水面のカルテット ~乙女ゲー世界にTS転生……は?喜ぶとでも思ったのかよ、生憎だったな!おれは乙女ゲーアンチとしてネット界隈じゃ有(ry~   作:成葉弐なる

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135 帰国の日と休み明け

 8月29日金曜日早朝。サウジアラビアからの帰国の日。

 見送りにきてくれたサラちゃん、お母さんのアイシャさんとのお別れをする。

 アイシャさんがアラビア語で何か言う。

 

「みんな私の娘よ! またいつでもサウジアラビアにいらっしゃいとおっしゃっています」

 

 とサラちゃんが訳してくれ、みんなでアイシャさんとハグをした。

 

「サラちゃん! 通訳ほんとにありがとうね!」

 

 私が言うと、サラちゃんは「いえ……色々なことがありましたけど私も楽しかったです」と微笑んでくれる。

 

「サラ。留学についてなにか相談があればいつでもメッセージを頂戴。私達のできることであれば力になるわ」

「はい! 水無月さん有難うございます!」

 

 そして桜屋さんが「ばいばいサラちゃん。来年また統制でね!」と言い、守華さんが「えぇ! 私も待っているわ」と微笑み、天羽さんが「はい! お待ちしています」と締めた。

 

 サラちゃん、アイシャさんとのお別れを済ませた私達は、来た時と同じようにファーリスさん、アダムさんの車でリヤドの空港へと向かった。

 

 そして空港の駐車場でアダムさんと水無月さんが二人で英語で何やら会話。

 それを横目にファーリスさんと最期の別れを済ませた。

 ファーリスさんがアラビア語で何か言う。

 

「父が、誰かがうちの息子のお嫁さんになってくれないか? と笑っています」

 

 イヴンが訳し、それに私が「ノーサンキュー!」と答えると、皆で笑った。

 どうやら水無月さんの話も終わったらしい。

 

 そして来た時とは違い、イヴンも一緒の飛行機で日本へ帰る。

 しかも帰りの飛行機はラナ王女の粋なはからいでなんと全員ビジネスクラスに変更された。

 本当はファーストクラスの予定だったらしいが、ファーストクラスはない飛行機だったのだ。

 

 そうして私達は来た時同様に、ドバイ、上海を経由し日本へと帰ったのだった。

 

 

 

   ∬

 

 

 

 9月1日月曜日。二学期登校初日。

 私は朝、久しぶりにお家に帰ったという瀬尾さんと、いつものように最寄り駅で合流。

 話は声優事務所についてだ。

 

「瀬尾さんはもう事務所で手続きしたの?」

「はい。つい先日……社長の川森さんともお話できました!」

 

 瀬尾さんはとても嬉しそうに言う。

 そっか、川森さんのファンなんだったよね。

 そりゃ嬉しいよねぇ。私も前世で声優さんとイベントにて間近で会えるときはそりゃ嬉しかったものだ。

 

「へぇ……川森さんと? それは羨ましい」

「香月さんもきっとすぐにお会いできますよ! それと……香月さんは養成所どうしますか?

 通いたければ無料で通って良いと言われてるんです」

「うーん私はパスかな。オーディションで取ってくれたってことは別に通わないでも現場でそれなりに通用する演技ができてたってことでしょ? だからいいかなって」

「そうですか……じゃあ私もそうします!」

 

 そうして話を終えると電車が来たので、私達は統制学院へと向かった。

 

 

 

   ∬

 

 

 

 お昼。久しぶりにカフェテリアメンバー全員が揃う。

 私達は皆に買ってきたお土産を振る舞った。

 マームールと呼ばれるサクサククッキー生地の中にデーツやくるみが入ったアラブ諸国やエジプトでよく食べられるお菓子だ。

 

「美味しい! 私デーツって始めた食べたー」

 

 と鈴置さんが感想をくれ、ひつぐちゃんも「美味しいですね」と淡々としている。

 神奈川さんも「うん、日本にはない味だわ」と美味しそうに食べていた。

 瀬尾さんも「あまり食べすぎると太っちゃうのでちょっとだけ!」と少しだけ食べている。

 

「そんでそんで? みんなサウジアラビアはどうだったのん?」

 

 と鈴置さんが私達に感想を聞いた。

 

「とても楽しかったです! 特にPFUなんてまた行ってみたいです」

 

 天羽さんが微笑みながら言う。

 

「私も楽しかったわ。キングスタワーでの買い物は最高だったわよ!」

 

 守華さんがキングスタワーでのショッピングを語る。

 

「私もキングスタワーに登ったのは景色凄くて感動したよ!」

 

 私がキングスタワーの感想を述べると、桜屋さんが「それからラナ王女との会食もとても料理がおいしかったわ」とラナ王女との想い出を語る。

 

「他にも皆に写真を送ったけれど城塞やモスクなども素晴らしかったわよ」

 

 と水無月さんが観光地のことを言うと、桜屋さんが「水無月さんはそれと……アダムさんと仲良くなったのよね?」と確認してきた。

 

「なになにアダムさんって誰ー?」

 

 と鈴置さんがかかさず反応する。

 

「別に、ただ英語でちょっと話をしていただけよ……」

 

 水無月さんが無表情でそう言うと、桜屋さんが「またまたー私には分かるわよ。アダムさんは間違いなく水無月さんに惚れてたんだから」と水無月さんにジト目を送る。

 

「そうかしら……まぁもう会わない人だから」

 

 と水無月さんが桜屋さんのちょっかいを華麗にスルーする。

 

「えーなにそれ気になるー。守華さんアダムさんってどんな人ー?」

 

 鈴置さんがそう食い下がり、守華さんがアダムさんについて説明する。

 そうして休み明けのお昼は過ぎていった。




あとがき失礼します。
これにてサウジアラビア編終了となります。
現在書けているお話はここまでなので、いずれ続きが書けた際にまた投稿したいと思います。申し訳ありませんが、ご了承ください。
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