その血が歩む道すじ:修正版   作:亞忌羅

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 庵歌姫、(地獄の)強化月間スタート。






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 それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。


十九話

「それで、ですね。庵さんにはシン・巌流にある一つの技を確実に習得してもらいます」

「一つの技を? その技だけを習得すればいいって事?」

「いえ、そう言うワケではなくて、最低限その技を習得して欲しいな、と。

 この技は庵さんに適しているかもしれませんから」

「(最低限の技……どんな技なんだろう。それに私に適してるってどう言う……)」

「庵さんに習得してもらうモノは……

シン・巌流〈秘剣・燕舞(つばめまい)〉。

 シン・巌流における二つの秘剣の内の1つです」

「ひ、秘剣……二つしかない秘剣を私に!? 待って待って。

 晴蓮くん……秘剣なんでしょ? 秘剣って事はさ、奥義とかそんな感じのヤツなんでしょ!? そんなものを私に教えてもいいの?」

 慌ててるなー、当然と言えば当然だけどさ。何せ秘剣だからねぇ、奥義……で良いのか? 

 

「はい、何一つ問題ありませんよ。それに、さっきも言いましたがこの技は庵さんに適しているんです」

「そ、それでもさぁ……」

 

 晴蓮は「あはは」と笑う。しかし歌姫を正眼に構え「庵さんなら必ずモノにできます、僕が保証します」と言いきった。

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「…………分かった。私だって強くなりたい、皆の……晴蓮くんの足手まといになりたくないもの。

 晴蓮くん、これから三ヶ月の間よろしくお願いします」

「はい、任せてください。必ず僕と甚爾さんが3ヶ月かけて鍛えます」

「あれ? 晴蓮くんだけじゃないの?」

「はい、甚爾さんと言う方にも手伝ってもらいます」

 手加減に手加減するのを言っとかなきゃ、下手したら、うん。視ないようにしよう。

 

「あぁ、そうだ庵さん、稽古は加茂家で行いますので準備しておいてください」

「え"、晴蓮くんの家でやるの?」

 

 チョコレートを食べながら「その方が都合が良いですから」と伝えたあとお茶をズズと啜り「やっぱり美味しいですよねココのチョコレート」と他人事のように歌姫と話す。

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「では、庵さん。二日もあれば準備できますよね? 2日後に使いを寄越しますね」

 

 歌姫は呆然としながらも「あ、うん。分かった、やっとくね」と言うしかなかった。

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「この女が稽古相手か? 弱ぇな」

「甚爾さん、そう言う事は本人の前で言わないでください。庵さん、こちらの方が甚爾さんです」

 

 甚爾は頭を掻きながら

「あー、加茂(・・)甚爾だ、コイツ(晴蓮)の師匠で、今日からお前さんの臨時師匠なる。

 ま、死なねぇようにするし死なねぇように頑張れ」

 んー……大丈夫かなー……きっと大丈夫でしょ、俺がいれば大抵の怪我は治せるし、いっちょ気張りますか。

 

「加茂? 晴蓮くんって長男よね?」

「はい、甚爾さんは義理の兄になりますね。さらに言えば義理の妹達もいます」

「義理の妹達?」

「双子なんです、妹達は。まぁ、色々あって加茂の養子になりました」

「(い、色々……あまり聞いちゃダメな感じかしら)」

「ああ、ちなみに甥っ子もいます。甚爾さんのお子さんですね」

「へぁ!? 甥っ子?」

「はい。可愛いですよ、妹達の方がもっと可愛いですが」

「バカ言うんじゃねぇよ、俺の息子達(恵と司)の方が可愛いに決まってんだろが」

「(二人とも仲良いのね、本当の兄弟みたい。で、でもこれからこの二人に稽古つけてもらうのよね、優しそう(・・・・)な人だし大丈夫そうかな)」

 

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「はぁ、ひぃひぃ……うぁ!」

 

 裏庭をヨロヨロと走っていた歌姫は自分の足に引っかかり派手に転んだ。

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「なぁ、晴蓮……マジで鍛えんのか?」

「基礎体力は最低限で構いませんよ、勿論あるにこした事はありませんが、庵さんの術式を前提に考えればそこまではいりませんね」

 

 晴蓮は何か書類を見ながら「まぁ、ここを三十周ですかね。それくらいを走っても疲れなければ文句無しですかね」と計算しながら話している。

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「(三十周ねぇ……ま、あの女ならギリだな)」

「ひぃひぃ……何この地獄……これ、を……三ヶ月もやるの……(いいえ、庵歌姫。やってのけるのよ、一人でも戦えるように!)」

「どうぞ、庵さん。僕特製の栄養ドリンクです」

 

 歌姫は息も絶え絶えに「ありがとう」と言ったあと飲んだが勢いよく吹き出した。

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「な、ナニこれ……スゴく不味いのだけど」

 

 口の端から濃い緑色の液体を滴しながら晴蓮に聞く。

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「味はあまり美味しくないですが、効能は確かですよ、何せ僕の特製ですから」

 

 ニコニコとしかし全部飲んでくださいね? と圧が見てとれたと、歌姫は後に語る。

 裏庭を十周ほど走り終えた歌姫に近づき告げる。

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 一通り鍛練を見て「では、休憩にしましょうか。そうですね……一時間くらいかな」と伝え「やっと……マトモな休憩……(キツイ、キツイけどやり抜けば私だって強くなれる、コレなら絶対)」と自分を奮い立たせる歌姫をよそに「休憩後からはシン・巌流なので僕が稽古をつけますね、何も難しい事はありませんのでご安心を。さぁ、やりましょうか」

 

 歌姫は短く、そして力強く「お願い」とだけ晴蓮に言う。

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「まず始めにシン・巌流がどの様なモノかを説明します。

 以前話した通り、シン・巌流はシン・陰流を骨子編み出しました。であれば当然、簡易領域の性質も有してます。

 そしてソコに御三家の秘伝『落花の情』を加えたモノになります」

「落花の情? …………えっ、待って。今御三家秘伝って言ったの!?」

 そりゃまぁ驚くよね、御三家秘伝だもんね。

 

「はい、御三家秘伝ですね」

「そんな凄そうな技教えてもいいの?」

「当主の僕が教えるので問題無いんじゃないですかね、それにオリジナルのモノをかなり改造してありますし、大丈夫ですよなのでお気になさらず」

「(い、良いのかしら……晴蓮くんが良いって言ったし良いわよね)」

「百聞は一見に如かず。と言いますし、庵さん今から何度か見せますので何でもいいですから気付きを得てください」

「分かった、お願いします」

 さぁ、庵さん。頑張っていきましょう。

 

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「それでは、手本を見せますね」

 

 深く呼吸をし一拍おいて「シン・巌流〈雀刺し(すずめさし)〉」と呟きと共に、1歩踏み出し斬りつけながら突進する。

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「これが……シン・巌流。すごい……」

 

 技に見惚れ、技術の完成度にも見惚れる。

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「これがシン・巌流の基本の技です。そして、庵さんに習得して欲しい技を今から見せます」

 

シン・巌流〈秘剣・燕舞(ひけん・つばめまい)

 

 踏み込まれた足から流れる水の様に動き、下から斜め上に斬り上げそのまま舞う様に計六つの斬撃を振るうその様は、まさしく剣舞であった。

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「凄く綺麗……太刀の一振一振に無駄が無い、全てが繋がって相手を斬る技じゃない様に見える。(確かにコレなら私の術式に適してると言っててもおかしくは無い。

 私の術式、単独禁区(ソロソロキンク)は呪詞、掌印を舞という儀式の一切を省略しない術式……この技を組み合わせれば術式と攻撃を両立させながら行える。

 いいえそれだけじゃない、術式を終えた後も剣術として使える、本当に凄い)」

「最低でもこの技を習得してください。欲を言えば三つ、減らしても二つは習得して欲しいですね」

「(か、軽く言うわね晴蓮くん)」

「あー……後は体術もかな? こっちゆっくり覚えましょうか」

「体術も? 今もある程度は戦えるわよ?」

「その『戦える』はどの程度ですか?」

「(どの程度って……それは……)」

「呪霊を祓(と戦)えますか?」

「!? それ……は、できない。逃げる時間を稼げる程度、ね。(私、決めたハズなのに……自分で戦えるようになるって……なのに、考え方が変わってない)」

「いきなり考え方を変えるのはとても難しいと思います、ゆっくり変えていきましょう。庵さん」

 まぁ、性格を変えるようなモノだしねぇ、昨日今日で変わるワケが無い。

 でも、それを乗り越えないと上へはいけない。

 

「ええ! 任せて。今までの古い考え方を取り払ってやるわ!」

「はい、頑張りましょう。呪霊を体術(ゴリラ力)で祓えるくらいに」

「(私だって、やれる。いいえやってのけるのよ、ところで体術で祓えるのかしら)」

 

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「(はぁはぁはぁ……疲れた、でもココで立ち止まらない。私は一つ上の段階(ステージ)に立つ。そのためにも必ず習得してみせる)スゥー、フゥー……シン・巌流! 〈雀刺し(すずめさし)〉(次!)はぁぁ……シン・巌流〈秘剣・燕舞(ひけん・つばめまい)〉!」

 

 完璧、とは言い難いが稽古を始めた時よりかは淀みなく木刀を振るえていた。

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「んー……まあまあ、かなぁ」

「あれでか?」

「コレは一朝一夕でできる様な技術じゃありませんし、これからですよ、これから」

「ふうふう、ふー……よし! もう一度。何度だって、やってやる」

 

 何度も何度も刀を振るい、技を磨き練度を精度を上げる日々を過ごしていく。

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「アー、今日からは俺も稽古に加わる。

 んで、だ。お前には俺から逃げてもらう」

「逃げる?」

「そうだ、逃げるんだよ……死ぬ気でな」

「それだけ、ですか?」

 そりゃまぁ驚くよねー、ただ逃げろってさ、でも本気で逃げなきゃ、ねぇ。

 

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「いーやー、待って待って待って! ダメダメダメ。死ぬ死ぬ死ぬ!!」

「そらそらそらぁ! 逃げろ逃げろ、逃げねぇと死ぬぞ! おらぁ!」

「ひーー、ちょっと待って……体が、追い付かな……い」

「辛い、本当に辛い、でもやるって決めたのよ、死にそうになっても……やりきってみせるんだから」

 

 四つん這いになりながら嗚咽を漏らしてしまう。

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「…………今日はコレで終いだな。一ヶ月、最低でも半月はやるんだとよ。お前さんの覚え次第で増えるらしいが……まぁ、頑張れ呪術師」

「(半月、長いと一ヶ月……私次第で更に延長。頑張らなきゃ)」

「どうぞ、庵さん。コレ飲みながら一時間休憩してください、休憩後は裏庭の内周を10周走ってくださいね」

「(お、鬼ね……晴蓮くんって。でも……これくらい追い込まなきゃ強くなれないものね、頑張れ私、泣くな私)」

「どこまでやるんだ?」

「甚爾さんから三十分逃げきれるまで、ですかね」

「鬼だなお前」

 失礼な、呪術師の生存率を上げるためには必要な事なのに。

 

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「ーーー単独禁区(ソロソロキンク):シン・巌流……〈秘剣・燕舞(ひけん・つばめまい)〉」

 

 庵歌姫はついに術式を使いながら〈秘剣・燕舞(ひけん・つばめまい)〉を舞って魅せた。技の練度は晴蓮には及ばないまでも術式と併せるまで習得せしめた。

 歌姫が自信を持つのに充分な出来事であり、また歌姫の戦力の底上げにも成功した瞬間だった。

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「やった……できた! 私。 やれた……私にも一人で戦える様に、なった」

 

 大粒の涙を流し静かに泣いていた、やり遂げた事に、そしてこれからは自分だけで戦える事が嬉しいくて堪らなかった、泣くのを我慢できなくても仕方の無い事なのだ。

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「おめでとうございます、庵さん。見事成し遂げましたね。

 僕の方から呪術総監に一級への昇級を推挙しておきます」

「え……ほ、本当に!?」

「はい、僕からの推挙なら総監部も無視はできないでしょうし、何かしらするんじゃないですかね」

「私が……一級、なれる……かしら」

「今の庵さんなら問題なく一級呪霊程度なら一人で祓えますよ、絶対に」

 庵さんには悪いけど条件云々は置いといて、特級までの強さは現時点では無い。

 それでも一級は確実に祓える実力は身に付いてる。

 

「あ、それとコレをどうぞ」

「コレは? 派生技指南書?」

 今の庵さんならコレを渡しても問題なく習得できるハズだ、習得すればさらに戦力も生存率も上がる、一石二鳥だ。

 

「コレはシン・巌流の派生技的なモノを記した指南書になります。

 勿論、庵さんに適した技を選別してあります、どうぞ稽古完遂のプレゼントです」

「あ、ありがとう晴蓮くん? 私、これからも鍛練頑張るね」

「はい、応援してます」




 甚爾さんの猛攻から安全にそして確実に逃げたり避ける事が出来たり万が一にも反撃とか出来たら一級呪霊くらい祓えるよね。

 修正前に突然誕生した恵くんの弟、ここで産まれていた?
 もともと後付けだからね!!なので矛盾が生まれる。となると何歳差になるんだ?
 設定とは突然生えてくるもの。
 恵くんは真希達の1つ下なので1歳?弟くんが生後まもないくらいの年子なのかな?頭が混乱する。
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