魔法少女リリカルなのはHelheims   作:ミッチ~☆

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初めまして、ミッチ~☆と申します。
本日の鎧武最終回を見て感動して、勢いで思いついた作品です。
これが処女作なので、とても稚拙な文章ですが、今自分に出来る最大限の表現と
原作愛で全力でぶつかっていきたいと思います。


さて、このお話はリリカルなのはの世界における、
呉島兄弟にあたるキャラを主人公にしたオリ主ものです。
彼らが原作キャラのように自分の信じる道を見つけ、
傷つきながらもそこに進んでいく様を上手く描けるよう
これからがんばっていきたいと思います。



序章 閉じ行く世界編
プロローグ1


                    ――――アースガルズ遺伝子工学研究所

 

 

「はあ……はあ……」

 

 燃え盛る炎と黒煙が充満する建物内。

 20代前半の白衣を着た長身の青年と10代前半のまだ幼さの残る顔立ちの少年が手を繋ぎ、非常通路を走って行く。

 非常通路のあちこちには地面に打ち捨てられた実験機器類がショートを起こし、火花を散らしている。

 

「着いた!」

 

 青年はそう叫び少年の手を引いて、ある一室に駆け込み入り口に設置されている端末を操作、電子ロックを掛ける。

 その部屋には、人一人が入れるようなカプセル状の機材とその隣の大き目なコンピュータがあるだけだった。

 青年は即座にカプセルの扉を開け、隣にいた少年に目線を合わせるように屈みながら話しかける。

 

「……いいか道真。今からお前をミッドにある俺の個人用ラボに転送する。そこにはこんな時の為に用意した逃走資金と用具一式が置いてあるはずだ。お前はそれを持ってとにかく遠くに逃げろ!」

「……兄さんはどうするの?」

 

 ここで初めて少年がしゃべる。

 

「俺は残る。まだやらねばならんことが有るからな……」

「そんな! 今逃げないと死んじゃうよ!」

「分かっている。だがな道真。男には命を懸けてでもやり遂げなければ成らんことが有るんだ」

「命を懸けて……」

「そうだ。弟であるお前や次の意思を継ぐ子供たちの為にも俺はここを離れるわけにはいかない」

「どうしても僕と逃げてくれないみたいだね……」

「すまない……。だが、これは俺が決めた道なんだ。お前にもいつか分かる時が来る。お前の信じる道を見つけた時に」

「僕の信じる道……」

「俺は約束された自分だけが助かる未来より、誰かの笑顔の為に戦う今を選んだ。自分勝手な事を言うが、お前にも誰かの笑顔を守れるような男になってほしい。この景虎の弟として……」

 

 そう白衣の青年・越島景虎は言い、少年・越島道真にあるものを渡した。

 それは全体的に黒い板状のもので、サイドに小刀のような質素な装飾が施されている機械だった。

 しばらく、道真はソレを見つめていたが、何かを決意したように頷くとソレを手に取った。

 

「分かったよ、景虎兄さん。僕は行く、自分の信じる道を見つけるために」

「道真……。始めるぞ」

「うん」

 

 そう言うと道真は扉のあいたカプセルに入り込み中から扉をロックする。

 景虎はコンピュータを操作し転送の準備を整える。

 

「転送五十秒前、道真お別れだな……。この研究が終わったら思いっきり遊んでやるって約束、破ってしまってすまない」

 

 思えば、この弟には今までちゃんと接してやれなかった。

 人類を救う研究の為とはいえ、たった一人の家族をないがしろにし、寂しい思いをさせてしまった。そんな事を今になって景虎は悔やむ。

 

「……大丈夫だよ、僕は平気。だからさ……この騒動がちゃんと終わったら、また昔みたいに兄さんと遊園地に遊びに行きたいな……」

「お前今年で13だろ? 子供っぽくないか、それ……」

 

 景虎はそう言いながら無理して微笑んだ。

 

「いいじゃないか。兄さんはどんなに仕事が忙しくても遊園地に行く約束だけは守ってくれたもん。だから、ちゃんと帰って来てよ? 今度も……」

 

 そう道真も無理して笑いながら言った。そうだ、どんなに忙しくても道真が一番楽しみにしていた遊園地だけは何とか仕事に区切りをつけて一緒に行っていたな、そんな事を懐かしく思う景虎。

 

「ああ……。約束だ」

 

 今度は幾分か自然な微笑みを湛えながら景虎は言う。

 

「うん。破ったらヘルヘイムの実千個飲ますからね」

 

 道真も表情を崩しながら言う

 

「ははは……。それはキツイな。じゃあ、俺もとっとと仕事を済ませるとしよう。」

 

 もうすでに道真の転送は三秒前になっていた。

 

「うん……じゃあ、いってらっしゃい兄さん」

 

 その言葉と同時に道真の転送が完了された。

 

「行ってくる道真……。そして、さらばだ……」

 

 虚空を見つめながら景虎は、誰もいない静かな部屋でそう呟いた…。

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 場所は変わって、研究所内部の大きな通路、ここも襲撃の影響であちこちから煙が上がっている。

 ここはメインとなる実験をしている第一実験室に繋がっていた。そこに青い髪で長身のライダースーツの様なピッタッとした防護スーツを着た女性が第一研究室に向かって歩いていた。

 

「どこへ行くつもりだ。NO.3」

「!?」

 

 女性の行く手のはるか前方から景虎が歩いてくる。

 

「これはこれは……プロフェッサーカゲトラ。ご覧の通りあなたを保護に来たのです」

 

 女性はどこか事務的な口調で貴輝に話しかける。

 

「フン、こんな大がかりな襲撃をしておいて良く言う。もう少し上手い冗談を言え。正確には俺の研究成果の保護だろ?」

「もちろんそれもあります。ですがドクターにはあなたの確保も命令されました。あなたの頭脳はここで消えるのは惜しい、と」

 

 今度は、「保護」ではなく「確保」と明らかな悪意のある言葉を女性は使う。

 

「言ったはずだ。俺は次元世界を支配するつもりはない。俺の研究成果は人類の最後の希望だと」

「どちらも同じこと、ドクターが次元世界を支配すれば、人類は森の浸食から生き延びられます」

「自分に都合の良い人間だけを残してか?」

「すべてはドクターの崇高な目的の為。どの道、我々がここに襲撃してきた以上あなたに選択肢はない。あと数分もすれば他の仲間がここを完全に制圧します。今のあなたに何が出来ると?」

「俺にはまだやるべき事が残っている。……お前たちを人工クラックには行かせない!」

「……仕方ありませんね。力ずくであなたを確保します!」

 

 そう言い、女性は右手をかざす。そこから量子的な光の粒子が発生して女性の右手に収まって行く。完全に粒子が収束した所には赤いナニカが握られていた。赤いナニカ…全体的に機械的で何かを絞るためのジューサーを想起させるそれを女性は腰に当てる。するとナニカからベルトがあらわれ女性の腰に巻きついて行く。

 

    

    ――チェリーエナジー!!!

 

 そして女性の右手はいつの間にかサクランボのエンブレムがついている錠前の様な物を開錠していた。それと同時に女性の頭上に大きなファスナーの様な物が表れ空間を割いて行く。割けた空間から人の頭が覆い尽くせるような大きさのサクランボが出てきた。それを気にせず女性は腰につけている赤い器物の中央の窪みに嵌め、施錠するかのように錠前を締める。

 

    ――ロック・オン!

 

 そう電子音が鳴り、女性は即座にバックルの右側についている銀色のレバーを錠前の方向に向かって絞り込むように引く。

 

    ――ソーダ~!!

 

 そんな電子音が流れ錠前の取り付けている下の透明になっている部分が徐々に赤く発行していく。そしてその部分がすべて赤色に染まると!?

    

    ――チェリーエナジーアームズ!! ♪~♪~♪♪

 

 独特の電子音声とレトロゲームのBGMのような電子音が流れ、宙に浮いたサクランボが勢いよく女性の頭部に覆いかぶさる。そこを基点に女性の体は薄緑色のスーツが生成された後、頭部のサクランボが展開し胸と左肩を覆う強靭な鎧へと姿を変えた。

 どこか北欧の海賊をイメージさせるような出で立ちでありながら女性的な体のラインをしているソレ。アーマードライダー・シグルド…。景虎ともう一人の共同研究者によって開発された現在世界に”四体”しかいない次世代型強化スーツ戦士に女性は変身した。

 

「……そうか……それがお前たちの結論か」

 

 そう言い景虎は右手を翳す。すると右手のブレスレットが発光し、さっきの女性の様に光の粒子が彼の手に収束していく。そして彼が取り出したものは……

 

「!? なぜお前もゲネシスドライバーを持っている?! それは”三機”すべてこちらで管理していたはずだ」

 

 女性がシグルドに変身するために使用した赤いベルト、ゲネシスドライバーだった。

 

「俺をなめてもらっては困る。お前たちと共同開発した代物だが、理論が分かってしまえば自力で一機ぐらい創れるさ」

 

 景虎は女性と同じようにゲネシスドライバーを巻く。そして女性の時とは違うメロンのエンブレムが入った錠前、メロンエナジーロックシードを取り出し側部のボタンを押して開錠する。

 

「変身!」

 

     ――メロンエナジー!!!

 

 

 すると女性と同じように空間に裂け目が出来、そこから今度は巨大なメロンが出てくる。

 

「メ、メロンだと!? まだそれは完成していないはずでは!?」

 

   

     ――ロック・オン!

     ――ソーダ~!!

 

 

 女性と全く同じ手順でメロンエナジーロックシードをドライバーにはめ込みレバーを引いた。

 

    

     ――メロンエナジーアームズ!!  ♪~♪♪♪~♪♪

 

 

 宙に浮いたメロンは横に高速回転しながら勢いよく景虎の頭部にはまり、そこを基点に景虎の体は白を基調にした強化スーツ・ライドウェアに包まれる。全身をライドウェアに包まれた後、メロンが展開、胸と右肩を覆う黄緑と橙の鎧に変形する。

 鎧を生み出す不思議な錠前、ロックシード。その最上位に位置するエナジーロックシードの中で最も後期に開発、試験運用される様になったシリアル番号E.L.S004-メロンエナジーロックシード。 それを使用することを前提に景虎が自ら極秘で設計したアーマードライダー。故に彼を裏切り、こうして襲撃を指示した共同研究者も知らないアーマードライダーの完成型。その名は――

 

 

 

「アーマードライダー斬月・真。参る!!」

 

 




いかがでしょうか。
なかなか上手く表現できませんし、ツッコミどころも満載ですが、
こんなもんだと割り切って楽しんで頂ければ幸いです。

ちなみにオリキャラ兄弟の名前の由来は

越島道真
→呉島光実の"呉"を中国春秋時代の「呉」と「越」を入れ替え、
登場人物に「ミッチ」と呼ばせるため、及び「ミツザネ」と音が近い事、
また真の道を選ぶものと言う意味も込めてます。
まあ、漢字は思いっきり平安時代の偉人のまんまなんですけどね(笑)
作者の中で"白ミッチは"鎧武の中で一番好きなキャラ、
黒実はまあまあ・・・

越島景虎
→苗字は弟と同じ。
呉島貴虎を意識し、音が良かったのと、
原作の弟が"光"実なので
それに対して"カゲ"と言う語を入れてみたり・・・
メロンニーサンは鎧武全体を通して一番好きなキャラ(ミッチは黒実の時期があったため、
全体を通してではないです)

不定期更新ですが、これからも楽しんで頂ければ幸いです。
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