転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件 作:友(ユウ)
【Side 三人称】
シンジ達は学校が終わった後、いつも通りNERV本部へ向かっていた。
いつも通りIDカードをゲートの差込口へ通したが、
「あれ?」
いつもならすぐ開くはずのゲートが開かない。
レイやアスカも試してみるが、全く反応が無かった。
「どうなってるのかしら?」
アスカも疑問の声を漏らす。
別ルートからの入場も試したが、その全ての機器に反応が無い。
「駄目ね。これも動かないわ」
「こっちも駄目。どの施設も動かない」
「機械のトラブルと言うより、電源が来てない感じだよね」
アスカ、レイ、シンジの順でそう言う。
「下で何かあったって事?」
「そう考えるのが自然ね」
「とにかく、ネルフ本部へ連絡してみようよ?」
そう言い合うと、シンジとレイは携帯電話で、アスカは備え付けの公衆電話で連絡を試みる。
しかし、
「駄目。連絡付かない」
「こっちも駄目。有線も非常回線も切れちゃってる」
どちらも連絡はつかなかった。
「やっぱりただ事じゃないよね…………」
シンジがそう呟くと、ポケットからGGGの金バッジ型ポケベルを取り出した。
「シンジ? 何やってるの?」
「一応念の為にね…………」
――宇宙 マクロス・ブレイバー艦内
「シンジ君より入電。現在、原因不明のトラブルにより、シンジ君達がNERV本部に入れない状況にあるとの事です」
艦長席でルリがそう口にする。
「NERV本部に入れない?」
ジェイが聞き返す。
すると、ルリがいくつかのモニターを開き、
「現在、第3新東京市に置いて、大規模な停電が発生中。あらゆる電気設備が使用不能な状況に陥っているようです」
「停電……………」
「尚、ほぼ同時刻に太平洋上にて使徒が出現。第3新東京市に向かっている模様」
「…………ああ、そう言う事か」
ジェイは前世の記憶にこのような出来事があったという事を思い出した。
「今回はどうしますか?」
ルリがジェイに尋ねると、
「ふむ……………今回の使徒は溶解液を垂らすだけの最弱とも言われる使徒だからな……………何もしないでも大丈夫だとは思うが……………」
ジェイはブツブツと呟きながら思案する様に軽くうつむくと、何かを思いついたように顔を上げた。
「1つ、試してみるか………!」
「?」
ジェイの言葉に、ルリは首を傾げるのだった。
自衛隊の司令部では、NERVとの連絡が取れない事にイライラしていた。
悔しいことに自衛隊の戦力では使徒に太刀打ち出来ない事は分かっているので、無駄に戦力を投入するわけにはいかなかった。
だがその時、
『上空から接近する物体あり!』
オペレーターから報告が来る。
モニターに映し出されたのは、大気圏外から降下して来たマクロス・ブレイバー。
「あれは、前の使徒の時にも表れた金色の空飛ぶ戦艦!?」
司令が驚愕の声を上げた。
「今回は俺達だけで使徒と戦うんですか?」
デスティニーのコクピットで発進準備を進めながらシンが尋ねる。
『ああ。今回は『歌』が使徒のA.T.フィールドに影響を与えられるか調べたい。成功すれば今後の作戦にも有効だし、もし失敗した時は俺がジェイダーで出る』
『確かに使徒のA.T.フィールドは厄介だな。YF-29やMSの武装では突破できない』
ジェイの言葉にアルトがそう言う。
「A.T.フィールドさえ無ければ十分にダメージ与えられるんですけどね」
『だからこその今回の試しだ。エヴァでなくともA.T.フィールドを何とかできれば最低限の武装で使徒を倒せるからな』
「使徒は情報を共有する………でしたっけ?」
『どうやっているのかは分からないがな』
『だからこそ、今までは使徒に対して戦力を小出しにしてきたんだったな』
『前回の使徒は、場所が場所だっただけに、ジェイアークを使ってしまったがな』
「今思うと、マグマの中で普通に運用できるなんて、ぶっ飛んでますよね………」
『それが赤の星の技術力の凄い所だな』
話し終えた時、マクロス・ブレイバーが使徒を視界に収める。
『よし、アルト、シン、ステラ。頼んだぞ!』
ジェイの言葉で各機がカタパルトに運ばれる。
「早乙女 アルト! YF-29! テイクオフ!!」
ファイター形態のYF-29がカタパルトから発進。
大空へと舞い上がる。
「シン・アスカ! デスティニー! 行きます!!」
続けてデスティニーがカタパルトから発進。
ブースターを吹かして飛び立つと同時にフェイズシフトを展開。
グレーのカラーリングが青を基調としたトリコロールカラーに変わる。
「ステラ・ルーシェ! ガイア! 出る!!」
最後にガイアがカタパルトから発進。
ガイアは飛べないのでブースターで減速しつつ地上に向かい、着地の直前で獣の姿をしたMA形態に変形。
そのまま地上を駆けだし始めた。
使徒は四本足の多脚構造で中央に楕円形の本体があり、そこから昆虫のような細長い脚が四方に伸びている。
アメンボのイメージが一番近いだろうか。
『まずは普通に攻撃してくれ。それから『歌』を試す』
『『「了解!」』』
ジェイの言葉に3人は返事を返すと、3機は使徒に接近。
YF-29はマイクロミサイルを放ち、デスティニーは空中からビームライフルを。
ガイアは地上から背中のビームキャノンを放つ。
それぞれの攻撃は使徒に直撃するが、使徒は構わずに前進を続けた。
「ッ!? やはり効果無しか……!」
アルトが悔しそうに歯を食いしばる。
「これなら如何だ!?」
シンがデスティニーの高エネルギー長射程ビーム砲を展開すると、そのまま発射。
高威力のビームが炸裂する。
しかし、主だった効果は見られない。
「チィッ………! やっぱりA.T.フィールドを中和しないとダメか………!」
舌打ちするシン。
その様子を見て、
『……………頃合いか。シェリル、準備は良いか?』
『いつでもいいわよ!』
ジェイの通信にシェリルが答えると、マクロス・ブレイバーの甲板にフォールド・サウンド・ステージが現れる。
そして、
『アタシの歌を聞けぇ!!』
お決まりの台詞を叫び、シェリルの服装が軍服の衣装へと変化する。
そして流れ出すメロディー。
曲は『射手座☆午後九時Don't be late』。
『♪~~♪~~♪♪♪』
シェリルの歌声が響き渡る。
更にマクロス・ブレイバーから巨大な空間モニターが投影され、シェリルの映像が映し出される。
『♪♪♪~♪♪~~♪♪♪』
響き渡るシェリルの歌声に構わず使徒は歩みを進める。
一見効果は無いように思えたが、
『使徒の進行速度、3%低下。尚も低下中です』
ルリが、歌が始まる前の進行速度のデータと比較しながらそう報告する。
「ッ!?」
その言葉に、アルトは使徒を注意深く見つめると、心なし足を踏み出すタイミングが遅くなっているように感じた。
「遅くなってる! ほんの少しだけど、確実に!」
アルトはそう言い放つ。
「効いてるんだ! シェリルの歌が!」
『……………自分で提案しといてなんだが、使徒にすら通じるシェリルの歌ってパネェな』
ジェイが半ば呆れと驚愕が入り混じった表情で呟く。
「今なら如何だ!」
シンがビームライフルを放つと、使徒の身体に当たり、その周辺が抉れる。
「いくらか減衰はされてるけど、攻撃は届いてる!」
シンが着弾後を見て叫んだ。
「攻撃が効くのなら!!」
アルトは急降下しながらガンポッドを連射。
更にマイクロミサイルを発射する。
使徒はその攻撃に揺らぎを見せる。
すると、
「でぇぇぇぇぇい!!」
MA形態のガイアが駆けてきてウイングのビームブレードを展開。
使徒の足の付け根をすれ違いざまに切り裂く。
ガイアはそのまま離脱していき、3本脚となった使徒は大きくバランスを崩す。
「そこだぁ!!」
デスティニーがアロンダイトを引き抜くと急降下。
もう1本の足を切り落とした。
片側の足を2本とも切り裂かれた使徒は横倒しになり胴体下部にある目玉のような部分が露になる。
「ッ!」
そこが使徒の弱点だと直感したアルトはファイターからガウォークに変形しつつ地上に滑る様に着地。
そのままホバー移動で使徒の目玉のような部分の真正面に来るとバトロイドに変形。
ガンポッドを構えると同時に背部のビーム砲を展開。
更にマイクロミサイルも全て発射準備すると、
「くらえええええええええええっ!!!」
全ての武装を一斉に発射した。
ガンポッドとマイクロミサイルが使徒の装甲を砕き、ビーム砲がその内部を貫いた。
アルトは即座にファイターに変形するとその場を飛び去る。
その直後、爆発と共に使徒は消え去った。
「任務完了! これより帰投する!」
アルトはそう報告すると、各機はマクロス・ブレイバーに向かった。
尚、NERV本部では各員が必死に手動でエヴァの発進準備を行っていたが、それが全て無駄に終わったことを記しておく。
エヴァ編第10話です。
正直今回は全くネタが無かったので短いうえにこんなんで。
次回も無理して受け止める必要ないしなぁ…………?
如何しよう?
PS:今回の返信はお休みします。
A.T.フィールドは心の壁。つまりシェリルとランカの歌で使徒の心を開かせればA.T.フィールド消滅or弱体化はアリ?ナシ?
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アリ
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ナシ