…………あ、ありません!」

 

職員自身も信じられない声を漏らした。

 

「放射能汚染すらも…………」

 

時田はモニターに映るガオファイガーを見つめる。

しかし、その心中にあるのは未知の存在に対する恐怖などではない。

子供の頃に見ていた、正義のロボットアニメを見たような興奮を覚えていたのだった。

 

 

 

 

 

ガオファイガーがゾンダー核を確保すると、上空にESウインドウが開き、そこからジェイアークが現れた。

そして、赤い光と共に浄解モードのハルが飛んでくる。

 

「お待たせ!」

 

「お願いね、ハル」

 

ガオファイガーがハルに向かってゾンダー核を差し出す。

 

「テンペルム…………ムンドゥース………インフィニ………トゥーム………レディーレ!!」

 

浄解の言霊と共に放たれた光がゾンダー核を包む。

ゾンダー核が変化していくと、そこには涙を流すミサトが座り込んでいた。

 

「…………………ありがとう」

 

ミサトは、静かにそう口にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 





はい、エヴァ編第6話です。
予想してた人も居るようですが、ここで初めてゾンダーの登場です。
で、核にされたのは何とミサト。
この影響が今後どうなるのか?
次回は多分アスカ登場です。
お楽しみに。

A.T.フィールドは心の壁。つまりシェリルとランカの歌で使徒の心を開かせればA.T.フィールド消滅or弱体化はアリ?ナシ?

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