転生特典に量産型の機体のみという縛りがあったのでジェイアークを選んでやった件   作:友(ユウ)

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第4話 世紀の決戦! エヴォリュダーVSクスハ汁!!

 

 

 

 

リクセント公国奪還から数日後。

マクロス・ブレイバーはハガネやヒリュウ改と共に、補給の為に伊豆基地に寄港していた。

そして現在、俺達は皆との親睦を深めるために共にトレーニングを行っていた。

そんな中…………

 

「ジェイ殿」

 

俺はラミアに声を掛けられた。

 

「………ラミアだったか?」

 

俺は知っているが、一応確認の為にそう聞く。

 

「はい」

 

「何の用だ?」

 

俺が聞き返すと、

 

「1つ、手合わせをお願い出来ちゃったりしないでしょうか?」

 

「ッ!?」

 

その言葉を聞いた瞬間、俺は思わずドキッとした。

真面目でクールな容姿と雰囲気を持つラミアから、変な言葉遣いが出る衝撃は相当なものだった。

これがギャップ萌えという奴か…………

 

「ジェイ殿?」

 

「あっ!? いや、手合わせか? 別に問題無いぞ!」

 

俺はハッとなり慌てて取り繕う。

 

「それと、殿なんて変な敬称は要らない。普通にジェイでいい」

 

「了解いたしますです。ジェイ」

 

「……………」

 

どうにも締まらないな。

すると、

 

「あの~、ジェイ君?」

 

エクセレンが話しかけてきた。

 

「何か?」

 

「ラミアちゃん、こう見えてとーっても力持ちなの。この前もトレーニング機器を壊してたし………やめておいた方が良いんじゃない?」

 

ラミアに聞こえない様にこそっと小声でそう言ってきた。

そう言えばラミアは人造人間だから、身体能力も高いんだったな。

でも、

 

「お気遣いは感謝します。ですが、俺も身体能力には自信があります。問題ないかと」

 

そう言って俺はラミアの方へ歩いて行く。

 

「あぁ………」

 

エクセレンは心配そうな声を漏らした。

まあ、ラミアからすれば、正体不明の俺達の実力を把握しておきたいと言った所か。

俺はラミアと共に格闘訓練のスペースに移動する。

そこでラミアと向かい合うと、

 

「それでは、参らせていただいちゃったりしちゃいます!」

 

その言葉に思わず脱力しそうになる俺だったが、言葉とは裏腹に鋭い突きを放ってくる。

 

「っと!」

 

俺はその拳を左手で受け止める。

その威力は並の軍人程度の威力だった。

手加減しているんだろう。

 

「ッ………!」

 

ラミアは軽く目を見開く。

あっさりと受け止められるのは予想外だったか?

 

「言っただろ? 俺も身体能力には自信がある。もっと強くやっても大丈夫だ」

 

「……………そうみたいでございますね……………ならば、そうさせて貰う!!」

 

ラミアは掴まれた手を回転させて振り解くと、そのまま体を捻って後ろ回し蹴りを放つ。

 

「うぉっ……!?」

 

俺はそれを腕でガードするが、相当な衝撃が来た。

身体が押され、後ろにずり下がる。

そのままラミアは追撃の為に迫ってきたので、俺は迎え撃つために拳を放つ。

 

「ッ!?」

 

それをラミアは紙一重で躱すと、

 

「はぁああああっ!!」

 

懐に飛び込んできてボディーブローを放ってくる。

俺はそれを跳躍して躱した。

 

「なかなかの身のこなしでありますね」

 

ラミアが称賛の言葉を口にする。

 

「そっちこそ、相当な威力だ。ガードしても衝撃が響いて来るぞ」

 

俺も本音の言葉で返した。

 

「どうやらスピードは互角………ならば! 力でねじ伏せさせて貰う!」

 

ラミアはそう言うと俺に掴みかかってくる。

俺も咄嗟に迎え撃ち、互いに両手を掴み合うと、手四つ状態になった。

 

「終わりだ!」

 

ラミアは力を入れて捻じ伏せようとする。

ラミアは人造人間。

普通の人間では抗えない力があるのだろう。

相手が唯の人間であったなら。

だが、生憎俺は唯の人間ではない。

 

「舐めるな!」

 

俺も力を入れ返す。

 

「なっ!?」

 

ラミアが目を見開きながら驚愕の声を漏らす。

ギリギリと握り合う手が軋む。

 

「くっ!」

 

ラミアは更に力を上げてきた。

 

「まだ上がるか……!」

 

俺も負けじと力を籠める。

 

「ッ…………!?」

 

ラミアもムキになっているのか、表情を崩しながら力を籠める。

ラミアは人造人間とは言え、これほどの力が出せるとは俺も想定外だ。

正直、気を抜けば一気に押し切られる。

とはいえ、このまま負けるのも何か癪だ。

 

「……………むんっ!」

 

俺は更に力を入れようと気合を入れ直し…………無意識にエヴォリュダーの力が発動してしまった。

俺の瞳から光が体を駆け巡り、掴み合う手を伝ってラミアの身体へと流れ込んでいく。

 

「うあっ!?」

 

ラミアは狼狽えた声を漏らしながらふら付き、後ずさる。

 

「あっ……! す、すまん!」

 

咄嗟に手を放したが、多少の影響は出てしまったようだ。

ラミアは人造人間。

エヴォリュダーの能力の影響も強く受けてしまうのだろう。

 

「い、今のは一体………?」

 

ラミアは軽く頭を抑えつつ、俺に問いかける。

 

「すまない。今のは俺やルネが持つ特殊能力によるものだ」

 

「特殊能力………?」

 

ラミアが問いかけたところで、

 

「皆さーん! トレーニングの後に特製栄養ドリンクはいかがですかー?」

 

クスハがそう言いながら紫色の液体が入ったグラスをトレーに乗せてやってきた。

その瞬間、トレーニングルームに緊張が走る。

 

「いや………クスハ………それは…………」

 

「私達………疲れてないから…………ねっ? ねっ?」

 

リュウセイとエクセレンが明らかにドン引きし、

 

「…………………」

 

キョウスケは無言の態度で拒否を示す。

 

「そうですか……」

 

露骨にがっかりするクスハ。

 

「………まさかあれが…………噂のクスハ汁………!」

 

俺と同じく転生者であるルネは、本物のクスハ汁を拝む日が来るとは思っておらず戦慄している。

かく言う俺も危機感が警報を鳴らしているわけだが。

すると、

 

「あっ! ラミアさん!」

 

俺の能力の影響で明らかに疲れた表情をしているラミアにクスハがロックオンした。

歩み寄ってくるクスハ。

近付いてきたことで、そのグラスの中身がより鮮明に見えてきた。

色が生々しい紫なのは100歩譲って良いとして、水面で弾ける気泡が不気味さを増長させる。

 

「その様子だとお疲れですよね? 栄養ドリンクはいかがですか?」

 

「ッ………!?」

 

差し出された栄養ドリンクを見て、流石のラミアも危機感を感じたのか狼狽えている。

笑顔で迫るクスハ。

 

「え……あ………え…………」

 

困った笑みを浮かべるラミア。

とはいえ、ラミアがクスハに目を付けられた責任は俺にもある。

なので、

 

「あっ………」

 

俺はグラスの1つを手に取る。

 

「ジェイ!?」

 

ルネが心配そうな声を上げた。

 

「心配するな! 俺は超人エヴォリュダー! この程度のっ、栄養ドリンクなどにっ!!」

 

俺はエヴォリュダーの耐久力に賭け、一気にグラスを煽った。

 

「「「「ああっ!?」」」」

 

それを見ていたメンバーが思わず声を上げる。

そして……………

 

「ぐはっ!?!?!?」

 

味覚を襲った衝撃に、俺の意識は遠くなっていく。

 

「ジェイ!?」

 

「エヴォリュダーでも………勝てないものが…………あった………か……………」

 

次の瞬間俺の意識は暗転する。

 

「「「「「ジェイ!?」」」」」

 

皆の俺を呼ぶ声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side ラミア】

 

 

 

 

 

 

気を失ったジェイを皆が医務室に運んだ後、私は通路を歩いていた。

 

「……………何だったのだ? あの時の感覚は………」

 

ジェイの実力を把握するために格闘訓練を持ち掛けた。

私はWシリーズの中でも傑作と言われ、任務の成功率ならあの隊長よりも上。

操縦技術は勿論、白兵戦の実力も最高峰と言われている。

だが、あの男はそれに真っ向から対抗して来た。

格闘技術はさほど高いものではない。

しかし、その未熟さに反して高い身体能力を持ち、純粋な力比べでも私と互角………

いや、もしかしたらそれ以上かもしれない。

しかし、その力比べの最中、突然何かが体の中を駆け巡る感覚がした。

その発生源は手。

つまり、ジェイの方から流れてきた。

 

「………本当に何者なのだ………?」

 

私が奴の事について考えていると、

 

「ラ~ミアちゃん!」

 

後ろからエクセレンが抱き着いてきた。

 

「はっ!? エ、エクセ姉様!?」

 

「どうしたの? 珍しく悩んだような顔して?」

 

エクセレンがそう問いかけてくる。

だが、自分だけで考えても答えがでそうにない。

ここは話を持ち掛けるのもありだろう。

 

「その………ジェイの事について考えちゃったりしちゃうのです」

 

「ジェイ君の!?」

 

エクセレンが驚いたように私を離し、私の正面に回る。

 

「その話詳しく!」

 

何を思ったか非常に食いついてきた。

 

「先程………力比べをしていた時の事でございますが、身体に電流が走ったような感覚がしやがりまして………」

 

「ッ!?!!?」

 

「その感覚が何なのか………分からないのでありんす………」

 

私がそう言うと、突然エクセレンが私の両肩を強く掴み、

 

「ラミアちゃん! それはきっと『恋』よ!」

 

そう言ってきた。

 

「は………? 『恋』………でありますですか?」

 

『恋』。

それは特定の人物に強く惹かれる事。

また、切ないまでに深く思いを寄せること。

主に人間の男女が異性に抱く感情を指す。

 

「そうよ! そうに決まってるわ!」

 

エクセレンはやたら興奮した口調で私に詰め寄る。

 

「いや………そんなことは…………」

 

私はレモン様に造られた人造人間。

任務の達成に不必要な感情など持ち合わせてはいないはず。

私は否定しようとしたが、

 

「最初は誰だってそう言うのよ? 大丈夫! 私はラミアちゃんを応援するわ!」

 

エクセレンは私の話を聞こうとせず、自己完結してしまう。

 

「あの、エクセ姉様………?」

 

「安心して! この事は誰にも言わないから!」

 

やはり人の話を聞こうとしない。

エクセレンは楽しそうにその場を去ってしまった。

 

「……………『恋』…………そんな筈は……………」

 

私は思わず呟いてしまった。

その直後、

 

「ッ!?」

 

本隊からの機密通信が入った。

 

「機密通信………新たな指令か」

 

私は気持ちを切り替え、その場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 







はい、ちょっと短いですがスパロボOG編第4話です。
題名の通りジェイにクスハ汁を呑んでいただきました。
その最中にラミアとの絡みを少々。
ラミアがジェイの事を気にするきっかけ位にはなるかと思ったので。
んで、その後はエクセレンによる勘違いブーストで。
それでは次回もお楽しみに。




ラミアはジェイのハーレムに……………

  • 入れて連れて行ってしまえ!
  • いや、流石にちょっと………
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