ブルーアーカイブ – Remake Keys of the Brave – 作:ゆーざーねーむ
投稿日に間に合いませんでしたけどチナツ誕生日おめでとう。
– ゲヘナ学園・路地 –
「セナ部長へ資料の提出は終わりましたし、少しパトロールをしてから戻りましょうか」
ゲヘナ学園では毎日のようにトラブルが発生している。
風紀委員がパトロールしたところでトラブルが起きること自体は止られないかもしれないが、そのトラブルが発生している時間を短くすることと、周りへの影響を幾分か減らすことができるため少しの時間が空いた時はパトロールをすることにしている。
「ここは死角が多いですね、注意して進まないと」
気づいたら死角が多い路地へと進んでいた。
このような場所ではカツアゲや規則違反の物品の取引が行われていることが多い。
どのような違反者がいるかわかったものではない。十分に注意して進まなければ。
「あれは…」
見覚えのない黒いコートを来た人が路地の奥に進んでいくのが見えた。
「今日はコートが必要なほど寒くはないはずです。何かを隠し持っている?」
この時期にコートを着て全身を隠しているのは怪しい。
もしかしたら規則違反な物品を隠し持っているのかもしれない。
急いでその人物の後を追うとすぐに追いつくことができた。
「すみません、今少しよろしいでしょうか?」
「私は風紀委員のチナツです」
背中を向けていた人物は、私が話しかけると特に慌てる様子もなく普通に振り向いた。
「…ふーん、なるほどなるほど、いいねぇ」
「?」
黒いコートを来た人物はぼそぼそと何かを話していた。
声を聴くに生徒ではないようだ。
「ここにはどういった目的で来られたのでしょうか?」
「申し訳ないのですがお荷物を拝見しても?」
「荷物?見ての通り手ぶらだけど」
「それとも服を脱いで見せろって?イヤんエッチ!」
「そ、そういう訳ではなく、ポケットなどに怪しいものが無いか見せてもらうだけで十分です」
「ポケット?あ!そういえばこれを拾ったんだけどさ」
そう言って彼は何かをコートの内から取り出した。
「これこれ」
「なんでしょうか?」
彼が前に出してきた握りこぶしに注目していると
PON☆
「きゃっ!」
目の前で破裂音とともに煙が吹きかけられた。
「サプラ~イズ」
「なんか難しい顔していたからついからかっちゃったよ、ごめんね?」
「私は風紀委員です、場合によっては反省部屋に入ってもらうことになりますよ」
「ごめんごめん、でも変なものを拾ったのは本当だよ」
私をからかって満足したのか、先ほど前に出した手とは逆の手を出してきた。
「これは、鍵ですか?」
「こんなおっきな鍵あるなんてびっくりだよね」
それは見た目は鍵のようであったが、大きさはイオリが普段使うライフルほどもあった。
「これはどこで拾われたんですか?それに先ほどまでは持っていなかったような」
「ちょっとした手品で隠してただけだよチナッチ」
「ち、チナッチ?」
今度は私のことを変なあだ名で呼び出した。
…少しイライラしてきた。
「そんなに怒らないでよ~」
「…この鍵、ちょっと持って見て」
彼が差し出してきた鍵を受け取った。
「そこまで重くはないですね。一体何の鍵なんでしょう?」
そうして鍵を見ていると背後から大きな爆発音が響いた。
「私の後ろに隠れていてください!」
すぐさま爆発音がした方を向き銃を構えた。
それから少ししても誰も向かってこなかった。
一体何だったのだろう。
「念のために一度風紀委員会に来ていただけますか?」
そう言って振り返るとそこに彼はいなかった。
「逃げてしまったのでしょうか?」
「とりあえず、この鍵は落とし物として保管しておきましょうか」
彼がどこへ行ったのか気になりつつ、一度風紀委員会へと戻ることにした。
– ゲヘナ学園・風紀委員会の廊下 –
「あらチナツ、セナには資料渡せたかしら?」
「委員長、特に問題なくお渡ししてきました」
風紀委員会室へと向かう途中にヒナ委員長に会った。
相変わらず違反者の制圧やマコト議長の無茶振りの対応で忙しいみたいだ。
「ところでチナツ、その手に持っている鍵?はいったい」
「先ほど拾ったものです」
「一応落とし物として処理しようかと」
委員長と話しているとき、ふと外が騒がしいことに気づいた
「また誰か暴れているのかしら」
「行きますか委員長、お供しますよ」
「そうね、鎮圧後の治療をお願いしようかしら」
外に向かおうと歩き始めた時、前方から別の風紀委員が走ってきた。
「委員長!急に謎のモンスターが大群で向かってきています!」
「急いで支援をお願いします!」
そういった瞬間、風紀委員が来た方から黒い波のようなものが流れ込んできた。
よく目を凝らしてみるとRPGゲームに出てくるモンスターみたいな生物が無秩序に集まって波のようになっていた。
「銃を構えなさい」
委員長が声をかけながら攻撃を行った。
驚くことに撃たれたモンスターは気絶するのではなく消滅したのだった。
「いったい何なんですか、このモンスターは!」
「チナツ、あなたは他の風紀委員を呼んできて」
「弾丸の1発2発では仕留めきれない」
「このままじゃ押し込まれる」
驚くことにモンスターの耐久性はかなり高いようだ。
「わかりました!」
風紀委員を呼び出すためにモンスターに背を向けて走り出そうとしたとき、委員長の後ろに黒い染みが発生していることに気づいた。
そこから同じモンスターが飛び出そうとしている。
「危ない、委員長!」
とっさに委員長のを庇おうとモンスターと委員長の間に入った私は、銃を撃つのも忘れ持っていた鍵を盾にして攻撃を受けようとした。
鍵にモンスターが触れた瞬間、先ほどの耐久性など忘れたかのように即座に消滅した。
「これは?」
「…チナツ、もしかしたらその鍵にはあのモンスターに対して強力な特効があるのかもしれない」
「私が援護する。チナツは前にでて飛び出してきたモンスターをその鍵で叩くことは出来る?」
「委員長、私も風紀委員です」
「脅威に対して逃げるのではなく、立ち向かう勇気は持っています!」
「そう、行くわよ」
「はい、委員長!」
– ??? –
「いやーよかった、何とか最低限のサンプルはそろいそうだ」
彼は闇の回廊から出てきて、仕事を終えてくつろごうと置いていたソファーに倒れこんだ。
「闇の回廊を使って不法侵入はやめていただきたいのですがね」
「俺と黒っちの仲じゃない~」
まるで自分の部屋のようにくつろいでいる。
「それで、今回はどのような目的で来られたのですが?」
「ちょっと、お願いがあって」
彼は1束の資料を取り出した。
「今このキヴォトスを騒がしている、騒がすことになる?原因のモンスターについて資料まとめたから」
「これ君たちの大好きな先生に渡しておいて」
「ククク、あのハートレスについての資料ですか」
「私も確認しても?」
「どうぞ~」
ながら読みだが、彼が我々に共有してくれた情報と同じもののようだ。
「よろしいので?」
「よろしいのでって、少なくとも先生かそれなりの立場の生徒が知っておかないとキヴォトス滅ぶよ」
「感じ外されたくないんだけど、別に俺の目的はキヴォトス滅ぼすことじゃないし」
「それどころかこうやって秩序を乱すようなことするのもあんまり気乗りしてないんだよね~」
「そうですか、まあいいですよ」
「我々もあなたの研究成果を共有していただいている立場ですので」
彼の表情はわからないが、なんとなく上機嫌のようだ。
「ところで、今日はかなり機嫌が良いようですが何かいいことありましたか?」
「お、聞いちゃう?」
「実はね、何とか最低限キーブレードを使えそうな生徒が主要学園で見つけれたのよ」
「ほう、それはそれは」
「じゃ、俺はもう疲れちゃったし、帰って寝るわ」
そう言って彼は闇の回廊を使ってどこかに消えていった。
「彼が教えてくれたのはハートレスとキーブレードの関係性のみ」
「ハートレスとキーブレード、それぞれが集めた心と言うのはどこからきてどこへ行くのでしょうかね」
「ククク」