生産系チート持ちの戦士君が地球に帰ってきたお話 作:金属粘性生命体
なんか日間ランキングに載ってて草なんだわ、なんで???
ダンジョンにはそれぞれ特色が存在する。何を基準とするかはそれぞれだが大概は出現する魔物、地球ではモンスターと呼ばれる存在の出現する種類による。
ゴブリンのみの『小鬼の洞穴』
怨霊のみの『枯れ井戸』
龍と竜のみの『巣の山』
道具型魔物と人型魔物の『英雄墓所』
土地寄生型魔物の『逆さ
中身と外側が常に反転している魔物のみの『まはのみがゆ』
とまぁ色んな種類がある。それでは時計台ダンジョンの特徴はというと、獣系と虫系、そしてエルフが特徴となっている。
エルフ、最近のサブカルチャーだと亜人とかそういう人の枠組みに入れられている。だが原典とも言えるゲルマン神話においては彼らは妖精であり、精霊であり、小神と呼ばれる神の一種だと言われている。
つまりこいつらエルフは生まれつき権能を扱え、尚且つ完全に敵対している。異世界においては魔神軍の主力的な存在である。しかし総数自体は少なく、確認できるだけでも100人ほどしか居ない。が奴らの特徴は共通の権能だろう、種族全体で権能は統一されておりダンジョンで生まれたエルフだろうと、自然交配で生まれたエルフだろうと同じ権能を持つ。
ここ時計台ダンジョンのラスボスはそんなエルフがラスボスであった。
「久々に見たな」
「……」
「相変わらず無愛想だな、多少会話してもいいと思うんだが……ま、そうもいかないか」
目の前に立つエルフは貫頭衣のような白い服を着ており、その特徴的な長い耳に左右に3つの金のリングをつけている。金髪でもなく白髪で、目が黒い通常とは違うその見た目。
「アルビノ個体か、しかも六輪。めんどくせぇな」
「……死ね、人間」
「お断りってやつだな、神もどき」
共通の権能であるということは英雄達の中では常識的であり、既にどういう権能かは理解されている。
権能〚
権能保持者の認識範囲内に存在する植物と植物由来のモノ全てを掌握し自在に操る権能。急速的に成長させたり、数を増やしたり、やれることの幅は広いシンプルな権能だ。
地面から湧き出るように木の根が這ってくる、しかもその木の根には多様な毒性植物の根が張っており、刺さったものを尽く殺す意思が見える。
抵抗も何もしていないのでこのままだと普通に突き刺さる、エルフはその姿を見ているのか嗜虐的な笑みを浮かべ。
「POWER!」
フロントラットスプレッドと呼ばれるポージングと共にその木の根は砕け散った。
「……は?」
「いや、正直ね?拍子抜けなのよね?」
エルフの権能が判明している=相手の情報が出ている。個々人における性格の違いや取れる戦術についての違いはあれどその能力という点においては判明済みなのだ。
こちとら魔神軍と何千年も殺しあってる異世界から来たんやぞ、お前らエルフとかいう無駄に長生きな存在が分析されてないとでも?
本にするなら何冊にもなるほど分厚い対策本さえも英雄達の拠点にあるんだ。権能はわかってる、能力も判明している、性格も弱点も、対策も、確殺するにはどうすればいいかも。
「ぶっちゃけまださっきのカマキリくんの方が面白かったよ」
「ふざけやが──」
「ほらまた油断。お前らってすーぐ油断するよな?」
油断というかシンプルに隙なんだけども。
隙ができた瞬間に剣を投擲し心臓を貫いてやる。奴らは如何に神の一種だろうと生き物だ、心臓がなくなったら普通に死ぬし、奴らは死ぬことを想定していないからここから生き残る術を持たない。
……いや、異世界のエルフは普通に対策してたな。これは単純に知っているか、知らないかの差でしかないわけだ。
「ま、運が悪かったとでも思ってくれ。知識量の差でしかなかったしな」
「が、ぁ……」
崩れ落ちる用にその場に倒れ伏すエルフ、それと同時に地面の中で蠢いていた気配が止まる。会話している最中でも奴らは普通に殺しにくるのが奴らだ。卑怯、卑劣、外道。なーにが妖精じゃいと言いたいところだが……ま、無邪気な悪意ってやつだ。妖精ってほんとそういうところあるよね、殺したくなる。
とりあえずこれでボス自体は死んだ。後はこの上の階層にいるであろう魔物たちを殲滅しなければならん。
……それはそれとしてほぼ人の魔物の素材って買い取ってくれんのかね……?
TIPS:権能〚
元々は
無から創造したりとかは絶対にできない。魔力の特性上できるとしても権能としては絶対にできない。その場にあるものを作ったり、増殖させたりとかはできる。それで活火山やら山脈やらを創っている。基本的な部分としてあくまでもモノ創りの権能であって、創造する権能では無い。
めっちゃシンプルに言うなら「作るという行為に補正が入る権能」である。