転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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最終話 勇気ある誓いを、君に

 

 

【Side 三人称】

 

 

 

 

量産型エヴァを倒した後に現れたゾンダー。

その素体となっていたのは、ゲンドウであった。

ゲンドウは念の為医療施設に運び込まれ、精密検査を受けることになる。

暫くして、

 

「シンジ君」

 

待機していたシンジにミサトが訪ねてくる。

 

「碇司令が、話があるそうよ」

 

「ッ………」

 

ミサトの言葉に一瞬息が詰まるシンジ。

 

「シンジ君………」

 

レイが心配そうにシンジの名を呼び、

 

「不安なら私達も一緒に行くわよ?」

 

アスカもそう語りかける。

しかし、シンジは首を横に振り、

 

「ううん。僕1人で行く………僕が……父さんと向き合わなきゃいけない事だと思うから………」

 

そう言ってアスカの申し出を断った。

ミサトについて行き、ある病室の前で立ち止まる。

 

「ここよ」

 

ミサトに促され、その病室に踏み入るシンジ。

ミサトは病室の中に入らず、入り口の前で待つようだ。

シンジが病室に入ると、一つだけ備えられているベッドに、上半身を起こした状態で座っているゲンドウが居た。

そのゲンドウの視線がシンジを捉える。

今のゲンドウはサングラスをしておらず、普通の眼鏡をかけていたため、その眼がハッキリと見えていた。

だがその雰囲気は、以前のような近寄りがたい雰囲気は無く、何処か憑き物が落ちたような表情をしていた。

 

「来たか………シンジ」

 

「…………父さん」

 

シンジはゲンドウの正面に立つ。

すると、ゲンドウは唐突に頭を下げ、

 

「すまなかった………シンジ」

 

謝罪の言葉を口にする。

 

「なっ……!? 何言ってるんだよ、父さん!!」

 

いきなり謝られると思っていなかったシンジは思わず声を上げた。

 

「お前には………色々と迷惑を掛けた…………」

 

シンジは、ジェイからゾンダーにされた人間はストレスが消滅するため、性格がまともになる場合もあるとは聞いていたが、ゲンドウの変わりようには唖然とするしかなかった。

 

「なら………何で僕を捨てたの………? 何で僕をエヴァに乗せたの………?」

 

シンジは問いかける。

 

「………俺が傍にてもシンジを傷つけるだけだ………だから、何もしない方が良い………そう思った」

 

「何だよそれ………! 父さんに置き去りにされたとき、僕がどれだけ不安になったか………! どれだけ怖かったか………!」

 

シンジは拳を握りしめて震える。

 

「自分が人から愛されるとは信じられない………私にそんな資格はない………」

 

「そんなの………そんなの関係なかった! 母さんが居なくなって、僕には父さんしかいなかったのに………! ただ傍にいてくれたらよかった……! 僕は1人じゃないって………ここに居て良いんだって認めてくれれば良かった……! それだけで良かったのに……………!」

 

「…………そうだな………私は逃げていただけだ………シンジから………そして他人から…………自分が傷つく前に世界を拒絶した方が楽だからな………私は怖かったんだ…………」

 

「………………」

 

「そんな世界で唯一私が心を許せたのがユイ………お前の母さんだ」

 

「母さん?」

 

「ユイは私の全てだった。他の誰から拒絶されようと、ユイが居てくれればいいと、ユイが居れば大丈夫だと思っていた…………そして、ユイが消えたあの日………私は全てを失った…………だから私はユイにもう一度会いたいと願った………一目だけでも………」

 

「…………だから僕を利用したの?」

 

「そうだ………自分が中心となった人類補完計画を行えば、ユイに会えると思った」

 

ゲンドウは懺悔の様にそう告げる。

そして一度息を吐くと、

 

「我ながら、馬鹿な事をしたものだ…………」

 

「父さん……………」

 

「シンジ、今更許してくれとは言えん………だが、すまなかった………これは本心だ………」

 

ゲンドウは再び頭を下げた。

 

「……………頭を上げてよ。父さん」

 

「シンジ…………?」

 

頭を上げながら声を漏らすゲンドウ。

 

「正直、今まで父さんに受けてきた仕打ちは酷いと思うし、簡単に許せるものじゃない」

 

「…………………」

 

シンジの言葉をゲンドウは黙って聞く。

 

「でも、僕も同じように父さんに向き合おうとはしなかった…………父さんは僕が嫌いなんだって決めつけて、父さんの事を分かろうともしなかった………ジェイ兄さん達に出会うまでの僕は…………」

 

「シンジ…………」

 

「だから、こうやって父さんと話すことが出来て、僕は嬉しいと思ってるんだ。父さんの気持ちが少しでも分かったから………」

 

「………………」

 

「だから、これから父さんにも、少しずつでもいいから僕の事を知ってほしい。親子なんだからさ」

 

シンジはそう言って笑みを浮かべた。

 

「シンジ…………!」

 

ゲンドウは涙を流す。

 

「すまないっ………! すまないシンジ………! そして………ありがとう…………!」

 

ゲンドウは、再び頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

その頃、SEELEの面々は…………

 

「どういうことだこれは!? エヴァシリーズが全滅だと!?」

 

「ありえん! 元々の計画の9機。更には極秘裏で開発していた4機。13機もの量産型エヴァだぞ!」

 

「戦自も動いていない! 命令が届いていないのか!?」

 

「これでは、我々の計画が………!」

 

狼狽えるSEELEのメンバー。

すると、突如としてモニターが開き、

 

『こんにちは、SEELEの皆さん。ホシノ・ルリです』

 

ルリが映った。

 

「き、貴様は!?」

 

『残念ですが、あなた方がやろうとしていた事は筒抜けなので、こちらで止めさせてもらいました』

 

「ば、馬鹿な………セキュリティは…………?」

 

『更新された直後には攻略させていただきました。なので、それ以降の会議も普通に聞かせてもらいました』

 

「「「「「「「「「「なっ!?」」」」」」」」」」

 

ルリの言葉に絶句する面々。

 

『それと、あなた方の正体も分かっています。延命するために体の大半を機械に変えた老人さん達ですよね?』

 

「「「「「「「「「「……………………」」」」」」」」」」

 

『別に死にたくないと思う事は悪い事では無いと思います。ですが、自分達の意志が世界の意志と勘違いして、全人類を巻き込もうとしたのは単なるエゴです』

 

「わ、我々を如何する気だ…………?」

 

メンバーの一人が恐る恐る尋ねると、

 

『別にどうもしません。ですが、保険は掛けさせてもらいます』

 

「ほ、保険…………?」

 

ルリの言葉にメンバーの1人が聞き返すと、

 

『ええ、今後このような事を起こさないよう、ウイルスを仕込ませてもらいます』

 

「ウ、ウイルスだと………?」

 

『そうです。もし今後同じような事をすれば、即座に延命器材が停止するというコンピューターウイルスです』

 

「そ、そんなこと出来るわけが…………」

 

『出来ないと思いますか? それと、機材を交換しようとしても無駄ですよ? ほんの僅かでも隙があれば、本体に感染するプログラムを仕込んでおきましたので』

 

無表情でそう告げるルリの顔からは、真偽が判断できない。

 

『(まあ、嘘ですが。やろうと思えばできなくも無いでしょうけど)』

 

ルリは内心でそう思う。

つまりはハッタリだ。

しかしSEELEにはそれを見抜く方法が無い。

 

『そういうわけです。今後は良識的な判断を期待します。では』

 

そう言ってルリのモニターが閉じる。

 

「「「「「「「「「「…………………………」」」」」」」」」」

 

それからしばらく、SEELEのメンバーは何も言えなくなるのだった。

 

 

 

 

 

 

それから数日後。

ゲンドウが退院し、使徒が居なくなった(カヲルだけは存在しているが)ことでNERV本部のメンバーもやる事が無くなり、今後の自分達の処遇がどうなるのかを話し合っていたりする。

エヴァは解体されることとなり、パイロットの3人も監視は着くが、普通の日常へと戻ることが決定されている。

因みに各パイロットには世界を救った報酬として、政府が出来うる限りの望みを叶えるという超法的措置が取られることとなり、そこで3人が望んだ報酬が…………

『碇 シンジ、惣流・アスカ・ラングレー、綾波 レイの多重婚姻を認めろ』というものだった。

因みにこの望みを聞いたNERV本部のメンバー達が、リツコ以外が噴き出したことは言うまでもない。

尚、超法的措置なので、14歳の中学生であるシンジ達でも婚姻は認められることとなる。

そんな時、それは前触れもなく起こった。

NERV本部に響き渡る警報。

 

「何が起こったの!?」

 

ミサトが叫ぶ。

 

「エヴァ初号機、弐号機、零号機の起動を確認!」

 

マヤが叫ぶ。

 

「そんな……!? シンジ君達はここに居るのよ!?」

 

「エヴァにエントリープラグは挿入されていません! 無人です!」

 

「そんな………これじゃ、まるであの使徒の少年と同じ………!」

 

起動した3機のエヴァはケージを破壊しながら動き出し、被害が出始める。

すると、

 

「総員退避! 本部施設は破棄する!」

 

ゲンドウが即座に指示を出した。

 

「りょ、了解! 総員退避! 繰り返す! 総員退避! 本部内の人員は直ちに脱出せよ!」

 

マヤが緊急放送を始める。

 

「碇……これは………?」

 

「分かりません。ですが、ただ事ではありません」

 

コウゾウの言葉にゲンドウはそう答える。

作戦司令室の人員も脱出を進め、ひとまずジオフロントへと脱出した。

施設の外へと脱出し、軍用車から本部施設を見ていると、本部施設を破壊しながらエヴァ3機が現れた。

 

「エヴァ…………」

 

ミサトが思わず呟く。

 

「ねえシンジ………これってもしかして………」

 

アスカが思い当たる節があると言わんばかりにシンジに確認を取る。

 

「うん………僕も思った。もしかしたら、エヴァはゾンダーに乗っ取られたのかもしれない」

 

シンジも同意するように頷いた。

本部施設の残骸を足場に、3機のエヴァが並び立つ。

すると、それぞれのエヴァの顔の横の装甲が粘土の様に形を変え、薄紫のマントを纏った女性と少女の姿となった。

その姿は、

 

「ユ………ユイ…………!?」

 

ゲンドウが初号機の顔の横に現れた人物を見て驚愕の声を漏らす。

 

「えっ………? 母さん?」

 

シンジはゲンドウの反応に戸惑う。

 

「うそ………ママ…………?」

 

アスカも弐号機に現れた人物を見て、呆然とした声を漏らす。

 

「1人目の……私………?」

 

零号機に現れたのは、年端も行かない少女の姿。

だが、その容姿はレイを幾分か幼くしたような姿だった。

すると、

 

『心弱き者共よ………唯一の救いである補完計画が失敗した今、機界昇華を開始する』

 

初号機に現れた女性、ユイの姿をした者がそう口にする。

 

「ユ、ユイ……? 何を言っているんだ………!?」

 

ゲンドウがその言葉に思わず戸惑う。

 

『マイナス思念を生み出す有機生命体は、全てゾンダーへと進化するべき』

 

「ママ……? 何言ってるの!? ママ!?」

 

アスカも取り乱して叫ぶ。

 

『手始めにこの施設をゾンダーメタルプラントとする』

 

「1人目の私………!?」

 

レイも驚いた表情をする。

その直後、

 

「メーザーミサイル!!」

 

3機のエヴァにメーザーミサイルが降り注いだ。

それは、

 

「キングジェイダー!?」

 

振り返ったシンジが叫ぶ。

ジオフロント内に開いたESウインドウからキングジェイダーが現れていた。

続いてガオファイガー、勇者ロボ軍団も出てくる。

 

「原種は俺とガオファイガーで相手をする! 他はNERV職員の救助を!」

 

「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」

 

それぞれが行動に移る。

すると、

 

「まさか、エヴァが原種達に乗っ取られるなんてね………」

 

ガオファイガーが思ってもみなかったと呟く。

 

「アベルの残せし災いの紛い物…………カインの遺産の複製品…………」

 

「機界昇華を行う上での最大の障害と判断」

 

「消去する!」

 

3機のエヴァ………それに取りついた原種達がそう言い放つ。

すると、人型が再びエヴァに同化し、弐号機と零号機が飛び掛かってくる。

だが、

 

「ファントムリング!」

 

ガオファイガーが腹部からファントムリングを展開。

回転を始める右腕を振り被る。

 

「ブロウクン…………ファントムッ!!」

 

ブロウクンエネルギーを纏った右腕が高速回転しながら射出される。

それは零号機に向かい……………

光の壁に受け止められた。

 

「A.T.フィールド!?」

 

ガオファイガーが思わず叫ぶ。

だが、直ぐに気を取り直し、

 

「だけどっ!」

 

高速回転するブロウクンファントムが徐々にA.T.フィールドに食い込んでいき、

 

「はぁああああああっ!!」

 

一気に貫き、零号機の頭部を含めた上半身を大きく抉り取る。

一方、

 

「五連メーザー砲!!」

 

弐号機に向けたキングジェイダーの左手からメーザー砲が発射され弐号機に直撃。

A.T.フィールドとゾンダーバリアで多少は耐えたようだが、右半身を大きく吹き飛ばされていた。

 

「こんなものか」

 

そもそも、エヴァンゲリオン自体は兵器としてはあまり優秀な方とは言えない。

文明レベルとしても、現代日本から多少高い程度の上、生体部品が多い為A.T.フィールドが無ければ防御力も低いからだ。

地球文明の遥か先を行く赤の星で建造されたキングジェイダーは元より、緑の星の文明を解析し、デッドコピーとはいえジェネシックガオガイガーの複製に成功したGGGの科学力も、この世界とは比べるべくもない。

しかし、

 

『リバァァァァァァァス!』

 

初号機が紫色の光を放つと、弐号機と零号機が一瞬で元通りになる。

 

「ッ!? 一瞬で再生した!?」

 

原種の再生能力でもそれなりに時間がかかるはずの損傷が一瞬で元通りになったことに、ガオファイガーが驚きの声を漏らす。

 

『私の能力は復元、再構成』

 

初号機からそう声がした。

 

「復元、再構成の能力!? 貴様は肝臓原種か!」

 

キングジェイダーはその正体を悟る。

 

『その通り。例え塵になっていようと再生することが出来る』

 

初号機と融合している肝臓原種が自信を持ってそう言う。

 

「ならば、貴様を先に倒すまで!」

 

キングジェイダーは右腕を向けると、

 

「反中間子砲!!」

 

反中間子砲を初号機に向けて放つ。

しかし、その前に零号機と弐号機が立ち塞がった。

A.T.フィールドを張りながら初号機の盾となる2機。

反中間子砲の閃光は、零号機と弐号機は粉砕するが、初号機のA.T.フィールドの前に弾かれた。

2機を貫く時にかなり減衰してしまったのだ。

 

『リバァァァァァァァス!!』

 

初号機が再び2機を再生させようとする。

しかし、

 

「させないっ!」

 

その前にガオファイガーが突っ込んできて、初号機に攻撃を仕掛ける。

 

「ドリルニー!!」

 

膝のドリルを回転させながら膝蹴りを繰り出すガオファイガー。

だが、それはA.T.フィールドに防がれる。

その時間で再生を許してしまうガオファイガー。

一度飛びのくと、

 

「半端な攻撃じゃ、A.T.フィールドと原種のバリアシステムは破れないね………」

 

ガオファイガーはそう判断する。

 

「ならば! 最大火力で一気に叩くのみ!」

 

キングジェイダーはそう言って右手を向けようとしたが、

 

『そう簡単に行くと思わない事だ』

 

初号機の原種が不敵に笑ったような気がした。

 

「何………?」

 

キングジェイダーが怪訝に思うと、

 

『『『原種融合!』』』

 

紫の光と共に粒子になり、交じり合う原種達。

 

「ッ!? しまった!」

 

「原種達が、合体を!」

 

2人が叫ぶ。

すると、一つとなり120m程の大きさの人型となった。

名付けるなら、合体原種エヴァンゲリオンと言った所だろう。

 

『ゥゥゥゥッ…………』

 

合体原種は小さく唸ると口を開け、そこから液体を吐き出した。

咄嗟に飛びのくガオファイガーとキングジェイダー。

その液体は、背後にあった金属製の建物に命中すると、その建物がドロドロに溶けてしまった。

 

「ッ!? この溶解液………! 胃原種の力か!」

 

吐き出された溶解液で、合体しているもう1体の原種に気付く。

合体原種は再び溶解液を吐いてきたので再び飛び退き、

 

「調子に乗るな!」

 

キングジェイダーは両手を前に伸ばすと、

 

「五連メーザー砲、反中間子砲、全メーザーミサイル一斉発射!!」

 

両手の五連メーザー砲、両腕の反中間子砲、そして体中に装備されているメーザーミサイルを一斉に発射する。

それらは合体原種に殺到したが、

 

「何っ!?」

 

合体原種が展開したA.T.フィールドの前にすべてが防がれてしまった。

 

「合体したことにより、A.T.フィールドも強力になっているのか!?」

 

一瞬驚いたキングジェイダーだったが、直ぐに気を取り直し、

 

「それならば!」

 

キングジェイダーは右腕を伸ばすと、

 

「ジェイクォォォォォォォォス!!」

 

必殺武器のジェイクォースを放つ。

火の鳥が羽搏き、原種を貫かんとするが、A.T.フィールドが張られてそれに激突する。

激しく衝撃をまき散らす両者。

 

「うぉおおおおおおおおおおっ!!」

 

キングジェイダーは押し切ろうとしたが、A.T.フィールドを破れそうになる寸前で弾かれてしまった。

 

「ジェイクォースが弾かれた!?」

 

初めての出来事にキングジェイダーは驚愕の声を漏らす。

だが、

 

「これならどう!?」

 

ジェイクォースの影からいつの間にかゴルディオンハンマーを装備したガオファイガーが飛び出した。

 

「ゴルディオン………ハンマァァァァァァァッ!!!」

 

金色のハンマーを叩きつけるガオファイガー。

合体原種もA.T.フィールドを張るが、ゴルディオンハンマーは単純な威力だけならジェイクォースよりも上。

そして、先のジェイクォースにより破れる寸前まで追い詰められていたA.T.フィールドでは、それを防ぐことは不可能だった。A.T.フィールドを打ち破り、原種本体にハンマーを繰り出すガオファイガー。

しかし、原種は右手で一瞬だけゴルディオンハンマーを止めると、光にされる前にその場から飛びのく。

 

「避けられた!?」

 

思わず声を漏らすガオファイガー。

 

『リバァァァァァァァス!』

 

即座に肝臓原種の能力で腕を再生させる。

そのまま体格差を利用してガオファイガーに掴みかかろうとした。

 

「させるか!」

 

その前にキングジェイダーが突っ込んできて、その両手を掴み、手四つ状態の体勢になった。

しかし、

 

「ぐぅぅ………なんてパワーだ………!」

 

原種が3体も融合している合体原種のパワーは、キングジェイダーを上回っていた。

キングジェイダーの足が後ろにずり下がっていく。

 

「だがっ………!」

 

キングジェイダーは顔を上げると、

 

「五連メーザー砲! 零距離発射!!」

 

キングジェイダーは手を掴んだ状態で五連メーザー砲を発射。

合体原種の両腕が膨れ上がり、弾け飛んだ。

合体原種はたたらを踏みながら後退する。

キングジェイダーは追撃を仕掛けようとしたが、

 

『ヴヴォッ!!』

 

合体原種は口から溶解液を吐いてそれを許さない。

 

『リバァァァァァァァス!!』

 

再び両腕を再生させる合体原種。

そして、再生させた腕を薙ぎ払うように振り回した。

 

「ぐわぁああああああああっ!?」

 

「きゃぁああああああああっ!?」

 

その攻撃に吹き飛ばされるキングジェイダーとガオファイガー。

その拍子にガオファイガーはゴルディオンハンマーを手放してしまい、少し離れたところに落下する。

 

「くっ……何という強さだ………!」

 

キングジェイダーは起き上がりながら初めて相対する強大な敵に戦慄していた。

 

「A.T.フィールドとバリアシステムによる強固な防御力…………ダメージを与えても一瞬で復元してしまう再生能力………それらを打ち破るには、奴の防御力を超え、更に再生する間もなく粉砕する攻撃力が必要だ………!」

 

しかし、最大の攻撃力を持つゴルディオンハンマーでも原種を倒すには至らなかった。

それ以上の攻撃力など、そうそうあるものではない。

しかし、キングジェイダーの視界にあるものが映った。

 

「ッ………!?」

 

それは、先程ガオファイガーの手から離れたゴルディオンハンマー。

 

「ッ! そうだ!」

 

キングジェイダーは立ち上がると、ゴルディオンハンマーに手を伸ばす。

 

「うぉおおおっ!? 何すんだテメェ!?」

 

持ち上げられたゴルディマーグが非難の声を上げるが、

 

「力を貸してくれ! ゴルディマーグ!」

 

ゴルディオンハンマーを掲げながら叫ぶキングジェイダー。

 

「ッ! そう言う事かよ! やってやらぁっ!!」

 

やけくそ気味に叫ぶゴルディマーグ。

そして、

 

「GSライド! フルパワー!!」

 

ゴルディオンハンマーそのもののGパワーが高まり、

 

「ジュエルジェネレーター! 出力全開!!」

 

『リョウカイ!』

 

そこへキングジェイダーのJパワーが送り込まれる。

GとJ。

二つのパワーの共振作用により、ゴルディオンハンマーが銀色に輝く。

 

「ゴルディオンハンマーが………銀色に………!?」

 

それを見ていた勇者ロボ達が驚く。

そして、それを振り被り、

 

「シルバリオンハンマァァァァァァァァッ!!」

 

キングジェイダーは銀色になったゴルディオンハンマーを合体原種に叩きつける。

合体原種はA.T.フィールドとバリアシステムで受け止めようとしたが、

 

「身の程知らずめ!」

 

シルバリオンハンマーの威力はゴルディオンハンマーを大きく超えていた。

A.T.フィールドとバリアシステムを物ともせずに打ち破り、合体原種本体をグラビティ・ショックウェーブにより削り取っていく。

 

「ガオファイガー!」

 

キングジェイダーがガオファイガーに呼び掛ける。

 

「うん!」

 

その呼びかけの意図を察したガオファイガーが頷くと、スラスターで飛び立ち、マーグハンドから光の杭を2本引き抜く。

そして、

 

「ハンマァァァァァッ…………!」

 

「ジェイダァァァァッ…………!」

 

「「ヘルッ!!」」

 

ガオファイガーが光の杭を両胸に突き刺し、キングジェイダーがシルバリオンハンマーで打ち込む。

その直後にキングジェイダーの左の貫手が合体原種の腹部に突き刺さった。

更にガオファイガーはマーグハンドから杭抜きを2つ展開し、

 

「ハンマァァァァァッ………!」

 

「ジェイダァァァァッ………!」

 

「「ヘブンッ!!」」

 

ガオファイガーが2つ、キングジェイダーが1つの原種核を抜き出した。

そして、キングジェイダーはシルバリオンハンマーを再び大きく振りかぶると、

 

「光になれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

合体原種の身体に叩きつけた。

光の粒子に分解され、光の粒子が舞い散り、辺りに降り注ぐ。

そして、ハルが浄解モードで現れると、

 

「テンペルム………ムンドゥース………インフィニ………トゥーム………レディーレ!!」

 

浄解の言霊を唱えて3つの原種核を浄解する。

浄解されて後に残ったのは、3つのゾンダークリスタル。

そして、2人の女性と1人の少女だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後。

原種を倒した事で、上空に別世界へのゲートが現れていた。

そしてそれは、ジェイ達とシンジ達との別れを示していた。

 

「ジェイ兄さん………」

 

シンジが寂しそうな表情でジェイを見上げる。

 

「そんな顔をするな、シンジ」

 

ジェイはそう言う。

 

「でも………もう会えないんでしょ?」

 

「…………そうだな」

 

シンジの言葉に頷くジェイ。

 

「だが、お前が『勇気』を忘れない限り、俺はずっとお前のここに居る」

 

そう言いながら、拳でシンジの胸を軽く叩くジェイ。

 

「『勇気』…………」

 

「ああ。たとえ会えずとも、俺達はずっと『仲間』だ」

 

ジェイの言葉にシンジは思わず涙を浮かべる。

シンジの後ろには、2人の男女………ゲンドウと、原種から浄解した時に戻ってきたユイがいた。

 

「………………君には、大変世話になった」

 

ゲンドウが感謝の言葉と共に頭を下げる。

 

「私からもお礼を申し上げます。ありがとうございました」

 

続いてユイも頭を下げた。

 

「俺達としては、自分の正義に従っただけだが………まあ、礼は受け取っておく」

 

ジェイはそう返した。

更に2人の間には、レイを小さくしたような少女。

彼女は零号機に取り込まれていた1人目のレイだ。

彼女は、マイという名を貰い、レイの妹。

そしてゲンドウとユイの養子となった。

つまりシンジの義妹でもある。

アスカも母親と一緒にルネ達と別れの言葉を交わしている。

だが、名残惜しくも時間は迫っている。

 

「……………では、そろそろ俺達は行く」

 

ジェイはそう言って踵を返す。

すると、

 

「ジェイ兄さん!」

 

シンジはジェイを呼び止める。

 

「忘れないから! ジェイ兄さん達の事も、ジェイ兄さん達から貰った『勇気』も!」

 

そう叫ぶシンジ。

ジェイは口元に笑みを浮かべると、

 

「ああ。お前がそれを忘れなければ、どんな困難にも立ち向かえる。進め! 勇気ある誓いと共に!」

 

「勇気ある………誓いと共に………!」

 

シンジは胸に手を当て、その言葉を繰り返す。

ジェイ達はジェイアークに乗り込み、上空に待機していたオービットベースとマクロス・ブレイバーにドッキングすると、空間ゲートへと向かう。

 

「さようなら! ジェイ兄さん! さようなら!」

 

シンジ達は手を振りながら空間ゲートをくぐる彼らを見送った。

 

 

 

 

 






はい、エヴァ編最終話でした。
やっと出せたよシルバリオンハンマー。
にしても、合体原種といえど、防御力が高すぎる気がしないでもないが、まあもう1体の原種が防御特化だったって事で。
木星での決戦でまとめて出てきた原種には、能力分からない奴も多いですから。
特に生殖器原種ってマジでどんな能力持ってんの?って………
とまあ、予想してた人はいるでしょうが、エヴァが原種に乗っ取られて浄解したらユイさん達が出てきました。
あっさりしすぎと思われるかもしれませんが、彼女らの事はよくわからないので最低限で。
序にシンジ君達はエヴァパイロットの報酬でハーレム認めてもらう事に(爆)
すみません、この位しか思いつきませんでした。
エヴァが原種に取り込まれることも、3人を連れて行かない事も最初から決めていた事なので。
そして、丸くなったゲンドウはこんな感じで如何でしょう?
さて、ネタバレになりますが、次の世界はTVアニメ版スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクターの世界となります。
今までの世界と違って戦力的にかなりヤベー世界なので色々やらかすつもりですがご容赦を。
因みにこの世界では仲間を何人か増やす予定です。(メンバーはほぼ決まってますが)
お楽しみに。
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