「それでは交流戦、開始!!」
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「いよいよ始まったね。さぁ皆、勝ちにいこうか」
「ま、オレとハルが出ればラクショーでしょ。こんなのさ」
「悟君? 作戦聞いてた? ちゃんと覚えてる? 作戦通りに……とは言わないけど、ある程度作戦に則った行動を頼むよ? それと、やり過ぎない様に、良いね?」
「ははは、流石は『
「僕達も出ますが、先輩方にも作戦通り働いてもらいますよ? 勿論。皆も作戦通りに宜しく、期待してるよ。
あ、でも戦闘である以上何が起きるか分からない、予想外の出来事が起きたらその時は臨機応変で、宜しく」
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「行ったねー皆」
「そうだね、さて。それじゃあ私も行動に移そうか」
「おう頑張れ頑張れー……の前にさ聞きたい事……有るんだけど良い?」
「良いけど、何だい?」
硝子が興味を引くような事なんて有ったっかな。
「セイとの修行、何したの?」
「!? そ、それは……うっ、頭がっ! そ、それは……だね、何と言うか、は、ははは。そうだね……一言で言うなら地獄だね」
目から光が消え薄ら笑いをしながら遠くを見つめる。
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「あー、何かゴメン」
「イヤ問題ないさ。でも本当に蓮とやっていた事は毎日戦い続けてただけで、特段変わった事はしてないんだ、ただただ戦い続けてただけさ、ははは」
「(うわー目が死んでんじゃん、戦い続けるってナニ? 何したらこうなんのさ、知りたい様な知りたくない様な……止めとこ。
藪つついて蛇どころか特級呪霊が出てきそうだし)」
「ふー……さて! 私も行ってくるよ。硝子も頑張ってね」
「はーい。じゃお互い頑張ろっか」
交流戦を勝ち取る為に全員が全員、行動を開始した、誰かは陣地を取る為に、誰かは相手を妨害する為に、誰かは王を討つ為に、動き出した。
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『さて、と。ヤりますか『〈百斂〉流星』』
手の中で圧した血漿が指の隙間から吹き出し自分の周りに十数個の血漿の球が浮遊し一斉に木々の中に飛んでいく。
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「
来たね。相手は想定した内の1人、1年生の術師だ。
式神使いも想定したけど可能性は1番低い、理由は単純。
相性が良くない、となると宛がわれるのは1年の2人のどちらか。
そして来たのはどうやら風使いの術師……さあ、お互い1年生同士
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「皆良く聞いて、東京高の生徒で警戒するのは三人。
その内2人は言わなくても分かる筈よ」
「1年の加茂晴蓮と五条悟。この2人は既に特級、この2人を警戒するのは分かるがもう1人は誰だ」
「もう1人も同じ1年生の夏油傑。彼は呪霊操術の使い手でシン・巌流の使い手よ、それも私以上のね」
「「!?」」
「(驚くのも無理無いわよね、シン・巌流が呪術界に広く知れ渡って約10年、その
シン・巌流はシン・陰流を上回るとさえ言われているんだもの、この反応は当然ね)」
「厄介な組み合わせだな。シン・巌流の使い手……式神使いへのセオリーが通じない訳か」
「早い話がそう言う事になるわね、だから彼……夏油傑くんには
「俺に?
「弥永くんには彼……五条悟の相手をして欲しいの」
「…………は、はぁ!? 俺にあの『最強』の相手しろって言うのかよ! 死ねと同義じゃねぇか!」
いきなり自分の名前を呼ばれた事に驚き声を荒げ、庵歌姫に食って掛かる。
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「幾ら常識知らずとはいえ殺しはしないわよ、それにきっと晴蓮くんに
「あの、庵先輩。まるで確信してる様な言い方ですけど何か根拠はあるんですか?」
「ええ勿論。五条悟はね晴蓮くんの言う事は必ず守るの、だから手加減を確実にするわ」
「そこまで断言できる理由は?」
彼らの関係性を知る歌姫は晴蓮が必ず五条にやり過ぎるな、と釘を刺す事を確信していた。
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「あの2人はそう言う関係なのよ、昔からね。
だから晴蓮くんが手加減する様に言えば五条悟は絶対にする、もっとも
「人相手には? どう言…………成る程、陣地の破壊か」
「多分ね。交流戦の勝利条件は王を討つか
交流戦の説明に勝利・敗北条件の中には
陣地を取られるくらいなら壊してしまえ……晴蓮くんならこう考える筈よ。
勿論、大前提として壊せる火力が求められるけど……五条悟なら何も問題無い、大抵の物は壊せる」
「だからそうさせないように弥永くん、貴方に任せたいの」
「俺の式神でどうやって相手しろって言うんだよ」
「別に五条悟を倒せと言ってる訳じゃないのよ、相手……つまり五条悟が自由に動け無いようにしてくれるだけで良いの。
でも、そうね………千同くんなら可能性があるかな? って言う程度でしかないし持って数分かしらね。あんなヤツと真正面からカチ合う必要は無い、するだけ無駄なのよ。
だから交流戦の間、満足に動け無くするだけでも大金星、撹乱に次ぐ撹乱でアイツの動きを封殺して、これくらいならできるでしょ?」
「簡単に言うなよ、あの『五条悟』だぞ? 一歩間違えたらどうなるか…………考えただけでも恐ろしい」
「そうね、だから気付かれない距離から戦える弥永くんが適任って事、よろしくね」
そう言われた弥永は頭を抱え踞り小声でイヤだイヤだと繰り返し呟き続けるのを尻目に次のマッチアップを話し合う。
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「それじゃあ次ね。次は晴蓮くん……加茂晴蓮の相手を考えましょう」
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『やあ、初めまして。
僕は東京高、1年・加茂晴蓮。君は?』
「………京都高、同じく1年・
『ふう……ま? ………風魔一族の末裔かい?』
「遠い傍系だけど、一応はな」
成る程、風魔一族は風や火を詠むと聞いている、その末裔が風を操る術式を持っていてもおかしくはない、か。
フム、これは……楽しめそうかな?
『それで? 風真君、君が僕の相手をしてくれるのかな?』
「ま、そう言う事だな。でも
『……時間……稼ぎ?』
「
それなら、どちらか或いは両方の足止め、その間に点を取る」
「良いのかい? 作戦を言っても」
「(今も声が……気のせいか?)ああ、問題無いさ。今こうしてここで君に……加茂晴蓮と会敵、その時点で俺達の作戦は半分成功した。
しかも見付けたのが俺である事も都合が良い。加茂晴蓮を足止めする為に考えられていたのは俺か禪院のどちらかだったが、禪院よりも俺の方がより長く時間を稼げるだろうと言われていてね、だからこの状況は理想的だ」
時間稼ぎ、ね……つまり君達は王取りを捨てた。その判断は間違ってはいない、
僕達を
特級と他等級とでは隔絶とした壁がある。故に、その考え・対応は正しい、正しいが………
残念だ、楽しめると思ったんだけどな。
「何を……言っている」
『そう……そうか、とても残念だよ。僕はね、期待していたんだ。
まさか時間稼ぎ程度で満足するとはね、本当に残念だよ、だから
「何を……言って……」
妖怪『山彦』と『獺』、この2体を使い何をしたんでしょうね。
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王には専用の呪具を持つことが決められています、勿論分かりにくい様に隠せる大きさですが一目で分かる代物です、まぁ当然ですよね。