(習作)とある転生者たちが作ったさいきょうのニホンの異世界戦記 作:ハルゼー
秋津連邦はオデッサ襲撃を受けて発生した甚大な損害に頭を抱えていたが、大日本帝国の『武器貸与法』の可決によって得られるようになった膨大な物資は連邦を喜ばせた。
戦時において不足しがちな物資を日本帝国が提供してくれることになったからだ。
もちろんこの物資の支援だけではすべてを賄うことはできず少なからぬ数日本帝国に発注することとなるが、それでもこの支援は連邦にとってありがたいものだった。
大量の物資を積載した輸送船が次々と秋津連邦の港へ入港していった。
帝紀 1344年 秋津連邦 河南港
秋津連邦海軍の根拠地の一つであるこの港には首都箕郷にある箕郷軍港に匹敵する
港湾施設が整っており濃緑色を基調とした塗装が施されている秋津海軍の軍艦が多数停泊していた。
そして今日輸送船の一団が入港し港に接舷すると次々と船内から物資を吐き出し始めた。
「すごい物資の量だよな・・・」
中から缶詰や燃料といった軍需物資が次々と搬送されていった。
「ああ・・製品の質も高い、オイルや部品の質は自国製よりも段違いに高いらしい」
作業員がぼやくようにつぶやいた
「これだけのものをポンと出せる日本って国は金持ちなんだろうな」
「この物資があることでウラノス共となんとか戦うことができているからな」
「今もメスス島とその周辺は激戦が続いているって聞くしな」
その後作業員たちは会話をしつつ作業を続けた。
帝紀 1344年 11月 メスス島
メスス島は、オデッサ空襲以来最前線として小競り合いが続いていた。
秋津連邦は、オデッサ空襲が起きた後すぐにメスス島守備隊に対し援軍と工兵隊を送り
防衛体制を整えようとした。大日本帝国軍も秋津に対し遣秋義勇軍を派遣、派遣部隊はすべてメスス島への増援として配備された。そしてアメリカ軍工兵隊に匹敵する能力を持つ帝国陸軍工兵隊によって
飛行場の建設や拡張、軍事施設の修理やレーダーサイトの設置、陣地の構築などが行われた。
秋津連邦軍設営隊は、機械化された帝国陸軍工兵隊の作業の速さに唖然としそしてその装備を羨ましがった。
そして再びハイデラバードは大規模な空襲を意図して空母6隻を含む大規模な艦隊を編成メスス島へ向かわせることとなった。
これに対し秋津連邦も艦隊を編成し迎撃しようとするが、先日海軍の根拠地の一つが大規模な空襲を受けて大損害を被りメスス島へ向かわせることができる艦船が不足していた。
それでも空母2隻を中核とする艦隊を抽出することができたが、明らかに敵に対して不足しているため秋津海軍単独では到底敵う筈はなかった。そこで秋津海軍は苦渋の決断で(ほんとは海軍単独で迎撃を行いたかった)義勇軍と基地航空隊に協力を要請した。
メスス島沖において空母対空母の大規模な海戦が行われた
戦力
ウラノス=ハイデラバード連合艦隊
正規空母 6隻
軽空母 3隻
戦艦 6隻
巡洋艦 12隻
駆逐艦 24隻
秋津 日本機動艦隊
戦力
正規空母 3隻
軽空母 2隻
戦艦 3隻
巡洋艦 12隻
駆逐艦 30隻
メスス島基地航空隊 150機
ウラノス=ハイデラバード軍は、オデッサ基地の復旧はそこまで進んでいないと判断し
艦載機120機近くの空襲部隊を編制しオデッサ基地へ襲撃をかけた。
「レーダーに感あり」
「至急基地へ連絡せよ!数はおよそ120!方位11より接近!とな」
この報告を受けるとすぐさま飛行場から次々と迎撃隊が発進していった。
ウラノス軍基地攻撃隊は油断していた。上からは先日の被害からまだ立ち直っておらず
けなげに基地を復旧させようとする敵の掃討だと聞かされていたからだ。
しかし帝国工兵隊と連邦設営隊の不断の努力でレーダーサイトと対空陣地の構築そして飛行場の復旧は
ほとんど完了しておりレーダーに捕らえられた空襲部隊を迎撃すべくすぐさま100機近い迎撃隊が発進していた。
「ふっ・・残敵の掃討か」
「また野蛮人の『狩り』ができそうですね」
狩りとは民間人を追い回し機銃掃射によって殺すことである。
「はは!お楽しみってやつだな!」
「「ハハハハハハッ!!!」」
しかしその余裕も長くは続かなかった。
そうこの直後太陽を背に義勇航空隊および秋津陸軍航空隊による迎撃隊が編隊急降下を行い奇襲を仕掛けたからだ
「うわぁああ!?」
20㎜機銃弾のシャワーを浴び奇襲であったこともあり一基に20機近くの攻撃隊が撃墜されることとなる。そしてその中に攻撃隊隊長機が含まれていたため指揮系統が混乱さらに被害を拡大させることとなる。
「くそ!全然追いつけない」
「な!?いつの間に後ろに!?」
「ふっ振り切れない!?誰か助けてくれ!」
「くそ!指揮官は誰だ!?」
さらにウラノスと日本の戦闘機の性能差は天と地ほどの大きな差があった。
ウラノスのイドラ戦闘機はだいたいbf109E程度の性能だが、義勇軍の主力戦闘機94式艦上戦闘機『電征21型』は日本本国ではすでに零式艦上戦闘機が開発され旧式化したが、同軸2重反転プロペラを装備し最高速度は850㎞/hを誇り武装も20㎜機関砲4門を装備し防弾性能も高く自動空戦フラップを装備し格闘戦性能も高いため『究極のレシプロ艦上戦闘機』ともいえる性能を誇っている。
「よし!奇襲が成功した!」
「遅すぎるぜ!」
「連中動きが鈍いな。まるで鴨撃ちでもしているようだ」
結局ウラノス空襲部隊は8割以上が撃ち落され大損害を被った。
この報告を受けすぐさま復旧した飛行場と基地航空隊を打ち破るべく第2次攻撃隊を編制
母艦航空隊の総力を挙げてメスス島空襲を仕掛けようとした。
しかしこの時ウラノス攻撃隊の後を追う日本機の姿があった。
「奴らの母艦の位置を暴いてやる」
そして母艦の位置が判明するとすぐさま基地航空隊司令部へ連絡した
このことが日本=秋津艦隊に知らされるとすぐさま攻撃隊が発進した。攻撃隊は分けることなく直掩機を除きすべて出撃させた。
数はおよそ160機程度で、制空隊70 艦爆隊60 艦攻隊30 だった
しかし日本と秋津の艦載機の間には速度差があるため結果的に2つに分かれることとなる。
日本 制空隊 48 艦爆隊 36 艦攻隊 16
義勇軍の艦爆隊、艦攻隊両方とも94式艦上戦闘機32型を装備していた。
これは21型の戦闘爆撃機タイプで制空、爆撃、雷撃の三つをこなすことができるため『万能戦闘機』
と呼ばれていた。
艦爆隊は500㎏を3つもしくは14発のロケット弾、艦攻隊は魚雷を装備していた。
日秋の攻撃隊が発進し終え30分ほど経ったころ偶然ウラノスの偵察機が日秋の艦隊を発見した。
空母を含む敵艦隊発見との報告にウラノス艦隊司令部は喜んだ。第2次攻撃隊の装備を直ちに陸用爆弾から魚雷へ換装する作業を始めた。爆弾では空母を沈めることは難しいからだ(戦闘力を奪うことは可能)
このことが命取りとなる。
ウラノス機動艦隊がようやく陸用爆弾から魚雷へ換装作業が完了しようとしたとき
秋津攻撃隊より一足早く日本攻撃隊がウラノス機動艦隊上空に到達した。
ウラノス軍は慌てて直掩機隊で日本攻撃隊を追い払おうとするが、攻撃隊の制空隊に阻まれることとなった。
通常日本軍はまず艦爆隊によって駆逐艦や巡洋艦を攻撃して防空戦力を減らした後
艦攻隊によって大型艦にとどめを刺すという戦法を使うが、今回は敵空母が甲板に艦載機や弾薬を乗せたままであるため、今回は例外的に艦爆隊は空母を狙った。
「まさに天佑というべきか・・全機空母へ攻撃を開始せよ!」
艦爆隊指揮官の号令のもと一斉に次々と空母へ向けて急降下爆撃を開始した。
日本艦爆隊の高い錬度もありおおよそ5割の爆弾が命中した。
次々と500㎏爆弾が空母に命中していき飛行甲板の上にあった艦載機や弾薬が次々と誘爆あっという間に空母6隻は火だるまになった。
さらにロケット弾搭載の艦爆隊が艦隊外周の駆逐艦や巡洋艦にロケット弾攻撃を仕掛け
対空砲を沈黙させると艦攻隊がその穴から次々と輪形陣中央に位置する敵空母にとどめを刺すべく侵入
それを阻止すべく対空砲火を上げるが艦攻隊の速度は味方の戦闘機よりも速い為次々と艦攻隊の後方に対空砲火を上げることとなり阻止することができず、魚雷を次々と投下し14本中4本が命中した。
さらにその数十分後秋津攻撃隊も犠牲を払いつつダメ出しの攻撃を行った。
この結果ウラノス=ハイデラバード連合軍は、投入した正規空母の全てを失うという多大な損害を被り
制空権確保が絶望的になったため撤退を開始した。
この一連の戦いは『メスス島沖海戦』と呼ばれることとなる
ウラノス ハイデラバード
損害
空母6隻 駆逐艦1隻沈没
駆逐艦2隻 巡洋艦1隻中破
航空機 300機以上
日本 秋津
航空機 約100機(修理不能機も含む)
決定打を失ったウラノス軍は、次の大規模な増援が来るまでメスス島への攻撃は
サントス島からの嫌がらせの爆撃にとどめられることとなる。
ちなみに戦闘詳報をみた某旭日会評議会メンバーは『まるでミッドウェーだ』と発言したとされる。
これから1年間程度小競り合いが続くこととなる。