その血が歩む道すじ:修正版   作:亞忌羅

22 / 84
 大好きな可愛い妹達とのデートの筈が…………。






━━━━━━━━━━━━
 それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。


二十二話

「何で君がいるの?」

「ハルがどっか行くって聞いたから、てか未来を視てんだから知ってたんじゃ無いの?」

「………せっかくの可愛い妹達とのデートだよ? そんな事するワケ無いじゃん」

 誰だそんな事言ったのは、直毘人さん……は無いな……となると

 

「冥冥から聞いた、色々」

 デスヨネー、恐るべしマネーパワー。あの人なら言いかねん、いや絶対言うな。

 

「それとさ……ハル、隠してる事……あるっしょ、言え、今言えば許す」

 あー、アー……アレの事だよねー……やっぱり言ったのね冥冥さん、マネーイズパワーってか。

 

「んー。とりあえずは、さ。

 悟、遊園地……楽しもうよ、2人も楽しみにしてるしさ」

 

 ジト目で晴蓮を見ながらタメ息を吐き「ま、先にそっちスッか。ハルのは後で問い詰めりゃいいし」と言い遊園地に4人で向かった。

 ━

 

 

 ━━━

 

 ━━━━━

 

 ━━━━━━━━

 

 ━━━━━━━━━━━━

 

「何気に1番はしゃいでたねキミ」

 はしゃぎ疲れ眠る双子を大事そうに前と後ろで抱え上げ、悟に問い掛ける。

 

「オレさ、こーゆーとこ来んの初めてナンだよね、今まではどっか行くにも家の連中が付いて回るから出かけんのもイヤになってたんだ。

 でもハルと知り合って、ハルがオレと同じくらい強くて、そっからだな出かけんのがイヤじゃ無くなったのは。

 今日みてぇにさ、ハルがいるから家の連中に来る必要ねぇよ、来たらぶっ飛ばすって言ったらさマジで来ねぇの、ウケるよな」

 

「……キミのそういうところは凄いとは思うよホントに」

 行動力とはまた違う何かがあるよね君は、それと五条家に皆様、お疲れ様です。

 

「んで? これからどーすんの、帰んの?」

「せっかく東京に来たんだよ、日帰りはもったいないから何泊かするさ」

 せっかくの東京、楽しまなきゃね、それに直毘人さんに秋葉原に行ってテキトーにアニメ買ってこい言われてるし。

 

「泊まるって、どこよ」

「んー、高級ホテルも良いけど……それでは面白くないのでビジネスホテルにしました」

「何ソレ?」

 キミはモノを知らなすぎでは無いか? ……まぁ、僕ら御曹司? 的なものですからねぇ、知らなくても仕方ないか。

 

「分かりやすく言えば質素な宿かな」

「ふーん、まあハルが選んだならどこでもいいよ」

 見たら驚くだろうなー。

 

 ━━

 

 ━━━━

 

「ナニこれ、ホテル? コレが?」

「だから質素だって言ったでしょ、でも楽しめると思うよ」

 

 ━━

 

 ━━━━

 

「うお! なんだコレ! すっげぇショボいし味もいつもと違げぇ」

 

 楽しそうでなにより、ただーー

「あまり大きな声を出さないでくれるかな、2人が起きちゃうからね」

「わりぃわりぃ、こんなん初めてだからさテンション上がる」

「ね、楽しいでしょ。こういうのも知って損は無いと思うよ悟君、ここ大浴場も有るみたいだし後でいってみようか」

 反応の予想はつくけど。

 

「……ハル、コレはなに?」

「だから大浴場。真希、真依お兄ちゃんが体洗ってあげるからね」

「家に有んのと変わらねぇじゃん、つか家のよりちっさくね?」

「僕らの方が特殊なんだよ、これが世間一般的なモノなのさ」

「狭めぇ! 部屋が狭めぇぞ! ハル」

「これでも広い方なんだよ、悟君」

 

「わー、きゃー」と部屋の中を走り回る双子達を見ながら「これが………一般的な幸福」とボソリと呟く。

 ━

「でさー、ハル。話してもらおうか、オレに隠してた事」

「あー。忘れてるかなー、って期待してたけど……無理だよねー」

「当然、ねぇハル。

 オレに隠すって事はさ、後ろめたいって事つましょ? 何したのハル、オレにも言えない事なのか……」

 おおお、珍しく寂しそうにしてる、なんか罪悪感がフツフツと沸き上がる。

 

「そう言うワケじゃないんだよ悟、ただコレを話すには僕の術式の性質を詳しく説明しなきゃダメなんだ」

「術式の開示、か……確かにそれは言いにくいな、ハルの術式は相伝の原型とか言われてるしその内容は御三家にもあまり知られていない。

 だから話せば当然、術式の開示になる」

 そうなのだ、呪具を呑み込んでも問題が無い事を話すには開示しなきゃいけない、しかし『あの家で』話すのはリスクが過ぎる、あまりいい未来と世界が見えなかったからね、でも今回はベストタイミングだよ悟。

 

「まぁ、そう言う事だね。だから最初に話すのは悟にしたかった。

 でもタイミングが合わずにいた、でもね、今日は最高のタイミングだ、この場所がね」

「? どーゆー意味で言ってンの」

「そのままの意味さ、加茂家は総監部(腐ったミカン)の人間が多い、僕としてはアレらに知られたくない」

 

総監部(腐ったミカン)どもか……確かにアイツらに知られるのはイヤだな」

「それに、僕が何度も視た未来と世界は加茂のお歴々(脳に蛆の湧いた阿呆ども)も必ず出張っきた、しかも厄介な事ばかりおきてたからね。

 どうにか避けられる世界を視た結果ここなんだ」

「ハルってさ、どんだけ先までの未来視れんの?」

「んー。今は頑張って1週間が限界かな、だからここ最近は常に視てた。

 そしたら僕にとっていい世界が視れたんだよね、だからぶっちゃけ今日君が冥冥さんから聞いて来るだろう日だっんだ」

「やっぱり視てんじゃん」

「そりゃね、タイミングを見計らう必要があるんだし、いやー助かったよ本当に、冥冥さんが今回の行動をするのは数少ない世界だったからね」

 ホントに助かった、正直話してくんねぇかなって思うくらいだし。

 

「さあ、悟。

 今から僕の術式を全部話そうか。なに、時間は沢山あるからね」

「(ハルは未来が視えるからか警戒心が強い、そのため常に何かを警戒している。そのハルが今日がいいと言うなら、そうなんだろう)うん。いっぱい話そうぜハル」

 

 ━━

 

 ━━━━

 

「まずは順転の事から話そうか」

「そっからかよ?」

「悟にも順転を詳しく言ってないからね」

「マジかよ、ソコも言ってねぇのかよ」

 小難しいからね、この術式って。それに……ねぇ。

 

「さ、話を戻そうか、僕の術式『血漿操術』の本質は分離だ」

「分離って何を分離すんだよ」

「そりゃ血液に決まってるじゃん、加茂の相伝は血液に関するからね。

 であれば当然、僕の術式も血液を別の物にして操るのさ」

「でもさハル、血と別の物を操るって言ってっけどさ、ハルの術式って赤いじゃん」

「ソレは僕が未熟な証拠さ。

 本来なら血液を分離させ血漿と呼ばれる薄い黄色の細胞外液(内液)を操る、ソコで漸く『血漿操術』として成立する」

 ホントにややこしいよね、この術式。

 

「めんどくせ」

「だよねぇ、ホントに面倒くさい。でもだからこそ拡張のしがいもあった」

「どのヤツが拡張術式なワケ」

「……今まで使ってたヤツ全部だね」

 俺めっちゃ頑張って拡張した。

 

「はぁ!? アレ全部拡張したヤツ!? そんなんありかよ」

「できてるからねぇ、アリなんじゃない? それに頑張ったからね、順転って扱いづらいくてさ」

「いくら頑張ってもあんなに作れねぇよフツーは、それに順転だと扱いづらいってどーゆー事だよ」

「血漿って言うのは複数の物質でできてるんだけど、多すぎて逆に扱いづらいんだ」

 医学書読んだけどマジで難しい、理解できん。

 

「多いってどれくらいあンの?」

「確か八種類だね、コレを1つ1つ別個に認識して操るからねぇ順転って。それに天与呪縛も絡んできてマジで面倒くさいんだなコレが」

「多すぎだろソレ」

 ホントそれ、沢山あれば良いってワケじゃないっての。

 

「当然使えるだろうけど……ハルはさ、術式順転は使えんの? それと天与呪縛が絡む術式順転ってナニ?」

「……まぁ、そりゃね。スッゴい扱い上に絡んでくるのは時間(空間)? 関係かな、ほらこの事は前にも言ったでしょ?」

「アー、未来云々ってやつ? ソレで何ができンの、ハルの順転」

「んー、ある種の身体強化……で、いいのかな?」

「フィジカル上げるだけ?」

「……まぁ、簡単に言えばそうなるかな」

 強化と言えば強化だし……間違っては無いよね。

 

「ソコで、だ。そんな面倒くさい順転を使うくらいなら拡張しちゃえって考えたのさ」

「そんであんなに拡張術式作ったと?」

「うん。それに僕の術式は拡張性が高くてね、と言うよりはおそらくだけどこの術式は拡張前提だろうね。

 さっきも言ったけど僕の術式順転の本質は『分離』だ。つまり、1つのモノを2つに切り離す」

 まぁ、俺の術式は反転術式在りき? の生得術式かもしれないし、何せアレだし。

 

「拡張しやすい術式だとして……切り離してもさ、あんな風に成らなく無い?」

「ソコは自由な発想力と柔軟な解釈さ、僕の術式順転『分離』それによって発生する八種類の物質。

 そしてそれらを骨子に拡張していった。

 例えば脂質は脂、脂なら燃える。つまり血漿の1つである脂質は燃えるモノである……みたいにね」

「いや、無理があるくねソレ」

「それこそ自由な発想力と柔軟な解釈が物を言うんだよ。

 僕たち呪術師はデタラメな存在だ、なら扱うモノもデタラメで在ってもおかしくは無い」

「……ソレができんのハルくらいだろ」

「呪術師の頭は固いからねぇ、もっと柔軟になれないのかね」

「んじゃ他のヤツはどうやってんの」

「んー、血液は冷凍保存できる。なら、呪力で血液を凍らせる事もできるのでは? て事でやったら凍る(血漿)ができた。

 後は血漿には血液凝固因子と言われる血液を固まらせる物質が有る、つまり血漿は固められる、硬く固められれば剣にも盾にもできるのでは? と考えた結果、質量? 重量? の在る拡張術式が完成した。

 ほら、悟も見たことあるでしょ? 僕の盾、アレもこの拡張術式だよ、ついでに言えば堅さの段階もあるね」

「えー……何それ、ワケ分かんねぇ」

 難しいよね、自分で言っててもワケ分からん。

 

「悟、もっと柔軟に考えようよ? 術式なんてモノは連想ゲームさ、連想ゲーム。術式Aは術式A'と考えられるなら術式A"は術式A^になる、つまりこの術式はAAじゃん。はいできた拡張術式AA」

「そんな簡単にできねぇよ」

「何故できない」

「マジでハルってさデタラメだよね」

 嬉しそうに言うね、君。俺としては複雑なんだけど。

 

「じゃー、次は術式反転にいこうか」

「おっ、やっと反転の話し?」

 何故そんなに楽しそうなのか、まあ気になってたんだし、こんなもんか。

 

「端的に言うと順転が分離ならその反対は融合や混合・統一になる、と僕は判断した。

 だから呪具を呑み込んで術式反転で体内に入れて融合し肉体と統一する。

 ただ、その過程で呪具が有する毒も取り込んでしまうとも分かっていた。だから取り込んだ毒は順転で分離する……と言った感じだね。

 だから身体に影響と言うか負担は無いかな。さらに言えばあの宝玉は今僕の肉体と完全に融合してるから、身体のどこからでも宝玉内の呪具を取り出せるね」

 分離した毒はそれはソレで使えるし。

 

 すると「ほら」と手の中から金剛杵を出現させる。

 ━

「よく分からん、んで肝心の宝玉はどうやって出すのさ」

 そんな一言終わらないでよ。

 

「ああソレはね、1度融合した肉体から順転で分離させてそのまま吐き出すだけだね」

「だけじゃねーよ、出すとき呪具の毒はどーなんの」

「ソコはほら、僕は『最優』だからねどうとでもできるさ。

 兎に角、僕の体には何1つ悪影響は無いよって事、OK?」

「んー。まぁ、そこはオッケーにしてあげる、次はハルの術式反転は何ができんの?」

 あー、ソレきになるよねぇ。

 

「んー、そうだねぇ……順転は分離させ体外で操るのであれば、反転は分離させたものを体内で操る……てな感じ?」

「(ハルはいったい何を言ってるんだ……ああいや、考え方としては間違って無いのか? ソレで何ができんのさ」

「んふ、他人(拡張で)を操れる。まぁまだ未完成だから思考誘導程度だけどね」

「はあ!? 何それ、未完成とは言え他人を操れるってマジかよ!」

 あっはっはっは、驚くよねー。

 

「事実できてるし、僕の術式反転はそんな代物なのさ」

「……オレには使って無いよね?」

「今のところはね、悟が何かしない限りするつもりも無いよ」

 

 悟はニカっと良い笑顔で「なら、今もこの先もナンも問題ねぇな」と朗らかに笑った。

 ━




 晴蓮くんの術式順転は身体強化ではあります、少々特殊ですが。

 それと以前、総監部達に術式反転の拡張を使い、血漿或いは血清を汗孔から霧状に噴出させ呼吸と共に吸わせる事で、晴蓮くんの術式反転の影響化に有ります、うーん反則。
 ただ1度に吸わせる量は残穢やその他諸々の関係上、僅かですので何度も行う必要が有る訳ですが、晴蓮くんは立場上何度も上層部や総監部に会えます。なので彼らは晴蓮くんの術式を何度も受けて脱け出せない程に術中に掛かり既に手の平の上という事に成ります。おお、怖い怖い。
 果たして晴蓮くんは、どの術式をどれだけ使ったのか、どこまでの人間にどの様な術式を掛けたのか、知っているのは晴蓮くんだけです当たり前ですが。怖いですねー。
 うーん恐ろしい、味方側がして良いやり方じゃないですよねコレ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。