その血が歩む道すじ:修正版   作:亞忌羅

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 総監部はクソ。






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 それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。


十四話

 加茂家晴蓮の部屋にて御三家の面々が集まり話し合いが行われていた。

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「と、言う事になりました。では皆さん、質問があればどうぞ」

「相も変わらず、しゃらくせぇ事しやがる」

「イヤや! なンで蓮クンが高専に、しかも東京校に行かなあかんのや!」

「ハル……オレも行くから絶対」

「もとから来てもらうつもりだからね、問題無いよ」

「せやったら、俺も行く。せや! せやったら蓮クンの後輩になれるやん、せやったら俺も許したる」

 イヤ別に君に許しはいらないんだけど。

 

「直哉。もしお前が高専行くんなら京都高だ。東京校に御三家の当主に次期当主が全員いたら面倒事しかおこらんわ、阿呆が」

「じゃかぁしいわ! なンで叔父のアンタに言われなかんねん」

 

 この発言に対し直毘人が「考えんでも分かるだろうが、バカ息子」と直哉の頭を叩きながら言う。

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「ところで、禪院の皆さんに聞きたいんですけど……その赤ん坊達はどちら様で?」

「私の子だ」

「……え"。扇さんのお子様方?」

 あれ? こんなだっけ? ……性格変わった? あーうん、変わったのこの人だけじゃないし今さらか? 

 それより……

 

「双子……なんですね」

「ああ、そうだ。

 呪術界では双子というだけで呪術師として冷遇される、何せ双子の時点で何かしらの天与呪縛が架せられている。

 そして禅院家では双子は凶兆だと言われている上この子らは女……

 あの家でされることなぞ想像は容易い……ここにいる3人以外はこの子らを害するであろうな」

 不出来な親ですまない、と扇は双子を抱きしめながら一筋の涙を流していた。

 あっるぇ……いくらなんでもこの人性格変わりすぎじゃない。

 ……蝶の羽ばたき? ちょっと羽ばたきすぎじゃないかなー、蝶々クン頑張りすぎじゃないかナー……

 あ"あ"んー。ま、まぁ、悪いことじゃないし…………ヨシ! としよう、そうしよう。

 

「そこでだ、加茂晴蓮よ。お主に頼みがある」

 あ『視えた』あーアー、キキタクナイナー。

 

「この子らを……加茂の養子にできはせんか?」

 デスヨネー、うん『視えてた』から分かってたけど、実際に聞くとナー、重みが違うなぁ。

 クソぅ。何が困るって、そうしなきゃこの子達の人生って本来(原作)だとエクストラハードっぽいんだよなー、それかルナティックなんだっけ? イヤもう殆ど覚えて無いから分かんないけどさぁ……

 …………甚爾さんを加茂に呼んだんだ、それに対する蝶の羽ばたきってことしよう。

 

「……父様には僕の方から伝えておきます。ですが最後に決める権限はあくまで当主にあります。

 これ以上のことは僕には手を出せません。それでもよろしいのであればお受けいたしましょう」

 

 扇は頭が畳に付きそうな程頭を下げ「それで構わない、恩に着る。そしてすまない」と言ってきた。

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 随分と変わったなホント。

「あとは当主である父様の判………断……で? ……!! 父様!!」

「『視た』ようだな。ああそうだ、晴蓮お前が当主に成れば良い」

 その時部屋の外から父の声が部屋に響いてきた。

 

「父様……今僕が『視た』事は本当ですか?」

「一通りの仕事は片付いたのでね、ようやく私も参加できる。除け者扱いは寂しいからな」

「あ、はいどうぞ、父様。

 ……ああいえ。そうではなく、先ほど言った事は本気でおっしゃっておられるのですか?」

 

 父はイタズラ小僧のように顔をして「ああ、じゃなきゃお前が当主に成れるように半年も前から処理はしない。加茂のお偉い(老害)方々もこの事には全員が賛成している、あとはお前の承認だけだ晴蓮」と特大のサプライズ(イタズラ)が成功した事に喜んでいた。

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「やったじゃんハル。これでお互い当主同士お揃いだな」

 スッゴい嬉しそう。なんだよ当主でお揃いって……

 

「父様、あとは僕が頷けば……僕が当主に成るのですか?」

「あぁ、そうだ。それだけでお前はその瞬間から加茂家当主だ。

 晴蓮……私はもう充分、当主の勤めを果たした。世代交代なんだよ晴蓮」

 世代交代……早すぎません? パパ上、まだ十四歳ですよ、中学二年生なんですがパパ上殿。

 え? 呪術界に年齢なんか関係無い? ……デスヨネー。

 視れる時間は昔に比べそれなりに延びた、三から4四日くらいなら未来視(世界視)出来る……だからもっと以前に『視て』いれば俺は……どうしていただろう……想像ができない。

 おそらく『視て』いたらもう少し早く話しが進んでいただけ……遅いか早いかだけの違い、か……

 あとは多分……俺自身が『視た』く無かったんだ。もっと……もっと長く父様に当主でいて欲しかったんだ。だから知らずの内に『視なかった』、『視ようとしなかった』

 はぁ『知っている時と、知らない時の対処は雲泥の差』自分が良く知っているだろうに……己の覚悟の甘さが招いた結果だな、これは。

 

「分かりました、父様『加茂家当主』謹んでお受けいたします」

「うむ。今、この時を以て『加茂晴蓮』を私『加茂慶胤(かもみちつぐ)』の跡継ぎと相成り『加茂家当主』とする。

 この件に関し『五条家当主、五条悟殿』

『禪院家当主、禪院直毘人殿』。このお二方が立会人である」

 

 加茂慶胤(かもみちつぐ)は万感の思いを込めて息子、晴蓮に「おめでとう」と言葉をかけた。

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「はぁ~、まさかこの歳で当主に成るとは……父様もお人が悪い 。教えてくだされば良いモノを」

 

 慶胤(みちつぐ)は呵呵と笑い「それではサプライズにならんだろう」と言い続けて「それにお前は断ると分かつていたからな」と話をしめた。

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「だがこれで憂いは無くなった。

 晴蓮。イヤ、加茂家当主殿……この子達を頼む」

「分かりました。僕としてもただ双子と言うだけで謗り(そしり)を受けるのは見過ごせません。

 勿論、続柄は僕の妹とします。父様よろしいですか?」

「ああ、流石にその年で娘と言うのは無理が有る。して、扇殿。その子らの名前はなんと言うので?」

「姉が真希、妹は真依と名付けた。名を知っているのは俺と妻だけだ。

 養子の件は妻も同意している、その辺りも問題は無い、安心して良い」

「では、加茂で引き取って際もその名を引き継ぎましょう。その方がその子達も幸せのハズですから」

 妹か、俺には兄弟がいないからな。不思議な気分だ。

 しかし俺が高専に行ったらどうする? 1年後には東京高に行くし……連れていくか? イヤ流石に無理があるか……待てよ甚爾さんにも来てもらって世話を頼むのも有りか? 甚爾さんは嫌がりそうだけど……まぁ、今頃甚爾さんは競艇か競馬にでも行ってるだろうし、帰ってきたら説得しよう。……絶対に手こずるだろうナー。

 

「せや! せやったら俺も蓮クンの弟なればエエんや!」

「……なぁ、直哉。お前は莫迦か? 禪院の次期当主が他家の養子に成れるか莫迦が」

 う~ん、直毘人パパ辛辣ぅ。まあフツーに考えても無理だよ直哉、次期当主殿がご乱心であられるぞ。

 

「なーハル。高専ってさ面白いヤツとかいるかな」

「さぁ? まだ見て無いからねまだ分からないね。ただ聞いた話しでは京都高に僕達より一年早く入る人が何人かいるみたいだよ」

 えーと、確か……んーどこ置いたっけかなー、ああこれか。

 

「んー、ああこの人がその内の一人だね『庵歌姫』って言う女の人だね、術式は……要約するとバッファー。

 支援系統の術式だね、この書類を見た限り戦闘には向いて無いみたいだね」

「ザコじゃん」

「見てもないのに決めつけるのは良くないよ、他にも二人程いるみたいだね。フム……こっちは面白そうな術式だね」

 

 悟が書類を見ながら「ならさ、見に行こうよ」と晴蓮に言う。

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「僕は別に良いけど、興味がでたのかい?」

「まさか、ザコかどうか見に行くだけ」

 興味が有るのか無いのかどっちなんだ。

 

「俺も行くで、蓮クン。どないなヤツか俺が見極めたる」

「この人は京都高だよ? 僕に直接的な関係は無いんじゃないかな」

「アー……晴蓮。呪術高専にはな姉妹高交流会ってのがあってな。年一回は必ず会う」

「……書いてありますね、交流会」

「ほれみぃや! そないな戦えもせぇへん様なヤツ仲良ぉなってえぇか俺が見極めたる、絶対付いてくで!」

 直哉……君は僕の小姑かナニかかい? 

 

「……はぁ。日付けを決めるからその日に行こうね」

 ダメって言ったところでこの二人だと勝手に行くだろうしねぇ。いきなり御三家が、しかもその内の二家が来たら流石にかわいそうだ。

 

「二人とも。僕に黙って、勝手に、行ったりしたら絶交だからね」

 

 この一言を聞いた二人はおとなしくなった。

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 まあ、俺が加われば御三家勢揃いだけど、ストッパーにはなれるでしょう。

 あぁ、でもその前に甚爾さんの説得が有るのか……頑張れ俺。

 

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「ア別に構いやしねぇ」

「へ?」

「なンだよ、気の抜けた声は。俺にさせてぇンだろ、だからやるってい言ってんだよ」

 えっ、マジで!?」

「声に出てんぞ、当主様よ」

「それは失礼、それでホントにしてくれるんですか?」

「そう言ってンだろ、しつけぇな」

 もっと手こずるかと思ったけど、嬉しい誤算

 

「でもなんで、そんなにあっさりと引き受けてくれるんですか」

 

 甚爾はため息を吐きながら晴蓮の顔を見たあと「俺でもな、恩ぐらい感じてンだよ」と素直な感情を言った。

 恩? なんだ、なんかしたか、俺。

 

「晴蓮。お前はなんとも思っちゃいないンだろうが……俺にはな、あの家から出してくれた事は……俺にとっちゃデケェ恩なんだよ。

 俺だって恩知らずなンかにゃなりたかねぇ」

 恩……そうか、あれは打算ありきの行動だったんたが、そう感じていたのか。

 

 甚爾は呵呵と笑いながら「お前は下心があったンだだろがな」と見透かしたようにとても優しく頭を撫でた。

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「……それでもまだ納得しねぇなら、そうだな……1つ条件をつけてやるよ」

「そうですね、その方が僕としても安心できますね。それでそほ条件とは?」

「聞いて喜べ、条件はなーーーだ」

 

 禪院甚爾が提示した条件は耳を疑う様なモノだった。しかし、当の本人はからからと笑っている。

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「本気で言っていますそれ!?」

「ンだよ、嫌ってか」

「ああいえ、僕としても嬉しいですけど」

 確かに、その方が色々と便宜を図れる……イヤしかし……

 

「何考えてンのか見当はつくが、気にすんな。上の連中(腐ったミカン)は俺に何の価値も有ると思っちゃいねぇヤツ等にとって俺は『猿』だ。

 俺を必要だと言った(言ってくれた)のはお前だけだ、晴蓮」

「………分かりました。禪院甚爾さん、その条件喜んで受けましょう」

 その通りだ、呪術界にとって甚爾さんの価値は零だ、一般人(・・・)にすら劣ると本気で思っている莫迦どもだ。

 そんな人物がどうなろうと気にしないだろう。ハッ、上層部の頭が腐ってて嬉しいと思ったのは初めてだ。

 

「ハッ、これからも宜しく頼むぜ? 御当主様よ」

「ええ、宜しくおねがいしますね甚爾さん。ああそれと、東京では生活に困らないように僕の方から手を回しておきます。ああ勿論、甚爾さんにも働いてはもらいますが」

「わぁってんよ、俺にもプライドぐらいあるわ。しっかしあの扇のじじいがねぇ、人間ってのは変わる時は変わるンだな」

 

 甚爾はしみじみと呟き、それに続けて「禪院では双子は凶兆しかも女ときた、こうなると良くて飼い殺し、最悪ただの孕み腹扱いだ。これが正解だろうよ」と、消え入るような声で言ったその言葉は、晴蓮の自室に解けて消えた。

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 旧版を知っている方は今更ですが晴パパに名前ができた時です、名前付けるつもりなかったのに、ホント不思議。
 ちなみに晴パパの名前は史実の加茂氏家の名前を引用しております、めっちゃ悩んだ。

 扇さん自分より遥かに強い晴蓮くんに貴方は強いと認められて、憑き物がゴッソリ落ちて人が変わりました多分150度くらい。
 関係ない話ですけど、出産時の助産師さん達とかどうなったんでしょうね。
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