その血が歩む道すじ:修正版   作:亞忌羅

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 ペストマスクはカッコいい。






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 それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。


二十九話

「反響定位って知ってる?」

「音を発してその反響によって周囲の物体の位置や距離、大きさなどを知ることが出来るってやつ……で、良いのかな」

「うんそれで合ってる。

 僕の場合は『音と『呪力』による反響定位での四次元世界(五次元世界)を認識し知覚・理解』出来るんだ、だから目が見えなくても何処に何が有って、何処に誰が居るのかが明確に分かるんだ。

 だからソコまで困りはしないんだよね」

「成る……程?」

「うんまぁ、口で説明されても分からないよねぇ。空間認識で姿形が見えてるから問題はないよ」

「呪力も見えてんじゃんハル」

「そうだね」

 

 ついでと言わんばかりに五条がもう1つの還り(恩恵)を言う。

 ━

「え、何、呪力も見えんの?」

「見えると言うかなんと言うか……んーとね、呪力を匂いで嗅ぎ分けてる? になるのかな」

「嗅ぎ……分ける? どうやって?」

「コレも天与呪縛の還り(恩恵)の1つなんだ。匂いで誰の呪力かが識別出来てね、勿論呪霊もね」

「えー何それ、反則じゃん」

「そりゃあ反則じゃないと困っちゃうよ、天与呪縛なんだから」

「(天与呪縛……生来の縛り、それが齎す(もたらす)犠牲と恩恵。彼は、彼はどれだけ困難な人生を歩んできたんだろう)」

「他にはなんか有んの? 天与呪縛」

「他かー沢山有りすぎてさ、また今度で良い?」

「そんなにあんの」

「えーと、3つ……あーイヤ、今1つ増えたから4つか」

「うげ、そんなに有るとかヤバくね」

「あっはっは、ヤバイねー」

「加茂くん、気になってる事が有るんだけど聞いても良いかい?」

「うん? 僕は構わないけど、何かな夏油君」

 助け船かな、これは。有り難く乗っかろう。

 

「その眼鏡、度が入って無いよね?」

「ああこれかい、入学式の前に友人から貰ってね、最近色んな方法でモノを見れる様にしてたんだけど、コレを貰ってね中々いいモノ(呪具)を貰えたよ、中々どうして造りがいが有る」

「えっとさ……失礼だけど、加茂くん。君は全盲なのに眼鏡は要らないんじゃなのかな」

「ああそれね。色々有って呪霊の式神化が出来る様になってね、それで蠅頭を使役して視覚を共有して物を見る事に成功したんだ。まぁそれ以外の方法で視れるんだけどね」

「(!? 視覚の共有!? 呪霊操術の私でさえ出来てないのに……彼は出来るのか……なんで、そんな)」

 

 呪霊操術の術式を持つ自分が出来ない事をしてみせる晴蓮に驚きと困惑そして憧れ。

 しかし黒い感情が心を過るが己自身は気づいていなかった。

 ━

「それで加茂くん……別の方法って何か聞いても良いかい」

「あぁそれ、僕には未来が視れるんだ」

「は? なにそれ、比喩的表現?」

「いいや、そのままの意味さ。僕には未来が視える、だから困らないと言えばホントに困らないんだよね」

「……それって常に見えるの?」

「見ようとすれば視れるね、裏を返せば視ない限り何も見えないって事だね」

「加茂くん、何か困った時は私に言って欲しい、可能な限り力になるから」

 優しいね、怖いほど優しい人だ気を付けておかないとダメかなこれは。

 

「あはは、ありがとう夏油君頼りにするよ。

 ねぇ夏油君、君のこと下の名前……傑君って呼んで良いかな? 僕のことも名前で呼んでいいから」

「ああ! 勿論良いよ、じゃあこれからは晴蓮って呼ぶよ」

 

 和気藹々と新たな友人ができる一方で気にくわない男が1人ここにいた。

 ━

「は? なに言ってんの、ザコのクセにハルを名前で呼ぶとか何様?」

「じゃあ君は晴蓮の何なのか、是非教えて欲しいね」

「オレとハルは幼馴染みでしかも『最強と最優』の最高コンビ。

 オレとハルがいればナンでも片付く特級コンビに決まってんじゃん、ザコ術師」

「へぇ『最高(最強と最優)』コンビねぇ。

 君はどっちだい? 最強? 最優? 教えて欲しいな」

「そんなンも知らねーのお前? オレが『最強』でハルが『最優』」

「へぇ、じゃあ見せてみてよその『最強』ってヤツ」

 あっるぇ……なぁんでこんな事になんの? 悟がなんか変なんだけど、何があったらそうなるのさ。

 

「うっは、キッモウケる~。撮っとこ、てかさー加茂クン」

「うん? 何かな」

「アレなに?」

 

 顎に手を置き少し考え「僕にも分かんないかな」と本音を伝えた。

 ━

「当事者置いてけぼりとか、マジウケるんだけど」

 んーどうしようかな、俺としても彼の術式は気になるし、かといって悟にヤらせると被害が大きくなるだろうし……どーすっかなー。

 

「悟」

 

 加茂晴蓮から発せられた一言に五条悟は肩を大きく揺らし気まずそうに目を向けた。

 ━

「悟、手合わせをするのは良いよ。でもね君は術式を使わずにやるのが条件だ、ヤりたいなら体術だけでやりなさい。

 君も特級の1人……それくらいのハンデが有っても問題ないだろう?」

「………よし。ハルの許しもでたし……表出ろよ在野の術師、格の違いを教えてやるよ」

「ハンデ有りなのは釈然としないけど、教えてもらおうかな? 『最強』ってヤツをさ」

 まぁ、この辺りが落としどころかな、ま。悟がやり過ぎないよう見てればいっか。

 

「入学そうそうケンカとかウケる、バカじゃね」

「ホントにね、なに考えてるんだろうね」

 

 呆れながら「マジでそれ」と興味が有るのか無いのかどちらともとれる返事をし、今からケンカをするであろう2人を見る。

 ━

「2人ともやるなら校庭でね室内でやると物が壊れちゃうからね、ほら、行った行った」

「……加茂クン結構楽しんでる?」

「それなりにね、それに傑君がどんな術式かも知りたいしね」

 

 ━━━

 

「んー……あのさ加茂ク「うん、良いよ」(は? 何で何が良いよなの?)……私まだなにも言ってないんだけど」

「未来を視たからね、だから何を言おうとしたのか分かってたんだ」

「へー、便利じゃんソレ、どれくらい先まで視れんの? 晴蓮……んーなんかしっくりこない、じゃあセイでよろしく、これも視えてた?」

 

「じゃあ僕も硝子って呼ぼうかな、それとソコまでは視てないね、基本的に数秒から数10秒先までしか視ないんだ。

 後、どれくらい視えるかだったね、うーん、そうだねぇ……最近は頑張れば1ヶ月くらいまでなら視える様に成ったね。昔はもっと短かったよ」

「ふーん、おけおけ。それで? そんだけ見るとなんかあんの」

「スッゴい疲れるからしないんだ、それに1、2分。長くても5分も視れば大抵の事に対処できるから視る必要感じないんだよね」

「へー疲れるんだ、あんま使い勝手いい訳じゃないんだね、どんくらい疲れんの?」

「1週間くらい寝こむ程度には疲れる」

「それは疲れるって言っていいレベルじゃないでしょ。(1週間寝込むって、相当じゃん)」

「あっはは、違いない。お、あの2人始めるみたいだね」

 さぁ、どんな術式で、どれくらいの強さなのか見せてくれるかい傑君。

 

「それよりさ、呪霊と視覚共有ってどうやんの」

「んーと、何と言うか……ガッとやってバッとやると出来る……的な」

「何ソレ意味わかんないんだけど」

「あっはっは、だよねー。でも言語化がしにくくてさ、僕としては理論的にやってるんだけど……言葉で説明するのが難しいね」

 

 晴蓮の意味の分からない説明に混乱しながらも聞きたい事聞いていく。

 ━

「(天才肌ってヤツか)良く分かんないけど……その眼鏡はどーすんの」

「この眼鏡と式神化しているこの蠅頭たちをくっ付けるんだよ」

「(えっ、ナニそんな事できんの、コイツ)」

「そんな事できるのかって顔してるね、それができるから僕は『最優』と呼ばれているんだよ」

「セイってさー……もう何でもありじゃん。(『最強と最優』この言葉は呪術師に関わっていればイヤでも耳にする、どちらも規格外の怪物……成る程確かに、怪物だ)」

 

 今一度、呪術界において『最優』の呪術師と呼ばれる人物のデタラメさを痛感した。

 ━

「あー……それでセイはさ、どっちが勝つと思う?」

「勝つのは悟君だろうね、後は傑君がどこまで食らい付けるか……かな」

 ちゃんと見てるよ2人とも。

 

「でもさー幾らあの『五条悟』でも術式無しってさ、流石に厳しくない?」

「あはは、僕たちが術式だよりの術師だとでも思ってるの? それに彼はあの『五条悟』だからね、呪術界に席を置く呪術師ならこれで納得できるでしょ?」

「んー、まぁ確かに『五条悟』の事は知ってるけどさ、それと術式だよりじゃないってどういう意味?」

「見てれば分かるさ。ほら、始まるよ『最高(最強と最優)』コンビの1人『最強』の戦いが」

 

 ━━

 

 ━━━

 

「先手譲ってやるよ、オレ『最強』だから(ま、何しても意味ねーけど)」

「そうかい? なら遠慮なくいこうか、赤鬼・青鬼行け」

 

 夏油傑が呪霊の名前を言うと、この国で有名な鬼と言えば真っ先に上がるであろう2体の鬼を放つ

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「(!? 呪霊操術の使い手か! チッ、めんどくせぇ相手だな)」

 

 ━━

 

「へぇ、珍しいね。呪霊操術の使い手か。

 相手するの面倒なんだよねアレ、何せ手数が多いから何してくるか分からない」

「ふーん、私って基本前線に出ないから知らない」

「まぁ、君は治療要員だからね。前に出られても困るし、それが妥当な判断じゃない?」

 

 ━━

 

「あーめんどくせぇなぁ、つってもぶん殴るしかできねぇしな。

 はぁ………シン・巌流:格闘術〈獅子連撃(ししれんげき)〉」

 

 襲い掛かる2体の呪霊へと掌打と蹴撃のラッシュを繰り出し祓う。

 ━

 

 ━━━

 シン・巌流:格闘術は本来のシン・巌流の剣術を格闘術に置き換え成立させた肉弾戦特化の技術。

 武器が使えない場所、使えない時、使わない者、使えない者にシン・巌流を使える様にした技術である。

 ━━━

 

「なに? これだけ? やっぱザコじゃん。じゃ、オレの番ね。

 シン・巌流:格闘術〈仁王槌(におうつい)〉、ほら防いでみろよ〈刺々舞(ししまい)〉」

 

 数歩で夏油傑との距離を詰め寄るが、呪霊を呼び出され夏油傑との間に呪霊が立ちはだかる。

 しかし五条悟の怒涛の追撃と強力な貫手で突き崩され、さらに追撃を叩き込まれ容易く祓われた。

 ━

「(くそっ、術式無しでこの強さ……成る程『最強』を名乗るだけはあるね)」

「そら、まだまだ、シン・巌流:格闘術〈裡門頂肘(りもんちょうちゅう)〉」

 

 離された距離を僅か2歩で詰め低い姿勢から夏油傑の横腹に肘撃ちを繰り出す。

 ━

「(くっ、攻撃が……速い! そして重い、この距離は駄目だ一旦離れて体勢を整える)」

 

 夏油傑は左腕と左足を器用に使い肘打ちを防ぎ、即座に新たな呪霊を出現させる。

 ━

「え? は? ナニあれ、あんなんありなの」

「あはは、体術は僕も彼も鍛えたからね、アレくらいできないとね」

「イヤいくら何でもアレは反則でしょ」

「そうでもないよ? 鍛えたら誰でもできるさ」

「(イヤイヤ、どんな鍛え方したらアンな風になるって言うのさ、どー考えてもあり得ないでしょ、アンな動き)」

「大鯰! 気を付けた方が良いよソレ、中々に鬱陶しいヤツだからね。(これで距離をとれる、何を出す、何なら通用する……まずはアレを使って……)」

「そー言うの負け犬の遠吠えって言……う、おあ! ンだよコレ、どうなった」

「中々に面白い呪霊だろう? 今の君……とても滑稽だよ」

「(コレ……実際には落ちてねぇな。落下するように錯覚してるだけか……つっても錯覚ってのが怖ぇのは良く知ってんだよとーぜん対処の仕方もな)落ちた錯覚をしてるだけなら怖くねぇな、ハルの方がよっぽど怖ぇしエゲつねぇからな」

「(大鯰をああも容易く乗り越えるのか!?)烟々羅(ゑんゑんら)化けろ」

 

 すると夏油傑の周りに煙としか言えない呪霊が現れ夏油傑を隠し周囲をあやふやにしていくと、ソコには複数人の夏油傑がいた。

 ━

「目眩ましなつもり? そんなんがオレに通用すると思ってんの? (オレの六眼の前じゃあんな無意味だけど……ああそっか、アイツ一般の出だったけ、じゃあ知らなくてもおかしくねーのか。

 フェアじゃねーしなー……一応教えてやるか)オレの眼って特殊でさ、呪力とか視れんだよねー……だからさ……どうする? お前の居場所。

 はっきり見えてンぜまだやんの? お前の勝ち目どー考えてもゼロじゃん」

「(呪力が視える? どう言う意味だ、さっき晴蓮が言っていた様な事が彼も出来るのか? ハッタリか? イヤ、あそこまで傲岸不遜な男が嘘をつくのか? これは警戒しておこうか)そうだね、このままだと私の負けは濃厚……でもね、五条悟、今はまだ負けてはいない。蟒蛇(うわばみ)

 

 その呼び掛け応じ大蛇が夏油の守る様にとぐろを巻き、尾の殻を鳴らし威嚇する。

 ━

「今度はでけー蛇か、これだから式神使い(呪霊操術)ってのはさー、はぁメンドクセぇ。

 んで? ソイツで攻めてこないの? ソンくらいでかけりゃオレくらいなら丸呑みできるんじゃない?」

「ははは、私は臆病でね。常に守りを用意しておきたいんだ、でもそんな事言うなら負けを認めればいいんじゃないかな? 来い、口裂け女。

 それと、五条某くん。(晴蓮)は君だけの人じゃない」

 

 子供の頃に良く聞いた都市伝説で有名な怪異、決まった質問を問い掛けそれに応じた行動をとる化け物、そしてこの呪霊は現れたと同時に周囲の領域を掌握した。

 ━

「私……ねぇ……私、綺麗?」

「(あ? なんだコレ動けねぇ、となるとこれはあの仮想怨霊の術式……簡易領域だな)」

「ねぇ……私、綺麗?」

「(成る程な。応答するまでお互いに不可侵を強制する簡易領域か……メンドイけど意味はねーな)ソイツが切り札か? でも残念、オレには通用しねーよ。それじゃ、さっさと片付けるか」

 

 

『シン・巌流:楽受の法(らくじゅのほう)

 

 




 旧版より大幅に変更、夏油君に暗い影を落とす。


 領域対策の技名、変更しました、何となくこっちのほうが名前的にはソレっぽい。
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