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それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。
「良い妖怪を手に入れた。
後は狐狸系のも手に入れれば嬉しいんだけど、妖怪呪霊って等級低いんだよね~。
喋れるし術式? 持ってんのに何でだろうね、弱いからかねぇ」
本来なら俺が受ける事の無い
ホント~に仕方ないから低等級で尚且つ比較的安全な仮想妖怪呪霊を受けられるから良いんだけどね。
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「ご主人。いるぞ妖怪だ」
「みたいだね『ミア』何の妖怪か分かるかい?」
「……目当ての狐狸じゃない、猿だ」
「猿……か、となると。山彦か或いは木霊か? どちらにせよ有用な妖怪だ、是非とも調伏したい。
それにしても、意外と蠅頭が多いな。まぁどれだけいても問題はないんだけどすっげぇ鬱陶しい」
……鳥の鳴き声が聞こえない、その代わり呪霊の
ザコだがマジで多い、何匹いんだよウゼェ。
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静まり返る鬱蒼とした山のそこら中を飛びるきりがない程の蠅頭を祓い森の奥に辿り着くと、ソコには壊れた小さな祠があり中には
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「鳴子? ……何で祠に鳴子が? ………! ココにいるのは覚か! ソイツぁ良いねぇ面白いのを引いた。
是非とも欲しい……が、どうやって見つける………妖怪『覚』は心を読む、おそらく既に僕の心を読んだとなると出てこないだろうな……う~ん。
……うん面倒だ、辺り一面吹き飛ばすか!」
その言葉を聞いたのか一際高い木の上から慌てて何かが降りてきた。その見た目は毛むくじゃらな人程の背丈の猿だった。
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「待て、待て。今のは心の内から思ぉておったな人間。
止めろワシはもう何百年も人を喰ろぉておらぬ、本当だ。
この森に来た者らは少し脅かして去らせておる」
「それを信ずる証拠は?」
「……無い。だ、だが見ろ! この痩せこけたワシの姿を人間を喰ろぉておればこうは成らんだろう? そうだ、この体こそが証になろうぞ」
「……フム、嘘では無さそうだな」
確かに、人を喰っていればここまで痩せこけてはいないか……だが相手は妖怪、警戒は怠らずにしておこうか。
「警戒なぞ必要無い、斯も恐ろしくも尊きお方に護られし人間に嘘なぞつかぬわ」
「恐ろしくも尊きお方? ああ、
何とも律儀なお方だな。
「何があったかも何をしたのかも聞かぬ、故に人間よ。見逃してはくれぬか」
「……それはできない、だからこうしよう。
このまま人を喰らわずそのまま消えるか、僕に従属し式となりかつての力を取り戻すか……どちらを選ぶ」
「!? 何を……本気のようだな、しかし何故ワシが力を失いつつあると知った」
「妖怪『覚』が会話をしている事が有り得んでしょ」
「……賢しいな人間」
「賢くないと生きていけない界隈にいるもんでね」
「人間、貴様は陰陽寮のモノか?」
「それは古い言い方だね、今は呪術師だ」
覚は「さして違わぬであろうに」その言葉に肩を竦め「まぁ確かに」と返す。
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「それで、力が衰えたのは……人を喰うのを止めたからか」
「その通りだ。人を喰らわぬが故力は衰えた、だが悔いてはおらぬ」
「どうして止めた? 人間に情でも湧いたか? 妖怪風情が」
「……そうやも知れぬな………。
この森の麓で村ができ人間どもが住む様になってからそ奴らを見続けた。
そうしておったら人間どもは何をとち狂ったかワシを山神だの森の神だのと言いより始めた。
終いに人間どもはワシの為の祠を建て、ソコに山で取れた食い物を供える様になった。
ワシは零落した物の怪、故に信仰が集まれば一時ではあるもののワシは山神へと還れた。故にワシは人を喰らうのを止めたのだろうな」
確かに妖怪『覚』は山神の化身とする民話もある、信仰が集まれば山神に還れるのもおかしくはないか。
「あの祠は供え物をする為の祠なのか? なら何故中に鳴子があるんだ。
妖怪『覚』は予期せぬ出来事に驚き逃げる伝承がある、鳴子はその為の物じゃないのか?」
「アレはワシに供え物をした時に鳴らす物だ、ワシを追いやる物ではない。
現にアレが鳴った後、祠に出向けば供えてあった。時には餅も供えておったわ」
妖怪『覚』はかんらからと昔を懐かしむ様に笑っていた。
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「何故、麓の村人達はオマエを山神と奉った?」
「人間どもが来るまで山の獣を喰ろぉておったからな。
それが故に人間どもは麓に村を作ったのだろうよ、人間どもは獣を食らうが多すぎれば獣を恐れる。
何とも弱き生き物よな。結果的にとはいえ山の獣を減らしたワシを山神と崇めた、あの山には獣を治める山神がいる。と、人間は思ぉたのだろうな。
人間とは斯も珍妙な生き物よ………だが、だがワシはそ奴らを愛してしまった。
ワシを敬う人間どもを護ろうと思ぉてしまってなあ……それ以来、人を喰えぬ様になってしもぉたわ……だが悔いてはおらぬ。
人間は弱く脆く、短き時を生きる彼奴らをワシは慈しんだ村が無くなるまでな」
「村が無くなりその結果、オマエは妖怪『覚』としてまた落ちた。そして愛したが故に人を喰らわずその力は更に弱まった、か。
妖怪『覚』今のままではそう永く持たんだろうよ、どうする? このままここで果てるか、僕という人間の傍で僕を助けるか、僕はどちらでも構わない君の意思を尊重しよう」
「ワシを
「時代は変わったんだよ。無視しておけば勝手に死ぬヤツに手を出す必要は無い、時間と呪力の無駄だ。
で? どうする、果てるか生きるか好きにすると良い、明日この時間にまた来る。
その時までには答えを出しておけ、じゃあな」
「お、おい人間よ本当に何もせぬのか? …………何と、本心で思ぉておるわこの人間」
晴蓮は何とも無しに「じゃあね、また明日来るよ」と言い捨て、そのまま踵を返し山を降りる。
その道中に出くわす呪霊を祓いながら。
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「変わった人間も居るものよな、物の怪のワシを殺さず帰りよったわ。
……果てるか、生きるか……難題を押し付けおって、よもや『覚』を手玉にとるとはなぁ、げに恐ろしき人間よ……それが故にあのお方が護っておられるのやも知れぬな」
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とは言えどうしようか、たとえ俺が祓わずに置いておけば別の術師が来て祓うだけ……それは困る、かなり困る。
となると暫くはおとなしくしておけと言っておくか? どの程度おとなしくさせる、年単位で? んー、どーしたものかなー……違う山に行けっつってもいかんだろうし、悩ましいね。
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「お疲れ様です。加茂さん終わりましたか?」
「んー、微妙な所かな」
「へ? 微妙とはどう言った意味で……」
「ああちゃんと仕事はしたから安心して良いよ、微妙なのはこっちの話だから」
「は、はぁ。えと……では帳を解きます」
「うん、宜しく。僕は少し休んでから帰るよ」
「分かりました、お疲れ様でした加茂特級」
「じゃあね」と手を振りそのままどこかへ向かって行く。
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依頼があった山から数km先にあるホテルの一室、ベッドの上で寝転がる晴蓮のケータイが鳴る。
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「はいはーい、皆のアイドル晴蓮くんでーす」
「随分とゴキゲンじゃん」
「まぁねー」
「何か良いの見つけた?」
何て事のない呪術師同士の世間話、幾分か明るい五条の声にくくっと笑う。
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「何だよいきなり笑いだして」
「君のほうこそ嬉しそうだね、何か良い事でもあったのかい?」
「ああ聞いて驚け、傑が反転術式を習得した」
それは
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「!! ソイツは良い報せだね。そうか彼もソコまで至ったんだね、それで大丈夫だったのかい? 君だって親父さんを吹き飛ばすくらいにハイになってたし?」
「……アレはいい気分だったのに冷や水を掛けたヤツが悪い」
ソレをハイになってたと言うんだよ。
「まぁ、大変っちゃ大変だったな」
「どんな感じに?」
「サッイコーにハイに成ってた」
「あはは、やっぱりかー。死に際からの生還、呪力の核心の理解。
そして反転術式の習得……か、そりゃサイコーにハイに成るだろうね、ま、僕には分からない事だけどね」
そう、俺には分からない……確かに黒閃で呪力の核心を理解した。
俺も……死に際から生還すれば解るのかね、呪力の核心を……体半分吹き飛んでも死なん人間が死に際に瀕するのか? 甚だ疑問だな。
「ソレずるいよなー、反転術式在りきの術式とか反則でしょ」
「元より加茂家は血を操る一族だ、反転術式が初めから備わっててもおかしくは無いさ」
「ずっりぃ」
「それで、彼は術式反転は使えそうかい?」
「さーねー、知らね。本人に聞いてよ」
「それもそうだね、そうするよ。ああそれと、帰るのは明日の夜になりそうだから先に言っとくよ」
「はあ? 何でだよ、また無理するんじゃねぇだろーな」
「しないしない。ちょっとした話し合いの最中でね、答えが出るのが明日の昼前後なのさ。
だから遅くなりそうって話なだけ、そう言う事だから皆に宜しく言っといて」
「何それメンドクセー……まぁ、仕方ねぇからオレが言っといてやるよ」
「助かるよ、悟。僕はもう寝るよ、色々と疲れてね」
「そ。 無理だけはすんなよ」
「ハイハイ、分かってるって」
悟、君は俺の親か何かかい、全く。過保護だねぇホントに。
「それとハル……あー……イヤ何でも無い」
「? そう? じゃお休み」
電話口から「ああお休み」と優しい声が返ってきた。
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普通に考えて『覚』って色々とアウトだよね。