立ち去った真依を見届けていると「ほぼほぼ言いなりだね、悠仁」純粋な疑問を投げ掛けると「あー、いや……なんと言うか………小っちゃい時からその、二人にめっちゃ
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「なんか今含みがあった気がするんだけど」
「ハハハソンナコトアリマセンヨ」
「(……まあハルの事だから知ってても無視したか、
「でも、優しい姉さん達です。
俺って爺ちゃんしか家族居なかったから、師匠が来て父親みたいに思えてスッゲェ嬉しくて………そしたら今度は姉が出来たんです。それが嬉しくていっつも背中追ってました。
それで姉さん達が武術習ってるって聞いて、俺もしたいって師匠に言ったんです。そこからはハハハ……」
虎杖の独白に優しい笑みを浮かべ「ヤッベぇだろ、ハルの鍛え方」と聞くと「知ってんすか?」と驚いた様子で返し、「そりゃぁねぇ、ハルとは同期だし、幼馴染みだし。
シン・巌流の開発にもそれなりに協力してんのよ僕ってば。んで、ハル鍛えられた」と、嬉しそうに破顔する。
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「はい、ヤバかったです」
「ま、ハルに鍛えられてんなら低等級の
「!
「な訳で、明日行くよ」
「
「そ、んで
「祓……う」
「
確かに戦いはするけど、最期は祓うんだよ
「戦うだけじゃない……
「そこまで難しく考えなくていいよ、気楽に気楽に、ね」
「ウス、分かりました」
「あ、そうそう。明日四人目の一年生を迎えに行きます」
「おー……四人目?」
「三人目は今任務に行ってるから居なくてね、その子も明日会おうね。(そう言えば今日は下弦の三日月だっけか。新月まで四日から五日か、気にしておくか)」
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「おー、あー……」
「恵で良い、名字だと兄さん達と混同する」
「じゃあ恵で。……兄さん?」
「晴蓮兄さんだ」
「えっ、師匠って恵の兄さんなの?」
「正確には違う」
「どう言う意味?」
「俺の父さんの義理の弟が晴蓮兄さんなんだ」
「……なんか、その……複雑な、ご家庭で?」
「そこまで複雑じゃねぇよ、気にすんな」
「おー、良いねぇ。同期同士仲良くしないとね」
恵がジトっとした目で五条を見てタメ息を吐き、「今日は四人目の一年生が来るんですよね、どこに居るんですか。そもそもなんで原宿集合なんですか?」と聞き「本人がここがいいって言ってきた」と返し「それでいいんですか?」の言葉に「ハルも良いって言ったし暦もこっちの方が近くてね」と返した。
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「そう言えば
「そ、暦もも少ししたら来るんじゃない」
「五条先生ー、一年生何人居るんすか?」
「四人だね」
「少なくない?」
「じゃあお前は今まで
「………ねぇな」
「それだけ
「それでも今年は多い方だよ」
「へー」
「ま、僕達の時も四人だったけどね」
ウィンクをしながら語尾に星が付きそうな声のトーンで話す。
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「? 少ないの? 多いの? どっちなの?」
「多い方だよ、僕達の先輩は二人だったし」
そう話していると反対側の歩道で騒いでいる似たような制服を着た女子生徒が騒いでいるのを見つける。
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「………五条先生」
「何」
「俺達今からアレに話しかけんの?」
「ちょっと恥ずかしいなぁ」
「オメェもだよ。つかいつの間にそんなん見つけてきた」
「さっき」
「(コイツは何考えてんだ)」
恵が虎杖を睨んでいると、「おーい。コッチコッチ」と何やら騒いでいる女子生徒が近づいてきて「
名乗りにたいして虎杖の評価を勝手にし「(見るからにイモ臭い。絶対
失礼な事を考えていた釘崎を無視し、「これからどっか行くんですか?」と五条に聞くと「フッフッフ、折角一年が揃っ……そう言えばまだ暦が来てないね」と言った時、奥の方から五条の名前を呼ぶ中性的な声が聞こえてくる。
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「す、すみません、遅れました」
そこに現れたのは女子に見える風貌でありながら、男子生徒の制服を着た人影が謝罪しながら駆け寄って来る。
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「お帰り暦、二日連続で悪いね」
「い、いえ昨日はメカ丸くんと一緒だったのでそこまで疲れていないから大丈夫です。
そ、それに晴蓮先生が、今日はサポートで良いって言ってたので、せ、戦闘はしなくていいそうです」
「誰コイツ」
釘崎がいきなり現れた知らない人物、
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「この子は
しかし釘崎は「なんかナヨナヨした奴ね、絶対蟻の行列見るタイプね」等と失礼な自己評価をし、恵の時と同じように「ん? 晴蓮?」と暦が言った晴蓮の名に引っかかり上から下までじっくりと見て「こっちも無いわね、こんなナヨナヨした奴があの人の関係者とか絶対あり得ない」と誰に言うでもなく自己完結した。
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「じゃあ気を取り直して四人揃って、しかもその内二人はおのぼりさんときた。
行くでしょ? 東京観光」
五条の言葉に虎杖、釘崎二人の表情が花が咲くように明るくなる反面「え"」と短く呟き暦は「ニコニコと笑っていた」。
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「TDL! TDLに行きたい!!」
「バッカTDLは千葉だろ!! 中華街! 中華街にしよ先生!!」
「中華街だって横浜だろ!!」
「横浜は東京だろ!!」
騒ぐ二人を静止し、静かに「それでは行き先を発表します」と勿体ぶって口を開く「六本木」と、短く発表した。
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「いますね
「でも弱いですよ」
確かに六本木に着いた。しかし着いた先に有ったのは廃ビルで、それを見た虎杖、釘崎の二人は声を合わせ「嘘つきー」と叫んだ。
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「六本木ですらねー」
「地方民を弄びやがって!!」
未だに叫ぶ釘崎と既に切り替えた虎杖は「でかい霊園があってさ、廃ビルとのダブルパンチで
この二人の会話を疑問に思い「ちょっと待って。コイツそんな事知らないよ?」と呪術師であれば知っている常識を知らない虎杖を指さす。
その質問に返ってきた言葉がーー
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「呑み込んだぁ!? 特級呪物をぉ??」
すぐさま虎杖から距離を取り「きっしょ!! あり得ない!! 衛生観念キモすぎ!!」の叫びに虎杖は睨み「んだと?」不機嫌そうに反応し、恵は「これは同感」と釘崎に同調し暦は「あ、本当に呑んでたんだ」とボソリと呟いた。
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「もういい? 本題に入るよ?」
「お願いします」
「君達がどこまで出来るかを知りたい。ま、実地試験みたいなもんだね。
野薔薇、悠仁。二人で建物内の
「あれ? でも
「大丈夫、君はもう半分呪いみたいなモンだから体には呪力が流れてる。でもまあ呪力の
「おぉ! なんかスゲェ」
「呪具『
ハルが呪具師に造らせた呪具の一つ。呪力の篭った武器で、なんでも
「そんな毒が存在するんですか?」
「その辺はハルに聞いて、僕も知らないから」
「……相変わらず適当ですね」
「ハルって難しい事言うんだもん」
「(後で兄さんに聞くか)」
「あ、あの。ぼ、僕はどうすればいいんですか?」
「暦は戦えるの知ってるから行かなくていいよ」
「は、はぁ。分かりました」
釘崎が先に廃ビルに行き離れた後に「ハルから言われてると思うけど宿儺は出しちゃ駄目だよ、アレを使えばその辺の
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「本当に行かなくていいんですか」
恵が二人を心配しての発言にここに居る筈のない人物の声が上から聞こえてきた。
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「兄さ……加茂先生、どうしてここに?」
「悠仁君の初陣だからね、見に来たんだ」
「過保護だよね、ハルって」
「親代わりだからね」
「来た理由は宿儺?」
「うん。それに悠仁君の
「そー言えばそんな事言ってたな」
「だから念のためにね」
「ハルが思う最悪の展開は?」
「宿儺爆誕」
「あり得ないでしょ」
「そうなんだけどね。ほら、憂太君の前例があるから、絶対無い。とは言いきれないんだよ」
「あー……なんだっけ、特級
「うん。アレには驚いたよ、万が一レベルの起こり得ない世界だったのにそう成った、だから一応警戒しようかなって」
「心配性だね」
「足りないより余る方がいいからね。
後は真依から悟君が馬鹿な事するって聞いたからもあるかな」
「真依から? 俺なんか言ったっけ?」
「呪力操作を覚える前にさせる事だね」
「あー、そんな事言ったね。ま、大丈夫でしょ、きっと」
「そうだね」
二人が話していると廃ビルから
見守っていると
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「いいね、ちゃんとイカれてた」
「そうみたいだね、良かったよ」
話していると廃ビルから子供を抱え二人が出てきて「お疲れサマンサー」と意味の分からない労いの言葉を送ったが、釘崎が五条を無視しして晴蓮を見つめる。
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「み、見つけたー!!」
「久しぶり………でいいのかな?」
子供は補助監督に預け、親元へと送らせた。
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「ひ、久しぶりです!」
「元気そうで何よりだよ」
「は、はい、ありがとうございます!」
「なんか僕と対応違くない」
「人徳の差じゃないですかね」
「恵も言うようになったね、昔は可愛…………昔もこんな感じだったね」
「五条先生の事は信用も信頼していますけど、尊敬は出来ないですから」
「建人も似たような事言ってたな、なんで?」
「………なんででしょうね」
本当に心当たりが無いのか五条は不思議だと言わんばかりに腕を組み片手を顎に当て首を傾けて、考え込む姿を見て恵は「本当に自覚無いんだな、この人」と声には出さず内心で呆れていた。
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「え、何、釘崎って師匠の事知ってんの?」
「師匠? 何よそれ」
「爺ちゃんがさ、師匠と友達で頻繁に姉さん達と家に来ててたんだ」
「ひ、頻繁に!? わ、私は年に数回しか会ったこと無いのに……」
「家に来てる時、姉さん達が俺んちの庭で師匠に武術を鍛えてられてるのを見て、俺もやりたいって思ってさ、その後すぐに師匠に武術を習いたいって言ったんだ」
「ぶ、武術!?」
「それから武術……シン・巌流を習ってて、鍛えてもらってたからもっと頻繁に家に来て、それで爺ちゃんの代わりに授業参観に師匠が来たりしてなんつーか……父親的な感じ? でさ、それで爺ちゃんが死んだ後は俺の後見人になったんだ」
「後見人!? ち、父親!? そんな……事って………」
項垂れる釘崎を横目に「んー………取り敢えず、飯、食いに行こうか」の言葉に虎杖が「ビフテキ!!」と元気よく返答するのにたいして釘崎はブツブツと呟いていた。
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記録ーーー2018年7月、西東京市。
特級仮想怨霊『名称未定』
その呪胎を非呪術師数名の目視で確認。緊急事態のため高専一年生四名が派遣されーー
内一名、死亡。後に確認、意識不明の重体。
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なんだ? この怪我逆立つような感覚は………。嫌な予感がする。確か、伊地知君が東京で呪胎が発見されたと言っていた。対応は誰が行くんだ? …………!? まさか!
ーーーーッ! クソッ!! 起きたのか!? どうして!? イヤ、今はそんな事どうでもいい。すぐに向かう!!
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「(生得領域が閉じた! 特級が死んだんだ。後は虎杖が戻ればーー)」
「
その刹那、恵に緊張が走る。突如として真横に現れた気配、それは虎杖のモノではなかった。
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「そう脅えるな、今は機嫌がいい。少し話そう。
なんの縛りもなく俺を利用したツケだな、俺と代わるのに少々手こずっている様だな。しかしまぁ、それも時間の問題だ、そこで俺に出来る事を考えた」
そう言った瞬間、自らの手で心臓を抉り出した。
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「な!!」
脈打つ心臓を恵に見せながら「
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「俺と代わる事は死を意味する。更に駄目押しだ」
隠し持っていた呪物となっている自分の指を呑み込む。
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「(宿儺の指! あの特級が取り込んでいたのか!)」
「さて、と。晴れて自由の身だ、もう脅えていいぞ? 最も、お前は殺すがな。特に理由はない、ただ殺したいから殺すだけだ」
「………あの時と、立場が逆転したな。
虎杖は戻ってくる。その結果、自分が死んでもな。そういう奴だ」
口を拭いながらクカッと笑い「買い被り過ぎだな、コイツは他の人間より多少頑丈で鈍いだけだ」と言い放ち続いて「先刻もな、今際の際で脅えに脅えゴチャゴチャと御託を並べていたぞ」宿儺は下で特級呪霊と戦っていた虎杖の事を愉しそうに話す。
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「断言する。奴に自死する度胸は……ない」
宿儺が話している間にどうするかを考え、至った結論はーー
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「………自身より格上の、強敵との戦闘は……出し惜しみせず、初手最大火力を叩き込む!!」
そう叫び、両手拳を握り込み前に突きだし「
数週間前に父親の協力のもと
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「恵、ソレはまだ早いと言った筈だよ」
そこに現れたのは呪術界において『最優』の名を冠する特級呪術師。
まあ分かりやすいですよね、物理的に離れた場所からの空間移動。